――CHANDAN。
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#250 [ケまきxたまケ]
「今日は早いね。」
由美はにっこりと
微笑んだ。
「まあね!!」
波は微笑み
部屋のドアを開ける
どんなに喧嘩をしても
由美子はすぐに
ケロリとしている。
妙にサバサバとゆうか
細かい所は気にしないみたいで…。
:07/02/09 02:54 :W42SA :kaqvtgBw
#251 [ケまきxたまケ]
2人はベッドに座り
アルバムを見ていた
「これが要くん?」
由美子が指差したのは
高校1年の頃の写真。
「どれ?そうそう!
懐かしいな〜…!」
波は遠くを見るように
呟やいた。
「何かクールそう…
なっちゃんとは真逆」
:07/02/09 02:57 :W42SA :kaqvtgBw
#252 [ケまきxたまケ]
「そうだねぇ〜…
真逆かもねっ……」
要は気にいった子
にしか優しくしない
チャラチャラしてるけど
割り切った関係が
できてるんだよな…
なのに俺は………
:07/02/09 03:06 :W42SA :kaqvtgBw
#253 [ケまきxたまケ]
「…ちゃん?波ッ!?」
由美子が耳元で叫ぶ
「うぉッ!!ごめん」
波は驚いて
笑って誤った。
ベッドにぱたんと
横になった。
「なッちゃん平気?
どうしたの…?」
由美子は心配そうに
波を見つめている。
:07/02/09 03:09 :W42SA :kaqvtgBw
#254 [ケまきxたまケ]
「何か疲れてる…
ごめんね…?」
波は微笑んで
目をつむった。
由美子も横になり
波のほうを見る。
「ぢゃあ添い寝…
してあげるね?」
長くて綺麗な髪を
うざったそうに
耳にかける。
:07/02/09 03:11 :W42SA :kaqvtgBw
#255 [ケまきxたまケ]
由美子は波に寄り添い
ギュッと抱き締めた
「なッちゃん
あったかい……。」
[先輩あったかい…]
[もっとあったかく
なりたい……]
昨日の愛の表情が
頭をかけ巡った。
:07/02/09 03:13 :W42SA :kaqvtgBw
#256 [ケまきxたまケ]
波は由美子に
覆い被さった。
ビックリした表情で
波を見つめる。
「怖いよ……」
由美子は顔を背ける
由美子は
俺が上にくるのを
いつも怖がる。
だからいつも
座ったままだったり
由美子が上だったり…
今の波には
そんな気づかいまで
頭が回らなかった。
:07/02/09 03:17 :W42SA :kaqvtgBw
#257 [ケまきxたまケ]
愛の顔…
愛の小さく漏れる声
愛の感触…
昨日を忘れたい。
波の思いは1つだった
由美子に優しく
口付けた。
波の頭で
愛との口付けが
思い浮かんでは消え…
それを繰り返していた
:07/02/09 03:19 :W42SA :kaqvtgBw
#258 [ケまきxたまケ]
愛の吐息…
愛の感触…
愛の表情…
目の前にいるのは
違う女なのに……
「なっちゃん……」
波は優しく
由美子の髪を撫でる
「電気消して良い?」
:07/02/09 13:02 :W42SA :kaqvtgBw
#259 [ケまきxたまケ]
由美子は頷く。
今日の由美子は
いつもより素直だ。
波は起き上がり
電気を1つ消す。
流れている音楽の
音量を上げた。
ベース音が
心臓に響いてくる。
:07/02/09 13:09 :W42SA :kaqvtgBw
#260 [ケまきxたまケ]
由美子に覆い被さり
首筋に唇を這わせる
「なみっ……。」
由美子の首に
小さな跡が付いた。
由美子を抱き上げ
向かいあった。
由美子は波の首筋に
唇を近づける。
:07/02/09 13:14 :W42SA :kaqvtgBw
#261 [ケまきxたまケ]
由美子の動きが
ピタリと止まった。
波は由美子の
髪を撫でる。
「どした…?」
由美子は黙ったまま
動かない。
機嫌を損ねてしまった
のだろうか……
「辞める…?」
波は由美子を
自分から離した。
:07/02/09 13:17 :W42SA :kaqvtgBw
#262 [ケまきxたまケ]
波は電気をつけようと
ちらっと由美子を見た
由美子は涙をこらえ
顔が赤かった。
波は由美を気づかい
電気をつけるのを
辞めた。
「由美?どしたの?」
:07/02/09 13:20 :W42SA :kaqvtgBw
#263 [ケまきxたまケ]
「言わなきゃ俺…
分かんないよ?」
波は由美子の顔を
自分に向かせた。
「なっちゃん…
首筋に付いてるっ…」
波は自分の
首筋をさすり
首を傾げた。
「何が…?」
:07/02/09 13:23 :W42SA :kaqvtgBw
#264 [ケまきxたまケ]
由美子はこらえきれず
涙を流した。
昨日の事が頭の中に
鮮明に広がる。
…ちょっと待って。
波は部屋を出て
洗面台に走った。
「うわッ!…。」
:07/02/09 13:27 :W42SA :kaqvtgBw
#265 [ケまきxたまケ]
波の鎖骨の辺りに
500円玉ぐらいの
赤紫色の印が
こびりついていた。
やられた。
そう思った。
虫刺され。
そんな言い訳
子供ぢゃないんだから
すぐバレるだろう。
いつも由美子は
俺に付けられて
いるのだから。
:07/02/09 13:30 :W42SA :kaqvtgBw
#266 [ケまきxたまケ]
ゆっくり部屋に戻り
由美子を見た。
由美子は体操座りで
肩を震わして
泣いている。
波は首筋をさすり
ベッドに戻った。
ベッドまでの道のりが
偉くつらかった。
:07/02/09 13:35 :W42SA :kaqvtgBw
#267 [ケまきxたまケ]
「ごめんなさい!!!」
波は由美子の前で
土下座の形を取った
波は由美子の顔を
怖くて見れない。 キツク目をつむった。
「…昨日の…子?」
由美子の声が震える。
:07/02/09 13:38 :W42SA :kaqvtgBw
#268 [ケまきxたまケ]
「あの子にも…
付けたのっ…?
私と同じように…」
由美子は自分の首筋を
さすった。
「本当にごめん!!!」
「…嫌いだよ。」
波は頭を上げた。
:07/02/09 13:51 :W42SA :kaqvtgBw
#269 [ケまきxたまケ]
「波なんて嫌い!!
ひどいよ…っ!!」
由美子は泣きながら
叫んだ。
「私達…出会いは
合コンだもんね……
そんなもんだよね…」
「初めてだったの…
こんなに優しい人
いるんだなって…
なのに………」
由美子は声を出して
泣いている。
:07/02/09 13:55 :W42SA :kaqvtgBw
#270 [ケまきxたまケ]
「嫌いだったんだ…」
「違うよっ!!
嫌いなんかぢゃ…」
「今のなっちゃんの
言葉を…どう信じたら
良いのっ……?」
波はうつ向く。
「年下って…
やっぱり嫌だ。」
「歳は関係無いって
言ってくれたぢゃん」
波は悲しそうに呟く。
:07/02/09 13:59 :W42SA :kaqvtgBw
#271 [ケまきxたまケ]
由美子は間をあけて
「高校生とは…
やっぱり無理だった
のかもね……」
波の恐れていた
言葉が溢れた。
「もう別れる……」
:07/02/09 14:03 :W42SA :kaqvtgBw
#272 [ケまきxたまケ]
「記念日になった
ばかりなのにねっ…」
由美子はベッドから
立ち上がった。
鏡を取り出し
落ちた化粧を直す
「アドレスとか
消して良いからね…」
「俺由美の事…
嫌いになれねぇよ。
マジにごめんっ!!
こんな事して
図々しいけど…
別れたくない…」
:07/02/09 14:09 :W42SA :kaqvtgBw
#273 [ゅぃ]
…あ、愛めぇ
(>皿<)波になんてことを!でも波もいけないか(--;)てか由美ちゃんがかわいそすぎです
続き楽しみにしてます☆
:07/02/11 04:09 :P902iS :QTa5JSiw
#274 [xまきケたまx]
ゆいちゃン咐~
いつも読んでくれて
本当ありがとおII
なんかゆいちゃんだけに
書いてる気分x(笑
これからも
読んでね
要あんま出て来ないけど……(笑)
:07/02/12 01:52 :W42SA :1NwTeo6w
#275 [xまきケたまx]
ゆいは立ち上がり
波のほうを見た。
「…さよなら。」
「由美っ…――」
部屋を飛び出し
由美子を追いかけた。
「待って!!本当に!
俺っ由美の事好きな
んだけどっ!!!」
:07/02/12 01:59 :W42SA :1NwTeo6w
#276 [xまきケたまx]
由美子から返事は無く
華奢な背中は
こちらを振り返る
様子すら無かった。
「由美子ッ!!!」
由美子の手を握り
ぐいっと引き寄せる。
「痛いっ……!!」
バッと振りほどき
手首をさする。
:07/02/12 02:03 :W42SA :1NwTeo6w
#277 [xまきケたまx]
「今回の事は
本当にごめんなさい!その子の事好きになったとか無いし、
由美が1番だから」
玄関に乾いた音が
響き渡る
波の頬に
痛みがはしった。
「……最低。
好きでも無い人と
なっちゃんは
できるんだね……」
:07/02/12 02:06 :W42SA :1NwTeo6w
#278 [xまきケたまx]
「本当に無理…
その子の所行きなよ」
由美子は
走り去ってしまった。
波はその場に
呆然と立ち尽くした。
自分の愚かさと
ふがいなさ。
こんな俺なんて
死んぢまえば
良いのに。
:07/02/12 02:10 :W42SA :1NwTeo6w
#279 [xまきケたまx]
部屋に戻ると
お香の匂いが
鼻先に広がった。
ベッドに横たわると
懐かしい
バニラの香りに
包まれた。
由美子の香水の香り。
「ゆみこぉー…」
机にある
紙袋に目をやった。
:07/02/12 02:13 :W42SA :1NwTeo6w
#280 [xまきケたまx]
ラッピングをほどくと
可愛らしい指輪ケース。
開くと
シルバーに輝いた。
記念日にあげ損ねた
いや、
もうあげられないのか
恋人ぢゃなくなった。
やっと実感した。
:07/02/12 02:16 :W42SA :1NwTeo6w
#281 [xまきケたまx]
自分が悪いのに
涙が溢れる。
俺何なんだろう。
何やってんだろう。
指輪をケースごと
ゴミ箱に投げ込み
溜め息をついた。
:07/02/12 02:19 :W42SA :1NwTeo6w
#282 [xまきケたまx]
波の部屋に
着信音が鳴り響く。
相手を確認して
鼻をすすった。
「はーい。誰?」
相手に応答は無い。
軽く舌うちをして
「切りますよー?」
「あっ…愛です…」
波の心臓に
ズシンと重くなった
:07/02/12 02:22 :W42SA :1NwTeo6w
#283 [(b3-)b・゚]
がンばってください
:07/02/12 03:47 :D902iS :1a57Qpsk
#284 [xまきケたまx]
Oさン+゜
ありがとう
:07/02/12 13:29 :W42SA :1NwTeo6w
#285 [xまきケたまx]
「…どうした?」
「今から…
会えませんか…?」
波は戸惑う事無く
「良いよ。
行くから待ってて」
愛の返事を聞かずに
電話を切った。
:07/02/12 13:37 :W42SA :1NwTeo6w
#286 [xまきケたまx]
波はこの前愛を送った
場所へとバイクを
走らせた。
私服の愛が
震えながら立っている
クラクションを鳴らし
愛の前に
バイクを止めた。
「私服初めて見たわ」
波は笑って愛を見る。
:07/02/12 13:42 :W42SA :1NwTeo6w
#287 [ナォ]
続き気になるからあげぇ♪
:07/02/12 23:07 :N702iD :R64AIPPw
#288 [xまきケたまx]
ナォさんありがとうx
:07/02/13 01:09 :W42SA :eNf9QoIg
#289 [xまきケたまx]
愛の服装は
由美子に似ていた。
清楚系ってゆうの?
「来てくれるなんて
思わなかったです…」
そう言って
前髪をくしゃっと
丸める。
:07/02/13 01:14 :W42SA :eNf9QoIg
#290 [xまきケたまx]
「別れたんだ。俺」
その言葉に愛は
顔を上げた。
「えっ…どうして…」
「振られちゃった。」
波は煙草に火を付け
吐いた煙に
目を細めた。
:07/02/13 01:16 :W42SA :eNf9QoIg
#291 [xまきケたまx]
「だから…
来てくれたんですね」
愛は複雑な表情で
波に言った。
波は黙って
煙を吐き出した。
「ドンマイだなっ!」
波はバイクに腰かけ
笑ってみせた。
:07/02/13 01:19 :W42SA :eNf9QoIg
#292 [xまきケたまx]
「………てよ」
愛がうつ向く。
波は首を傾げた。
「私で…忘れてよ」
「私を使って…
彼女の事忘れてよっ」
愛は波の手を握った。
:07/02/13 01:21 :W42SA :eNf9QoIg
#293 [xまきケたまx]
愛の目から
涙が溢れる。
「忘れられなかった…
先輩の事ッ……
何をしてても
昨日の事思い出すの」
波は頷く。
「…好き。」
:07/02/13 01:23 :W42SA :eNf9QoIg
#294 [xまきケたまx]
そんな事言われると
だいたいは分かってた
だから来たのかな?
慰めてもらいたくて
愛に会ったのかな?
由美子の事は?
もう諦めたのかよ?
……どうでもいい。
考えたくない。
:07/02/13 01:26 :W42SA :eNf9QoIg
#295 [xまきケたまx]
どうにでもなれ。
むしろ
なるようにしか
ならないんだよ。
いっか別に。
付き合ってから
好きになるよな。
:07/02/13 01:28 :W42SA :eNf9QoIg
#296 [xまきケたまx]
「…付き合う?」
「えっ…?」
波は愛の両手を
ギュッと握りしめた
「付き合おっか…」
波の口の隅から
八重歯が除く。
:07/02/13 01:30 :W42SA :eNf9QoIg
#297 [xまきケたまx]
「えっ!!ちょっと…
本当ですかっ…?!」
愛は両手を離し
自分の頬にやる。
「敬語は辞めてよ。
俺、愛って呼ぶから」
波は立ち上がり
愛を抱きしめた。
:07/02/13 01:32 :W42SA :eNf9QoIg
#298 [xまきケたまx]
「嬉しいーッ…」
愛の目から
ポロポロ涙が溢れて
波の上着を濡らす。
「泣き虫さんだねー」
あぁー…
そうゆう所が
由美子に似てんだ。
「せんぱッ…---」
愛の口に
人差し指をつける
「先輩ぢゃなくて波」
:07/02/13 01:36 :W42SA :eNf9QoIg
#299 [xまきケたまx]
「あッ…波…君」
波は笑って返事をする
「ははッ!なあに?」
愛の顔を見て
にっこり微笑む。
「ふふっ…
呼んでみただけッ…」
愛は波の胸に
顔を寄せる。
:07/02/13 01:39 :W42SA :eNf9QoIg
#300 [xまきケたまx]
波は愛の顔を
自分に向けた。
切れかけ電灯の光が
付いたり消えたりを
繰り返している。
波は優しく
愛にキスをした。
唇を離すと
愛の顔は真っ赤。
それを見て
吹き出す波。
:07/02/13 01:42 :W42SA :eNf9QoIg
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