――CHANDAN。
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#201 [ケまっきーx]
   
波は要より小さくて
要は波を見下す形に
なった。


「お前最低だな。」


「そんな最低な奴と
お前はつるんでんだ」

2人は睨みあう。


波は手を離し
愛に駆け寄る。

⏰:07/01/29 13:24 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#202 [ケまっきーx]
   
「平気…??」
要は愛を包み込む。
    
愛はカタカタ震えていた


「お前本当偽善者」

要は後ろで呟いた。


「誰にでも優しい
のが正しいとは
俺は思えねぇよ。」


「俺が気にくわねぇ
なら直接言えよ。
この子は関係無い」

⏰:07/01/29 13:28 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#203 [ケまっきーx]
    
「かっこつけんな
バカバカしい。
もういいや。」


要はお手上げの形を
取り階段を降りて行く

「要っ!!!!
…本当意味不明。
愛ちゃん大丈夫?」


愛は泣いていた。


波は愛の背中を
擦り始めた。

⏰:07/01/29 13:31 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#204 [ケまっきーx]
   
「ごめんね。」

波は愛を見つめた。


「要も本当は
良い奴なんだけど。
どうしたんだろ…」


「…大丈夫です。」


「2人で何でいたの?」

愛は言葉に詰まった

「何か…呼ばれて。」

⏰:07/01/29 13:34 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#205 [ケまっきーx]
   
「そっか……。
教室行ける…?」


「帰ります……」
   
愛はよろよろと
立ち上がった。


「送る。」
波は愛の肩を支える


「大丈夫ですっ……」

「良いから!
ほっとけないから。」

⏰:07/01/29 14:46 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#206 [ケまっきーx]
    

「バイク家だから
少し歩くけど…?」


「大丈夫ですっ…
すいませんっ……」

愛と波はゆっくり
学校を後にした。







「やべぇな………。」


窓から2人を見下ろし
要は溜め息をついた。

⏰:07/01/29 14:50 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#207 [ケまっきーx]
   
「ちょっと待ってて」

波は愛の肩を擦り
玄関に入った。


愛はそわそわしながら
辺りを見回す。


立ち話をしている
近所の人達が
愛をチラチラ見ている

「バイク出すね?」
波はヘルメットを
愛に差し出し
微笑んだ。

⏰:07/01/29 14:53 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#208 [ケまっきーx]
  
「今日バイト?」
運転中波が
問いかける。


「はいっ…!」
    
「俺もーっ!!!
だるくない?」


愛は苦笑い。


「門限とかある?」


「特に無いですっ…」

波は左に曲がった。

⏰:07/01/29 14:55 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#209 [ケまっきーx]
   
「あっ!今の右…--」     
「気晴らしに
ドライブ行くべっ!」    
波は笑った。
    
「でもバイト……」


「今日ぐらい
良いぢゃんっ!!?
落ち込んでる時こそ
気晴らし気晴らしっ」

愛は微笑んだ。

⏰:07/01/29 14:58 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#210 [ケまっきーx]
   
2人は色々な所を
ドライブに行った。


波が笑顔を見て
愛は幸せだった。


波も要がした事に
責任を感じてか
愛を楽しませた。


「うけるねあそこ!」
2人はベンチに座り
暗くなった
空を見上げた。

⏰:07/01/29 15:03 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#211 [ケまっきーx]
  
「バイト…
大丈夫ですかねっ?」   
愛は心配そうに呟く。

「平気平気っ!
上手く説明したから」   
波は空を見上げた。

耳のピアスが
蛍光灯に反射する。

愛は波の横顔に
見とれてしまった。

⏰:07/01/29 15:10 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#212 [ケまっきーx]
  
波は視線に気づき
愛のほうを見た。
    
「どうした?」
波は愛に顔を近づける

辺りはカップルばかり
それに気づき
愛はうつ向いた。
    
「先輩…私の事…
嫌いですか…?」


波は目を見開いた。

⏰:07/01/29 15:13 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#213 [ケまっきーx]
   
「どうして…?」
波は戸惑う。
    
「嫌いな訳無いよ」
     
愛は波を見つめた。
     
「ぢゃあ………
抱き締めても…
良いですか……?」
     
「へっ…?何で?」


愛はギュッと
波を抱きしめた。

⏰:07/01/29 15:16 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#214 [ケまっきーx]
   
「愛ちゃんっ…?
どうしたの?」
    
「私の事好きぢゃなく
て良いんですっ…
嫌いぢゃないなら…
こうしてて下さい」
    
「俺彼女いるから…
こうゆうのは…--」
   
波の言葉をさえぎる。

「好きなんですっ…
入学した時から…
そのオレンジの髪の毛も
細い眉毛も
鼻ピも拡張したピアスも
…その笑顔もっ…
全部全部好きっ…」

⏰:07/01/29 15:22 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#215 [ケまっきーx]
   
「誰にでも
優しくするのが
正しいと思わない」
   
要の言葉が
頭の中で繰り返される

あぁ〜…
俺やっちゃった。
優柔不断な態度が
こんな事に……


「先輩は優しいから
自分の気持ち
押し殺してる……」

⏰:07/01/29 16:01 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#216 [ケまっきーx]
   
「優しくないよ…
何も言えないだけ。」    
「先輩の彼女に
なれなくても良い…
2番目でも良い…
だからっ………」
    
愛の力は強くなった


「いやっ…ごめん。
無理だよ…。
彼女は裏切れない」

⏰:07/01/29 16:06 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#217 [ケまっきーx]
   
「喧嘩したんなら
別に1回ぐらい
良いんぢゃないっ…」     

「………」
     


波は言葉を選んだ。
愛を傷つけないよう
   


下手な言葉は一生
心に残るものだから

⏰:07/01/29 16:10 📱:W42SA 🆔:hg74VlA6


#218 [ゅぃ]
ここだけの話ですが要ファンです

愛ちゃんダメ(>_<)いやだぁいやだぁ
波もビシってして由美ちゃん泣かしちゃいやだよ

⏰:07/01/29 21:04 📱:P902iS 🆔:mxxXJzfo


#219 [ゅぃ]
あげq(^-^q)

⏰:07/01/31 22:55 📱:P902iS 🆔:Sa.UnFEM


#220 [ケまッきx]
ゆいちャンテP

要ファンですか笑
クールボーイ好きですねエ

今から書きますy

⏰:07/02/01 20:07 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#221 [ケまッきx]
    

「いや…ごめん。
そうゆうのはっ…」
  
波は愛の身体を
ゆっくり離した。
  
「ぢゃあっ……
今だけは駄目…?」


愛は波を見つめた。


波は視線をそらす。

⏰:07/02/01 20:13 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#222 [ケまッきx]
   

「今だけで
けじめがつくの?」

愛はゆっくり頷く。


波は愛を抱き寄せた

「要の事もあるし…
今だけなら…良いよ」

「先輩っ……」
愛は波の首に
手を回した。

⏰:07/02/01 20:16 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#223 [ケまッきx]
  

「あったかい…。」

愛が耳元で囁く。

波の鼓動が高まる。
不覚にも
愛の声にドキドキ
してしまった。


「もっと…
あったかくなりたい」

愛は波の首筋に
優しく触れた。

⏰:07/02/01 20:18 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#224 [ケまッきx]
  
波は理性が
吹き飛びそうだった


愛は波の首筋に
唇を這わせる。


「何やってッ…--」


愛は波の唇に
舌を絡める。

⏰:07/02/01 20:22 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#225 [ケまッきx]
   

波は愛を押し退けた

ドサッ…

「いたっ……」

愛はベンチから
落ちてしまった。

「お前マジッ……」

言いかけて波は
怒りを抑えた。


「だって…
好きなんだもんっ…」

⏰:07/02/01 20:25 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#226 [ケまッきx]
   
波は愛に
手を差しのべた。

「ありがと…--」


ドサッ…


愛の顔がこわばる。


波は愛に覆い被さり
唇を重ねた。

⏰:07/02/01 20:26 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#227 [ケまッきx]
   

罪の意識が
無いわけぢゃない。


由美の事を
嫌いな訳でも無い。


あの時の感情は
当人も分からない。


頭が真っ白で
人目も気にしないで
愛の唇に口付けて

⏰:07/02/01 20:29 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#228 [ケまッきx]
   

愛を抱き寄せて
ベンチに向かい合う
ように座った。


「良いの…?」



「今更何?」


「先輩怒ってる?」


「だったら何?」


波は感情のままに
言葉を発していた。

⏰:07/02/01 20:32 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#229 [ケまッきx]
   
愛の腰に手を回し

優しくキスをした。

軽く…軽く…深く…

Yシャツに
手をかけた時に
由美の顔が浮かぶ


「先輩…?」
愛が急かすように
呼びかける。

愛の小ぶりな胸を
優しく愛撫する。

⏰:07/02/01 20:35 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#230 [ケまッきx]
  
「せっ…ンぱ…い」

声を出そうとする
愛の口に
手を押しつけた。


「しーッ…。
我慢して…?」

波は意地悪そうに
微笑んだ。


愛は下着をゆっくり
下にずりおろす。

⏰:07/02/01 20:38 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#231 [ケまッきx]
   

「お前軽いな…」

波は苦笑いを浮かべる
「ここ外だよ?
最後までするの?」

「だって…
今日だけだから…」



愛は下を向いて
下着を下げる。

⏰:07/02/01 20:40 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#232 [ケまッきx]
   
愛の中に指を入れると
愛の身体は
激しくよがった。


必死に口を押さえ
声を押し殺している


それでも小さく
声が辺りに響く。


「イッ……クッ…」

波のYシャツを
強く握る。

⏰:07/02/01 20:43 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#233 [ケまッきx]
   

果てた愛は
波の胸に
身体を落とした。

荒い吐息が
辺りをつつむ。

それを冷静に
見つめている波。


やり終わって
後悔が身体を
かけめぐる。

⏰:07/02/01 20:46 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#234 [ケまッきx]
   
「今日は…
ありがとう……」


あれから今まで
波は愛と
口を聞かなかった。

「送ってくれて…
あと……」


「忘れてね。」
波は小さく呟く



「波……?」

その言葉に
波は振り向く。

⏰:07/02/01 20:50 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#235 [ケまッきx]
  
波の身体に
戦慄が走った。

「由美………」

そこには友達と
由美子の姿があった

愛は由美子を見つめ
軽く会釈する。

「何してるの…?」
由美の声が震える

⏰:07/02/01 20:53 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#236 [ケまッきx]
   
「こんばんわ〜。
覚えてる?波君。
由美と会った合コン
に私いたんだけど。」
「あぁ!!うん!!
久しぶり!!地元
この辺なんだ!!!」

友達は頷く。

「この子バイトの子!
地元ここなんだけど
知り合い?」

友達は愛を見つめて

「あーっと…
もしかしてバスケ部?」

⏰:07/02/01 20:58 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#237 [ケまッきx]
  
「はい。1回先輩に
教わりました
学年はかぶって
ませんけど……」

「だよね!!
知ってる知ってる!!」
友達は愛に
笑いかける。

「送ってあげたの?」
由美子は波を見る。

⏰:07/02/01 21:00 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#238 [ケまッきx]
  
「うん。
バイト被ったからね」

由美子は愛を見る


「彼女さんですか?」
波が言う前に
由美子が話す。

「そうです。
波がお世話に
なってます…。」


「愛っていいます。
送ってもらっちゃって
すいません……」

⏰:07/02/01 21:03 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#239 [ケまッきx]
  
由美子は波に
視線を戻して

「今日はこの子の家
泊まるの…。
明日そのまま
なっちゃん家行く。
夜メールするね?」


「分かった。」
波は由美子の頭を
愛しそうに撫でる。


「ばばい…」
由美子は波に
手を振り歩いた。


波は深い溜め息を
ゆっくり吐いた。

⏰:07/02/01 21:06 📱:W42SA 🆔:/d4hgvg6


#240 [ゅぃ]
な、波さぁぁん!!ってか愛ちゃん…いや、ちゃんなんてつけてやんない(>皿<)愛、ダメだって(--;)

続き気になります(((^^;)

⏰:07/02/02 00:02 📱:P902iS 🆔:ZGiddb2Q


#241 [ゅぃ]
あげあげです

⏰:07/02/04 19:30 📱:P902iS 🆔:Cnz72T9U


#242 [ゅぃ]
もっかいあげであります

⏰:07/02/06 15:22 📱:P902iS 🆔:GYAfAj5U


#243 [ケまきxたまケ]
名前変えました!


ゆいちャンxx
遅れてごめンねL
ありがとおx+゜

⏰:07/02/09 02:29 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#244 [ケまきxたまケ]
   

2人に気まづい
雰囲気が流れる…

最初に言葉を発した
のは愛だった。

「彼女…可愛い人」


「まあねっ…」
苦笑いでうつ向く波


「よく普通に話せたね…
私のが焦ったよ…」

⏰:07/02/09 02:32 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#245 [ケまきxたまケ]
  
波は黙って
煙草に火を付ける


「今日で、諦めてくれ
るんだろ…?」


波は恐る恐る
愛に問いかける。


少し間をあけて
愛が頷いた。


「ありがとう。」


波は安心したように
微笑んだ。
八重歯の先が
チラッと見える。


その笑顔に
愛の心がチクリと
痛んだ。



   

⏰:07/02/09 02:36 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#246 [ケまきxたまケ]
    


朝…外は梅雨入りか
雨が強く降っている


波は学校に
行く気分になれず
ベッドでうなだれた


幸いにも今日は
母親が起こしに
来なかった。

⏰:07/02/09 02:38 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#247 [ケまきxたまケ]
   
早く由美に会いたい。

そう思う反面、
頭の中は


昨日の愛との事。


愛の吐息。


昨日の自分が


チラついている。


昨日の愛は
いつもの愛よりも
大胆だったな…

⏰:07/02/09 02:40 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#248 [ケまきxたまケ]
   

由美子の顔よりも

頭には昨日の

声を必死に我慢してた

愛が浮かび上がる…

波は頭を
思い切り横に降った



とにかく…忘れろ。
自分に言い聞かせた

⏰:07/02/09 02:42 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#249 [ケまきxたまケ]
  
机の上で
携帯の振動が響く。

波は飛び起きて
携帯を開く。


「着いたよっ!
まだ学校…?」

電話は由美からだった

「いや!家だよ!
今行くねっ!!」


波は電話を切り
頬を数回叩き
玄関へ向かった。

⏰:07/02/09 02:51 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#250 [ケまきxたまケ]
  
「今日は早いね。」

由美はにっこりと
微笑んだ。

「まあね!!」
波は微笑み
部屋のドアを開ける


どんなに喧嘩をしても
由美子はすぐに
ケロリとしている。
妙にサバサバとゆうか
細かい所は気にしないみたいで…。

⏰:07/02/09 02:54 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#251 [ケまきxたまケ]
  
2人はベッドに座り
アルバムを見ていた


「これが要くん?」

由美子が指差したのは
高校1年の頃の写真。

「どれ?そうそう!
懐かしいな〜…!」
波は遠くを見るように
呟やいた。


「何かクールそう…
なっちゃんとは真逆」

⏰:07/02/09 02:57 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#252 [ケまきxたまケ]
  
「そうだねぇ〜…
真逆かもねっ……」




要は気にいった子
にしか優しくしない
チャラチャラしてるけど
割り切った関係が
できてるんだよな…




なのに俺は………

⏰:07/02/09 03:06 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#253 [ケまきxたまケ]
   

「…ちゃん?波ッ!?」

由美子が耳元で叫ぶ


「うぉッ!!ごめん」
波は驚いて
笑って誤った。


ベッドにぱたんと
横になった。

「なッちゃん平気?
どうしたの…?」
由美子は心配そうに
波を見つめている。

⏰:07/02/09 03:09 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#254 [ケまきxたまケ]
  
「何か疲れてる…
ごめんね…?」

波は微笑んで
目をつむった。


由美子も横になり
波のほうを見る。


「ぢゃあ添い寝…
してあげるね?」

長くて綺麗な髪を
うざったそうに
耳にかける。

⏰:07/02/09 03:11 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#255 [ケまきxたまケ]
  

由美子は波に寄り添い
ギュッと抱き締めた


「なッちゃん
あったかい……。」



[先輩あったかい…]


[もっとあったかく
なりたい……]


昨日の愛の表情が
頭をかけ巡った。

⏰:07/02/09 03:13 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#256 [ケまきxたまケ]
  
波は由美子に
覆い被さった。


ビックリした表情で
波を見つめる。

「怖いよ……」
由美子は顔を背ける


由美子は
俺が上にくるのを
いつも怖がる。


だからいつも
座ったままだったり


由美子が上だったり…

今の波には
そんな気づかいまで
頭が回らなかった。

⏰:07/02/09 03:17 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#257 [ケまきxたまケ]
  

愛の顔…
愛の小さく漏れる声
愛の感触…


昨日を忘れたい。


波の思いは1つだった

由美子に優しく
口付けた。


波の頭で
愛との口付けが
思い浮かんでは消え…
それを繰り返していた

⏰:07/02/09 03:19 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#258 [ケまきxたまケ]
  
愛の吐息…

愛の感触…

愛の表情…

目の前にいるのは
違う女なのに……

「なっちゃん……」

波は優しく
由美子の髪を撫でる


「電気消して良い?」

⏰:07/02/09 13:02 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#259 [ケまきxたまケ]
  
由美子は頷く。

今日の由美子は
いつもより素直だ。


波は起き上がり
電気を1つ消す。

流れている音楽の
音量を上げた。


ベース音が
心臓に響いてくる。

⏰:07/02/09 13:09 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#260 [ケまきxたまケ]
  
由美子に覆い被さり
首筋に唇を這わせる


「なみっ……。」

由美子の首に
小さな跡が付いた。


由美子を抱き上げ
向かいあった。

由美子は波の首筋に
唇を近づける。

⏰:07/02/09 13:14 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#261 [ケまきxたまケ]
  
由美子の動きが
ピタリと止まった。


波は由美子の
髪を撫でる。

「どした…?」

由美子は黙ったまま
動かない。


機嫌を損ねてしまった
のだろうか……


「辞める…?」

波は由美子を
自分から離した。

⏰:07/02/09 13:17 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#262 [ケまきxたまケ]
   
波は電気をつけようと
ちらっと由美子を見た

由美子は涙をこらえ
顔が赤かった。


波は由美を気づかい
電気をつけるのを
辞めた。


「由美?どしたの?」

⏰:07/02/09 13:20 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#263 [ケまきxたまケ]
  
「言わなきゃ俺…
分かんないよ?」

波は由美子の顔を
自分に向かせた。

「なっちゃん…
首筋に付いてるっ…」

波は自分の
首筋をさすり
首を傾げた。


「何が…?」

⏰:07/02/09 13:23 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#264 [ケまきxたまケ]
   
由美子はこらえきれず
涙を流した。


昨日の事が頭の中に
鮮明に広がる。


…ちょっと待って。



波は部屋を出て
洗面台に走った。


「うわッ!…。」

⏰:07/02/09 13:27 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#265 [ケまきxたまケ]
  
波の鎖骨の辺りに
500円玉ぐらいの
赤紫色の印が
こびりついていた。


やられた。

そう思った。


虫刺され。
そんな言い訳
子供ぢゃないんだから
すぐバレるだろう。

いつも由美子は
俺に付けられて
いるのだから。

⏰:07/02/09 13:30 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#266 [ケまきxたまケ]
    

ゆっくり部屋に戻り
由美子を見た。


由美子は体操座りで
肩を震わして
泣いている。


波は首筋をさすり
ベッドに戻った。


ベッドまでの道のりが
偉くつらかった。

⏰:07/02/09 13:35 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#267 [ケまきxたまケ]
   
「ごめんなさい!!!」
波は由美子の前で
土下座の形を取った


波は由美子の顔を
怖くて見れない。 キツク目をつむった。

「…昨日の…子?」
由美子の声が震える。

⏰:07/02/09 13:38 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#268 [ケまきxたまケ]
  
「あの子にも…
付けたのっ…?
私と同じように…」


由美子は自分の首筋を
さすった。

「本当にごめん!!!」


「…嫌いだよ。」


波は頭を上げた。

⏰:07/02/09 13:51 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#269 [ケまきxたまケ]
  
「波なんて嫌い!!
ひどいよ…っ!!」

由美子は泣きながら
叫んだ。

「私達…出会いは
合コンだもんね……
そんなもんだよね…」

「初めてだったの…
こんなに優しい人
いるんだなって…
なのに………」


由美子は声を出して
泣いている。

⏰:07/02/09 13:55 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#270 [ケまきxたまケ]
   
「嫌いだったんだ…」

「違うよっ!!
嫌いなんかぢゃ…」


「今のなっちゃんの
言葉を…どう信じたら
良いのっ……?」


波はうつ向く。


「年下って…
やっぱり嫌だ。」


「歳は関係無いって
言ってくれたぢゃん」

波は悲しそうに呟く。

⏰:07/02/09 13:59 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#271 [ケまきxたまケ]
  
由美子は間をあけて


「高校生とは…
やっぱり無理だった
のかもね……」



波の恐れていた
言葉が溢れた。




「もう別れる……」

⏰:07/02/09 14:03 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#272 [ケまきxたまケ]
  
「記念日になった
ばかりなのにねっ…」

由美子はベッドから
立ち上がった。


鏡を取り出し
落ちた化粧を直す


「アドレスとか
消して良いからね…」

「俺由美の事…
嫌いになれねぇよ。
マジにごめんっ!!
こんな事して
図々しいけど…
別れたくない…」

⏰:07/02/09 14:09 📱:W42SA 🆔:kaqvtgBw


#273 [ゅぃ]
…あ、愛めぇ(>皿<)波になんてことを!でも波もいけないか(--;)てか由美ちゃんがかわいそすぎです
続き楽しみにしてます☆

⏰:07/02/11 04:09 📱:P902iS 🆔:QTa5JSiw


#274 [xまきケたまx]
ゆいちゃン咐~
いつも読んでくれて
本当ありがとおII
なんかゆいちゃんだけに
書いてる気分x(笑
これからも
読んでね
要あんま出て来ないけど……(笑)

⏰:07/02/12 01:52 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#275 [xまきケたまx]
  


ゆいは立ち上がり
波のほうを見た。


「…さよなら。」


「由美っ…――」


部屋を飛び出し
由美子を追いかけた。

「待って!!本当に!
俺っ由美の事好きな
んだけどっ!!!」

⏰:07/02/12 01:59 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#276 [xまきケたまx]
  

由美子から返事は無く
華奢な背中は
こちらを振り返る
様子すら無かった。


「由美子ッ!!!」


由美子の手を握り
ぐいっと引き寄せる。

「痛いっ……!!」
バッと振りほどき
手首をさする。

⏰:07/02/12 02:03 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#277 [xまきケたまx]
  


「今回の事は
本当にごめんなさい!その子の事好きになったとか無いし、
由美が1番だから」



玄関に乾いた音が
響き渡る


波の頬に
痛みがはしった。

「……最低。
好きでも無い人と
なっちゃんは
できるんだね……」

⏰:07/02/12 02:06 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#278 [xまきケたまx]
   

「本当に無理…
その子の所行きなよ」

由美子は
走り去ってしまった。

波はその場に
呆然と立ち尽くした。

自分の愚かさと
ふがいなさ。


こんな俺なんて


死んぢまえば
良いのに。

⏰:07/02/12 02:10 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#279 [xまきケたまx]
  

部屋に戻ると
お香の匂いが
鼻先に広がった。



ベッドに横たわると
懐かしい
バニラの香りに
包まれた。


由美子の香水の香り。

「ゆみこぉー…」


机にある
紙袋に目をやった。

⏰:07/02/12 02:13 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#280 [xまきケたまx]
  

ラッピングをほどくと
可愛らしい指輪ケース。


開くと
シルバーに輝いた。


記念日にあげ損ねた



いや、
もうあげられないのか


恋人ぢゃなくなった。


やっと実感した。

⏰:07/02/12 02:16 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#281 [xまきケたまx]
  

自分が悪いのに
涙が溢れる。



俺何なんだろう。



何やってんだろう。



指輪をケースごと
ゴミ箱に投げ込み
溜め息をついた。

⏰:07/02/12 02:19 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#282 [xまきケたまx]
  

波の部屋に
着信音が鳴り響く。


相手を確認して
鼻をすすった。

「はーい。誰?」


相手に応答は無い。


軽く舌うちをして
「切りますよー?」


「あっ…愛です…」


波の心臓に
ズシンと重くなった

⏰:07/02/12 02:22 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#283 [(b3-)b・゚]
がンばってください

⏰:07/02/12 03:47 📱:D902iS 🆔:1a57Qpsk


#284 [xまきケたまx]
Oさン+゜
ありがとう

⏰:07/02/12 13:29 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#285 [xまきケたまx]
   

「…どうした?」


「今から…
会えませんか…?」


波は戸惑う事無く


「良いよ。
行くから待ってて」


愛の返事を聞かずに
電話を切った。

⏰:07/02/12 13:37 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#286 [xまきケたまx]
  

波はこの前愛を送った
場所へとバイクを
走らせた。


私服の愛が
震えながら立っている

クラクションを鳴らし
愛の前に
バイクを止めた。


「私服初めて見たわ」

波は笑って愛を見る。

⏰:07/02/12 13:42 📱:W42SA 🆔:1NwTeo6w


#287 [ナォ]
続き気になるからあげぇ♪

⏰:07/02/12 23:07 📱:N702iD 🆔:R64AIPPw


#288 [xまきケたまx]
ナォさんありがとうx

⏰:07/02/13 01:09 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#289 [xまきケたまx]
  
愛の服装は
由美子に似ていた。


清楚系ってゆうの?

「来てくれるなんて
思わなかったです…」

そう言って
前髪をくしゃっと
丸める。

⏰:07/02/13 01:14 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#290 [xまきケたまx]
  
「別れたんだ。俺」


その言葉に愛は
顔を上げた。


「えっ…どうして…」

「振られちゃった。」

波は煙草に火を付け
吐いた煙に
目を細めた。

⏰:07/02/13 01:16 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#291 [xまきケたまx]
   
「だから…
来てくれたんですね」

愛は複雑な表情で
波に言った。


波は黙って
煙を吐き出した。


「ドンマイだなっ!」
波はバイクに腰かけ
笑ってみせた。

⏰:07/02/13 01:19 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#292 [xまきケたまx]
  

「………てよ」


愛がうつ向く。


波は首を傾げた。


「私で…忘れてよ」


「私を使って…
彼女の事忘れてよっ」

愛は波の手を握った。

⏰:07/02/13 01:21 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#293 [xまきケたまx]
  

愛の目から
涙が溢れる。


「忘れられなかった…
先輩の事ッ……
何をしてても
昨日の事思い出すの」

波は頷く。


「…好き。」

⏰:07/02/13 01:23 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#294 [xまきケたまx]
   

そんな事言われると
だいたいは分かってた

だから来たのかな?


慰めてもらいたくて
愛に会ったのかな?


由美子の事は?
もう諦めたのかよ?








……どうでもいい。
考えたくない。

⏰:07/02/13 01:26 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#295 [xまきケたまx]
  

どうにでもなれ。


むしろ


なるようにしか
ならないんだよ。


いっか別に。


付き合ってから


好きになるよな。

⏰:07/02/13 01:28 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#296 [xまきケたまx]
  

「…付き合う?」


「えっ…?」


波は愛の両手を
ギュッと握りしめた


「付き合おっか…」


波の口の隅から
八重歯が除く。

⏰:07/02/13 01:30 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#297 [xまきケたまx]
  

「えっ!!ちょっと…
本当ですかっ…?!」


愛は両手を離し
自分の頬にやる。


「敬語は辞めてよ。
俺、愛って呼ぶから」

波は立ち上がり
愛を抱きしめた。

⏰:07/02/13 01:32 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#298 [xまきケたまx]
  

「嬉しいーッ…」
愛の目から
ポロポロ涙が溢れて
波の上着を濡らす。


「泣き虫さんだねー」

あぁー…
そうゆう所が
由美子に似てんだ。

「せんぱッ…---」


愛の口に
人差し指をつける


「先輩ぢゃなくて波」

⏰:07/02/13 01:36 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#299 [xまきケたまx]
  

「あッ…波…君」

波は笑って返事をする

「ははッ!なあに?」

愛の顔を見て
にっこり微笑む。


「ふふっ…
呼んでみただけッ…」

愛は波の胸に
顔を寄せる。

⏰:07/02/13 01:39 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#300 [xまきケたまx]
  

波は愛の顔を
自分に向けた。


切れかけ電灯の光が
付いたり消えたりを
繰り返している。


波は優しく
愛にキスをした。


唇を離すと
愛の顔は真っ赤。

それを見て
吹き出す波。

⏰:07/02/13 01:42 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#301 [xまきケたまx]
  

「キスは初めてぢゃ
無いぢゃんよっ…」


波は愛の頬を撫でる

「そうだけどっ…
やっぱり恥ずかしい」

波は笑って
愛の頬にキスをする


「もう遅いから…
また明日ね…?」


愛は頷く。

波はバイクに股がり
愛に手を降った。

⏰:07/02/13 01:45 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#302 [xまきケたまx]
   

蒸し暑い朝。

風呂上がりに
自分の鎖骨辺りを見た

じんわりと残る
赤紫色。


擦れば擦るほど
色は濃くなっていく。

⏰:07/02/13 12:55 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#303 [xまきケたまx]
  
憂鬱そうにうつ向き
玄関を出た。


「やっと学校
行く気になったか」

目の前には
煙草を吸いながら
要が立っていた。


一瞬言葉を失い
「…この前はごめん」

⏰:07/02/13 12:57 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#304 [xまきケたまx]
  
「謝るなよ…きもい
ほら行くぞっ!」


煙草の火を消し
要は歩き出した。


波は頷き
隣を歩いた。


夏の訪れか、
蝉が小さく鳴き始めた

⏰:07/02/13 13:00 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#305 [xまきケたまx]
  
校門を入ると
Yシャツをギュッと
掴まれた。

「おわっ!」
驚いて波は振り返る。

「…おはようっ!」
そこにはにっこり
微笑んだ愛がいた。


「おっ!おはよう!!」
波は愛の頭を撫でる


要は困惑したように
2人の顔を見る。

⏰:07/02/13 13:03 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#306 [xまきケたまx]
  
愛は要を見て
気まづそうに
波から離れた。


「おはよう…
ございます」


「どうも。」

要は愛を見ない。


「ぢゃあまたね!」
愛はそう言って
友達のもとに走る


「どうなってんの?」

要は苦笑いを浮かべ
波を見つめる。

⏰:07/02/13 13:06 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#307 [xまきケたまx]
  

「何って、彼女。」

波は目をそらす。

要は驚いて

「はっマジ?!
由美子さんは???」

要の大声に
周りが振り返る。

波は八重歯を除かせ

「別れた。ってか
振られちゃったー!」
とはにかむ。

⏰:07/02/13 15:05 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#308 [xまきケたまx]
  
「それで良いの?」

要は暑そうに
Yシャツの袖を捲る。
「どうゆう意味?」

波は動揺すると
鼻のピアスをいじる癖
があった。


要にしか分からない
波の仕草。

⏰:07/02/13 15:08 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#309 [xまきケたまx]
  
そんな事、波自身が
よく分かってるよな



「いや、別に。」

要は顔を前に戻した。

「応援よろしくー」

波は要の肩を叩く。


要は黙って頷いた。

⏰:07/02/13 15:11 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#310 [xまきケたまx]
  

「要先輩ってさ、
彼女いないの?」

愛と波は放課後
レストランに来ていた。


「いないねー。」

波は外を見て言う。

「好きな人はっ?」

愛は身を乗り出す。

⏰:07/02/13 15:15 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#311 [xまきケたまx]
  
「多分だけど…--」


俺的に同じクラスの
小林凛だと思う。
小林の事
たまに目で追ってるし

お似合いだと
思うんだけどなあー。

要。
お気に入りの子には
ちょっかい出すのに
好きになった女には
奥手だからなー…。


さりげシャイだからな。


「多分…なに?」

⏰:07/02/13 15:19 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#312 [xまきケたまx]
  
波は黙って愛を見る

「…いないと思う」

波は笑って
ポテトを口に運ぶ。


「友達がね?カッコイイ
って言ってるの」

まあ薄々感付いてた。
「話しかければ?」
波はあえて
あっさり言った。

⏰:07/02/13 15:22 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#313 [xまきケたまx]
  

「恥ずかしいみたい」
「ふーん…。」

波は飲み物を
かきまぜた。

「協力してあげよ?」
愛は両手を合わせて
目をつむった。

「うーん……
要ねぇ、難しいよ?」

愛は悲しそうに
うつ向く。

⏰:07/02/13 15:24 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#314 [xまきケたまx]
   
「何てったって、
AB型ですからっ」

波はストローで
遊び始めた。

「遊ぶぐらいなら、
良いでしょっ?」

愛はどうしても
協力してあげたい
みたいだった。

「その子って
シャイなんでしょ?
要も尋常じゃなく
人見知りだから
気まづい雰囲気で
はい終わり〜だよ?」

⏰:07/02/13 15:28 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#315 [xまきケたまx]
  

愛は黙ってしまった。
「要は紹介
しづらいですね。」

波は伸びをして
愛の飲み物を
一口飲んだ。

愛はふてくさった顔で
うつ向いている。

⏰:07/02/13 15:31 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#316 [xまきケたまx]
  

「何?その顔は。」

波は愛の顔を見る。

「別にッ!!!!」

愛は少し大きい声で
波に言った。


「ごめんね。
要ぢゃなくて
他の奴なら
紹介できるから。」


すぐ怒る所も
由美子にそっくり。

⏰:07/02/13 15:33 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#317 [xまきケたまx]
  

「ぢゃあ要先輩は
ナンパとかしないの?」

「そりゃするよ。
今は分かんないな〜
俺一緒にしてねぇし」

波は頭をかいた。


「人見知りなのに?」

波は面倒くさそうに
愛を睨んだ。

ポケットから携帯を
取り出し思いきり
愛に投げる


机に鈍い音が響く


「本人に聞けよ。」

⏰:07/02/13 15:39 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#318 [xまきケたまx]
  

愛は驚いている。


波はイライラした様子で
煙草を取り出す。


「…制服だよ?」

「平気。
あのバイト後輩だから」

2人に気まづい
雰囲気が流れる。

⏰:07/02/13 15:45 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#319 [xまきケたまx]
  

煙を吐きながら
遠くを見つめる。

「もう聞かない…
ごめんなさい…。」

愛は携帯を
波に差し出す。

波は黙って
携帯を受け取る。

「…出よっか。」

波は立ち上がり
伝票を持った。

⏰:07/02/13 15:48 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#320 [xまきケたまx]
  
バイクに乗った2人は
終始無言だった。


この前のベンチの前に
バイクを止めた。


「機嫌直してよ…」

愛は戸惑い
前髪を触る。


「怒ってないよ。」


即答で波は答える。
その顔に笑顔は無く
険しい表情だった。

⏰:07/02/14 00:20 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#321 [xまきケたまx]
  
「要先輩の事は
もう聞かないから。」
愛は波の胸にすり寄る
「ごめんなさい。」


愛と由美の違う所。
…謝ってくれる所。
由美子は絶対
謝らなかったもんな


「俺もごめん。」

波はにっこり
微笑んだ。

⏰:07/02/14 00:24 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#322 [xまきケたまx]
  


迷いなんて消そう。


忘れよう。


あんな女……


俺は愛が好きなの。


それでいいぢゃん。


問題ねえよ。

⏰:07/02/14 00:26 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#323 [xまきケたまx]
  
波は愛の耳元で囁く

「…したいかも…」

愛は驚いて顔を上げる
「ここで……?」

「俺んち?愛の家?」

愛は時間を見て
「私んち行こう…」

⏰:07/02/14 00:29 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#324 [xまきケたまx]
  
「お邪魔しまーす」

波は部屋をぐるりと
見回した。

パステルカラーの壁紙に
コルクボードがある。

ベッドは
ぬいぐるみ達で
埋め尽されている。

「メルヘンな部屋だな…」
波はボソッと呟く。

ベッドに座り
ぬいぐるみに
手をかける。

⏰:07/02/14 00:32 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#325 [xまきケたまx]
  
「このぬいぐるみ
知ってるー!!!」

波はそうゆうと
黒いブタのぬいぐるみ
を手に取った。

「可愛いでしょ?」

「これ由美も好きで
よく取ってやっ…-」


波は言葉につまる。

⏰:07/02/14 00:34 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#326 [xまきケたまx]
  
「なっちゃん!!
あれ取ってえ〜…?」

上目使いに
由美子が頼む。

「黒ブタ?何で?
こっちのクマのが
可愛いぢゃんよっ!」
波は他のぬいぐるみ
を指さす。

「やだ〜っ。あれ!」
「はいはい。」

波は100円を挿入して
真剣な眼差しで
UFOキャッチャ−に向かう

⏰:07/02/14 00:37 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#327 [xまきケたまx]
  

「ガンバ!ガンバ!」


後ろで子供のような
掛け声を出す由美子。

ポロッと
ぬいぐるみが落ちた

「よっしゃー!」
「すごォーっい!!」

ぬいぐるみを
由美子に差し出す。

⏰:07/02/14 00:40 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#328 [xまきケたまx]
  
「なっちゃん凄い!
惚れたっ!」

由美子は顔を真っ赤
にして喜んでいる。

「てか…
ブタがブタ持って
兄弟ぢゃんっ!!」

波は舌を出して
おどける。

「はあーっ??!!
前言撤回っ!!
なっちゃん嫌−い!」
由美子は笑って
波の防止を取り上げる

⏰:07/02/14 00:44 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#329 [xまきケたまx]
  


その笑顔が見たくて


一緒に笑い合いたくて

俺…由美子が喜ぶなら


何でもしたよ?


大好きなんだよ。


お前の事がさ?

⏰:07/02/14 00:46 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#330 [xまきケたまx]
  
「波…?波君っ?」

我に返ると
愛の顔が近くにあった
「……ごめん!!」

波は愛から視線を外し
ぬいぐるみを置いた


「………」

愛は波に抱きついた。

⏰:07/02/14 00:49 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#331 [xまきケたまx]
  
「…続きしようよ」

愛は波のYシャツに
手をかけた。

その手をぐいっと
波はつかんだ。

「俺に任せて…?」

波は愛にキスをして
ベッドに押し倒した。

⏰:07/02/14 00:51 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#332 [xまきケたまx]
  
愛の中に
波が入り、
愛の腰が上下する。


荒い息といやらしい
液体音が部屋に響く


「なッ…みィッ…ハァッ!」

どうやら愛は初めて
では無いみたいだった

⏰:07/02/14 00:55 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#333 [xまきケたまx]
  
「あァッ…ス…キッ…」


愛は波を求める。

波は愛にキスをした。

波もだんだん
頭がクラクラとして
息が荒くなる。


「愛ッ………」


愛の声はだんだんと
大きくなった。

⏰:07/02/14 00:58 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#334 [ゅぃ]
要でなくても読むよぉ(^-^)vまっきが書くのは読み続けます(Uω∪`*)
波〜、由美ちゃぁぁん(T_T)悲しい…悲しすぎ!!波やっぱ由美ちゃん好きじゃんそんなんダメΣ(-д-;)
続きが気になりマンモス★笑

⏰:07/02/14 20:10 📱:P902iS 🆔:WbkhRqX.


#335 [xまきケたまx]
ゆいちャンケ
ありがとぉ
本当心強いッ~

⏰:07/02/16 00:29 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#336 [xまきケたまx]
  
「ヤベッ………」

そう言って波は
愛から離れた。

2人の荒い息が
部屋に響く。

「あっぶねー…
ギリギリでしたっ」

波は微笑んで
ティッシュを
ゴミ箱に投げる。

愛は波に寄り添った。

⏰:07/02/16 00:32 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#337 [xまきケたまx]
  
ベッドで2人で
横になった。

「良かったのに…」

愛はボソッと言う。

「?」
波は愛の肩に
手を回した。

「中に…しても…」

愛の顔は真剣だった。

⏰:07/02/16 00:35 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#338 [xまきケたまx]
  
「いやいやっ…
それは出来ないわ」

波は天井を見つめる。
「今日はたまたま
付けなかったけど
これからは付ける」

愛は波を見つめる。

「何かそうやって
気使ってするの嫌…」
波は目をつむった。

⏰:07/02/16 00:39 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#339 [xまきケたまx]
  
「俺等まだ学生よ?
親の金で生活してる
もしガキできてもさ
育てられないでしょ」

波はうんうんと
頷いている。

「…私は全てを捨てて
育てる自信あるよ」

愛は波に覆い被さる。

「貴方が好きだもん」

⏰:07/02/16 00:44 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#340 [xまきケたまx]
  
「好きッて気持ち
だけぢゃ食べて
いけないでしょ?」

愛は黙った。

「だから付けるし
中にもしないの。」

波は愛を押し退け
起き上がった。

⏰:07/02/16 00:50 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#341 [xまきケたまx]
  
「何か意外だなっ」

愛は布団にくるまる。
波はYシャツの
ボタンをつけ始めた

「意外に真面目だね
波くんって…」

愛は波に微笑んだ。

「まあね。」

⏰:07/02/16 00:55 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#342 [xまきケたまx]
   
…--

「……付けた?」

2人は離れる。

「今日無いんだ…
良いでしょ別に…」

唇に迫ると拒まれた

「やッ…怖いよ…」

「仮に出来てもさ
育てれば良いぢゃん」

波の頬に平手が飛ぶ。

⏰:07/02/16 00:58 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#343 [xまきケたまx]
  
「そこは適当に
流しちゃ駄目だよ…」
「今の私達には
親になる資格無い。」


そんなふうに
由美子は怒られた。



それからは
絶対付けてたし
中なんて
あり得なかったから…

⏰:07/02/16 01:00 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#344 [xまきケたまx]
  
「またボーッとしてる」

愛は波の背中を
ギュッと抱きついた。

「えッ?ごめん…
疲れちゃッたわ〜」

愛の顔は見えない。
見えなくて良い。
自分も今の顔に
笑顔は無いから。


「ぢゃあ帰るね?」
波は愛の手を離し
部屋を出た。

⏰:07/02/16 01:13 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#345 [xまきケたまx]
  
ぼーッとしながら
バイクを走らせた。

あれ…?

波は気付くと
自分の家とは
全く逆の道を
走っていた。

馴染みの町並み。

由美子の家の方だ。

気づかないうちに
家の近くまで
来てしまッていた。

⏰:07/02/16 01:16 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#346 [xまきケたまx]
   
波はバイクを止めて
煙草に火を付ける。


最近身体と頭が
真逆な行動を
取っている気がした

頭では
どうでも良いと
感じているハズなのに
身体は………

「どうした俺。」

波は独り言を呟いた

⏰:07/02/16 01:19 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#347 [xまきケたまx]
  
「今日は
ありがとう…。」

辺りに女の声が
響いた。

聞き覚えのある…
いや,忘れる訳無い
あの声に似ていた。

波は辺りを見回す。

「全然だよ!!
また飲み行こうねッ
また連絡してねッ」

男の声が聞こえ
波は鼻のピアスを
触った。

⏰:07/02/16 01:22 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#348 [xまきケたまx]
  
由美子の家の玄関に
見知らぬ男性と話す
女の姿があッた。

「由美……」

波は言葉を失う。

見知らぬ男に
笑顔で応対する
かつて自分が
愛した女。

「マジかよッ……」

波はバイクに股がり
鍵を差し込む。

⏰:07/02/16 01:25 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#349 [xまきケたまx]
   


嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。



頭にはこの言葉しか
浮かび上がらない。

車のクラクションも
今日は聞こえない。


赤信号も見えない。


頭も目の前も
真っ暗だった。

⏰:07/02/16 01:27 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#350 [美月]
初めまして


今日の朝この小説が目に入りSEVENSTARから一気によんでしまいました


とても感動しました要かッこィィ〜ですけどぅちゎ波に惚れてしまいましたあヮラ



ここで質問なのですが波愛用のCHANDANッて本当に存在しますかあ



もしあるなら是非買いたいッて思って

変な事聞いてしまいすみません



主さんの小説スゴイ好きですこれからも応援してます頑張って下さい

⏰:07/02/16 10:02 📱:D902iS 🆔:JgJXT4Ng


#351 [xまきケたまx]
美月さン~
あリがとおN
全部読んでくれたンだ
嬉しいですエx
CHANDANわお香なので
多分どこにでも
売ってますよ咸テ
まきも昔愛用して
いましたからN
これからも
お願いしますI~

⏰:07/02/16 13:14 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#352 [xまきケたまx]
  
眩しッ……


ププーッ!!!!


波の身体を
大きい光が包み込む


「おわッ!!!!!」

勢いよくハンドルを切り
タイヤから火花が散った

⏰:07/02/16 13:17 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#353 [xまきケたまx]
   
ズガガッ!!!!


体はバイクから離れ
歩道に倒れこんだ


「てめぇッ!!!
調子こいて赤無視
してんぢゃねえよ!!
殺すぞッ!!!!!!」


運転席から罵声が響く

「いッてえ〜……」

倒れた時に勢いよく
打った膝が痺れる。

⏰:07/02/16 13:21 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#354 [xまきケたまx]
  
しばらくその場で
痛みと葛藤していた。

通行人の視線が痛い


「あぁ…俺の愛しの
フュージョンちゃんが…」

バイクは傷だらけ
白いのでやたら
傷が目立った。

⏰:07/02/16 13:26 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#355 [xまきケたまx]
  
馬鹿みてぇだな。

捨てられたんだ。

最初に由美子を
裏切ったのは

紛れもなくこの俺。

由美子だって女だ。

人間だ。

俺ぢゃない奴にも
あんな風に笑うんだ

俺はもう過去の男


きっと今までで
1番最悪な…ね。

⏰:07/02/16 13:30 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#356 [xまきケたまx]
  
「馬鹿ぢゃん……」

波は笑ってしまった。
「由美子……」

波の目から涙が溢れる

あいつは居なくならないって思ってた。

由美子を愛してた。

由美子もきっと
俺の事愛してたでしょ?

胸がズキズキと
ジンジンと痛む。

⏰:07/02/16 13:34 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#357 [xまきケたまx]
  
この痛み…忘れてた。


婆ちゃんが死んだ時も
こんな風になったな。

ポッカリ穴が開いた。


あんなにメロメロに
なった女他にいない

⏰:07/02/16 13:37 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#358 [xまきケたまx]
  
「波ちょっと良い?」
机から顔を上げると
そこには美智瑠が
立っていた。

「どしたっ?」
波は立ち上がり
伸びをした。

「それはこッちの台詞」

美智瑠は腕を組んで
波を睨む。

⏰:07/02/16 13:43 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#359 [xまきケたまx]
  
何言ってんだこいつ

「何がっすか?」

波が呆れた様に
首を傾げた。

「あんた後輩と
付き合ってんだろ?
木下…愛だっけ?」

あぁ…それね?

「要から聞いたの?」
波は問う。

⏰:07/02/16 13:46 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#360 [xまきケたまx]
  
「要?あぁアイツ?違うよ
後輩から聞いたんだ」

美智瑠はイライラした様子
で髪をかきあげた。


「波。忠告するね?
アイツは辞めた方が良い」


「何で?美智瑠に
関係無くない?」


波は鼻のピアスに
手が上がる。

⏰:07/02/16 13:50 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#361 [xまきケたまx]
  
「お前が好きなのは
由美子ッて子だろ?
目覚ましなよ。
木下愛の良い噂
全然聞かないし…」


美智瑠の言葉を遮り

「ってか美智瑠に
とって何が良い噂で
何が悪い噂なわけ?」

「それはっ……」


「お前なら知ってると
思うけど、中学ん時
俺も良い噂なんて
無かったぢゃん?
だからお互い様だべ」

⏰:07/02/16 13:55 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#362 [xまきケたまx]
  
「それに…
由美子はもう忘れた」
美智瑠はバッと顔を
上げた。
切なそうな悲しそうな
目で波を見つめる。


「忘れた…?本当に?」
美智瑠は波の
Yシャツを掴む。


「ッてか振られたし」

波は鼻ピをいじり
顔を背けた。

⏰:07/02/16 15:15 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#363 [xまきケたまx]
  
「だからッて……
そんなすぐに…???」

波は美智瑠の手を
Yシャツから離した


「俺ってそうゆう男じゃんっ?忘れたの?
適当万歳っ!」


美智瑠の顔色が曇る


「変わってないね。
そうやって強がる所」

⏰:07/02/16 15:20 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#364 [xまきケたまx]
*****---

中学1年からずっと
あんたとは腐れ縁。

正直私は
へらへらした奴は
好きぢゃない。

「敦先輩の妹。」

それだけで近づいて
来る調子こいた奴等

女の子のグダグダも
正直大嫌い。

そんな時に
あんたに会ったの。

⏰:07/02/16 15:27 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#365 [xまきケたまx]
   
兄キがあんたを
家に連れて来たの。

たまに除く八重歯が
私的にお気に入りで

優しくて
思いやりのある
そんなあんたが友達で
結構誇りに思ってた。

「テメェ!!!
どうゆう事だっ!」

家に帰ると
物凄い物音と
兄キの怒鳴り声。

⏰:07/02/16 15:33 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#366 [xまきケたまx]
  
見覚えのある靴。

焦って階段を
かけ上がる。

「人の女と
ヤッてんぢゃねぇ!!!!」
どうやらあんたは
兄キの彼女を好きに
なってたみたいだね

ボコボコになるまで
殴られて
気絶しそうなあんた。
止めに入れなくて
見てるしたできない私

⏰:07/02/16 15:35 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#367 [xまきケたまx]
  
数日経って
兄キとは仲直り。

でも彼女とは絶縁状態
耐えきれなくて聞いた
「好きなんでしょ?
兄キだッて浮気してる。ただのキープだよ!!
波が本気なら兄キは
彼女の事振るよ?
今のままで良いの?」

波はにこっと微笑んで
「もう忘れたよ!!
1回ヤッたしねっ!!
適当適当ー。」

⏰:07/02/16 15:40 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#368 [xまきケたまx]
  
絶対嘘じゃんか…

あんた今笑えてないよ

八重歯が見えない。

強がり。
ばか。
どうしてよ。
兄キは確かに怖いけど

あんたは素直が
取り柄じゃんか。



---******

⏰:07/02/16 15:43 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#369 [xまきケたまx]
  
「強がッて無いよ?」

波は笑って
美智瑠の頭を叩く

「うざい。馬鹿。
私は忠告したからね」

美智瑠は睨むと
波の横をすり抜けて
教室を出た。



「…バレちった。」
波は小さく呟いた。

⏰:07/02/16 15:46 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#370 [xまきケたまx]
   
「あーいーッ!!」

校門で暇そうに待つ
愛が顔を上げた。

波の方を向き微笑む

「ごめんねっ!!」

波は暑そうに
顔をしかめる。

6月も今日が最後。

梅雨の季節なのに
比較的天気が良かった

⏰:07/02/16 15:56 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#371 [xまきケたまx]
  
愛は首を横に振り
2人は並んで歩く。

「愛ッてさ…
誕生日いつなの?」

「急にどうして?」

「聞いて無かったな
ッて思ってさ。」

「7月だよッ夏生まれ」

「7月のいつッ??!!」

波は驚いたように
愛を見た。

⏰:07/02/16 16:01 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#372 [xまきケたまx]
  
「15日だけど…?
もうすぐ同い年だね」
愛は波に微笑む。


誕生日まで同じかよ



「そうなんだ…」

波の顔が曇った。

「何?どうしたの?」
愛は不安そうに
顔色を伺う。

⏰:07/02/16 16:05 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#373 []
頑張ってください
全部よみましたあ

⏰:07/02/16 16:05 📱:D902i 🆔:K6QlvFVM


#374 [xまきケたまx]
  
「1番金無い日に
生まれたなッて…」


波の給料日は
毎月16日に手渡し。
だから前日は
500円ちょッとしか
財布に残らない。


由美子にそう言ったら

「1緒にいてくれたら
それで満足だよ」


そう言ってくれた。


あの愛しい微笑みで

⏰:07/02/16 16:09 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#375 [xまきケたまx]
エさン~
あリがとお~
これからも
よろしくねN

⏰:07/02/16 16:11 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#376 [xまきケたまx]
  
ほらね?

また思い出してる。


愛といるのはきッと


由美子と似てるから


愛自身を見てない。


今更実感した。


「…別れよう。」


波は驚いて愛を見た。

⏰:07/02/16 16:13 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#377 [xまきケたまx]
  
「えっ…?」

波は呆気に取られて
立ち止まった。

愛は下を向く。

「波君は…彼女の事
絶対忘れられない。」


「私といても……
隙間は埋められ無い」


「無理なんだと思う」

⏰:07/02/16 16:16 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#378 [xまきケたまx]
  
私を見てくれるのは

してる時だけ。

それでも良かった。

貴方が一瞬でも

1秒でも

忘れられるなら。

私を必要として

くれるのなら。

⏰:07/02/16 16:22 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#379 [xまきケたまx]
  
私の勘はよく当たる。

きっと私は

彼女と同じ誕生日。

彼女と似ているの。

要先輩も前言ってた

好きそうなタイプだって

そんな私といたら

いつまで経っても

思い出しちゃうよ…

⏰:07/02/16 16:25 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#380 [xまきケたまx]
   
「…ごめん。
本当最低だよな俺」

愛は首を振る。

「貴方は良い男だよ」

愛の目から
涙が溢れる。


「もう少し早く…
産まれたかったな…」

愛は足早に
先を歩く。

⏰:07/02/16 16:27 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#381 [xまきケたまx]
  
「愛ッ!!!!!」

波は愛を追う。

「愛も良い女だよ。
ありがとな?」




その笑顔…
本当反則だよっ……


波は夢中で走った。

それを見送り
愛は泣き崩れた。

子供みたいに大声で
周りの人の視線すら
気にかからない。

⏰:07/02/16 16:31 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#382 [xまきケたまx]
   
波は夢中で走って
改札を抜ける。

電車は本当に久しぶり

3駅までの距離なのに

とても長く感じた。

⏰:07/02/16 16:33 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#383 [xまきケたまx]
  
こんな駅
1度も降りた事は無い

右も左も分からない


「すいません。
東女ってどう行くん
すか?」

道端の人に聞き

夢中で走った。


逢いたい。
会って伝えたい。
振られたって構わない

好きなんだよ。

⏰:07/02/16 16:36 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#384 [xまきケたまx]
  
立ち止まった場所には
立派な門がまえで
<<東女子大学>>
と書いてあった。


息がゼーゼー言って
少し苦しい。


丁度下校の時間。


波はこっそり
校門の前に立った。

⏰:07/02/16 16:39 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#385 [xまきケたまx]
***---


「由美子〜?帰ろっ?」
由美子は振り返り
両手を合わせる。

「レポート今日までなの
もう少し待ってー?」

ふっと鼻で笑い

「由美子トロい〜!
ぢゃあ帰るよ?」

「えぇー!!!」
由美子は切なそうに
見つめる。

⏰:07/02/16 16:43 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#386 [xまきケたまx]
  
「そんな顔しても無理
彼氏にしなさいよっ
新しく見つけなさい?
ぢゃあ明日ねーっ」


手を振り去って行く。

「あの人以上なんか…
どこにいるのよ。」

由美子は呟き
ノートに目を映した

⏰:07/02/16 16:45 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#387 [xまきケたまx]
  
「えッと〜…
物体の重力は…--」

「由美子!!由美子!!」

うざったそうに
由美子は振り返る。


「あっ1人で帰るの
心細くなったんだ?」

由美子は悪戯っぽく
微笑んだ。

「んな訳無いでしょ!
あんたの彼氏…
そこに来てるよ…?」

⏰:07/02/16 16:50 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#388 [xまきケたまx]
  
由美子は睨む。

「くだらない…。
笑えないよその冗談」

由美子はノートに
書き始める。

「本当だって!!!
制服着て…坊主で…」

由美子は立ち上がった

「嫌だッ!辞めてよ…
忘れたいんだから…」

由美子は涙目で睨む

⏰:07/02/16 16:54 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#389 [xまきケたまx]
  
「信じてよ!!てか…
自分の目で確かめて」

由美子の手を引いて
校門まで走る。


由美子の胸が
ざわめく。


あの日…
波の鎖骨には
キスマークが付いてた

⏰:07/02/16 16:56 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#390 [xまきケたまx]
  
心をナイフで
刺されたみたいに
ズキンと痛んだ。


波は私を
嫌いにならないッて
あの笑顔で言ってくれていた。


全て嘘だッたんだ。


初めて出会った日に
私は波に体を委ねた


きっと都合良く
利用されてたんだ。


そう思った。

⏰:07/02/16 16:59 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#391 [xまきケたまx]
  

高校生なんて
そんなものなの?


きっと経験の無い私
の反応が新鮮で…
遊んでたんだ。


本気になって
私馬鹿みたい…。


なッちゃんを忘れる為に
男の子と遊んでみた

⏰:07/02/16 17:02 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#392 [xまきケたまx]
  
すぐに体を求められて

本当に怖かった。


覆い被さられるのは
好きぢゃないの。


そう言ったら
呆れられちゃった。


ひたすら目をつむって

波の顔が浮かんだ。


泣いてても
辞めてくれなかった


なっちゃんだッたら
辞めてくれたよね?

⏰:07/02/16 17:06 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#393 [xまきケたまx]
  
あまり声も出せない。

気持ち良くも
してあげられない。


それでもなッちゃんは

優しくしてくれた。


気づかってくれた。


利用されてるなんて


何で思ったんだろう


愛を1番感じたのに

⏰:07/02/16 17:09 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#394 [xまきケたまx]
   
「別れよう…」


捨てたのは私の方。


だけど


捨てられた気分だッた

もし本当に校門に
なっちゃんがいるなら

逢いたいよ…


あの笑顔が見たい。

⏰:07/02/16 17:12 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#395 [xまきケたまx]
---*****


「ほらッ!!!」

女の声に波は振り向く

「…由美子ッ……」


由美子は
両手を口元に当て
波を溢している。


「2人で話しな?」

由美子は背中を押され
波の前に立った。

⏰:07/02/16 17:15 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#396 [xまきケたまx]
  
「すいませんッ…」

波は会釈する。

「何で…来た…の…」

由美子は途切れ途切れ
問いかける。


「逢いたくて…」


波は由美子の頬を
ゆっくりさする

⏰:07/02/16 17:18 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#397 [xまきケたまx]
   
懐かしい由美子の頬


由美子の目…
泣き顔…


本当かわいい奴。


「今更何だけどね?
俺…無理なんだ。」


波は続ける。


「由美以外の人は
無理なんだよ。
頭の中は由美ばッか
キモイぐらい考えてる」

⏰:07/02/16 17:23 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#398 [xまきケたまx]
  
「由美子を傷つけた。

浮気した奴に
そんな事言う資格は
絶対無いんだけど…」


「もう1回チャンスを
もらえないかな…?」


波は由美子を見る。

⏰:07/02/16 17:25 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#399 [xまきケたまx]
   


「……よ」


由美子は呟く。


「えっ…?」


「無理だよ……」



波の心臓が
ドクンと波打つ。

⏰:07/02/16 17:28 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#400 [xまきケたまx]
   


やッぱり駄目か。


そうだよな…


由美子はもう
忘れたんだろうな。


キモイなあ俺…。

⏰:07/02/16 17:29 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


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