らぶちゃんず:)bl

あほ×可愛い奴

ＢＬ小説です。
苦手な人はみないでください。

　
　
ガラガラガラ…

教室のドアを開けると
一斉にみんなが振り返った。

「桐原ー、また遅刻か？」

国語の三谷。

結局、目が覚めた時には
３時間目が始まっていた。
　

　
「…すいません、横断歩道でぇ
　おばちゃんが、
　大きな荷物持ってて、
　手伝ってました。」

急いで走ってきたかのように
わざと呼吸を乱す。

まぁゆっくり
歩いてきたんやけど。
　

　
「…寮から学校まで
　横断歩道ないだろ。」

三谷からの冷たいツッコミ。

うーん、いまいち。

おとなしく席に
ついて授業をうけた。
　

　
　
「隆、お前部屋
　どこになった？」

休み時間、
前の席にすわっていた
城戸桃太(きどとうた)が
振り返ってきいてきた。

桃太とは移動する前の部屋が
となりだった。
　

　
「あー…、東棟の
　喜友名って奴の部屋。」

遥の名字を言うと
桃太はぴくっと反応した。

「喜友名遥？」

「うん、知ってんの？」

「知ってるってか
　野球部の先輩。」
　

　
「へぇー、あいつ
　野球部やったんか。」

なんか意外だ。

どっかといったら
文化部タイプやのに。

「…ってちょいまて！
　あいつ先輩なん!?!!」

「そうだよ？俺らの一個上。」
　

　
「嘘や！あれが先輩!?!?」

あんなちっこくて、
きゅるんっとした奴が
俺よりはやく生まれてんの!?

「嘘じゃないし。
　俺らとタメの弟もいる。」

「うわ…、
　なんかショックや。」
　

　
たしかに朝、
高等部の制服着てた気もする。

ずっとタメやと思ってた。

「遥先輩可愛いよな。」

桃太はにやけながら言う。

「あー、なんか
　小さい子みたい。」
　

　
「そういう可愛さもあるけど
　なんか女の子みたいでさ、
　見ててきゅんってしねぇ？」

「…お前、緑茶病やっけ？」

「ちがうけど、
　遥先輩は可愛い。
　行動とかしぐさが可愛い。」

たしかに可愛いかもなぁ。

一昨日と昨日、一緒に
行動してきて、あいつの行動は
見てて飽きなかった。
　

　
「な、今度さ、下ネタで
　からかってみろよ。」

「下ネタ？」

「うん。
　おもしろい事なるから。」

「あいつ下ネタできんの？」

「いや、できない。
　そのかわり可愛くなる。
　あの子純粋だから
　あんまり深いとこまでは
　教えんなよ。」

…純粋そう。
　