私の手に握られているのは血が付着した小いさな剣。刃先からは血がポツリポツリと滴る
私の周りに転がる無数の死体



『ミアカ様、軍は引きましたお戻りを』


『その名はやめろ…俺の名は神威、女は捨てた。』

『失礼しました…』

『烈夏の軍の動きは？』

『光春に向け進軍中とのこと…』


『話しが通じる相手だといいのだがな』

私は姉上が待つ城へ足を進めた。

この世界は今混沌の最中。強き者が生き残れる
まさに弱肉強食。

この世界には４つの主戦力がある。

一つは光春の国
一年中【春】華々が咲き誇り豊かな国。

一つは烈夏の国
一年中が【夏】活気溢れる国

一つは夢秋の国
一年中が【秋】食べ物を特産品として売る、商売人の国



一つは美冬の国
一年中【冬】人口が少なく貧しい国とされている。現在王はいない為。烈夏の支配下


４つの国には必ず王がいなければならない。
いない国は周りの国から全てを奪い取られる食物、人、金。【王】という存在がいるだけで、その国は安定を保てている。現に美冬の国は烈夏との戦中に王が逃亡。美冬の国は烈夏のものとなっている…。

『だから【王】というのは必ずしも必要なんじゃよ』

『じゃあ光春は大丈夫なんだね？新しい王が来てくれたもんっ』

目を輝かせながら子供は言うが語りべの表情は曇っている。

『ああ、そうだな』

『ミアカ様にも見せてあげたかったな……』

『彼女はもう……死んだんだ、天国から見てるさ』