君のこと!〜Girls Love〜
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#1 [Mr.RabbIts!] 11/06/08 21:49
「先輩〜!あゆり先輩っ」
「…五月蝿い。なに」
自分を呼ぶのを止めさせ、用件を訊くがニコニコしたままの後輩・櫻庭 八恵(さくらば やえ)に溜め息が出る。
#5 [Mr.RabbIts!]
「…見惚れてます?」
そう言っていたずらっ子のような笑顔を向ける八恵にハッとする。
「………阿呆」
「ひっでえー。何だよ、ちぇー」
また騒ぎ出した八恵に苦笑する。
いつからだろう、八恵が欲しいなんて邪な感情を抱き始めたのは。
:11/06/08 22:09 :P906i :53cnDasM
#6 [Mr.RabbIts!]
その後も自分がしているバイト先の話や、そこに来た面白い客の話を八恵は訊かせてくれた。
「それでね、店長何て言ったと思います?店長ってば…」
「八恵ー」
話の腰を折られた八恵は不満そうに呼ばれた方向に顔を向ける。
:11/06/08 22:13 :P906i :53cnDasM
#7 [Mr.RabbIts!]
「次、体育だってばー。もう着替えないと時間無いよ?」
「あーハイハイ。今、行きますよー」
クラスの女友達だろうか、わざわざ三年生の教室に来ている八恵を迎えに来たようだ。
「八恵…行くのか?」
「!…先輩、寂しーんすか?」
何だか甘い声になってしまい、自分自身ビックリした。
:11/06/08 22:18 :P906i :53cnDasM
#8 [Mr.RabbIts!]
「馬鹿言ってないで…ほら、友達待たせてる」
「は、…うん。じゃあまた放課後来ますね!」
何だか納得がいかない表情を見せた八恵に、私は困ってしまう。
八恵も私ともっと居たかったのかな、なんて期待を捨てきれなくなる。
:11/06/09 11:33 :P906i :HVKEreug
#9 [Mr.RabbIts!]
:11/06/09 11:42 :P906i :HVKEreug
#10 [Mr.RabbIts!]
「…ふう」
八恵は女にモテる。
男との浮わついた話は訊いた事が無いが、レズビアンなんじゃないかって噂を訊くのはたまにある。
女友達の元へ向かう八恵は、さっきまで私に向けていた笑顔を惜しみ無く滲ませていた。
:11/06/12 21:07 :P906i :K2dVMez2
#11 [Mr.RabbIts!]
「…まったく」
「こっちの気も知らないで…って顔やねえ?」
急に顔を覗かれ、後ろに飛び退く。
「かっ…川面(かわつら)!」
「はぁい?」
:11/06/13 19:22 :P906i :/17jWxA.
#12 [Mr.RabbIts!]
「いきなり現れるなよ…心臓に悪い奴だな」
「結構前から居ったんやけど?」
そう苦笑する川面はふと廊下に視線を投げた。
「あれ?八恵ちゃんまだ居るよ」
その言葉に川面の視線と合わせると、確かにまだ八恵は居てこちらを見ていた。
:11/09/11 17:10 :P906i :w2oUCtjE
#13 [Mr.RabbIts!]
目が合った瞬間、廊下の窓枠から身を乗り出した八恵は、教室中に響くような大声を出した。
「あゆり先輩!また迎えに来るんで、待っててくださいね!!」
「…あ、ああ。」
八恵の勢いに圧倒され、私は素早く頷くと満足したのか八恵は廊下を駆けていった。
:11/09/11 17:14 :P906i :w2oUCtjE
#14 [Mr.RabbIts!]
「なんや、あれ。嫉妬かいな」
「…無いだろ」
愉快そうな川面を睨む。
気持ちをひた隠すのに必死で、こいつには見破られている気がする。
「無いかねえ。八恵ちゃんなら全然アリ」
「言ってろ」
つん、とした態度をとると途端にご機嫌とりを始める川面。
悪い奴ではないんだよな。
:11/11/23 12:45 :P906i :LZ4p.UU6
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