――CHANDAN。
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#201 [ケまっきーx]
波は要より小さくて
要は波を見下す形に
なった。
「お前最低だな。」
「そんな最低な奴と
お前はつるんでんだ」
2人は睨みあう。
波は手を離し
愛に駆け寄る。
:07/01/29 13:24 :W42SA :hg74VlA6
#202 [ケまっきーx]
「平気…??」
要は愛を包み込む。
愛はカタカタ震えていた
「お前本当偽善者」
要は後ろで呟いた。
「誰にでも優しい
のが正しいとは
俺は思えねぇよ。」
「俺が気にくわねぇ
なら直接言えよ。
この子は関係無い」
:07/01/29 13:28 :W42SA :hg74VlA6
#203 [ケまっきーx]
「かっこつけんな
バカバカしい。
もういいや。」
要はお手上げの形を
取り階段を降りて行く
「要っ!!!!
…本当意味不明。
愛ちゃん大丈夫?」
愛は泣いていた。
波は愛の背中を
擦り始めた。
:07/01/29 13:31 :W42SA :hg74VlA6
#204 [ケまっきーx]
「ごめんね。」
波は愛を見つめた。
「要も本当は
良い奴なんだけど。
どうしたんだろ…」
「…大丈夫です。」
「2人で何でいたの?」
愛は言葉に詰まった
「何か…呼ばれて。」
:07/01/29 13:34 :W42SA :hg74VlA6
#205 [ケまっきーx]
「そっか……。
教室行ける…?」
「帰ります……」
愛はよろよろと
立ち上がった。
「送る。」
波は愛の肩を支える
「大丈夫ですっ……」
「良いから!
ほっとけないから。」
:07/01/29 14:46 :W42SA :hg74VlA6
#206 [ケまっきーx]
「バイク家だから
少し歩くけど…?」
「大丈夫ですっ…
すいませんっ……」
愛と波はゆっくり
学校を後にした。
「やべぇな………。」
窓から2人を見下ろし
要は溜め息をついた。
:07/01/29 14:50 :W42SA :hg74VlA6
#207 [ケまっきーx]
「ちょっと待ってて」
波は愛の肩を擦り
玄関に入った。
愛はそわそわしながら
辺りを見回す。
立ち話をしている
近所の人達が
愛をチラチラ見ている
「バイク出すね?」
波はヘルメットを
愛に差し出し
微笑んだ。
:07/01/29 14:53 :W42SA :hg74VlA6
#208 [ケまっきーx]
「今日バイト?」
運転中波が
問いかける。
「はいっ…!」
「俺もーっ!!!
だるくない?」
愛は苦笑い。
「門限とかある?」
「特に無いですっ…」
波は左に曲がった。
:07/01/29 14:55 :W42SA :hg74VlA6
#209 [ケまっきーx]
「あっ!今の右…--」
「気晴らしに
ドライブ行くべっ!」
波は笑った。
「でもバイト……」
「今日ぐらい
良いぢゃんっ!!?
落ち込んでる時こそ
気晴らし気晴らしっ」
愛は微笑んだ。
:07/01/29 14:58 :W42SA :hg74VlA6
#210 [ケまっきーx]
2人は色々な所を
ドライブに行った。
波が笑顔を見て
愛は幸せだった。
波も要がした事に
責任を感じてか
愛を楽しませた。
「うけるねあそこ!」
2人はベンチに座り
暗くなった
空を見上げた。
:07/01/29 15:03 :W42SA :hg74VlA6
#211 [ケまっきーx]
「バイト…
大丈夫ですかねっ?」
愛は心配そうに呟く。
「平気平気っ!
上手く説明したから」
波は空を見上げた。
耳のピアスが
蛍光灯に反射する。
愛は波の横顔に
見とれてしまった。
:07/01/29 15:10 :W42SA :hg74VlA6
#212 [ケまっきーx]
波は視線に気づき
愛のほうを見た。
「どうした?」
波は愛に顔を近づける
辺りはカップルばかり
それに気づき
愛はうつ向いた。
「先輩…私の事…
嫌いですか…?」
波は目を見開いた。
:07/01/29 15:13 :W42SA :hg74VlA6
#213 [ケまっきーx]
「どうして…?」
波は戸惑う。
「嫌いな訳無いよ」
愛は波を見つめた。
「ぢゃあ………
抱き締めても…
良いですか……?」
「へっ…?何で?」
愛はギュッと
波を抱きしめた。
:07/01/29 15:16 :W42SA :hg74VlA6
#214 [ケまっきーx]
「愛ちゃんっ…?
どうしたの?」
「私の事好きぢゃなく
て良いんですっ…
嫌いぢゃないなら…
こうしてて下さい」
「俺彼女いるから…
こうゆうのは…--」
波の言葉をさえぎる。
「好きなんですっ…
入学した時から…
そのオレンジの髪の毛も
細い眉毛も
鼻ピも拡張したピアスも
…その笑顔もっ…
全部全部好きっ…」
:07/01/29 15:22 :W42SA :hg74VlA6
#215 [ケまっきーx]
「誰にでも
優しくするのが
正しいと思わない」
要の言葉が
頭の中で繰り返される
あぁ〜…
俺やっちゃった。
優柔不断な態度が
こんな事に……
「先輩は優しいから
自分の気持ち
押し殺してる……」
:07/01/29 16:01 :W42SA :hg74VlA6
#216 [ケまっきーx]
「優しくないよ…
何も言えないだけ。」
「先輩の彼女に
なれなくても良い…
2番目でも良い…
だからっ………」
愛の力は強くなった
「いやっ…ごめん。
無理だよ…。
彼女は裏切れない」
:07/01/29 16:06 :W42SA :hg74VlA6
#217 [ケまっきーx]
「喧嘩したんなら
別に1回ぐらい
良いんぢゃないっ…」
「………」
波は言葉を選んだ。
愛を傷つけないよう
下手な言葉は一生
心に残るものだから
:07/01/29 16:10 :W42SA :hg74VlA6
#218 [ゅぃ]
ここだけの話ですが要ファンです
愛ちゃんダメ(>_<)いやだぁいやだぁ
波もビシってして由美ちゃん泣かしちゃいやだよ
:07/01/29 21:04 :P902iS :mxxXJzfo
#219 [ゅぃ]
あげq(^-^q)
:07/01/31 22:55 :P902iS :Sa.UnFEM
#220 [ケまッきx]
ゆいちャンテP
要ファンですか笑
クールボーイ好きですねエ
今から書きますy
:07/02/01 20:07 :W42SA :/d4hgvg6
#221 [ケまッきx]
「いや…ごめん。
そうゆうのはっ…」
波は愛の身体を
ゆっくり離した。
「ぢゃあっ……
今だけは駄目…?」
愛は波を見つめた。
波は視線をそらす。
:07/02/01 20:13 :W42SA :/d4hgvg6
#222 [ケまッきx]
「今だけで
けじめがつくの?」
愛はゆっくり頷く。
波は愛を抱き寄せた
「要の事もあるし…
今だけなら…良いよ」
「先輩っ……」
愛は波の首に
手を回した。
:07/02/01 20:16 :W42SA :/d4hgvg6
#223 [ケまッきx]
「あったかい…。」
愛が耳元で囁く。
波の鼓動が高まる。
不覚にも
愛の声にドキドキ
してしまった。
「もっと…
あったかくなりたい」
愛は波の首筋に
優しく触れた。
:07/02/01 20:18 :W42SA :/d4hgvg6
#224 [ケまッきx]
波は理性が
吹き飛びそうだった
愛は波の首筋に
唇を這わせる。
「何やってッ…--」
愛は波の唇に
舌を絡める。
:07/02/01 20:22 :W42SA :/d4hgvg6
#225 [ケまッきx]
波は愛を押し退けた
ドサッ…
「いたっ……」
愛はベンチから
落ちてしまった。
「お前マジッ……」
言いかけて波は
怒りを抑えた。
「だって…
好きなんだもんっ…」
:07/02/01 20:25 :W42SA :/d4hgvg6
#226 [ケまッきx]
波は愛に
手を差しのべた。
「ありがと…--」
ドサッ…
愛の顔がこわばる。
波は愛に覆い被さり
唇を重ねた。
:07/02/01 20:26 :W42SA :/d4hgvg6
#227 [ケまッきx]
罪の意識が
無いわけぢゃない。
由美の事を
嫌いな訳でも無い。
あの時の感情は
当人も分からない。
頭が真っ白で
人目も気にしないで
愛の唇に口付けて
:07/02/01 20:29 :W42SA :/d4hgvg6
#228 [ケまッきx]
愛を抱き寄せて
ベンチに向かい合う
ように座った。
「良いの…?」
「今更何?」
「先輩怒ってる?」
「だったら何?」
波は感情のままに
言葉を発していた。
:07/02/01 20:32 :W42SA :/d4hgvg6
#229 [ケまッきx]
愛の腰に手を回し
優しくキスをした。
軽く…軽く…深く…
Yシャツに
手をかけた時に
由美の顔が浮かぶ
「先輩…?」
愛が急かすように
呼びかける。
愛の小ぶりな胸を
優しく愛撫する。
:07/02/01 20:35 :W42SA :/d4hgvg6
#230 [ケまッきx]
「せっ…ンぱ…い」
声を出そうとする
愛の口に
手を押しつけた。
「しーッ…。
我慢して…?」
波は意地悪そうに
微笑んだ。
愛は下着をゆっくり
下にずりおろす。
:07/02/01 20:38 :W42SA :/d4hgvg6
#231 [ケまッきx]
「お前軽いな…」
波は苦笑いを浮かべる
「ここ外だよ?
最後までするの?」
「だって…
今日だけだから…」
愛は下を向いて
下着を下げる。
:07/02/01 20:40 :W42SA :/d4hgvg6
#232 [ケまッきx]
愛の中に指を入れると
愛の身体は
激しくよがった。
必死に口を押さえ
声を押し殺している
それでも小さく
声が辺りに響く。
「イッ……クッ…」
波のYシャツを
強く握る。
:07/02/01 20:43 :W42SA :/d4hgvg6
#233 [ケまッきx]
果てた愛は
波の胸に
身体を落とした。
荒い吐息が
辺りをつつむ。
それを冷静に
見つめている波。
やり終わって
後悔が身体を
かけめぐる。
:07/02/01 20:46 :W42SA :/d4hgvg6
#234 [ケまッきx]
「今日は…
ありがとう……」
あれから今まで
波は愛と
口を聞かなかった。
「送ってくれて…
あと……」
「忘れてね。」
波は小さく呟く
「波……?」
その言葉に
波は振り向く。
:07/02/01 20:50 :W42SA :/d4hgvg6
#235 [ケまッきx]
波の身体に
戦慄が走った。
「由美………」
そこには友達と
由美子の姿があった
愛は由美子を見つめ
軽く会釈する。
「何してるの…?」
由美の声が震える
:07/02/01 20:53 :W42SA :/d4hgvg6
#236 [ケまッきx]
「こんばんわ〜。
覚えてる?波君。
由美と会った合コン
に私いたんだけど。」
「あぁ!!うん!!
久しぶり!!地元
この辺なんだ!!!」
友達は頷く。
「この子バイトの子!
地元ここなんだけど
知り合い?」
友達は愛を見つめて
「あーっと…
もしかしてバスケ部?」
:07/02/01 20:58 :W42SA :/d4hgvg6
#237 [ケまッきx]
「はい。1回先輩に
教わりました
学年はかぶって
ませんけど……」
「だよね!!
知ってる知ってる!!」
友達は愛に
笑いかける。
「送ってあげたの?」
由美子は波を見る。
:07/02/01 21:00 :W42SA :/d4hgvg6
#238 [ケまッきx]
「うん。
バイト被ったからね」
由美子は愛を見る
「彼女さんですか?」
波が言う前に
由美子が話す。
「そうです。
波がお世話に
なってます…。」
「愛っていいます。
送ってもらっちゃって
すいません……」
:07/02/01 21:03 :W42SA :/d4hgvg6
#239 [ケまッきx]
由美子は波に
視線を戻して
「今日はこの子の家
泊まるの…。
明日そのまま
なっちゃん家行く。
夜メールするね?」
「分かった。」
波は由美子の頭を
愛しそうに撫でる。
「ばばい…」
由美子は波に
手を振り歩いた。
波は深い溜め息を
ゆっくり吐いた。
:07/02/01 21:06 :W42SA :/d4hgvg6
#240 [ゅぃ]
な、波さぁぁん!!ってか愛ちゃん…いや、ちゃんなんてつけてやんない(>皿<)愛、ダメだって(--;)
続き気になります(((^^;)
:07/02/02 00:02 :P902iS :ZGiddb2Q
#241 [ゅぃ]
:07/02/04 19:30 :P902iS :Cnz72T9U
#242 [ゅぃ]
:07/02/06 15:22 :P902iS :GYAfAj5U
#243 [ケまきxたまケ]
名前変えました!
ゆいちャンxx
遅れてごめンねL
ありがとおx+゜
:07/02/09 02:29 :W42SA :kaqvtgBw
#244 [ケまきxたまケ]
2人に気まづい
雰囲気が流れる…
最初に言葉を発した
のは愛だった。
「彼女…可愛い人」
「まあねっ…」
苦笑いでうつ向く波
「よく普通に話せたね…
私のが焦ったよ…」
:07/02/09 02:32 :W42SA :kaqvtgBw
#245 [ケまきxたまケ]
波は黙って
煙草に火を付ける
「今日で、諦めてくれ
るんだろ…?」
波は恐る恐る
愛に問いかける。
少し間をあけて
愛が頷いた。
「ありがとう。」
波は安心したように
微笑んだ。
八重歯の先が
チラッと見える。
その笑顔に
愛の心がチクリと
痛んだ。
:07/02/09 02:36 :W42SA :kaqvtgBw
#246 [ケまきxたまケ]
朝…外は梅雨入りか
雨が強く降っている
波は学校に
行く気分になれず
ベッドでうなだれた
幸いにも今日は
母親が起こしに
来なかった。
:07/02/09 02:38 :W42SA :kaqvtgBw
#247 [ケまきxたまケ]
早く由美に会いたい。
そう思う反面、
頭の中は
昨日の愛との事。
愛の吐息。
昨日の自分が
チラついている。
昨日の愛は
いつもの愛よりも
大胆だったな…
:07/02/09 02:40 :W42SA :kaqvtgBw
#248 [ケまきxたまケ]
由美子の顔よりも
頭には昨日の
声を必死に我慢してた
愛が浮かび上がる…
波は頭を
思い切り横に降った
とにかく…忘れろ。
自分に言い聞かせた
:07/02/09 02:42 :W42SA :kaqvtgBw
#249 [ケまきxたまケ]
机の上で
携帯の振動が響く。
波は飛び起きて
携帯を開く。
「着いたよっ!
まだ学校…?」
電話は由美からだった
「いや!家だよ!
今行くねっ!!」
波は電話を切り
頬を数回叩き
玄関へ向かった。
:07/02/09 02:51 :W42SA :kaqvtgBw
#250 [ケまきxたまケ]
「今日は早いね。」
由美はにっこりと
微笑んだ。
「まあね!!」
波は微笑み
部屋のドアを開ける
どんなに喧嘩をしても
由美子はすぐに
ケロリとしている。
妙にサバサバとゆうか
細かい所は気にしないみたいで…。
:07/02/09 02:54 :W42SA :kaqvtgBw
#251 [ケまきxたまケ]
2人はベッドに座り
アルバムを見ていた
「これが要くん?」
由美子が指差したのは
高校1年の頃の写真。
「どれ?そうそう!
懐かしいな〜…!」
波は遠くを見るように
呟やいた。
「何かクールそう…
なっちゃんとは真逆」
:07/02/09 02:57 :W42SA :kaqvtgBw
#252 [ケまきxたまケ]
「そうだねぇ〜…
真逆かもねっ……」
要は気にいった子
にしか優しくしない
チャラチャラしてるけど
割り切った関係が
できてるんだよな…
なのに俺は………
:07/02/09 03:06 :W42SA :kaqvtgBw
#253 [ケまきxたまケ]
「…ちゃん?波ッ!?」
由美子が耳元で叫ぶ
「うぉッ!!ごめん」
波は驚いて
笑って誤った。
ベッドにぱたんと
横になった。
「なッちゃん平気?
どうしたの…?」
由美子は心配そうに
波を見つめている。
:07/02/09 03:09 :W42SA :kaqvtgBw
#254 [ケまきxたまケ]
「何か疲れてる…
ごめんね…?」
波は微笑んで
目をつむった。
由美子も横になり
波のほうを見る。
「ぢゃあ添い寝…
してあげるね?」
長くて綺麗な髪を
うざったそうに
耳にかける。
:07/02/09 03:11 :W42SA :kaqvtgBw
#255 [ケまきxたまケ]
由美子は波に寄り添い
ギュッと抱き締めた
「なッちゃん
あったかい……。」
[先輩あったかい…]
[もっとあったかく
なりたい……]
昨日の愛の表情が
頭をかけ巡った。
:07/02/09 03:13 :W42SA :kaqvtgBw
#256 [ケまきxたまケ]
波は由美子に
覆い被さった。
ビックリした表情で
波を見つめる。
「怖いよ……」
由美子は顔を背ける
由美子は
俺が上にくるのを
いつも怖がる。
だからいつも
座ったままだったり
由美子が上だったり…
今の波には
そんな気づかいまで
頭が回らなかった。
:07/02/09 03:17 :W42SA :kaqvtgBw
#257 [ケまきxたまケ]
愛の顔…
愛の小さく漏れる声
愛の感触…
昨日を忘れたい。
波の思いは1つだった
由美子に優しく
口付けた。
波の頭で
愛との口付けが
思い浮かんでは消え…
それを繰り返していた
:07/02/09 03:19 :W42SA :kaqvtgBw
#258 [ケまきxたまケ]
愛の吐息…
愛の感触…
愛の表情…
目の前にいるのは
違う女なのに……
「なっちゃん……」
波は優しく
由美子の髪を撫でる
「電気消して良い?」
:07/02/09 13:02 :W42SA :kaqvtgBw
#259 [ケまきxたまケ]
由美子は頷く。
今日の由美子は
いつもより素直だ。
波は起き上がり
電気を1つ消す。
流れている音楽の
音量を上げた。
ベース音が
心臓に響いてくる。
:07/02/09 13:09 :W42SA :kaqvtgBw
#260 [ケまきxたまケ]
由美子に覆い被さり
首筋に唇を這わせる
「なみっ……。」
由美子の首に
小さな跡が付いた。
由美子を抱き上げ
向かいあった。
由美子は波の首筋に
唇を近づける。
:07/02/09 13:14 :W42SA :kaqvtgBw
#261 [ケまきxたまケ]
由美子の動きが
ピタリと止まった。
波は由美子の
髪を撫でる。
「どした…?」
由美子は黙ったまま
動かない。
機嫌を損ねてしまった
のだろうか……
「辞める…?」
波は由美子を
自分から離した。
:07/02/09 13:17 :W42SA :kaqvtgBw
#262 [ケまきxたまケ]
波は電気をつけようと
ちらっと由美子を見た
由美子は涙をこらえ
顔が赤かった。
波は由美を気づかい
電気をつけるのを
辞めた。
「由美?どしたの?」
:07/02/09 13:20 :W42SA :kaqvtgBw
#263 [ケまきxたまケ]
「言わなきゃ俺…
分かんないよ?」
波は由美子の顔を
自分に向かせた。
「なっちゃん…
首筋に付いてるっ…」
波は自分の
首筋をさすり
首を傾げた。
「何が…?」
:07/02/09 13:23 :W42SA :kaqvtgBw
#264 [ケまきxたまケ]
由美子はこらえきれず
涙を流した。
昨日の事が頭の中に
鮮明に広がる。
…ちょっと待って。
波は部屋を出て
洗面台に走った。
「うわッ!…。」
:07/02/09 13:27 :W42SA :kaqvtgBw
#265 [ケまきxたまケ]
波の鎖骨の辺りに
500円玉ぐらいの
赤紫色の印が
こびりついていた。
やられた。
そう思った。
虫刺され。
そんな言い訳
子供ぢゃないんだから
すぐバレるだろう。
いつも由美子は
俺に付けられて
いるのだから。
:07/02/09 13:30 :W42SA :kaqvtgBw
#266 [ケまきxたまケ]
ゆっくり部屋に戻り
由美子を見た。
由美子は体操座りで
肩を震わして
泣いている。
波は首筋をさすり
ベッドに戻った。
ベッドまでの道のりが
偉くつらかった。
:07/02/09 13:35 :W42SA :kaqvtgBw
#267 [ケまきxたまケ]
「ごめんなさい!!!」
波は由美子の前で
土下座の形を取った
波は由美子の顔を
怖くて見れない。 キツク目をつむった。
「…昨日の…子?」
由美子の声が震える。
:07/02/09 13:38 :W42SA :kaqvtgBw
#268 [ケまきxたまケ]
「あの子にも…
付けたのっ…?
私と同じように…」
由美子は自分の首筋を
さすった。
「本当にごめん!!!」
「…嫌いだよ。」
波は頭を上げた。
:07/02/09 13:51 :W42SA :kaqvtgBw
#269 [ケまきxたまケ]
「波なんて嫌い!!
ひどいよ…っ!!」
由美子は泣きながら
叫んだ。
「私達…出会いは
合コンだもんね……
そんなもんだよね…」
「初めてだったの…
こんなに優しい人
いるんだなって…
なのに………」
由美子は声を出して
泣いている。
:07/02/09 13:55 :W42SA :kaqvtgBw
#270 [ケまきxたまケ]
「嫌いだったんだ…」
「違うよっ!!
嫌いなんかぢゃ…」
「今のなっちゃんの
言葉を…どう信じたら
良いのっ……?」
波はうつ向く。
「年下って…
やっぱり嫌だ。」
「歳は関係無いって
言ってくれたぢゃん」
波は悲しそうに呟く。
:07/02/09 13:59 :W42SA :kaqvtgBw
#271 [ケまきxたまケ]
由美子は間をあけて
「高校生とは…
やっぱり無理だった
のかもね……」
波の恐れていた
言葉が溢れた。
「もう別れる……」
:07/02/09 14:03 :W42SA :kaqvtgBw
#272 [ケまきxたまケ]
「記念日になった
ばかりなのにねっ…」
由美子はベッドから
立ち上がった。
鏡を取り出し
落ちた化粧を直す
「アドレスとか
消して良いからね…」
「俺由美の事…
嫌いになれねぇよ。
マジにごめんっ!!
こんな事して
図々しいけど…
別れたくない…」
:07/02/09 14:09 :W42SA :kaqvtgBw
#273 [ゅぃ]
…あ、愛めぇ
(>皿<)波になんてことを!でも波もいけないか(--;)てか由美ちゃんがかわいそすぎです
続き楽しみにしてます☆
:07/02/11 04:09 :P902iS :QTa5JSiw
#274 [xまきケたまx]
ゆいちゃン咐~
いつも読んでくれて
本当ありがとおII
なんかゆいちゃんだけに
書いてる気分x(笑
これからも
読んでね
要あんま出て来ないけど……(笑)
:07/02/12 01:52 :W42SA :1NwTeo6w
#275 [xまきケたまx]
ゆいは立ち上がり
波のほうを見た。
「…さよなら。」
「由美っ…――」
部屋を飛び出し
由美子を追いかけた。
「待って!!本当に!
俺っ由美の事好きな
んだけどっ!!!」
:07/02/12 01:59 :W42SA :1NwTeo6w
#276 [xまきケたまx]
由美子から返事は無く
華奢な背中は
こちらを振り返る
様子すら無かった。
「由美子ッ!!!」
由美子の手を握り
ぐいっと引き寄せる。
「痛いっ……!!」
バッと振りほどき
手首をさする。
:07/02/12 02:03 :W42SA :1NwTeo6w
#277 [xまきケたまx]
「今回の事は
本当にごめんなさい!その子の事好きになったとか無いし、
由美が1番だから」
玄関に乾いた音が
響き渡る
波の頬に
痛みがはしった。
「……最低。
好きでも無い人と
なっちゃんは
できるんだね……」
:07/02/12 02:06 :W42SA :1NwTeo6w
#278 [xまきケたまx]
「本当に無理…
その子の所行きなよ」
由美子は
走り去ってしまった。
波はその場に
呆然と立ち尽くした。
自分の愚かさと
ふがいなさ。
こんな俺なんて
死んぢまえば
良いのに。
:07/02/12 02:10 :W42SA :1NwTeo6w
#279 [xまきケたまx]
部屋に戻ると
お香の匂いが
鼻先に広がった。
ベッドに横たわると
懐かしい
バニラの香りに
包まれた。
由美子の香水の香り。
「ゆみこぉー…」
机にある
紙袋に目をやった。
:07/02/12 02:13 :W42SA :1NwTeo6w
#280 [xまきケたまx]
ラッピングをほどくと
可愛らしい指輪ケース。
開くと
シルバーに輝いた。
記念日にあげ損ねた
いや、
もうあげられないのか
恋人ぢゃなくなった。
やっと実感した。
:07/02/12 02:16 :W42SA :1NwTeo6w
#281 [xまきケたまx]
自分が悪いのに
涙が溢れる。
俺何なんだろう。
何やってんだろう。
指輪をケースごと
ゴミ箱に投げ込み
溜め息をついた。
:07/02/12 02:19 :W42SA :1NwTeo6w
#282 [xまきケたまx]
波の部屋に
着信音が鳴り響く。
相手を確認して
鼻をすすった。
「はーい。誰?」
相手に応答は無い。
軽く舌うちをして
「切りますよー?」
「あっ…愛です…」
波の心臓に
ズシンと重くなった
:07/02/12 02:22 :W42SA :1NwTeo6w
#283 [(b3-)b・゚]
がンばってください
:07/02/12 03:47 :D902iS :1a57Qpsk
#284 [xまきケたまx]
Oさン+゜
ありがとう
:07/02/12 13:29 :W42SA :1NwTeo6w
#285 [xまきケたまx]
「…どうした?」
「今から…
会えませんか…?」
波は戸惑う事無く
「良いよ。
行くから待ってて」
愛の返事を聞かずに
電話を切った。
:07/02/12 13:37 :W42SA :1NwTeo6w
#286 [xまきケたまx]
波はこの前愛を送った
場所へとバイクを
走らせた。
私服の愛が
震えながら立っている
クラクションを鳴らし
愛の前に
バイクを止めた。
「私服初めて見たわ」
波は笑って愛を見る。
:07/02/12 13:42 :W42SA :1NwTeo6w
#287 [ナォ]
続き気になるからあげぇ♪
:07/02/12 23:07 :N702iD :R64AIPPw
#288 [xまきケたまx]
ナォさんありがとうx
:07/02/13 01:09 :W42SA :eNf9QoIg
#289 [xまきケたまx]
愛の服装は
由美子に似ていた。
清楚系ってゆうの?
「来てくれるなんて
思わなかったです…」
そう言って
前髪をくしゃっと
丸める。
:07/02/13 01:14 :W42SA :eNf9QoIg
#290 [xまきケたまx]
「別れたんだ。俺」
その言葉に愛は
顔を上げた。
「えっ…どうして…」
「振られちゃった。」
波は煙草に火を付け
吐いた煙に
目を細めた。
:07/02/13 01:16 :W42SA :eNf9QoIg
#291 [xまきケたまx]
「だから…
来てくれたんですね」
愛は複雑な表情で
波に言った。
波は黙って
煙を吐き出した。
「ドンマイだなっ!」
波はバイクに腰かけ
笑ってみせた。
:07/02/13 01:19 :W42SA :eNf9QoIg
#292 [xまきケたまx]
「………てよ」
愛がうつ向く。
波は首を傾げた。
「私で…忘れてよ」
「私を使って…
彼女の事忘れてよっ」
愛は波の手を握った。
:07/02/13 01:21 :W42SA :eNf9QoIg
#293 [xまきケたまx]
愛の目から
涙が溢れる。
「忘れられなかった…
先輩の事ッ……
何をしてても
昨日の事思い出すの」
波は頷く。
「…好き。」
:07/02/13 01:23 :W42SA :eNf9QoIg
#294 [xまきケたまx]
そんな事言われると
だいたいは分かってた
だから来たのかな?
慰めてもらいたくて
愛に会ったのかな?
由美子の事は?
もう諦めたのかよ?
……どうでもいい。
考えたくない。
:07/02/13 01:26 :W42SA :eNf9QoIg
#295 [xまきケたまx]
どうにでもなれ。
むしろ
なるようにしか
ならないんだよ。
いっか別に。
付き合ってから
好きになるよな。
:07/02/13 01:28 :W42SA :eNf9QoIg
#296 [xまきケたまx]
「…付き合う?」
「えっ…?」
波は愛の両手を
ギュッと握りしめた
「付き合おっか…」
波の口の隅から
八重歯が除く。
:07/02/13 01:30 :W42SA :eNf9QoIg
#297 [xまきケたまx]
「えっ!!ちょっと…
本当ですかっ…?!」
愛は両手を離し
自分の頬にやる。
「敬語は辞めてよ。
俺、愛って呼ぶから」
波は立ち上がり
愛を抱きしめた。
:07/02/13 01:32 :W42SA :eNf9QoIg
#298 [xまきケたまx]
「嬉しいーッ…」
愛の目から
ポロポロ涙が溢れて
波の上着を濡らす。
「泣き虫さんだねー」
あぁー…
そうゆう所が
由美子に似てんだ。
「せんぱッ…---」
愛の口に
人差し指をつける
「先輩ぢゃなくて波」
:07/02/13 01:36 :W42SA :eNf9QoIg
#299 [xまきケたまx]
「あッ…波…君」
波は笑って返事をする
「ははッ!なあに?」
愛の顔を見て
にっこり微笑む。
「ふふっ…
呼んでみただけッ…」
愛は波の胸に
顔を寄せる。
:07/02/13 01:39 :W42SA :eNf9QoIg
#300 [xまきケたまx]
波は愛の顔を
自分に向けた。
切れかけ電灯の光が
付いたり消えたりを
繰り返している。
波は優しく
愛にキスをした。
唇を離すと
愛の顔は真っ赤。
それを見て
吹き出す波。
:07/02/13 01:42 :W42SA :eNf9QoIg
#301 [xまきケたまx]
「キスは初めてぢゃ
無いぢゃんよっ…」
波は愛の頬を撫でる
「そうだけどっ…
やっぱり恥ずかしい」
波は笑って
愛の頬にキスをする
「もう遅いから…
また明日ね…?」
愛は頷く。
波はバイクに股がり
愛に手を降った。
:07/02/13 01:45 :W42SA :eNf9QoIg
#302 [xまきケたまx]
蒸し暑い朝。
風呂上がりに
自分の鎖骨辺りを見た
じんわりと残る
赤紫色。
擦れば擦るほど
色は濃くなっていく。
:07/02/13 12:55 :W42SA :eNf9QoIg
#303 [xまきケたまx]
憂鬱そうにうつ向き
玄関を出た。
「やっと学校
行く気になったか」
目の前には
煙草を吸いながら
要が立っていた。
一瞬言葉を失い
「…この前はごめん」
:07/02/13 12:57 :W42SA :eNf9QoIg
#304 [xまきケたまx]
「謝るなよ…きもい
ほら行くぞっ!」
煙草の火を消し
要は歩き出した。
波は頷き
隣を歩いた。
夏の訪れか、
蝉が小さく鳴き始めた
:07/02/13 13:00 :W42SA :eNf9QoIg
#305 [xまきケたまx]
校門を入ると
Yシャツをギュッと
掴まれた。
「おわっ!」
驚いて波は振り返る。
「…おはようっ!」
そこにはにっこり
微笑んだ愛がいた。
「おっ!おはよう!!」
波は愛の頭を撫でる
要は困惑したように
2人の顔を見る。
:07/02/13 13:03 :W42SA :eNf9QoIg
#306 [xまきケたまx]
愛は要を見て
気まづそうに
波から離れた。
「おはよう…
ございます」
「どうも。」
要は愛を見ない。
「ぢゃあまたね!」
愛はそう言って
友達のもとに走る
「どうなってんの?」
要は苦笑いを浮かべ
波を見つめる。
:07/02/13 13:06 :W42SA :eNf9QoIg
#307 [xまきケたまx]
「何って、彼女。」
波は目をそらす。
要は驚いて
「はっマジ?!
由美子さんは???」
要の大声に
周りが振り返る。
波は八重歯を除かせ
「別れた。ってか
振られちゃったー!」
とはにかむ。
:07/02/13 15:05 :W42SA :eNf9QoIg
#308 [xまきケたまx]
「それで良いの?」
要は暑そうに
Yシャツの袖を捲る。
「どうゆう意味?」
波は動揺すると
鼻のピアスをいじる癖
があった。
要にしか分からない
波の仕草。
:07/02/13 15:08 :W42SA :eNf9QoIg
#309 [xまきケたまx]
そんな事、波自身が
よく分かってるよな
「いや、別に。」
要は顔を前に戻した。
「応援よろしくー」
波は要の肩を叩く。
要は黙って頷いた。
:07/02/13 15:11 :W42SA :eNf9QoIg
#310 [xまきケたまx]
「要先輩ってさ、
彼女いないの?」
愛と波は放課後
レストランに来ていた。
「いないねー。」
波は外を見て言う。
「好きな人はっ?」
愛は身を乗り出す。
:07/02/13 15:15 :W42SA :eNf9QoIg
#311 [xまきケたまx]
「多分だけど…--」
俺的に同じクラスの
小林凛だと思う。
小林の事
たまに目で追ってるし
お似合いだと
思うんだけどなあー。
要。
お気に入りの子には
ちょっかい出すのに
好きになった女には
奥手だからなー…。
さりげシャイだからな。
「多分…なに?」
:07/02/13 15:19 :W42SA :eNf9QoIg
#312 [xまきケたまx]
波は黙って愛を見る
「…いないと思う」
波は笑って
ポテトを口に運ぶ。
「友達がね?カッコイイ
って言ってるの」
まあ薄々感付いてた。
「話しかければ?」
波はあえて
あっさり言った。
:07/02/13 15:22 :W42SA :eNf9QoIg
#313 [xまきケたまx]
「恥ずかしいみたい」
「ふーん…。」
波は飲み物を
かきまぜた。
「協力してあげよ?」
愛は両手を合わせて
目をつむった。
「うーん……
要ねぇ、難しいよ?」
愛は悲しそうに
うつ向く。
:07/02/13 15:24 :W42SA :eNf9QoIg
#314 [xまきケたまx]
「何てったって、
AB型ですからっ」
波はストローで
遊び始めた。
「遊ぶぐらいなら、
良いでしょっ?」
愛はどうしても
協力してあげたい
みたいだった。
「その子って
シャイなんでしょ?
要も尋常じゃなく
人見知りだから
気まづい雰囲気で
はい終わり〜だよ?」
:07/02/13 15:28 :W42SA :eNf9QoIg
#315 [xまきケたまx]
愛は黙ってしまった。
「要は紹介
しづらいですね。」
波は伸びをして
愛の飲み物を
一口飲んだ。
愛はふてくさった顔で
うつ向いている。
:07/02/13 15:31 :W42SA :eNf9QoIg
#316 [xまきケたまx]
「何?その顔は。」
波は愛の顔を見る。
「別にッ!!!!」
愛は少し大きい声で
波に言った。
「ごめんね。
要ぢゃなくて
他の奴なら
紹介できるから。」
すぐ怒る所も
由美子にそっくり。
:07/02/13 15:33 :W42SA :eNf9QoIg
#317 [xまきケたまx]
「ぢゃあ要先輩は
ナンパとかしないの?」
「そりゃするよ。
今は分かんないな〜
俺一緒にしてねぇし」
波は頭をかいた。
「人見知りなのに?」
波は面倒くさそうに
愛を睨んだ。
ポケットから携帯を
取り出し思いきり
愛に投げる
机に鈍い音が響く
「本人に聞けよ。」
:07/02/13 15:39 :W42SA :eNf9QoIg
#318 [xまきケたまx]
愛は驚いている。
波はイライラした様子で
煙草を取り出す。
「…制服だよ?」
「平気。
あのバイト後輩だから」
2人に気まづい
雰囲気が流れる。
:07/02/13 15:45 :W42SA :eNf9QoIg
#319 [xまきケたまx]
煙を吐きながら
遠くを見つめる。
「もう聞かない…
ごめんなさい…。」
愛は携帯を
波に差し出す。
波は黙って
携帯を受け取る。
「…出よっか。」
波は立ち上がり
伝票を持った。
:07/02/13 15:48 :W42SA :eNf9QoIg
#320 [xまきケたまx]
バイクに乗った2人は
終始無言だった。
この前のベンチの前に
バイクを止めた。
「機嫌直してよ…」
愛は戸惑い
前髪を触る。
「怒ってないよ。」
即答で波は答える。
その顔に笑顔は無く
険しい表情だった。
:07/02/14 00:20 :W42SA :gfNLrLd.
#321 [xまきケたまx]
「要先輩の事は
もう聞かないから。」
愛は波の胸にすり寄る
「ごめんなさい。」
愛と由美の違う所。
…謝ってくれる所。
由美子は絶対
謝らなかったもんな
「俺もごめん。」
波はにっこり
微笑んだ。
:07/02/14 00:24 :W42SA :gfNLrLd.
#322 [xまきケたまx]
迷いなんて消そう。
忘れよう。
あんな女……
俺は愛が好きなの。
それでいいぢゃん。
問題ねえよ。
:07/02/14 00:26 :W42SA :gfNLrLd.
#323 [xまきケたまx]
波は愛の耳元で囁く
「…したいかも…」
愛は驚いて顔を上げる
「ここで……?」
「俺んち?愛の家?」
愛は時間を見て
「私んち行こう…」
:07/02/14 00:29 :W42SA :gfNLrLd.
#324 [xまきケたまx]
「お邪魔しまーす」
波は部屋をぐるりと
見回した。
パステルカラーの壁紙に
コルクボードがある。
ベッドは
ぬいぐるみ達で
埋め尽されている。
「メルヘンな部屋だな…」
波はボソッと呟く。
ベッドに座り
ぬいぐるみに
手をかける。
:07/02/14 00:32 :W42SA :gfNLrLd.
#325 [xまきケたまx]
「このぬいぐるみ
知ってるー!!!」
波はそうゆうと
黒いブタのぬいぐるみ
を手に取った。
「可愛いでしょ?」
「これ由美も好きで
よく取ってやっ…-」
波は言葉につまる。
:07/02/14 00:34 :W42SA :gfNLrLd.
#326 [xまきケたまx]
「なっちゃん!!
あれ取ってえ〜…?」
上目使いに
由美子が頼む。
「黒ブタ?何で?
こっちのクマのが
可愛いぢゃんよっ!」
波は他のぬいぐるみ
を指さす。
「やだ〜っ。あれ!」
「はいはい。」
波は100円を挿入して
真剣な眼差しで
UFOキャッチャ−に向かう
:07/02/14 00:37 :W42SA :gfNLrLd.
#327 [xまきケたまx]
「ガンバ!ガンバ!」
後ろで子供のような
掛け声を出す由美子。
ポロッと
ぬいぐるみが落ちた
「よっしゃー!」
「すごォーっい!!」
ぬいぐるみを
由美子に差し出す。
:07/02/14 00:40 :W42SA :gfNLrLd.
#328 [xまきケたまx]
「なっちゃん凄い!
惚れたっ!」
由美子は顔を真っ赤
にして喜んでいる。
「てか…
ブタがブタ持って
兄弟ぢゃんっ!!」
波は舌を出して
おどける。
「はあーっ??!!
前言撤回っ!!
なっちゃん嫌−い!」
由美子は笑って
波の防止を取り上げる
:07/02/14 00:44 :W42SA :gfNLrLd.
#329 [xまきケたまx]
その笑顔が見たくて
一緒に笑い合いたくて
俺…由美子が喜ぶなら
何でもしたよ?
大好きなんだよ。
お前の事がさ?
:07/02/14 00:46 :W42SA :gfNLrLd.
#330 [xまきケたまx]
「波…?波君っ?」
我に返ると
愛の顔が近くにあった
「……ごめん!!」
波は愛から視線を外し
ぬいぐるみを置いた
「………」
愛は波に抱きついた。
:07/02/14 00:49 :W42SA :gfNLrLd.
#331 [xまきケたまx]
「…続きしようよ」
愛は波のYシャツに
手をかけた。
その手をぐいっと
波はつかんだ。
「俺に任せて…?」
波は愛にキスをして
ベッドに押し倒した。
:07/02/14 00:51 :W42SA :gfNLrLd.
#332 [xまきケたまx]
愛の中に
波が入り、
愛の腰が上下する。
荒い息といやらしい
液体音が部屋に響く
「なッ…みィッ…ハァッ!」
どうやら愛は初めて
では無いみたいだった
:07/02/14 00:55 :W42SA :gfNLrLd.
#333 [xまきケたまx]
「あァッ…ス…キッ…」
愛は波を求める。
波は愛にキスをした。
波もだんだん
頭がクラクラとして
息が荒くなる。
「愛ッ………」
愛の声はだんだんと
大きくなった。
:07/02/14 00:58 :W42SA :gfNLrLd.
#334 [ゅぃ]
要でなくても読むよぉ(^-^)vまっきが書くのは読み続けます(Uω∪`*)
波〜、由美ちゃぁぁん(T_T)悲しい…悲しすぎ!!波やっぱ由美ちゃん好きじゃんそんなんダメΣ(-д-;)
続きが気になりマンモス★笑
:07/02/14 20:10 :P902iS :WbkhRqX.
#335 [xまきケたまx]
ゆいちャンケ
ありがとぉ
本当心強いッ~
:07/02/16 00:29 :W42SA :am9ZVRjU
#336 [xまきケたまx]
「ヤベッ………」
そう言って波は
愛から離れた。
2人の荒い息が
部屋に響く。
「あっぶねー…
ギリギリでしたっ」
波は微笑んで
ティッシュを
ゴミ箱に投げる。
愛は波に寄り添った。
:07/02/16 00:32 :W42SA :am9ZVRjU
#337 [xまきケたまx]
ベッドで2人で
横になった。
「良かったのに…」
愛はボソッと言う。
「?」
波は愛の肩に
手を回した。
「中に…しても…」
愛の顔は真剣だった。
:07/02/16 00:35 :W42SA :am9ZVRjU
#338 [xまきケたまx]
「いやいやっ…
それは出来ないわ」
波は天井を見つめる。
「今日はたまたま
付けなかったけど
これからは付ける」
愛は波を見つめる。
「何かそうやって
気使ってするの嫌…」
波は目をつむった。
:07/02/16 00:39 :W42SA :am9ZVRjU
#339 [xまきケたまx]
「俺等まだ学生よ?
親の金で生活してる
もしガキできてもさ
育てられないでしょ」
波はうんうんと
頷いている。
「…私は全てを捨てて
育てる自信あるよ」
愛は波に覆い被さる。
「貴方が好きだもん」
:07/02/16 00:44 :W42SA :am9ZVRjU
#340 [xまきケたまx]
「好きッて気持ち
だけぢゃ食べて
いけないでしょ?」
愛は黙った。
「だから付けるし
中にもしないの。」
波は愛を押し退け
起き上がった。
:07/02/16 00:50 :W42SA :am9ZVRjU
#341 [xまきケたまx]
「何か意外だなっ」
愛は布団にくるまる。
波はYシャツの
ボタンをつけ始めた
「意外に真面目だね
波くんって…」
愛は波に微笑んだ。
「まあね。」
:07/02/16 00:55 :W42SA :am9ZVRjU
#342 [xまきケたまx]
…--
「……付けた?」
2人は離れる。
「今日無いんだ…
良いでしょ別に…」
唇に迫ると拒まれた
「やッ…怖いよ…」
「仮に出来てもさ
育てれば良いぢゃん」
波の頬に平手が飛ぶ。
:07/02/16 00:58 :W42SA :am9ZVRjU
#343 [xまきケたまx]
「そこは適当に
流しちゃ駄目だよ…」
「今の私達には
親になる資格無い。」
そんなふうに
由美子は怒られた。
それからは
絶対付けてたし
中なんて
あり得なかったから…
:07/02/16 01:00 :W42SA :am9ZVRjU
#344 [xまきケたまx]
「またボーッとしてる」
愛は波の背中を
ギュッと抱きついた。
「えッ?ごめん…
疲れちゃッたわ〜」
愛の顔は見えない。
見えなくて良い。
自分も今の顔に
笑顔は無いから。
「ぢゃあ帰るね?」
波は愛の手を離し
部屋を出た。
:07/02/16 01:13 :W42SA :am9ZVRjU
#345 [xまきケたまx]
ぼーッとしながら
バイクを走らせた。
あれ…?
波は気付くと
自分の家とは
全く逆の道を
走っていた。
馴染みの町並み。
由美子の家の方だ。
気づかないうちに
家の近くまで
来てしまッていた。
:07/02/16 01:16 :W42SA :am9ZVRjU
#346 [xまきケたまx]
波はバイクを止めて
煙草に火を付ける。
最近身体と頭が
真逆な行動を
取っている気がした
頭では
どうでも良いと
感じているハズなのに
身体は………
「どうした俺。」
波は独り言を呟いた
:07/02/16 01:19 :W42SA :am9ZVRjU
#347 [xまきケたまx]
「今日は
ありがとう…。」
辺りに女の声が
響いた。
聞き覚えのある…
いや,忘れる訳無い
あの声に似ていた。
波は辺りを見回す。
「全然だよ!!
また飲み行こうねッ
また連絡してねッ」
男の声が聞こえ
波は鼻のピアスを
触った。
:07/02/16 01:22 :W42SA :am9ZVRjU
#348 [xまきケたまx]
由美子の家の玄関に
見知らぬ男性と話す
女の姿があッた。
「由美……」
波は言葉を失う。
見知らぬ男に
笑顔で応対する
かつて自分が
愛した女。
「マジかよッ……」
波はバイクに股がり
鍵を差し込む。
:07/02/16 01:25 :W42SA :am9ZVRjU
#349 [xまきケたまx]
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
頭にはこの言葉しか
浮かび上がらない。
車のクラクションも
今日は聞こえない。
赤信号も見えない。
頭も目の前も
真っ暗だった。
:07/02/16 01:27 :W42SA :am9ZVRjU
#350 [美月]
:07/02/16 10:02 :D902iS :JgJXT4Ng
#351 [xまきケたまx]
美月さン~
あリがとおN
全部読んでくれたンだ
嬉しいですエx
CHANDANわお香なので
多分どこにでも
売ってますよ咸テ
まきも昔愛用して
いましたからN
これからも
お願いしますI~
:07/02/16 13:14 :W42SA :am9ZVRjU
#352 [xまきケたまx]
眩しッ……
ププーッ!!!!
波の身体を
大きい光が包み込む
「おわッ!!!!!」
勢いよくハンドルを切り
タイヤから火花が散った
:07/02/16 13:17 :W42SA :am9ZVRjU
#353 [xまきケたまx]
ズガガッ!!!!
体はバイクから離れ
歩道に倒れこんだ
「てめぇッ!!!
調子こいて赤無視
してんぢゃねえよ!!
殺すぞッ!!!!!!」
運転席から罵声が響く
「いッてえ〜……」
倒れた時に勢いよく
打った膝が痺れる。
:07/02/16 13:21 :W42SA :am9ZVRjU
#354 [xまきケたまx]
しばらくその場で
痛みと葛藤していた。
通行人の視線が痛い
「あぁ…俺の愛しの
フュージョンちゃんが…」
バイクは傷だらけ
白いのでやたら
傷が目立った。
:07/02/16 13:26 :W42SA :am9ZVRjU
#355 [xまきケたまx]
馬鹿みてぇだな。
捨てられたんだ。
最初に由美子を
裏切ったのは
紛れもなくこの俺。
由美子だって女だ。
人間だ。
俺ぢゃない奴にも
あんな風に笑うんだ
俺はもう過去の男
きっと今までで
1番最悪な…ね。
:07/02/16 13:30 :W42SA :am9ZVRjU
#356 [xまきケたまx]
「馬鹿ぢゃん……」
波は笑ってしまった。
「由美子……」
波の目から涙が溢れる
あいつは居なくならないって思ってた。
由美子を愛してた。
由美子もきっと
俺の事愛してたでしょ?
胸がズキズキと
ジンジンと痛む。
:07/02/16 13:34 :W42SA :am9ZVRjU
#357 [xまきケたまx]
この痛み…忘れてた。
婆ちゃんが死んだ時も
こんな風になったな。
ポッカリ穴が開いた。
あんなにメロメロに
なった女他にいない
:07/02/16 13:37 :W42SA :am9ZVRjU
#358 [xまきケたまx]
「波ちょっと良い?」
机から顔を上げると
そこには美智瑠が
立っていた。
「どしたっ?」
波は立ち上がり
伸びをした。
「それはこッちの台詞」
美智瑠は腕を組んで
波を睨む。
:07/02/16 13:43 :W42SA :am9ZVRjU
#359 [xまきケたまx]
何言ってんだこいつ
「何がっすか?」
波が呆れた様に
首を傾げた。
「あんた後輩と
付き合ってんだろ?
木下…愛だっけ?」
あぁ…それね?
「要から聞いたの?」
波は問う。
:07/02/16 13:46 :W42SA :am9ZVRjU
#360 [xまきケたまx]
「要?あぁアイツ?違うよ
後輩から聞いたんだ」
美智瑠はイライラした様子
で髪をかきあげた。
「波。忠告するね?
アイツは辞めた方が良い」
「何で?美智瑠に
関係無くない?」
波は鼻のピアスに
手が上がる。
:07/02/16 13:50 :W42SA :am9ZVRjU
#361 [xまきケたまx]
「お前が好きなのは
由美子ッて子だろ?
目覚ましなよ。
木下愛の良い噂
全然聞かないし…」
美智瑠の言葉を遮り
「ってか美智瑠に
とって何が良い噂で
何が悪い噂なわけ?」
「それはっ……」
「お前なら知ってると
思うけど、中学ん時
俺も良い噂なんて
無かったぢゃん?
だからお互い様だべ」
:07/02/16 13:55 :W42SA :am9ZVRjU
#362 [xまきケたまx]
「それに…
由美子はもう忘れた」
美智瑠はバッと顔を
上げた。
切なそうな悲しそうな
目で波を見つめる。
「忘れた…?本当に?」
美智瑠は波の
Yシャツを掴む。
「ッてか振られたし」
波は鼻ピをいじり
顔を背けた。
:07/02/16 15:15 :W42SA :am9ZVRjU
#363 [xまきケたまx]
「だからッて……
そんなすぐに…???」
波は美智瑠の手を
Yシャツから離した
「俺ってそうゆう男じゃんっ?忘れたの?
適当万歳っ!」
美智瑠の顔色が曇る
「変わってないね。
そうやって強がる所」
:07/02/16 15:20 :W42SA :am9ZVRjU
#364 [xまきケたまx]
*****---
中学1年からずっと
あんたとは腐れ縁。
正直私は
へらへらした奴は
好きぢゃない。
「敦先輩の妹。」
それだけで近づいて
来る調子こいた奴等
女の子のグダグダも
正直大嫌い。
そんな時に
あんたに会ったの。
:07/02/16 15:27 :W42SA :am9ZVRjU
#365 [xまきケたまx]
兄キがあんたを
家に連れて来たの。
たまに除く八重歯が
私的にお気に入りで
優しくて
思いやりのある
そんなあんたが友達で
結構誇りに思ってた。
「テメェ!!!
どうゆう事だっ!」
家に帰ると
物凄い物音と
兄キの怒鳴り声。
:07/02/16 15:33 :W42SA :am9ZVRjU
#366 [xまきケたまx]
見覚えのある靴。
焦って階段を
かけ上がる。
「人の女と
ヤッてんぢゃねぇ!!!!」
どうやらあんたは
兄キの彼女を好きに
なってたみたいだね
ボコボコになるまで
殴られて
気絶しそうなあんた。
止めに入れなくて
見てるしたできない私
:07/02/16 15:35 :W42SA :am9ZVRjU
#367 [xまきケたまx]
数日経って
兄キとは仲直り。
でも彼女とは絶縁状態
耐えきれなくて聞いた
「好きなんでしょ?
兄キだッて浮気してる。ただのキープだよ!!
波が本気なら兄キは
彼女の事振るよ?
今のままで良いの?」
波はにこっと微笑んで
「もう忘れたよ!!
1回ヤッたしねっ!!
適当適当ー。」
:07/02/16 15:40 :W42SA :am9ZVRjU
#368 [xまきケたまx]
絶対嘘じゃんか…
あんた今笑えてないよ
八重歯が見えない。
強がり。
ばか。
どうしてよ。
兄キは確かに怖いけど
あんたは素直が
取り柄じゃんか。
---******
:07/02/16 15:43 :W42SA :am9ZVRjU
#369 [xまきケたまx]
「強がッて無いよ?」
波は笑って
美智瑠の頭を叩く
「うざい。馬鹿。
私は忠告したからね」
美智瑠は睨むと
波の横をすり抜けて
教室を出た。
「…バレちった。」
波は小さく呟いた。
:07/02/16 15:46 :W42SA :am9ZVRjU
#370 [xまきケたまx]
「あーいーッ!!」
校門で暇そうに待つ
愛が顔を上げた。
波の方を向き微笑む
「ごめんねっ!!」
波は暑そうに
顔をしかめる。
6月も今日が最後。
梅雨の季節なのに
比較的天気が良かった
:07/02/16 15:56 :W42SA :am9ZVRjU
#371 [xまきケたまx]
愛は首を横に振り
2人は並んで歩く。
「愛ッてさ…
誕生日いつなの?」
「急にどうして?」
「聞いて無かったな
ッて思ってさ。」
「7月だよッ夏生まれ」
「7月のいつッ??!!」
波は驚いたように
愛を見た。
:07/02/16 16:01 :W42SA :am9ZVRjU
#372 [xまきケたまx]
「15日だけど…?
もうすぐ同い年だね」
愛は波に微笑む。
誕生日まで同じかよ
「そうなんだ…」
波の顔が曇った。
「何?どうしたの?」
愛は不安そうに
顔色を伺う。
:07/02/16 16:05 :W42SA :am9ZVRjU
#373 []
:07/02/16 16:05 :D902i :K6QlvFVM
#374 [xまきケたまx]
「1番金無い日に
生まれたなッて…」
波の給料日は
毎月16日に手渡し。
だから前日は
500円ちょッとしか
財布に残らない。
由美子にそう言ったら
「1緒にいてくれたら
それで満足だよ」
そう言ってくれた。
あの愛しい微笑みで
:07/02/16 16:09 :W42SA :am9ZVRjU
#375 [xまきケたまx]
エさン~
あリがとお~
これからも
よろしくねN
:07/02/16 16:11 :W42SA :am9ZVRjU
#376 [xまきケたまx]
ほらね?
また思い出してる。
愛といるのはきッと
由美子と似てるから
愛自身を見てない。
今更実感した。
「…別れよう。」
波は驚いて愛を見た。
:07/02/16 16:13 :W42SA :am9ZVRjU
#377 [xまきケたまx]
「えっ…?」
波は呆気に取られて
立ち止まった。
愛は下を向く。
「波君は…彼女の事
絶対忘れられない。」
「私といても……
隙間は埋められ無い」
「無理なんだと思う」
:07/02/16 16:16 :W42SA :am9ZVRjU
#378 [xまきケたまx]
私を見てくれるのは
してる時だけ。
それでも良かった。
貴方が一瞬でも
1秒でも
忘れられるなら。
私を必要として
くれるのなら。
:07/02/16 16:22 :W42SA :am9ZVRjU
#379 [xまきケたまx]
私の勘はよく当たる。
きっと私は
彼女と同じ誕生日。
彼女と似ているの。
要先輩も前言ってた
好きそうなタイプだって
そんな私といたら
いつまで経っても
思い出しちゃうよ…
:07/02/16 16:25 :W42SA :am9ZVRjU
#380 [xまきケたまx]
「…ごめん。
本当最低だよな俺」
愛は首を振る。
「貴方は良い男だよ」
愛の目から
涙が溢れる。
「もう少し早く…
産まれたかったな…」
愛は足早に
先を歩く。
:07/02/16 16:27 :W42SA :am9ZVRjU
#381 [xまきケたまx]
「愛ッ!!!!!」
波は愛を追う。
「愛も良い女だよ。
ありがとな?」
その笑顔…
本当反則だよっ……
波は夢中で走った。
それを見送り
愛は泣き崩れた。
子供みたいに大声で
周りの人の視線すら
気にかからない。
:07/02/16 16:31 :W42SA :am9ZVRjU
#382 [xまきケたまx]
波は夢中で走って
改札を抜ける。
電車は本当に久しぶり
3駅までの距離なのに
とても長く感じた。
:07/02/16 16:33 :W42SA :am9ZVRjU
#383 [xまきケたまx]
こんな駅
1度も降りた事は無い
右も左も分からない
「すいません。
東女ってどう行くん
すか?」
道端の人に聞き
夢中で走った。
逢いたい。
会って伝えたい。
振られたって構わない
好きなんだよ。
:07/02/16 16:36 :W42SA :am9ZVRjU
#384 [xまきケたまx]
立ち止まった場所には
立派な門がまえで
<<東女子大学>>
と書いてあった。
息がゼーゼー言って
少し苦しい。
丁度下校の時間。
波はこっそり
校門の前に立った。
:07/02/16 16:39 :W42SA :am9ZVRjU
#385 [xまきケたまx]
***---
「由美子〜?帰ろっ?」
由美子は振り返り
両手を合わせる。
「レポート今日までなの
もう少し待ってー?」
ふっと鼻で笑い
「由美子トロい〜!
ぢゃあ帰るよ?」
「えぇー!!!」
由美子は切なそうに
見つめる。
:07/02/16 16:43 :W42SA :am9ZVRjU
#386 [xまきケたまx]
「そんな顔しても無理
彼氏にしなさいよっ
新しく見つけなさい?
ぢゃあ明日ねーっ」
手を振り去って行く。
「あの人以上なんか…
どこにいるのよ。」
由美子は呟き
ノートに目を映した
:07/02/16 16:45 :W42SA :am9ZVRjU
#387 [xまきケたまx]
「えッと〜…
物体の重力は…--」
「由美子!!由美子!!」
うざったそうに
由美子は振り返る。
「あっ1人で帰るの
心細くなったんだ?」
由美子は悪戯っぽく
微笑んだ。
「んな訳無いでしょ!
あんたの彼氏…
そこに来てるよ…?」
:07/02/16 16:50 :W42SA :am9ZVRjU
#388 [xまきケたまx]
由美子は睨む。
「くだらない…。
笑えないよその冗談」
由美子はノートに
書き始める。
「本当だって!!!
制服着て…坊主で…」
由美子は立ち上がった
「嫌だッ!辞めてよ…
忘れたいんだから…」
由美子は涙目で睨む
:07/02/16 16:54 :W42SA :am9ZVRjU
#389 [xまきケたまx]
「信じてよ!!てか…
自分の目で確かめて」
由美子の手を引いて
校門まで走る。
由美子の胸が
ざわめく。
あの日…
波の鎖骨には
キスマークが付いてた
:07/02/16 16:56 :W42SA :am9ZVRjU
#390 [xまきケたまx]
心をナイフで
刺されたみたいに
ズキンと痛んだ。
波は私を
嫌いにならないッて
あの笑顔で言ってくれていた。
全て嘘だッたんだ。
初めて出会った日に
私は波に体を委ねた
きっと都合良く
利用されてたんだ。
そう思った。
:07/02/16 16:59 :W42SA :am9ZVRjU
#391 [xまきケたまx]
高校生なんて
そんなものなの?
きっと経験の無い私
の反応が新鮮で…
遊んでたんだ。
本気になって
私馬鹿みたい…。
なッちゃんを忘れる為に
男の子と遊んでみた
:07/02/16 17:02 :W42SA :am9ZVRjU
#392 [xまきケたまx]
すぐに体を求められて
本当に怖かった。
覆い被さられるのは
好きぢゃないの。
そう言ったら
呆れられちゃった。
ひたすら目をつむって
波の顔が浮かんだ。
泣いてても
辞めてくれなかった
なっちゃんだッたら
辞めてくれたよね?
:07/02/16 17:06 :W42SA :am9ZVRjU
#393 [xまきケたまx]
あまり声も出せない。
気持ち良くも
してあげられない。
それでもなッちゃんは
優しくしてくれた。
気づかってくれた。
利用されてるなんて
何で思ったんだろう
愛を1番感じたのに
:07/02/16 17:09 :W42SA :am9ZVRjU
#394 [xまきケたまx]
「別れよう…」
捨てたのは私の方。
だけど
捨てられた気分だッた
もし本当に校門に
なっちゃんがいるなら
逢いたいよ…
あの笑顔が見たい。
:07/02/16 17:12 :W42SA :am9ZVRjU
#395 [xまきケたまx]
---*****
「ほらッ!!!」
女の声に波は振り向く
「…由美子ッ……」
由美子は
両手を口元に当て
波を溢している。
「2人で話しな?」
由美子は背中を押され
波の前に立った。
:07/02/16 17:15 :W42SA :am9ZVRjU
#396 [xまきケたまx]
「すいませんッ…」
波は会釈する。
「何で…来た…の…」
由美子は途切れ途切れ
問いかける。
「逢いたくて…」
波は由美子の頬を
ゆっくりさする
:07/02/16 17:18 :W42SA :am9ZVRjU
#397 [xまきケたまx]
懐かしい由美子の頬
由美子の目…
泣き顔…
本当かわいい奴。
「今更何だけどね?
俺…無理なんだ。」
波は続ける。
「由美以外の人は
無理なんだよ。
頭の中は由美ばッか
キモイぐらい考えてる」
:07/02/16 17:23 :W42SA :am9ZVRjU
#398 [xまきケたまx]
「由美子を傷つけた。
浮気した奴に
そんな事言う資格は
絶対無いんだけど…」
「もう1回チャンスを
もらえないかな…?」
波は由美子を見る。
:07/02/16 17:25 :W42SA :am9ZVRjU
#399 [xまきケたまx]
「……よ」
由美子は呟く。
「えっ…?」
「無理だよ……」
波の心臓が
ドクンと波打つ。
:07/02/16 17:28 :W42SA :am9ZVRjU
#400 [xまきケたまx]
やッぱり駄目か。
そうだよな…
由美子はもう
忘れたんだろうな。
キモイなあ俺…。
:07/02/16 17:29 :W42SA :am9ZVRjU
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