海ほたる。

玄｢俺は、もっとナイスバディなねーちゃんが言いと思うけど？｣

手のジェスチャー付きで説明してくれる源。

わるうござんした！
こんな幼児体型で！

――ｻﾗｯ

美和｢…へっ？｣

目の前、てゆか
顔からだいたい2センチ位の場所に黒須の顔がある。

彼は微笑むと
私の顎を持ち上げる。

これは、もしやっ！！
――キキキキ、キスっ！！

――フワリｯ

構えた瞬間、体が浮く様に舞い、後方に下がる。
もちろん、これは銀治のおかげ。

銀治｢誰があなたに美和様をあげるって言ったんです？勝手に、誓いを立てようとしないで下さい｣

銀治のは私を抱えながら不機嫌な顔で言った。

黒須｢おや？知ってたのかい？接吻は永遠の束縛だって｣

なぬっっ!?
知らぬ間に良からぬ事が…未遂だけど。

銀治｢私も《今》は人と交わえる身ですので｣

ニッコリ

黒須｢さすがだね。お稲荷さま｣

ニッコリ

2人は、爽やか腹黒笑顔大会かと思わせるような
笑みで睨み合い？を続ける。

｢｢｢……｣｣｣

周りの私には
恐ろしくて口出しできません！！

ｷｰﾝｺｰﾝ…

ここで、
昼休み終了10分前を知らせる予鈴がなり、

慌てたように他の生徒達は屋上を後にする。

が、
この二人はビクともしない。

表情を変えず、お互い笑顔のまま。

ここで勇気ある
ちびっこ、寿が
恐る恐る声をかけた。

朱李｢ね、ねぇ…｣

黒須｢……｣

銀治｢……｣

二人はムシを続ける。

寿は源と青山にＳＯＳを出すが
｢お前がやれ！｣と言わんばかりに
寿の背中を押す。

朱李｢…はあ｣

嫌々出された、勇気あるちびっこは
ため息を着くと
睨み合っている二人の間に入る。

朱李｢ねえ！チャイムなったよ？…教室行かないと、先生に怒られちゃ…う…よ…っ｣

銀治｢…そうですね。美和様教室までお送りいたします…悪い虫、いやっ虎などつかないように｣

ニッコリ

これまで見たことのない笑顔を浮かべる。

―――ﾋﾟｸｯ
黒須の頬がピクっと一回痙攣した。

ｺｿｺｿ…

玄｢九尾狐もなかなかの性格の悪さだぜ。俺は敵に回したくないねっ｣

忍｢まあまあみてろよ！俺らの大将を！虎太郎だぜ？根性の悪さで勝てるやつなんかいない｣

すなわち
私はどっちも敵にまわしたくありませんっっ！

黒須｢…狐、おまえは姑か？まっ、必ず嫁にこさせてやる！美和っ、悪いようにはしない｣

いえっ、あの…そのっ…

銀治｢むりです。美和様は理想が高いんです｣

いや、勝手に決められましても
理想は高いかもしんないんすけど。

黒須｢俺で充分だろ？な？結婚しよう｣

その自身はどこからくるのかぜひ聞きたい。

銀治｢美和様はへのへのもへじにしか見えないとおっしゃってます｣

言ってないっすよ！
まずあんたらが怖くて口だせないんすよ！

私、巫女＆妖怪退治してます。

ちょっと変わった女の子だと思います。

最近、てゆかさっき
人生初の告白(むしろ、婚約)を受けました。

ですが、
人じゃありません。

どうするべき？

そして、隣の姑がうるさいです