-三年-*期限付きの彼*
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#125 [しほン]
相原『うわぁー―…
難しそうなタイトルばッかだなー』
小説がズラッと置いてある棚を
見上げて相原が言った。
:06/12/19 00:35 :F902iS :☆☆☆
#126 [しほン]
春理『でも見てみると意外に
おもしろかったりする小説.
いっぱいあるよ!!』
相原のとなりで
棚を見上げた春理が言った。
:06/12/19 00:36 :F902iS :☆☆☆
#127 [しほン]
―ドンッ――
『あ.すみません。』
小さい子供を抱っこした
父親が春理にぶつかった。
春理『あ―….いえ。』
:06/12/19 00:38 :F902iS :☆☆☆
#128 [しほン]
その男性は
頭を軽く下げ
行ってしまった。
春理は
その人が見えなくなるまで
目で追っていた。
:06/12/19 00:39 :F902iS :☆☆☆
#129 [しほン]
相原『松浦―…??
どーした??』
相原の言葉で
我に返った。
春理『あ.うぅん。
ただ優しそうなお父さんだなーッて。』
:06/12/19 00:41 :F902iS :☆☆☆
#130 [しほン]
きっとあの小さい子供は
父親がいることを
【当たり前】だと
思い生きていくんだろうな―…。
大切なものはなくなってからじゃなきゃ
わかんない。
でも私の場合は違った。
最初からいなかった―…。
:06/12/19 00:43 :F902iS :☆☆☆
#131 [しほン]
相原『松浦も帰ったら
いっぱい甘えればいいじゃん。』
相原は知らない。
春理に父親がいないことを。
春理『―………うん。』
:06/12/19 00:45 :F902iS :☆☆☆
#132 [しほン]
甘えたくても
【いない】んだもん。
帰っても
【いない】んだもん。
:06/12/19 00:46 :F902iS :☆☆☆
#133 [しほン]
甘えたい。
だれに―……??
会ったこともない
パパに―……??
会いたい。
絶対
無理。
:06/12/19 00:47 :F902iS :☆☆☆
#134 [しほン]
私は知らない。
パパの声
パパの性格
パパのしぐさ
パパの好物
知らないことだらけ
なんだよ。
:06/12/19 00:50 :F902iS :☆☆☆
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