バトルロワイヤルの世界を借りた物語
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#60 [高]
「……ああ。」

仁は握り締めた拳を緩めた。

そうだ。ここで殴りかかっても、軍人の持っているマシンガンで蜂の巣にされるだけ。

今は我慢だ。

⏰:06/11/23 22:06 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#61 [高]
2年3組が整列する。こんなにも素早くこのクラスが並ぶとは。いつもはダラダラして並ばないのに。

それを見て、軍人が声をあげる。

「よし、整列したな。ではここで武器を決めるための番号を決めてもらう。」

「神田 雪!お前が委員長だな?お前が番号を決めろ。3番と8番以外残っているぞ。」

⏰:06/11/23 22:47 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#62 [高]
下を向いていた雪が顔をあげる。

少しの間をとり、雪がはっきりとした口調で言った。
「あの、私だけで決めてもみんな納得できないと思うんです。だからみんなで決めたいんですが。」

⏰:06/11/23 23:24 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#63 [高]
軍人が眉間にしわをよせ、イラッとした顔をする。

「余計なことは言わなくていい!時間がないんだ。お前が決めろ!」

⏰:06/11/23 23:30 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#64 [高]
軍人の低くて大きな声にクラス全員が驚く。いや、恐がるという表現が正しいか。

⏰:06/11/23 23:35 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#65 [高]
雪も少し驚いた様子ですぐに返事をする。

「……わかりました。すみません。それなら7番がいいです。」

⏰:06/11/23 23:41 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#66 [高]
……7番

仁はこの数字を聞いた時、昔を思い出した。

⏰:06/11/23 23:46 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#67 [高]
仁は小、中学校と野球をしていた。

ショートで4番。野球を始めて1年後の小学4年からそれは仁の定位置となっていた。

背番号は7番。これは中学になってからついたもの。

仁は背番号なんてどうでもよかったが、当時野球部のマネージャーをしていた雪が、仁は7番が似合う。と言ってなかば強制的につけられた。

⏰:06/11/24 00:02 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#68 [高]
7番は嫌いではなかった。

小、中学校の出席番号も7番。

吸っているタバコもセブンスター。この国で手に入れるのはとても困難だが。

⏰:06/11/24 00:13 📱:P901i 🆔:☆☆☆


#69 [高]
そんな事をふと思い出してしまった。なぜだろう。今のこの、デタラメな状況から逃げたかったからだろうか。

⏰:06/11/24 00:18 📱:P901i 🆔:☆☆☆


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