――CHANDAN。
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#276 [xまきケたまx]
由美子から返事は無く
華奢な背中は
こちらを振り返る
様子すら無かった。
「由美子ッ!!!」
由美子の手を握り
ぐいっと引き寄せる。
「痛いっ……!!」
バッと振りほどき
手首をさする。
:07/02/12 02:03 :W42SA :1NwTeo6w
#277 [xまきケたまx]
「今回の事は
本当にごめんなさい!その子の事好きになったとか無いし、
由美が1番だから」
玄関に乾いた音が
響き渡る
波の頬に
痛みがはしった。
「……最低。
好きでも無い人と
なっちゃんは
できるんだね……」
:07/02/12 02:06 :W42SA :1NwTeo6w
#278 [xまきケたまx]
「本当に無理…
その子の所行きなよ」
由美子は
走り去ってしまった。
波はその場に
呆然と立ち尽くした。
自分の愚かさと
ふがいなさ。
こんな俺なんて
死んぢまえば
良いのに。
:07/02/12 02:10 :W42SA :1NwTeo6w
#279 [xまきケたまx]
部屋に戻ると
お香の匂いが
鼻先に広がった。
ベッドに横たわると
懐かしい
バニラの香りに
包まれた。
由美子の香水の香り。
「ゆみこぉー…」
机にある
紙袋に目をやった。
:07/02/12 02:13 :W42SA :1NwTeo6w
#280 [xまきケたまx]
ラッピングをほどくと
可愛らしい指輪ケース。
開くと
シルバーに輝いた。
記念日にあげ損ねた
いや、
もうあげられないのか
恋人ぢゃなくなった。
やっと実感した。
:07/02/12 02:16 :W42SA :1NwTeo6w
#281 [xまきケたまx]
自分が悪いのに
涙が溢れる。
俺何なんだろう。
何やってんだろう。
指輪をケースごと
ゴミ箱に投げ込み
溜め息をついた。
:07/02/12 02:19 :W42SA :1NwTeo6w
#282 [xまきケたまx]
波の部屋に
着信音が鳴り響く。
相手を確認して
鼻をすすった。
「はーい。誰?」
相手に応答は無い。
軽く舌うちをして
「切りますよー?」
「あっ…愛です…」
波の心臓に
ズシンと重くなった
:07/02/12 02:22 :W42SA :1NwTeo6w
#283 [(b3-)b・゚]
がンばってください
:07/02/12 03:47 :D902iS :1a57Qpsk
#284 [xまきケたまx]
Oさン+゜
ありがとう
:07/02/12 13:29 :W42SA :1NwTeo6w
#285 [xまきケたまx]
「…どうした?」
「今から…
会えませんか…?」
波は戸惑う事無く
「良いよ。
行くから待ってて」
愛の返事を聞かずに
電話を切った。
:07/02/12 13:37 :W42SA :1NwTeo6w
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