バトルロワイヤルの世界を借りた物語
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#1 [高見]
兵庫県立慈愛高校
出席番号6番 坂井 仁
:06/11/21 22:11
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:☆☆☆
#2 [高見]
「あー眠い。」
少し曇った空の中、兵庫県立慈愛高校では始業式が行なわれていた。
:06/11/21 22:13
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:☆☆☆
#3 [高見]
2年3組坂井 仁は、校長のいつもと同じような話を耳障りと思いながら大きなあくびをした。
:06/11/21 22:17
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:☆☆☆
#4 [高見]
「おい、仁。校長の話おもしろくないよな」
前にならんでいた、出席番号5番 斎藤 道也 が、我慢出来ない、といった顔で話かけてきた。
:06/11/21 22:22
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#5 [高見]
斎藤とは高校で知り合った仲なのだが、性格は明るく、クラスの人気者だ。
いつもツンとしていてクラスでは不良生徒とみなされている仁となぜか仲が良い。
:06/11/21 22:31
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#6 [高見]
「ああ、校長はやく話終われよな。」
校長をキッと睨みながら仁は応えた。
:06/11/21 22:51
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#7 [高見]
「そんなこと言わないの。仁。」
隣にならんでいた髪の長い、色白の、いかにも美少女といった感じの女の子が仁へ顔だけを向けて言った。
:06/11/21 22:59
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#8 [高見]
出席番号21番 神田 雪だ。なぜか事あるごとに仁にかまってくる。クラスの人気者で、2年3組の委員長をやっている。持ち前の明るさで男子女子問わず好かれている。
:06/11/21 23:14
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#9 [高見]
「うるせーよ。」
仁の冷たいこたえに、雪はムッとした様子で前を向いた。
:06/11/21 23:18
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#10 [高見]
………………
校長のうるさい声が耳に入ってくる。はやくだまれ。
:06/11/21 23:22
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#11 [高見]
そんな風に思っている時だった。
急に耳に聞いたことのないようなデカイ声が入ってきた。
:06/11/21 23:27
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#12 [高見]
オマエラッ!
そう聞こえたと理解するのに少しの間を要した。
:06/11/21 23:29
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#13 [高見]
校長がマイク越しに物凄くデカイ声で言ったのだ。
さっきまで騒ついていた体育館が、虫の泣く声が聞こえそうなくらい静まり返った。
:06/11/21 23:40
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:☆☆☆
#14 [高]
「オマエラなぁ!!今楽しいか?今生きている事が楽しいか?……楽しくないだろう?なんの目的もなくただ生きているのは楽しくないだろう?そうだよなぁ!校長先生は見てて分かるぞ。」
:06/11/21 23:47
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#15 [我輩は匿名である]
:06/11/21 23:57
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#16 [高]
……何を言っているんだ、こいつは?
そう思った。何が言いたいんだ?
:06/11/22 02:07
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#17 [高]
校長は深く息を吐き、こう続けた。
「みんなにはなあ、生きている意味を知ってもらいたい。意味もなく生きているなんてもったいないじゃないか。……これはこの国の大人達全員の意見だ!だからな、俺たち大人は君たちに生きる意味を知ってもらうために、あるイベントを用意したんだ。ただ、残念ながらそのイベントはこの国の子供たち全員に参加してもらう訳にはいかないんだ。予算やらなにやらいろいろあるからな。」
:06/11/22 02:19
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:☆☆☆
#18 [高]
そこまで校長がしゃべり終えた時、シンと静まりかえった体育館に大きな声が響いた。
「おい!てめぇ何が言いたいんだよ!」
:06/11/22 02:25
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#19 [高]
男子生徒の声。3年の列からだ。誰かがしびれをきらしたようだ。
……そうだよ、何が言いたいんだよ?イベント?と仁が思ってる時だった。いきなりなにかが破裂したような音が体育館を揺らした。
:06/11/22 02:34
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#20 [高]
なんだ!?と思った瞬間だった。
「ぎゃーーーーー!」
「嫌あーーーー!」
と叫び声が聞こえた。声のする方を振り向くと、腹が吹き飛んで内蔵が飛び出ている死体が目に飛び込んできた。死体から遠ざかろうとする生徒達とともに。
:06/11/22 02:47
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#21 [高]
初めは死体と認識できなかったが、あれは間違いなく死んでいる!撃たれたのだ!体育館の上の方にある観客席には、大型のショットガンを持った軍人のような人がいる!
:06/11/22 02:54
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#22 [高]
胸の鼓動が速くなるのがわかった。ただ、頭の中は真っ白だった。
「仁!!なんだよこれ!?」
斎藤が腕を掴み、訳が分からない!といった表情で仁に言った。
:06/11/22 03:05
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#23 [高]
「知るかよ!なんだよこれは。」
仁が大声で斎藤に、逆に問い返した。
騒然となる体育館。悲鳴と騒つきがやまない。死体を目の前にして嘔吐する生徒もいる。
(今何が起こっている?)
:06/11/22 16:23
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#24 [高]
その騒つきを止めたのは、またあの声だった。
「静かにしなさい!本当に、こんな事で驚いていたら、生き抜けないぞ。」
:06/11/22 16:26
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#25 [高]
騒つきが止まった。いや、誰もが、騒ぐと殺されると分かったのだ。
シンとなる体育館。誰もがステージ上の校長の顔を見ている。
その校長の顔がニヤッと気色の悪い笑顔を見せた。
:06/11/22 17:07
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#26 [高]
「うん、そう、それでいいんだよ。人の話は聞かないとな。」
白髪頭を掻き、気色悪い笑顔で続ける。
:06/11/22 17:31
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:☆☆☆
#27 [高]
「これから君たちには、戦争をしてもらいます。」
:06/11/22 17:37
:P901i
:☆☆☆
#28 [高]
戦争?ここで?馬鹿げている。……いや、少し違うが似たような事を聞いた事がある。
『BR法』
:06/11/22 19:20
:P901i
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#29 [高]
俺たち子供を恐れた、頭の悪い大人たちが作った法律。
年に一度ランダムに選ばれた中学校の一クラスで殺し合いをさせる法律。
しかしこの法律は、中学校で、しかも一クラスだけのはず。
……校長の言ってる事は、BR法と関係ないのか?
:06/11/22 19:48
:P901i
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#30 [高]
そんな、仁の頭の中で考えている事を見透かしたように、校長が言う。
:06/11/22 19:56
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:☆☆☆
#31 [じん]
続き気になりますト楽しいです
:06/11/22 21:25
:W41CA
:☆☆☆
#32 [高]
「君たち、BR法を知っているか?君たちガキ共の為の法律だ。君たちがまともに、頑張っていい大人になるためのな。」 校長が嬉しそうに話す。
:06/11/22 23:46
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:☆☆☆
#33 [高]
……なにが俺たちの為の法律だ!
体育館にいる生徒全員が思っただろう。
結局何をさせるつもりだ!
:06/11/22 23:49
:P901i
:☆☆☆
#34 [高]
死体の異臭が鼻をつく、よどんだ体育館の中、校長は続ける。
「今から君たちにやってもらうことはな、BR法の特別版みたいなものだ。単純に言うと、ここにいる全生徒337人、いや、一人死んだから336人か。うん、君たち全員で戦争をしてもらう。ルールはね……」
そこまで言った時だった。隣の2年2組の列から甲高い声が聞こえた。
:06/11/22 23:59
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:☆☆☆
#35 [高]
「何言ってるの!!意味分かんない!なんで私たちがそんな事……嫌よ!BR法は中学校で行なわれるものでしょ!」
その通りだ。中学校を卒業して、BR法とは全く関係ないと思っていたのに、こんな不意打ちをくらうなんて。
:06/11/23 00:22
:P901i
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#36 [高]
校長が、女子生徒の言った事を聞き、目を大きく見開いた。
「そうだな。いいこと言うな。でも勝手にしゃべったらダメだ。次に勝手にしゃべったら死んでもらうからな。うん、BR法は中学校で行なわれるものだよ。でもな、去年な、ナナハラシュウヤってガキが逃亡したんだよ。みんな知ってるだろ?指名手配犯になっているやつだ。あんな事があったからな、ちょっとBR法も見直さなくては、と大人は思ったんだよ。」
:06/11/23 02:05
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:☆☆☆
#37 [高]
ナナハラシュウヤは、中・高生の英雄となっている。もちろん、馬鹿なことをしたやつだ。と思う人もいるが、たいていの中・高生は、BR法の脱出者としてナナハラシュウヤを尊敬をしている。(大人のいる前でその事を言うやつはいないが。)
:06/11/23 02:20
:P901i
:☆☆☆
#38 [高]
「BR法を見直すのにな、いろいろデータが必要なんだよ。うん、そのデータ集めってのもあるんだけど。真の狙いは、君たちのような生きる意味を見失ったガキ共に、戦争を通じて生きる意味を知ってもらいたいんだよ。でも中学生は生きる意味なんて分からないからな。ちょっと大人の君たちが選ばれたんだ。光栄に思えよ。全国の数多の高校から選ばれたんだからな。胸を張れよ。」
:06/11/23 02:39
:P901i
:☆☆☆
#39 [高]
ふざけるな!生きる意味?そんなもんお前らだって知らないだろ!
と殴り殺してやりたい気分になった。クソッたれ!
周りでは多くの生徒が泣いている。
ん?いつのまにか軍服を着たやつらが体育館のいたる所にいる。
逃げられない。やはり本当に……俺たちは地獄を見なくてはならないのか。
:06/11/23 03:00
:P901i
:☆☆☆
#40 [高]
校長の話は続く。できることなら聞きたくないが。これから何をするのか知らなくてはならない。
「まあそういう訳だ。みんな納得してくれたよな?」
……納得できるはずがない。
「では、ルール説明をしよう。君たちは1クラスを1チームとしてみんなで戦争をしてもらう。各教室を拠点として、最後の1チームになるまで続けてもらう。ああ、最初に言っておくが、逃げられないし、戦わなかったら勝手に死ぬよ。」
:06/11/23 03:19
:P901i
:☆☆☆
#41 [高]
そう言うと校長は、ポケットに手を突っ込み何かを取り出し、生徒全員に見えるように前に突き出した。
首輪?
:06/11/23 03:27
:P901i
:☆☆☆
#42 [ニョロロ]
おれもバトルロワイヤル系の小説書いてます。なんか舞台が大きくて面白そうですね。頑張ってください
:06/11/23 03:38
:SH700iS
:☆☆☆
#43 [高]
「こいつを付けてもらうからね。こいつは最新技術を使ったレーダーだ。君たちがどこにいるのか分かるんだ。しかも、チームごとに周波数を変えてあるから、どのチームのやつか分かるんだよ。うん、だからね、そのチームの誰かが逃げようとしたり、おかしな事をしようとしたら分かるんだよな。うん、こいつは爆弾の機能も付いてて、そういうやつがいたら、連帯責任でそのチーム全員死ぬからなあ。気を付けろよ。まぁ、学校から出ようとしたら、すぐにこれは爆弾するけどなあ。」
:06/11/23 03:41
:P901i
:☆☆☆
#44 [高]
あんなもん付けろってか?
もう元の列にない体育館だが、隣にいた雪は元にいた場所から動いていなかった。
周りの女子生徒達が泣いている中、雪は泣いていなかった。
さすがだな。そう思ったが、よく見ると顔はとても怯えていた。
:06/11/23 03:56
:P901i
:☆☆☆
#45 [高]
こんな状況におかれて、やはり恐いのだろう。しかし、責任感の強い雪は泣くことができない。人に弱味を見せたくないのだ。
:06/11/23 04:16
:P901i
:☆☆☆
#46 [高]
ふと雪の顔を見ている時、校長のあの汚らわしい声が耳に入って来た。やりたくもない悪魔のゲームの説明の続きだ。
:06/11/23 04:21
:P901i
:☆☆☆
#47 [高]
「うん、分かってくれたかな?ではこいつの説明は終わり。次に制限時間を言うぞー。しっかり聞いとけよな!制限時間は今日から1週間後の4月13日の午後12時ジャストだぞ。これまでに生き残りチームが2チーム以上ならみんなの首が取れちゃうからな。頑張って他のチームを殺せよな!」
:06/11/23 04:33
:P901i
:☆☆☆
#48 [高]
……最後の1チームになるよう命懸けで殺し合え?クソッたれ!
:06/11/23 04:52
:P901i
:☆☆☆
#49 [高]
「みんな武器について知りたいと思うから言っておくな。武器は2年1組から順番に、好きな番号を1〜10の中から言ってもらって、その番号の武器達で戦ってもらうからな。当たり外れはあるけど、文句を言わないように!」
「では、2年1組から教室に帰ってもらう。2年1組の生徒は左玄関に集まれ。」
:06/11/23 16:45
:P901i
:☆☆☆
#50 [高]
2年1組の生徒が左玄関に集まっていく。
なにか軍人から話をされたあと、2年1組の生徒が体育館を出ていく。誰もが重たい顔をして、生きる気力を失っている。
当たり前か……
:06/11/23 16:50
:P901i
:☆☆☆
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