それが、運命ってやつなんだ
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#1 [あお] 11/11/21 01:20
私の就職先は
地元を離れた県外だった
友達もいない
親もいない
知らない人達の中で
私はこれから生きていく
#2 [あお]
OL3年目の 青葉 22歳
「あー‥もう、誰?
こんなに仕事押し付ける奴は!!どーかしてる!」
深夜のオフィスビル
ポツンと光る部屋の中
「青葉、口じゃなくて
手を動かせ」
資料をドサッと机に置く
3つ上の先輩 翔太
「あんたが、仕事押し付けるからでしょー!!」
:11/11/21 01:31 :D904i :QB4EZdpA
#3 [あお]
「仕方ないだろ
明日は大事なプレゼンがあるだから」
「はいはい」
「それと、なんだよ?
さっきから先輩の俺に対してその態度は」
「へいへい」
「ったく、明日のプレゼンが成功したら飯おごるよ
それでいいな?」
:11/11/21 01:42 :D904i :QB4EZdpA
#4 [あお]
「よし!頑張りましょう
翔太先輩」
「調子に乗りやがって」
それから朝方まで
私達は作業を進めたのだった
:11/11/21 01:49 :D904i :QB4EZdpA
#5 [あお]
うんめい【運命】
@人の力では
どうにもならない
物事のめぐりあわせや
人間の身の上。
また、それをもたらす力。
:11/11/21 01:50 :D904i :QB4EZdpA
#6 [あお]
「青葉、起きろ!朝だぞ」
「ふがっあ!‥‥ふえ?」
「何、寝ぼけてんだよ
もうじき皆出社する
早く顔洗ってこい」
「‥うそ‥もう朝?」
事態を把握する
だけど眠気には
いつになっても勝てない
来客用のソファーにもたれ掛かったままもう一度顔を伏せる
「もう少し‥寝かせて‥」
:11/11/21 01:57 :D904i :QB4EZdpA
#7 [あお]
午後、取引先への重要商談
翔太先輩は
プレゼンを見事成功させ
契約を交わした
そんなキラキラした
姿の翔太先輩を
私は‥そう簡単に言えば
舞台裏から見守っていた
:11/11/21 02:06 :D904i :QB4EZdpA
#8 [あお]
「ばーか
なに、へこんでんだよ」
私の視線に気づいたのか
振り返る翔太先輩
「別にへこんで無い!
‥ただ」
「ただ?」
「あんたが羨ましいなって思っただけ」
:11/11/21 22:54 :D904i :QB4EZdpA
#9 [あお]
「‥‥へえ、そう」
いつもはここで
敬語、敬語って怒るのに
先輩は照れてた
「青葉、いつかお前にも出来るよ。俺が教えてやる」
夕日の光が窓を通り抜け
そのオレンジの暖かい光が私の心までをも満たした
:11/11/21 23:10 :D904i :QB4EZdpA
#10 [あお]
「‥うん。お願いします」
「なんだ、青葉のくせに
やけに素直だな?」
「だって昨日から
徹夜でまともにご飯食べてなくて素直なのよね」
「あのなー、調子のいい奴
ほら、早くここ片付けて飯食いに行くぞ」
「はーい」
:11/11/22 05:44 :D904i :mnRAgUq.
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