毎日違う奴と関係をもって罪悪感にかられる

けど寂しいから
誰かに傍にいてほしいから
また誰かに好きと
言われたいから
それが偽りであっても

好き
という２文字が
俺の心を満たしてく

俺は高校３年
日野 圭一 １９歳
帰宅部で毎日つまらない日々をおくる。
両親は離婚今は親父と二人暮らし…バイトして自分のことはちゃんとしてるつもりだ…。


「圭一！もう帰んの？つかカラオケ行かね？他校から女の子も来るしさ卒業間近なんだし、いい思い出作ろうぜ？」


正直、俺は女と付き合ったことがない…つか好きになったことがなくて…嫌いではないんだが要するにゲイ、周りの奴に言えるわけもなく今まで隠してきた
少し自分を褒めてやりたい

「あー、今日バイトあるから無理無理パス！そんじゃなー」

友達に手を振り足早に逃げた…、途中歩いてたら携帯が鳴った、今日の相手
金を貰うわけでなく俺は男性と身体を重ねてる中年の男が多いけど、それなりに上手い、別に快楽が欲しいわけじゃない…ただ『好き』と言われたい

誰かに想われたい
誰かに必要とされたい

小さい頃、両親は仕事で毎日いなくて毎日独りで炊飯器に入った少し水分のとんだカピカピのご飯を食べてた…母は今思えば浮気していたんだと思う、俺も大人になったもんだ。

愛情

がない家

何をやっても
誰も褒めてくれなかった
帰りを待っても
ご飯を作った時も
運動会で2位をとった時も
苦手な数学の成績がよかった時も

俺のこと好き？って
聞いた時も

俺はただ
すごいね
好きだよって言葉が欲しかっただけ

「あー、なんか嫌なこと思い出した…つかコイツ苦手なんだけどいいか」

安易に返信した
相手の家で
普通ならば危ないと思うけど俺は慣れているせいか
危機は感じない
もう日が沈む冬は日が沈むのが早い、家に帰るわけでもなく俺は相手の家に向かった。

「寒ィ…なんか暖かい飲み物飲み物」

俺は販売機の前で財布を開く、ラッキーなことに丁度あった販売機に金を入れ暖かいココアを押そうとした時後ろから押され間違ってボタンを押し出てきたのは冷たい冷たいコーラ

「ぁあああ！」

ざけんな
ざけんなッ
たかがジュースごときと人は言うかもしれないけど
今の俺にしたら大問題

「ごめんっ」

後ろから聞こえる声
多分コイツが犯人だろう
俺は振り返った

「いや、いいですよ」

俺はつくづく甘い
というか弱いヘタレなのだつか腹黒いのだろう
謝る相手が顔を上げた
イケメン…髪の色はブラウン肌が白くて睫毛も男からしたら長い…


「それ間違って買ったんですよね？かなり声上げてたし、えと何飲む予定だったんですか？」


そいつが財布を開く
ブランドもんの財布…金持ちかと思ったが今時中学生でも持ってるし…


「コ、ココアだったんですけどコーラでいいですよ」
あはは、と笑ってみせた
そいつはココアを買って俺に差し出す

「あんな悲鳴上げてたのに？詫びです、どうぞ」


「うっ…あり、がとうございます」


なんだろう
コイツ
和む

留年？ｗｗｗ