死者
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#1 [ゾンビ] 12/03/27 23:25
どうも初めてまして。ゾンビの話が好きで書こうと思います。初めてで上手く書ける自信はないですが興味を持ったら読んで下さい。更新はなるべくこまめにするよう努力します。

#49 [我輩は匿名である]
続き気になる
更新待ってます

⏰:12/04/25 20:57 📱:002SH 🆔:.TbvK51Q


#50 [ゾンビ]
外に出て車の方に行くと、車の周りにはゾンビが数匹俳諧していた。

マイケル『うわっ!』

ケイシー『これじゃ車に乗れないわ!』

兵士『ちょっと待ってな。』

兵士はそう言うと、ガムをクチャクチャさせながらゾンビの方へ歩み寄る。

兵士『おい!ぶっさいくなヤロー達!』

気配に気づいたゾンビ達はのそのそと兵士に近づいてきたが、その瞬間、サッと構えた兵士のライフルから4発ほど銃弾が発射されるとゾンビ達は次々に倒れていった。

ダンッ!ダンッ!ダンッ!

ジョン『すごい。見事にすべて頭をぶち抜いてる!』

マイケル『さすが軍人さんだね!』

兵士『さぁ!今の銃声を聞いてまたゾンビどもが集まってくるかもしれんから早くお前たちは車に乗って出発するんだ!』

ジョン『はい、どうもありがとうございました。』

兵士『じゃあな。』

⏰:12/04/26 02:15 📱:840SH 🆔:CCVbWXFM


#51 [ゾンビ]
ジョン『あっ!ところで避難所はどう行ったら?』

兵士『避難所は街を抜けた先にある学校にあるが、悪い事は言わないやめておけ。』

マイケル『なぜですか!?』

兵士『…数時間前から仲間と連絡が途絶えている。何かあったんだろうが、そうなったら生存者がいる可能性はほぼないに等しい。』

三人『……。』

兵士『さっ!早く行け!ゾンビが来たぞ!』

ジョンはエンジンをかけるともう一度兵士に頭を下げ車を発進させた。

ダンッ!ダンッ!

後ろから聞こえる銃声が遠くなって行く。

街に蔓延るゾンビ達をすり抜けジョンは黙々と車を走らせる。

ケイシー『どうするの?』

マイケル『兄貴?』

ジョン『…今日は一旦うちに帰って明日の朝避難所に向かおう。街を抜けるのも難しいそうだし、少し遠回りになるけど街を避けて目的地に行く方が安全だ。』

二人はジョンの意見に賛成すると何やら話ていたが、ジョンの耳には入ってこなかった。

⏰:12/04/26 02:36 📱:840SH 🆔:CCVbWXFM


#52 [ゾンビ]
帰り道の道中、ゾンビ達はウロウロと徘徊していたがまばらに散っていて、十分避けて走る事ができた。

ブロロロ…

家の近所まで帰って来ると車の音に気付いたボブが窓から顔を覗かせた。

ボブ『ジョン!どうだった?避難所の様子は?』

ジョン『避難所には行ってないんだ!街には兵隊がいて街は酷い有様だったよ!』

ボブ『そうか…まぁ無事でよかった!車は好きに使ってくれ!』

ジョン『ありがとう!』

三人は家に入るとソファーに腰を下ろし、テレビをつけた。
放送されていないチャンネルを回していくと一つ放送されている番組があった。

『我がテレビ局もいつまでもつかはわかりません…、ですが放送できる限り我々スタッフは皆様にこの現実を伝えていきたいと思います。このテレビをご覧のみなさん、まだ生存者はたくさんいます、私達人類は決して諦めずこの危機から脱出していきましょう。ここしばらくは政府からの情報はほとんどなくなりましたが、まだ希望はあるとわたくしは信じております。皆様も希望を捨てないで信じましょう。』

⏰:12/04/26 02:56 📱:840SH 🆔:CCVbWXFM


#53 [ゾンビ]
話す事がないのだろう、司会者らしき男はたじたじしている。こんなテレビ放送は見た事がなかったがブラウン管越しに妙に緊張感が伝わってきて、さらに現実を突き付けるようであった。

ジョン『テレビはこのまま付けておこう。』

ジョンは煙草に火をつけると重く肩を落として煙りを吐いた。そしてその光景を見ていたマイケルがジョンに話かけた。

マイケル『兄さん俺にも一本くれよ。』

ジョン『ばかお前はまだ未成年だろ。』

マイケル『世の中がこんな状況で未成年もなにもあるもんか。』

ジョン『…それもそうだな。』

ジョンは少し笑うとマイケルに煙草差し出した。

ジョン『マイケル、近所の墓地に二人で行かないか?』

マイケル『なんで!?』

ジョン『墓地の中にゾンビがいたんだ、門が閉まってたんだけどいつ壊れるか分からないし、大丈夫な内に中のゾンビを処理しておきたいと思って。』

ジョンは今後の安全を少しでも確保するために提案したのであった。

⏰:12/04/26 03:10 📱:840SH 🆔:CCVbWXFM


#54 [ゾンビ]
ケイシー『そんな危ない真似しないでよマイケル!ジョンも変な事言わないで!』

ケイシーは心配した顔をしながら二人に怒鳴った。それはそうだ、安全のためとはいえわざわざ危険をおかす必要はない。

マイケル『大丈夫、ゾンビは墓地のフェンスの中にいるから襲われる心配はないよ。もし危ないと思ったらすぐ逃げるから。それに兵隊さんからもらった武器もあるし!』

ケイシー『…、無茶しないでよ。』

マイケル『うん、愛してるよ。』

ケイシー『私も愛してる。』

二人がハグしてる様子をジョンは微笑ましく見ていた。

ジョン『さて!行くか!ケイシーは僕達が出たら帰ってくるまでドアの鍵をして家で待ってるんだよ。いいね?』

ケイシー『分かったわ。』

ジョンはハンドガン、マイケルはライフル銃を持って外に出た。

⏰:12/04/27 23:42 📱:840SH 🆔:r.Qnov.A


#55 [ゾンビ]
墓地は家から10分ほど行った所にある。周りは少し木々が生い茂っているが比較的見晴らしがいいので、もしゾンビが現れたとしてもすぐに対処できるだろう。

二人は墓地までの道中、少しだがたわいのない会話をした。

ジョン『着いた。』

マイケル『…!』

墓地の中には十数匹のゾンビが徘徊している。どれも墓の中から出て来ていたため泥まみれで、そのほとんどが腐っていておぞましい姿をしていた。

皮膚は剥がれ落ち、骨が露出して男女の区別のつかないような悲しげなうめき声をあげながらフラフラとわけもなくあるいている。

アァァ…アァァ…アァァ…

ジョンとマイケルはギュッと銃を握りしめた。

ジョン『酷い姿だ…。一体なぜこんな死体が蘇ったんだ…』

マイケル『兄貴、俺正直怖いよ、マジで怖い。絶対にゾンビになんかなりたくない!』

⏰:12/04/27 23:59 📱:840SH 🆔:r.Qnov.A


#56 [ゾンビ]
マイケルはゆっくりフェンスに近づいて行き、持っていたライフルを構えて弾をおくった。

ガチャッ!

そして、一番近くにいたゾンビに狙いを定めた。
ドキューンッ!!

ブシャアッ!

ゾンビの頭部は半分吹き飛んだ。

マイケルはゾンビ達の方を向いたままでジョンの方を一切見ようとしなかった。その顔は何かを決心した顔をしていた。

二人に気付いたゾンビ達は一斉にフェンスに近づいて来る。そして力なくうめき声をあげ、フェンスから腕を伸ばし二人を掴もうとしてきた。

ガシャンガシャン!

オァァ…

アアア…

ウゥゥ…

どのゾンビも見るに堪えないひどい姿で、夢に出て来そうなほどの光景だ。

ジョンもゾンビに向けゆっくりと銃を構えた。

⏰:12/04/28 00:13 📱:840SH 🆔:JA162EqM


#57 [ゾンビ]
まるで早く喰わせろと言わんばかりにゾンビ達は口を広げて二人を求めている。

バンッ!バンッ!

バキューンッ!

ブシャアッ!グチャッ!

辺りに銃声が鳴り響く中、二人は的確にゾンビの頭を撃ち抜いていく。

そして墓場の中のゾンビ達をすべて始末し終えると、

ジョン『帰るか。』

マイケル『あぁ。』

二人は墓場をあとにした。帰り道ジョンもまた決心していた。

『やらなきゃやられる、噛まれてゾンビになるか喰われて無惨な死に様を迎えるか、どっちにしろまっぴらごめんだ!絶対生き抜いてやる!』

気付けば辺りは夕方になっていて、二人の頭の中にはしばらくの間、銃声とゾンビ達の顔が残っていた。

⏰:12/04/28 00:27 📱:840SH 🆔:JA162EqM


#58 [ゾンビ]
家に着くと心配していたケイシーがすぐさまマイケルに抱き着き安堵した。
そしてジョンにも軽くハグをした。

それから三人は兵隊からもらった携帯食品を晩飯代わりに食べるとこれといった話もしないで床についた。
三人は疲れきっていたのですぐに眠りについた。


死人が蘇り、生きている人々を襲い喰らう現実…
政府もあっという間にほぼ壊滅…
頼れるのは身近にいる仲間と銃、そして生き延びたいという執念。
地位や名誉、金なんてなんの意味もなくなった世界で新たな時代が幕をあけた…

⏰:12/04/28 00:45 📱:840SH 🆔:JA162EqM


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