怪談夜話
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#1 [怪男] 12/05/24 17:23
このお話は全てフィクションです。
お話に登場する人物名や団体名などは実在のものとは一切関係ありません。
#18 [怪男]
新田が謎の死を遂げてから約二週間が経った頃のある日の夕方、パートから帰ってきた母さんがご機嫌そうな声で俺の部屋をノックしてきた。
「ちょっと入るよー!」
「…なに?」
布団に仰向けに寝転んで漫画を読んでいた俺は、顔は漫画に向けたまま視線だけをドアにやって言う。
俺が返事をしてすぐに母さんがドアを開け、中に入る。
同時にガサガサと袋の音がしたので「何かスーパーでお菓子でも買ってきたか」と思いながら、俺は漫画をそばに置いて身体を起こした。
:12/06/03 14:57 :PC :anpMr38w
#19 [怪男]
「なんの用?」
「あんたにいいもの買ってきたよ。安かったからさ」
母さんはそう言って、手にした袋を俺に差し出した。
それは、どこか見覚えのある紺色の小さめの袋だ。
俺はその袋を受け取ってジロジロと眺めていると、すぐにどこの店の袋なのかがわかった。
「ゲオ行ってきたの?母さんがそんなとこ行くなんて珍しいね」
そう言いながら袋を開いて、中のものを取り出してみた。
:12/06/03 15:01 :PC :anpMr38w
#20 [怪男]
「……ッ!!」
俺はそれを見て言葉を失った。
…無理もない。
だって、袋の中に入っていたのはー
皆さんのご想像の通り…呪いのゲームこと、あの都市伝説ゲームだった。
「これ…いくらしたの?」
俺が果てしなく暗い声で尋ねると、母さんは笑顔で答えた。
「聞いて驚かないでよ?
…なんと、1000円だったの!」
「…や、安…」
欲しかったゲームを買ってきてくれたのは嬉しいのだが、素直に喜べない俺がここにいる。
:12/06/03 15:07 :PC :anpMr38w
#21 [怪男]
「どしたの?嬉しくないの?せっかく買ってきたのに」
俺の今の複雑な心境とは裏腹な母さんのこの態度…対応に困る。
「あ…ありがと」
とりあえず一度でもいいから笑顔を見せなきゃと思い、俺は無理に作った笑顔でお礼を言った。
「じゃあこれからご飯作るからね。
あ、そうそう…宿題があるなら先に終わらせてからゲームやる事。わかった?」
「ああ…わかってるって」
母さんが部屋を出て行った後、俺はため息をつきながらそのゲームの箱に視線をおとした。
:12/06/03 15:14 :PC :anpMr38w
#22 [怪男]
まさか欲しかったゲームが1000円で売られているとは…。
発売してからまだ一ヶ月も経っていないというのに、だ。
でも仕方のない事だとは思う。
だって、このゲームは「呪いのゲーム」なのだから…。
できるだけ高い値段で買い取って、安く売る…
どこの店でもやるような事か…などと色々物思いにふけながらもゲームの箱を開けて中のソフトを取り出してみる。
:12/06/03 15:27 :PC :anpMr38w
#23 [怪男]
直径三センチほどのゲームカードの表面シールにこのゲームのタイトルが書かれている。
“都市★伝説”
なんとシンプルで、わかりやすいタイトルだろうか。
呪いのゲームなのにタイトルに“★”のマークがついているのが、少し切ない気もして、説得力も薄れている気がする。
母さんには、ゲームは宿題の後にすると約束してしまったが、この時の俺は、その呪いのゲームを目の前にして途端にとてつもない好奇心が襲い、気がつくと机の引き出しからゲームの親機を取り出して、それにソフトを差し込んでいた。
:12/06/03 15:58 :PC :anpMr38w
#24 [我輩は匿名である]
>>22出来るだけ高く買い取って安く売っては、損になるだけでは??
:12/06/03 22:49 :N02C :y1pofvt2
#25 [我輩は匿名である]
続き気になる〜
:12/06/12 04:18 :Android :wBAz0L6M
#26 [怪男]
ゲームが起動し、雰囲気のある重苦しいBGMと共に赤い背景に黒い文字で
『都市★伝説』とタイトルが浮かび上がる。
俺は思わず息を呑み、スタートボタンを押した。
主人公は男女かを選べるようで
他に生年月日、血液型の入力までもある。
“もし正直に自分の生年月日を入れてしまったら”…?
なんとなく嫌な予感がし、俺は生年月日、血液型を偽りの適当なものにした。
:14/02/13 14:26 :PC :Wsc4Om82
#27 [○○&◆.x/9qDRof2]
↑(*゚∀゚*)
:22/10/20 10:33 :Android :nvDpRiyU
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