冷めた身体
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#230 [主]
『唯?泣いてんの?』
「あ〜泣いてないけど…
ツリーがぼや〜ってしてる」
『それ泣いてんだよ』
「え-?唯泣かないし。
和ちゃん、今までいろいろありがとうね」
『なにこれで最後みたいな事ゆってんだよ』
:06/11/18 14:33 :V703SH :nPSKYjU.
#231 [主]
だって
あたし
もう傷付けるの嫌だもん。
こんな光みたいに
濁らずに輝きたいもん。
「和ちゃん
もう終わりにしよ?」
あったかい涙が
頬を伝った。
:06/11/18 14:36 :V703SH :nPSKYjU.
#232 [主]
和也と雅樹
あたしはどっちも
必要で
大好きで
大切だから
選べない。
だったらもう
二人と離れるしか
ないじャん。
なんか不器用過ぎて
馬鹿だけど
あたしはこ-ゆう女だから
仕方ない。
:06/11/18 14:39 :V703SH :nPSKYjU.
#233 [主]
『…唯…なんかあったの?』
「唯ね、他に好きな人が出来たの。」
言葉にした瞬間。
押し込めてた
二人への罪悪感や
想いが溢れた。
きっと理恵は
なんで言うかな〜バカじャん!!
って苦い笑顔で笑うと思う。
:06/11/18 14:43 :V703SH :nPSKYjU.
#234 [主]
浮気
そんな単純な一言では
とても片付けられない。
それくらい
あたしの中には
雅樹の温もりが
残ってるんだ。
だけど簡単に
雅樹に行けない。
それくらい
和也の温もりも
大きいから。
:06/11/18 14:46 :V703SH :nPSKYjU.
#235 [よおこ]
:06/11/18 14:47 :SH902iS :i4FSDTOo
#236 [主]
『…唯ちゃん
逢いたいから
行くから
そこで待ってて』
絶対泣いてるって声で
和也は電話を切った。
「和ちゃんは泣き虫なんだよね…」
小さく笑って
ツリーを見上げた。
滲む視界の全てが
光に包まれていた。
:06/11/18 14:50 :V703SH :nPSKYjU.
#237 [主]
どれくらい経っただろう。
寒さで手の感覚が無くなった時
握られた温かさで
現実に戻った。
「ハァ…居た‥」
「和ちゃん‥」
「こんな冷たくなって‥アホか」
両手でほっぺたを潰された。
「らってかじゅちゃ-が待っててってゆったから」
「‥ぷっ笑」
:06/11/18 15:00 :V703SH :nPSKYjU.
#238 [主]
愛しそうに
あたしを見る瞳
和也は本当に
いつも優しい。
それが物足りないだなんて
あたしどんだけ贅沢なんだろ。
なんで当たり前の幸せを
もっと大切にしないんだろ。
:06/11/18 15:04 :V703SH :nPSKYjU.
#239 [主]
「ぶっさいく-笑」
「和ちゃんに言われたくないもん!!」
手を離したら
冷たい風が吹いた。
「怒るなって-
唯、ほら」
あったかい紅茶の缶を渡された。
:06/11/18 15:07 :V703SH :nPSKYjU.
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