冷めた身体
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#297 [主]
『‥俺ってチャライじゃん?だから女とは適当にヤッて楽しんで‥そ-やって付き合ってきた』
「‥ん。」
『でもさ、唯ちゃんはそんな風に‥適当に扱えねぇわ』
「‥ぅん。」
真っ直ぐで
でも消えてしまいそうな声を
目を閉じて聞いていた。
:06/11/25 11:41 :V703SH :U8tK2JUU
#298 [主]
雅樹に逢いたくなった。
触れたくなった。
直接顔を見たら
言えなくなりそう
でも
あたしだって
適当に
雅樹を好きに
なったんじゃないよ。
『唯ちゃん‥
最後にするから、ちゃんと別れるから
だから‥逢いたい。』
:06/11/25 11:45 :V703SH :U8tK2JUU
#299 [主]
あたしは和也の顔を思い出しながら
うんって返事を
返した。
今から行くねって
雅樹は電話を切った。
あたしは和也の名前を画面に出して
通話ボタンを押した。
プップルルル‥
:06/11/25 11:58 :V703SH :U8tK2JUU
#300 [主]
『もしも-し
唯ちゃんどした?』
あ-和也の声だ。
安心する。
「和ちゃん、唯ね
和ちゃんが1番大事だよ」
『いきなりど-した笑
やっと気付いた〜?』
いたずらに笑った。
「うん‥やっと気付いた。
だからちゃんと和ちゃんだけにする」
:06/11/25 12:10 :V703SH :U8tK2JUU
#301 [主]
『‥ん?‥うん』
「今から会ってくる。
ちゃんとしてくるから」
和也はしばらく黙った。
驚きとか不安とか嫉妬が
あったんだと思う。
1番は不安かな。
和也は心配症だから。
:06/11/25 12:13 :V703SH :U8tK2JUU
#302 [主]
『やだよ‥』
「え?」
『会って欲しくないよ。だってそいつもどうせ唯の事好きなんだろ?』
「‥ちゃんと
終わりにするから。」
『…分かった。
信じてるから行っていいよ。頑張ってな』
和也
強がり言わせてごめん。
でも最後だから。
:06/11/25 12:17 :V703SH :U8tK2JUU
#303 [主]
『唯!俺まじでお前の事好きだから!』
いきなり告ってきたよ。
「知ってるよ(笑」
『やだーって言っても絶対離さんからね!』
「はいはい」
『帰ってきたら絶対連絡してよ‥』
「うん分かってる。ごめんね、和ちゃんありがと。」
:06/11/25 12:22 :V703SH :U8tK2JUU
#304 [主]
和也は明るく電話を切った。
今まで相手を想いながらも
結局自分本位だった。
でもあたし達
少しは成長したよね?
これからも二人で
支え合って
いけたらいいね。
和也がコケたら
あたしが手を貸すし
あたしがコケたら
馬鹿にしたみたいに
優しい笑顔で笑ってね。
そ-やって行こうね。
:06/11/25 12:32 :V703SH :U8tK2JUU
#305 [主]
電話を切るとすぐに
雅樹から着いたよのメール。
コ-トを羽織って
急いで部屋を飛び出した。
最後
最後
最後
この言葉が
頭の中を駆け回っていた。
ガチャ‥
玄関を開けると
雅樹の車があった。
これを見るのも最後‥
:06/11/25 12:37 :V703SH :U8tK2JUU
#306 [主]
「唯ちゃん」
この声を聞くのも最後‥
この手の温もりも最後‥
助手席を開けてもらって
お礼を言うのも最後‥
芳香剤と香水の匂いが混ざった
心地良い香りも最後‥
雅樹に逢うのも
今夜で最後。
:06/11/25 12:40 :V703SH :U8tK2JUU
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