冷めた身体
最新 最初 全
#324 [主]
部屋に着いたらしく
雅樹がドアを開ける。
ためらう事なく
あたしも中に入る。
「唯ちゃん
こっち来て」
スリッパに履き代えて
あたしは雅樹の背中を見る為
顔を上げた。
なんかこの部屋‥
めちゃくちゃ広い。
:06/11/26 22:27 :V703SH :deuPE37A
#325 [主]
ドアを一つ開けると
部屋の片面が
全部‥窓?
なんてゆ-の?
とにかく
景色が一望出来る様になってた。
あたしは言葉を失った。
「唯ちゃん
綺麗なの
好きだもんね」
雅樹が優しく
髪を撫でた。
:06/11/26 22:32 :V703SH :deuPE37A
#326 [主]
ぶわって
涙が。
よくわかんない。
嬉しいんじゃない。
悲しいんじゃない。
寂しいんじゃない。
雅樹
ごめんなさい。
傷付けて
ごめんなさい。
:06/11/26 22:34 :V703SH :deuPE37A
#327 [主]
「あ-あ
泣いちゃッた笑」
髪を撫でる掌は
やっぱり雅樹で
自分だって泣きそうな顔してるくせに
あたしを想って笑う所も
やっぱり雅樹で
どこまでいっても
雅樹は雅樹で
ほんと
あったか過ぎるよ。
:06/11/26 22:37 :V703SH :deuPE37A
#328 [主]
「唯ちゃん?
俺さ-唯ちゃん好きになれて良かったな」
「‥ヒクッ‥」
「俺みたいな男でも
ちゃんと人をさ-好きになれるって分かったから」
「‥ズッ‥ぅん」
「いっぱい悩ませてごめんね」
首を横に振った。
悩ませたのは
どっち付かずだった
あたし。
:06/11/26 22:42 :V703SH :deuPE37A
#329 [主]
「この景色‥
唯ちゃんに見せたかったんだ」
「‥ヒクッ‥前に‥誰と来たんだよ」
「‥あ゙。」
「ぷッ(笑」
分かってる。
分かってるよ。
わざとそ-やって
言うの。
優しい雅樹の癖だもん。
:06/11/26 23:02 :V703SH :deuPE37A
#330 [主]
「唯ちゃん。
ゆーいちゃん♪
唯ぴょん♪
‥ユイリンオブジョイトイ。」
「‥M字やるべきですか?」
「お願いします。」
真面目な顔した後
吹き出して笑って
あたしを見た。
「かわい-ね
ユイリンわ。」
:06/11/26 23:07 :V703SH :deuPE37A
#331 [主]
「かわいくないよ。
ちょ-ひねくれてるし。」
「可愛いよ」
「ん-ん。
悪女ってゆ-か悪魔だもん」
「はは笑
俺悪魔にハマッちゃッたわ」
雅樹は冷蔵庫から缶チューハイを出し
一口飲んだ。
:06/11/26 23:13 :V703SH :deuPE37A
#332 [主]
ぼーっと
下の夜景を見渡す。
もう遅いのに
明かりがたくさん。
和也
何してるかな。
雅樹
一緒に見る景色
これが最後だね。
:06/11/26 23:19 :V703SH :deuPE37A
#333 [主]
少し振り返って
雅樹を見上げる。
その視線に気付き
雅樹はあたしを見下ろす。
「ちッちゃいな(笑」
「‥」
「あ、ヒ-ルじゃないからかぁ(笑」
「‥」
「ん?なんか顔付いてる?」
「雅樹、
ありがとう」
:06/11/26 23:22 :V703SH :deuPE37A
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194