冷めた身体
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#360 [主]
「初めて会った日覚えてる?」
「唯は覚えてる!
雅樹は?」
「もち覚えてるし!!」
「ほんと-?笑
雅樹がシフト出しに来た時だよね」
「そ-そ-!
可愛い子入ったじゃん!って思ってた。笑」
「唯は髪盛ってるなーって思ってた。笑」
:06/11/29 22:13 :V703SH :zROrZxN6
#361 [主]
「あ〜ギャル男発見物語だねー」
はい。意味わかりません。
「最初に雅樹が唯にゆった台詞知ってる?」
「え〜??
挨拶じゃない?」
「『ハイチュウ食う?』だよ」
「あ-あ-!!笑」
昔の話で盛り上がる。
昔ってゆってもまだ
2、3ヵ月前だけど
:06/11/29 22:20 :V703SH :zROrZxN6
#362 [主]
「なんかさ〜
唯ちゃんの事
すげー素直に好きになれたよ」
「うん‥ありがとう」
さっきまで笑ってたのに
気持ちを言葉にされると
天井が滲む。
雅樹
愛してくれて
本当にありがと。
:06/11/29 22:25 :V703SH :zROrZxN6
#363 [主]
「唯ちゃん」
「‥なぁに?」
ぐっと涙を堪えた。
「唯ちゃんは優しいし
真面目だし
きっといっぱい悩んで
答え出したんだよな」
「‥うん‥」
雅樹が腕枕してる手を曲げて
優しく髪を撫でる。
:06/11/29 22:29 :V703SH :zROrZxN6
#364 [主]
「俺も
唯ちゃんを幸せにする自信はある。
でもそれは
今の彼氏でも出来る事だから。」
「‥」
これが最後の言葉になるって
なんとなく分かった。
だから目を閉じて
雅樹の声を聞いたんだ。
:06/11/29 22:33 :V703SH :zROrZxN6
#365 [主]
「だから絶対
幸せになって。」
−幸せになって。
ありふれた
よく聞く言葉。
だけど
それをあたしに言うのに
あなたはどれだけの想い
握り潰したんだろうね。
最後まで優しかった。
あなたは絶対
忘れない。
:06/11/29 22:35 :V703SH :zROrZxN6
#366 [主]
我慢したはずの涙は
勝手に流れて
雅樹の腕に落ちた。
「唯‥」
雅樹は身体を起こして
温かい唇を重ねた。
これが最後のキスだった。
こうしてあたし達は
終わったんだ。
:06/11/29 22:40 :V703SH :zROrZxN6
#367 [主]
ねぇ雅樹
あたしとあなたが
過ごした時間は
あまりにも
短くて
だけどそんな事は
関係なくて
本気で愛して
本気で愛された。
だから同じだけ
傷付いたんだ。
:06/11/29 22:41 :V703SH :zROrZxN6
#368 [主]
これから先
雅樹はあの車の助手席に
違う女性を乗せて
街を走るのかな。
あの優しい掌で
違う女性の髪を撫でて
あの甘くて低い声で
違う女性の名前を呼ぶのかな。
笑い合うのかな。
:06/11/29 22:44 :V703SH :zROrZxN6
#369 [主]
それは嬉しい事だけど
まだ大人になれないあたしは
少しだけ寂しいよ。
勝手でごめんね。
今夜は雪が降ったね。
あなたも見ていますか?
:06/11/29 22:47 :V703SH :zROrZxN6
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