ＳとＮ

　

Ｓ極とＮ極

自ずと惹かれあうもの

人間の間でもそれは証明されるのか

　

　

静かな図書室に女の子の声が響く。

スッゴい見たい。

やっぱり後学のために見といたほうがいいよね？

いや、プライバシーも

見に行きました。

　

　

わぁ、こんななってんだぁ。

所謂立ちバックってやつですか？

っていうかグロ。

気持ち悪くてその場を去ろうとした時に男の人がこっちを見た。

　

　
うわっ、がっつり目が合ってるよ。

それでも腰は凄い動いてるし。

ん～、何も言われないし戻ろうかな。

いや、っていうか男の人かなりかっこいいんですけど。

　

　
あれ？これってもしかして私にもえっちぃ展開なるんじゃ？

こんなイケメンに私の初めて持っていかれるのかなぁ。

って何考えてんだ私は。

うん、教室戻ろう。

　

　
その後私は当然居づらい図書室を離れ、教室へ戻った。

自分の席に座って授業が始まっても考えるのはあのこと。

今日は初めて授業中に先生に注意された。

けどあんな衝撃的なもの見たら仕方ないよね。

　

　
放課後になり、いつも通り荷物をカバンに詰めた。

そしていつも通り図書室へと向かった。

………………

あれ？
　

　
「よぉ。覗き見ちゃん。」

「あ、立ちバック王子！」

私は思わずそう叫んでしまった。

すると王子は焦ったように私の口を手で塞ぎ、図書室の中へと連れ込んだ。
　

　
「ちょ、お前あんなとこで変なこと言うんじゃねぇよ！」

放課後の図書室は誰もいないため、王子の声が大きくても問題ない。

ん？そういう問題じゃないのかな？

「おい、聞いてんの？」

ん～、けどすごい顔立ちだなぁ。

めっちゃかっこいい。
　

　
これは女の子も喜んでお尻をつき出すよ。

「おい！」

「あ、なんでしょう？」

全く話聞いてなかった。

「お前今朝覗いてたよな？」

「いえ、がっつりと拝見しました。」
　