四ノ宮 瑠偉
A組高校一年成績 学年トップ運動神経最悪


篠宮 春樹
A組高校一年成績 学年最下位運動神経抜群




アイツにあって
僕にないモノ

アイツにあって
俺にないモノ

【ねぇ篠宮君、コレ四ノ宮君に渡してくれないかな】


【篠宮君、篠宮君、お願いがあるんだけどいいかな】


【春樹ーっ、ちょっとコレ頼むわ】


俺の名前は篠宮 春樹【しのみや はるき】入学して早１ヶ月、俺の目の前には女どものメアドが書かれた紙切れが何枚もある
最初は俺にかと思っていた。

｢ねぇ、篠宮君っ…コレ｣

差し出されたのは一枚の紙切れ。徐に広げて内容を読んだ。

｢あああああ、コレは…いやあの…俺になんかにマジ？」


女の態度は一変した
腕を組み何故か偉そうにしている。

｢篠宮君にじゃなくて、四ノ宮君に渡してってことなんだけど？幼なじみなんでしょ？｣


何故にこの女は初対面にこんなに偉そうなんだ！つーかまた四ノ宮かよ

四ノ宮 瑠偉【しのみや るい】俺と同じ苗字で幼なじみ、俺とは真逆なタイプ。コイツが自棄にモテやがる俺のモテ期は多分コイツ【瑠偉】に吸収されたに違いない。



「ああ…そういうことね」


「そゆこと！お願いね？｣照れ臭そうにしながら女は立ち去っていった。俺は手にある紙切れを数秒見つめクシャッと握り潰した。

「ふざけんじゃねぇ…俺は郵便受けじゃねぇんだぞ、｣



｢何をしている｣


｢瑠偉！｣

｢ここは図書室の前だ静かにしてもらいたい、それは？｣


瑠偉は目線をグッと握られた俺の拳を向けていた俺はくしゃくしゃになった紙切れを見せたが瑠偉は表情一つ変えなかった


｢何ってお前宛のメアドが書かれた紙切れを握り潰してんだよ｣


｢それに関しては感謝する｣


腹ただしい！
なんだコイツは普通嬉しいだろ異性からメアド貰えたらコイツ頭はいいが馬鹿だ。


｢モテ男は違うねぇ｣

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