――CHANDAN。
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#300 [xまきケたまx]
  

波は愛の顔を
自分に向けた。


切れかけ電灯の光が
付いたり消えたりを
繰り返している。


波は優しく
愛にキスをした。


唇を離すと
愛の顔は真っ赤。

それを見て
吹き出す波。

⏰:07/02/13 01:42 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#301 [xまきケたまx]
  

「キスは初めてぢゃ
無いぢゃんよっ…」


波は愛の頬を撫でる

「そうだけどっ…
やっぱり恥ずかしい」

波は笑って
愛の頬にキスをする


「もう遅いから…
また明日ね…?」


愛は頷く。

波はバイクに股がり
愛に手を降った。

⏰:07/02/13 01:45 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#302 [xまきケたまx]
   

蒸し暑い朝。

風呂上がりに
自分の鎖骨辺りを見た

じんわりと残る
赤紫色。


擦れば擦るほど
色は濃くなっていく。

⏰:07/02/13 12:55 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#303 [xまきケたまx]
  
憂鬱そうにうつ向き
玄関を出た。


「やっと学校
行く気になったか」

目の前には
煙草を吸いながら
要が立っていた。


一瞬言葉を失い
「…この前はごめん」

⏰:07/02/13 12:57 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#304 [xまきケたまx]
  
「謝るなよ…きもい
ほら行くぞっ!」


煙草の火を消し
要は歩き出した。


波は頷き
隣を歩いた。


夏の訪れか、
蝉が小さく鳴き始めた

⏰:07/02/13 13:00 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#305 [xまきケたまx]
  
校門を入ると
Yシャツをギュッと
掴まれた。

「おわっ!」
驚いて波は振り返る。

「…おはようっ!」
そこにはにっこり
微笑んだ愛がいた。


「おっ!おはよう!!」
波は愛の頭を撫でる


要は困惑したように
2人の顔を見る。

⏰:07/02/13 13:03 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#306 [xまきケたまx]
  
愛は要を見て
気まづそうに
波から離れた。


「おはよう…
ございます」


「どうも。」

要は愛を見ない。


「ぢゃあまたね!」
愛はそう言って
友達のもとに走る


「どうなってんの?」

要は苦笑いを浮かべ
波を見つめる。

⏰:07/02/13 13:06 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#307 [xまきケたまx]
  

「何って、彼女。」

波は目をそらす。

要は驚いて

「はっマジ?!
由美子さんは???」

要の大声に
周りが振り返る。

波は八重歯を除かせ

「別れた。ってか
振られちゃったー!」
とはにかむ。

⏰:07/02/13 15:05 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#308 [xまきケたまx]
  
「それで良いの?」

要は暑そうに
Yシャツの袖を捲る。
「どうゆう意味?」

波は動揺すると
鼻のピアスをいじる癖
があった。


要にしか分からない
波の仕草。

⏰:07/02/13 15:08 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#309 [xまきケたまx]
  
そんな事、波自身が
よく分かってるよな



「いや、別に。」

要は顔を前に戻した。

「応援よろしくー」

波は要の肩を叩く。


要は黙って頷いた。

⏰:07/02/13 15:11 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#310 [xまきケたまx]
  

「要先輩ってさ、
彼女いないの?」

愛と波は放課後
レストランに来ていた。


「いないねー。」

波は外を見て言う。

「好きな人はっ?」

愛は身を乗り出す。

⏰:07/02/13 15:15 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#311 [xまきケたまx]
  
「多分だけど…--」


俺的に同じクラスの
小林凛だと思う。
小林の事
たまに目で追ってるし

お似合いだと
思うんだけどなあー。

要。
お気に入りの子には
ちょっかい出すのに
好きになった女には
奥手だからなー…。


さりげシャイだからな。


「多分…なに?」

⏰:07/02/13 15:19 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#312 [xまきケたまx]
  
波は黙って愛を見る

「…いないと思う」

波は笑って
ポテトを口に運ぶ。


「友達がね?カッコイイ
って言ってるの」

まあ薄々感付いてた。
「話しかければ?」
波はあえて
あっさり言った。

⏰:07/02/13 15:22 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#313 [xまきケたまx]
  

「恥ずかしいみたい」
「ふーん…。」

波は飲み物を
かきまぜた。

「協力してあげよ?」
愛は両手を合わせて
目をつむった。

「うーん……
要ねぇ、難しいよ?」

愛は悲しそうに
うつ向く。

⏰:07/02/13 15:24 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#314 [xまきケたまx]
   
「何てったって、
AB型ですからっ」

波はストローで
遊び始めた。

「遊ぶぐらいなら、
良いでしょっ?」

愛はどうしても
協力してあげたい
みたいだった。

「その子って
シャイなんでしょ?
要も尋常じゃなく
人見知りだから
気まづい雰囲気で
はい終わり〜だよ?」

⏰:07/02/13 15:28 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#315 [xまきケたまx]
  

愛は黙ってしまった。
「要は紹介
しづらいですね。」

波は伸びをして
愛の飲み物を
一口飲んだ。

愛はふてくさった顔で
うつ向いている。

⏰:07/02/13 15:31 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#316 [xまきケたまx]
  

「何?その顔は。」

波は愛の顔を見る。

「別にッ!!!!」

愛は少し大きい声で
波に言った。


「ごめんね。
要ぢゃなくて
他の奴なら
紹介できるから。」


すぐ怒る所も
由美子にそっくり。

⏰:07/02/13 15:33 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#317 [xまきケたまx]
  

「ぢゃあ要先輩は
ナンパとかしないの?」

「そりゃするよ。
今は分かんないな〜
俺一緒にしてねぇし」

波は頭をかいた。


「人見知りなのに?」

波は面倒くさそうに
愛を睨んだ。

ポケットから携帯を
取り出し思いきり
愛に投げる


机に鈍い音が響く


「本人に聞けよ。」

⏰:07/02/13 15:39 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#318 [xまきケたまx]
  

愛は驚いている。


波はイライラした様子で
煙草を取り出す。


「…制服だよ?」

「平気。
あのバイト後輩だから」

2人に気まづい
雰囲気が流れる。

⏰:07/02/13 15:45 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#319 [xまきケたまx]
  

煙を吐きながら
遠くを見つめる。

「もう聞かない…
ごめんなさい…。」

愛は携帯を
波に差し出す。

波は黙って
携帯を受け取る。

「…出よっか。」

波は立ち上がり
伝票を持った。

⏰:07/02/13 15:48 📱:W42SA 🆔:eNf9QoIg


#320 [xまきケたまx]
  
バイクに乗った2人は
終始無言だった。


この前のベンチの前に
バイクを止めた。


「機嫌直してよ…」

愛は戸惑い
前髪を触る。


「怒ってないよ。」


即答で波は答える。
その顔に笑顔は無く
険しい表情だった。

⏰:07/02/14 00:20 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#321 [xまきケたまx]
  
「要先輩の事は
もう聞かないから。」
愛は波の胸にすり寄る
「ごめんなさい。」


愛と由美の違う所。
…謝ってくれる所。
由美子は絶対
謝らなかったもんな


「俺もごめん。」

波はにっこり
微笑んだ。

⏰:07/02/14 00:24 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#322 [xまきケたまx]
  


迷いなんて消そう。


忘れよう。


あんな女……


俺は愛が好きなの。


それでいいぢゃん。


問題ねえよ。

⏰:07/02/14 00:26 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#323 [xまきケたまx]
  
波は愛の耳元で囁く

「…したいかも…」

愛は驚いて顔を上げる
「ここで……?」

「俺んち?愛の家?」

愛は時間を見て
「私んち行こう…」

⏰:07/02/14 00:29 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#324 [xまきケたまx]
  
「お邪魔しまーす」

波は部屋をぐるりと
見回した。

パステルカラーの壁紙に
コルクボードがある。

ベッドは
ぬいぐるみ達で
埋め尽されている。

「メルヘンな部屋だな…」
波はボソッと呟く。

ベッドに座り
ぬいぐるみに
手をかける。

⏰:07/02/14 00:32 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#325 [xまきケたまx]
  
「このぬいぐるみ
知ってるー!!!」

波はそうゆうと
黒いブタのぬいぐるみ
を手に取った。

「可愛いでしょ?」

「これ由美も好きで
よく取ってやっ…-」


波は言葉につまる。

⏰:07/02/14 00:34 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#326 [xまきケたまx]
  
「なっちゃん!!
あれ取ってえ〜…?」

上目使いに
由美子が頼む。

「黒ブタ?何で?
こっちのクマのが
可愛いぢゃんよっ!」
波は他のぬいぐるみ
を指さす。

「やだ〜っ。あれ!」
「はいはい。」

波は100円を挿入して
真剣な眼差しで
UFOキャッチャ−に向かう

⏰:07/02/14 00:37 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#327 [xまきケたまx]
  

「ガンバ!ガンバ!」


後ろで子供のような
掛け声を出す由美子。

ポロッと
ぬいぐるみが落ちた

「よっしゃー!」
「すごォーっい!!」

ぬいぐるみを
由美子に差し出す。

⏰:07/02/14 00:40 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#328 [xまきケたまx]
  
「なっちゃん凄い!
惚れたっ!」

由美子は顔を真っ赤
にして喜んでいる。

「てか…
ブタがブタ持って
兄弟ぢゃんっ!!」

波は舌を出して
おどける。

「はあーっ??!!
前言撤回っ!!
なっちゃん嫌−い!」
由美子は笑って
波の防止を取り上げる

⏰:07/02/14 00:44 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#329 [xまきケたまx]
  


その笑顔が見たくて


一緒に笑い合いたくて

俺…由美子が喜ぶなら


何でもしたよ?


大好きなんだよ。


お前の事がさ?

⏰:07/02/14 00:46 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#330 [xまきケたまx]
  
「波…?波君っ?」

我に返ると
愛の顔が近くにあった
「……ごめん!!」

波は愛から視線を外し
ぬいぐるみを置いた


「………」

愛は波に抱きついた。

⏰:07/02/14 00:49 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#331 [xまきケたまx]
  
「…続きしようよ」

愛は波のYシャツに
手をかけた。

その手をぐいっと
波はつかんだ。

「俺に任せて…?」

波は愛にキスをして
ベッドに押し倒した。

⏰:07/02/14 00:51 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#332 [xまきケたまx]
  
愛の中に
波が入り、
愛の腰が上下する。


荒い息といやらしい
液体音が部屋に響く


「なッ…みィッ…ハァッ!」

どうやら愛は初めて
では無いみたいだった

⏰:07/02/14 00:55 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#333 [xまきケたまx]
  
「あァッ…ス…キッ…」


愛は波を求める。

波は愛にキスをした。

波もだんだん
頭がクラクラとして
息が荒くなる。


「愛ッ………」


愛の声はだんだんと
大きくなった。

⏰:07/02/14 00:58 📱:W42SA 🆔:gfNLrLd.


#334 [ゅぃ]
要でなくても読むよぉ(^-^)vまっきが書くのは読み続けます(Uω∪`*)
波〜、由美ちゃぁぁん(T_T)悲しい…悲しすぎ!!波やっぱ由美ちゃん好きじゃんそんなんダメΣ(-д-;)
続きが気になりマンモス★笑

⏰:07/02/14 20:10 📱:P902iS 🆔:WbkhRqX.


#335 [xまきケたまx]
ゆいちャンケ
ありがとぉ
本当心強いッ~

⏰:07/02/16 00:29 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#336 [xまきケたまx]
  
「ヤベッ………」

そう言って波は
愛から離れた。

2人の荒い息が
部屋に響く。

「あっぶねー…
ギリギリでしたっ」

波は微笑んで
ティッシュを
ゴミ箱に投げる。

愛は波に寄り添った。

⏰:07/02/16 00:32 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#337 [xまきケたまx]
  
ベッドで2人で
横になった。

「良かったのに…」

愛はボソッと言う。

「?」
波は愛の肩に
手を回した。

「中に…しても…」

愛の顔は真剣だった。

⏰:07/02/16 00:35 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#338 [xまきケたまx]
  
「いやいやっ…
それは出来ないわ」

波は天井を見つめる。
「今日はたまたま
付けなかったけど
これからは付ける」

愛は波を見つめる。

「何かそうやって
気使ってするの嫌…」
波は目をつむった。

⏰:07/02/16 00:39 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#339 [xまきケたまx]
  
「俺等まだ学生よ?
親の金で生活してる
もしガキできてもさ
育てられないでしょ」

波はうんうんと
頷いている。

「…私は全てを捨てて
育てる自信あるよ」

愛は波に覆い被さる。

「貴方が好きだもん」

⏰:07/02/16 00:44 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#340 [xまきケたまx]
  
「好きッて気持ち
だけぢゃ食べて
いけないでしょ?」

愛は黙った。

「だから付けるし
中にもしないの。」

波は愛を押し退け
起き上がった。

⏰:07/02/16 00:50 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#341 [xまきケたまx]
  
「何か意外だなっ」

愛は布団にくるまる。
波はYシャツの
ボタンをつけ始めた

「意外に真面目だね
波くんって…」

愛は波に微笑んだ。

「まあね。」

⏰:07/02/16 00:55 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#342 [xまきケたまx]
   
…--

「……付けた?」

2人は離れる。

「今日無いんだ…
良いでしょ別に…」

唇に迫ると拒まれた

「やッ…怖いよ…」

「仮に出来てもさ
育てれば良いぢゃん」

波の頬に平手が飛ぶ。

⏰:07/02/16 00:58 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#343 [xまきケたまx]
  
「そこは適当に
流しちゃ駄目だよ…」
「今の私達には
親になる資格無い。」


そんなふうに
由美子は怒られた。



それからは
絶対付けてたし
中なんて
あり得なかったから…

⏰:07/02/16 01:00 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#344 [xまきケたまx]
  
「またボーッとしてる」

愛は波の背中を
ギュッと抱きついた。

「えッ?ごめん…
疲れちゃッたわ〜」

愛の顔は見えない。
見えなくて良い。
自分も今の顔に
笑顔は無いから。


「ぢゃあ帰るね?」
波は愛の手を離し
部屋を出た。

⏰:07/02/16 01:13 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#345 [xまきケたまx]
  
ぼーッとしながら
バイクを走らせた。

あれ…?

波は気付くと
自分の家とは
全く逆の道を
走っていた。

馴染みの町並み。

由美子の家の方だ。

気づかないうちに
家の近くまで
来てしまッていた。

⏰:07/02/16 01:16 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#346 [xまきケたまx]
   
波はバイクを止めて
煙草に火を付ける。


最近身体と頭が
真逆な行動を
取っている気がした

頭では
どうでも良いと
感じているハズなのに
身体は………

「どうした俺。」

波は独り言を呟いた

⏰:07/02/16 01:19 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#347 [xまきケたまx]
  
「今日は
ありがとう…。」

辺りに女の声が
響いた。

聞き覚えのある…
いや,忘れる訳無い
あの声に似ていた。

波は辺りを見回す。

「全然だよ!!
また飲み行こうねッ
また連絡してねッ」

男の声が聞こえ
波は鼻のピアスを
触った。

⏰:07/02/16 01:22 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#348 [xまきケたまx]
  
由美子の家の玄関に
見知らぬ男性と話す
女の姿があッた。

「由美……」

波は言葉を失う。

見知らぬ男に
笑顔で応対する
かつて自分が
愛した女。

「マジかよッ……」

波はバイクに股がり
鍵を差し込む。

⏰:07/02/16 01:25 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#349 [xまきケたまx]
   


嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。
嫌だ。



頭にはこの言葉しか
浮かび上がらない。

車のクラクションも
今日は聞こえない。


赤信号も見えない。


頭も目の前も
真っ暗だった。

⏰:07/02/16 01:27 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#350 [美月]
初めまして


今日の朝この小説が目に入りSEVENSTARから一気によんでしまいました


とても感動しました要かッこィィ〜ですけどぅちゎ波に惚れてしまいましたあヮラ



ここで質問なのですが波愛用のCHANDANッて本当に存在しますかあ



もしあるなら是非買いたいッて思って

変な事聞いてしまいすみません



主さんの小説スゴイ好きですこれからも応援してます頑張って下さい

⏰:07/02/16 10:02 📱:D902iS 🆔:JgJXT4Ng


#351 [xまきケたまx]
美月さン~
あリがとおN
全部読んでくれたンだ
嬉しいですエx
CHANDANわお香なので
多分どこにでも
売ってますよ咸テ
まきも昔愛用して
いましたからN
これからも
お願いしますI~

⏰:07/02/16 13:14 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#352 [xまきケたまx]
  
眩しッ……


ププーッ!!!!


波の身体を
大きい光が包み込む


「おわッ!!!!!」

勢いよくハンドルを切り
タイヤから火花が散った

⏰:07/02/16 13:17 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#353 [xまきケたまx]
   
ズガガッ!!!!


体はバイクから離れ
歩道に倒れこんだ


「てめぇッ!!!
調子こいて赤無視
してんぢゃねえよ!!
殺すぞッ!!!!!!」


運転席から罵声が響く

「いッてえ〜……」

倒れた時に勢いよく
打った膝が痺れる。

⏰:07/02/16 13:21 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#354 [xまきケたまx]
  
しばらくその場で
痛みと葛藤していた。

通行人の視線が痛い


「あぁ…俺の愛しの
フュージョンちゃんが…」

バイクは傷だらけ
白いのでやたら
傷が目立った。

⏰:07/02/16 13:26 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#355 [xまきケたまx]
  
馬鹿みてぇだな。

捨てられたんだ。

最初に由美子を
裏切ったのは

紛れもなくこの俺。

由美子だって女だ。

人間だ。

俺ぢゃない奴にも
あんな風に笑うんだ

俺はもう過去の男


きっと今までで
1番最悪な…ね。

⏰:07/02/16 13:30 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#356 [xまきケたまx]
  
「馬鹿ぢゃん……」

波は笑ってしまった。
「由美子……」

波の目から涙が溢れる

あいつは居なくならないって思ってた。

由美子を愛してた。

由美子もきっと
俺の事愛してたでしょ?

胸がズキズキと
ジンジンと痛む。

⏰:07/02/16 13:34 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#357 [xまきケたまx]
  
この痛み…忘れてた。


婆ちゃんが死んだ時も
こんな風になったな。

ポッカリ穴が開いた。


あんなにメロメロに
なった女他にいない

⏰:07/02/16 13:37 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#358 [xまきケたまx]
  
「波ちょっと良い?」
机から顔を上げると
そこには美智瑠が
立っていた。

「どしたっ?」
波は立ち上がり
伸びをした。

「それはこッちの台詞」

美智瑠は腕を組んで
波を睨む。

⏰:07/02/16 13:43 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#359 [xまきケたまx]
  
何言ってんだこいつ

「何がっすか?」

波が呆れた様に
首を傾げた。

「あんた後輩と
付き合ってんだろ?
木下…愛だっけ?」

あぁ…それね?

「要から聞いたの?」
波は問う。

⏰:07/02/16 13:46 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#360 [xまきケたまx]
  
「要?あぁアイツ?違うよ
後輩から聞いたんだ」

美智瑠はイライラした様子
で髪をかきあげた。


「波。忠告するね?
アイツは辞めた方が良い」


「何で?美智瑠に
関係無くない?」


波は鼻のピアスに
手が上がる。

⏰:07/02/16 13:50 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#361 [xまきケたまx]
  
「お前が好きなのは
由美子ッて子だろ?
目覚ましなよ。
木下愛の良い噂
全然聞かないし…」


美智瑠の言葉を遮り

「ってか美智瑠に
とって何が良い噂で
何が悪い噂なわけ?」

「それはっ……」


「お前なら知ってると
思うけど、中学ん時
俺も良い噂なんて
無かったぢゃん?
だからお互い様だべ」

⏰:07/02/16 13:55 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#362 [xまきケたまx]
  
「それに…
由美子はもう忘れた」
美智瑠はバッと顔を
上げた。
切なそうな悲しそうな
目で波を見つめる。


「忘れた…?本当に?」
美智瑠は波の
Yシャツを掴む。


「ッてか振られたし」

波は鼻ピをいじり
顔を背けた。

⏰:07/02/16 15:15 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#363 [xまきケたまx]
  
「だからッて……
そんなすぐに…???」

波は美智瑠の手を
Yシャツから離した


「俺ってそうゆう男じゃんっ?忘れたの?
適当万歳っ!」


美智瑠の顔色が曇る


「変わってないね。
そうやって強がる所」

⏰:07/02/16 15:20 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#364 [xまきケたまx]
*****---

中学1年からずっと
あんたとは腐れ縁。

正直私は
へらへらした奴は
好きぢゃない。

「敦先輩の妹。」

それだけで近づいて
来る調子こいた奴等

女の子のグダグダも
正直大嫌い。

そんな時に
あんたに会ったの。

⏰:07/02/16 15:27 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#365 [xまきケたまx]
   
兄キがあんたを
家に連れて来たの。

たまに除く八重歯が
私的にお気に入りで

優しくて
思いやりのある
そんなあんたが友達で
結構誇りに思ってた。

「テメェ!!!
どうゆう事だっ!」

家に帰ると
物凄い物音と
兄キの怒鳴り声。

⏰:07/02/16 15:33 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#366 [xまきケたまx]
  
見覚えのある靴。

焦って階段を
かけ上がる。

「人の女と
ヤッてんぢゃねぇ!!!!」
どうやらあんたは
兄キの彼女を好きに
なってたみたいだね

ボコボコになるまで
殴られて
気絶しそうなあんた。
止めに入れなくて
見てるしたできない私

⏰:07/02/16 15:35 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#367 [xまきケたまx]
  
数日経って
兄キとは仲直り。

でも彼女とは絶縁状態
耐えきれなくて聞いた
「好きなんでしょ?
兄キだッて浮気してる。ただのキープだよ!!
波が本気なら兄キは
彼女の事振るよ?
今のままで良いの?」

波はにこっと微笑んで
「もう忘れたよ!!
1回ヤッたしねっ!!
適当適当ー。」

⏰:07/02/16 15:40 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#368 [xまきケたまx]
  
絶対嘘じゃんか…

あんた今笑えてないよ

八重歯が見えない。

強がり。
ばか。
どうしてよ。
兄キは確かに怖いけど

あんたは素直が
取り柄じゃんか。



---******

⏰:07/02/16 15:43 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#369 [xまきケたまx]
  
「強がッて無いよ?」

波は笑って
美智瑠の頭を叩く

「うざい。馬鹿。
私は忠告したからね」

美智瑠は睨むと
波の横をすり抜けて
教室を出た。



「…バレちった。」
波は小さく呟いた。

⏰:07/02/16 15:46 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#370 [xまきケたまx]
   
「あーいーッ!!」

校門で暇そうに待つ
愛が顔を上げた。

波の方を向き微笑む

「ごめんねっ!!」

波は暑そうに
顔をしかめる。

6月も今日が最後。

梅雨の季節なのに
比較的天気が良かった

⏰:07/02/16 15:56 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#371 [xまきケたまx]
  
愛は首を横に振り
2人は並んで歩く。

「愛ッてさ…
誕生日いつなの?」

「急にどうして?」

「聞いて無かったな
ッて思ってさ。」

「7月だよッ夏生まれ」

「7月のいつッ??!!」

波は驚いたように
愛を見た。

⏰:07/02/16 16:01 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#372 [xまきケたまx]
  
「15日だけど…?
もうすぐ同い年だね」
愛は波に微笑む。


誕生日まで同じかよ



「そうなんだ…」

波の顔が曇った。

「何?どうしたの?」
愛は不安そうに
顔色を伺う。

⏰:07/02/16 16:05 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#373 []
頑張ってください
全部よみましたあ

⏰:07/02/16 16:05 📱:D902i 🆔:K6QlvFVM


#374 [xまきケたまx]
  
「1番金無い日に
生まれたなッて…」


波の給料日は
毎月16日に手渡し。
だから前日は
500円ちょッとしか
財布に残らない。


由美子にそう言ったら

「1緒にいてくれたら
それで満足だよ」


そう言ってくれた。


あの愛しい微笑みで

⏰:07/02/16 16:09 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#375 [xまきケたまx]
エさン~
あリがとお~
これからも
よろしくねN

⏰:07/02/16 16:11 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#376 [xまきケたまx]
  
ほらね?

また思い出してる。


愛といるのはきッと


由美子と似てるから


愛自身を見てない。


今更実感した。


「…別れよう。」


波は驚いて愛を見た。

⏰:07/02/16 16:13 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#377 [xまきケたまx]
  
「えっ…?」

波は呆気に取られて
立ち止まった。

愛は下を向く。

「波君は…彼女の事
絶対忘れられない。」


「私といても……
隙間は埋められ無い」


「無理なんだと思う」

⏰:07/02/16 16:16 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#378 [xまきケたまx]
  
私を見てくれるのは

してる時だけ。

それでも良かった。

貴方が一瞬でも

1秒でも

忘れられるなら。

私を必要として

くれるのなら。

⏰:07/02/16 16:22 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#379 [xまきケたまx]
  
私の勘はよく当たる。

きっと私は

彼女と同じ誕生日。

彼女と似ているの。

要先輩も前言ってた

好きそうなタイプだって

そんな私といたら

いつまで経っても

思い出しちゃうよ…

⏰:07/02/16 16:25 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#380 [xまきケたまx]
   
「…ごめん。
本当最低だよな俺」

愛は首を振る。

「貴方は良い男だよ」

愛の目から
涙が溢れる。


「もう少し早く…
産まれたかったな…」

愛は足早に
先を歩く。

⏰:07/02/16 16:27 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#381 [xまきケたまx]
  
「愛ッ!!!!!」

波は愛を追う。

「愛も良い女だよ。
ありがとな?」




その笑顔…
本当反則だよっ……


波は夢中で走った。

それを見送り
愛は泣き崩れた。

子供みたいに大声で
周りの人の視線すら
気にかからない。

⏰:07/02/16 16:31 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#382 [xまきケたまx]
   
波は夢中で走って
改札を抜ける。

電車は本当に久しぶり

3駅までの距離なのに

とても長く感じた。

⏰:07/02/16 16:33 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#383 [xまきケたまx]
  
こんな駅
1度も降りた事は無い

右も左も分からない


「すいません。
東女ってどう行くん
すか?」

道端の人に聞き

夢中で走った。


逢いたい。
会って伝えたい。
振られたって構わない

好きなんだよ。

⏰:07/02/16 16:36 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#384 [xまきケたまx]
  
立ち止まった場所には
立派な門がまえで
<<東女子大学>>
と書いてあった。


息がゼーゼー言って
少し苦しい。


丁度下校の時間。


波はこっそり
校門の前に立った。

⏰:07/02/16 16:39 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#385 [xまきケたまx]
***---


「由美子〜?帰ろっ?」
由美子は振り返り
両手を合わせる。

「レポート今日までなの
もう少し待ってー?」

ふっと鼻で笑い

「由美子トロい〜!
ぢゃあ帰るよ?」

「えぇー!!!」
由美子は切なそうに
見つめる。

⏰:07/02/16 16:43 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#386 [xまきケたまx]
  
「そんな顔しても無理
彼氏にしなさいよっ
新しく見つけなさい?
ぢゃあ明日ねーっ」


手を振り去って行く。

「あの人以上なんか…
どこにいるのよ。」

由美子は呟き
ノートに目を映した

⏰:07/02/16 16:45 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#387 [xまきケたまx]
  
「えッと〜…
物体の重力は…--」

「由美子!!由美子!!」

うざったそうに
由美子は振り返る。


「あっ1人で帰るの
心細くなったんだ?」

由美子は悪戯っぽく
微笑んだ。

「んな訳無いでしょ!
あんたの彼氏…
そこに来てるよ…?」

⏰:07/02/16 16:50 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#388 [xまきケたまx]
  
由美子は睨む。

「くだらない…。
笑えないよその冗談」

由美子はノートに
書き始める。

「本当だって!!!
制服着て…坊主で…」

由美子は立ち上がった

「嫌だッ!辞めてよ…
忘れたいんだから…」

由美子は涙目で睨む

⏰:07/02/16 16:54 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#389 [xまきケたまx]
  
「信じてよ!!てか…
自分の目で確かめて」

由美子の手を引いて
校門まで走る。


由美子の胸が
ざわめく。


あの日…
波の鎖骨には
キスマークが付いてた

⏰:07/02/16 16:56 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#390 [xまきケたまx]
  
心をナイフで
刺されたみたいに
ズキンと痛んだ。


波は私を
嫌いにならないッて
あの笑顔で言ってくれていた。


全て嘘だッたんだ。


初めて出会った日に
私は波に体を委ねた


きっと都合良く
利用されてたんだ。


そう思った。

⏰:07/02/16 16:59 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#391 [xまきケたまx]
  

高校生なんて
そんなものなの?


きっと経験の無い私
の反応が新鮮で…
遊んでたんだ。


本気になって
私馬鹿みたい…。


なッちゃんを忘れる為に
男の子と遊んでみた

⏰:07/02/16 17:02 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#392 [xまきケたまx]
  
すぐに体を求められて

本当に怖かった。


覆い被さられるのは
好きぢゃないの。


そう言ったら
呆れられちゃった。


ひたすら目をつむって

波の顔が浮かんだ。


泣いてても
辞めてくれなかった


なっちゃんだッたら
辞めてくれたよね?

⏰:07/02/16 17:06 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#393 [xまきケたまx]
  
あまり声も出せない。

気持ち良くも
してあげられない。


それでもなッちゃんは

優しくしてくれた。


気づかってくれた。


利用されてるなんて


何で思ったんだろう


愛を1番感じたのに

⏰:07/02/16 17:09 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#394 [xまきケたまx]
   
「別れよう…」


捨てたのは私の方。


だけど


捨てられた気分だッた

もし本当に校門に
なっちゃんがいるなら

逢いたいよ…


あの笑顔が見たい。

⏰:07/02/16 17:12 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#395 [xまきケたまx]
---*****


「ほらッ!!!」

女の声に波は振り向く

「…由美子ッ……」


由美子は
両手を口元に当て
波を溢している。


「2人で話しな?」

由美子は背中を押され
波の前に立った。

⏰:07/02/16 17:15 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#396 [xまきケたまx]
  
「すいませんッ…」

波は会釈する。

「何で…来た…の…」

由美子は途切れ途切れ
問いかける。


「逢いたくて…」


波は由美子の頬を
ゆっくりさする

⏰:07/02/16 17:18 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#397 [xまきケたまx]
   
懐かしい由美子の頬


由美子の目…
泣き顔…


本当かわいい奴。


「今更何だけどね?
俺…無理なんだ。」


波は続ける。


「由美以外の人は
無理なんだよ。
頭の中は由美ばッか
キモイぐらい考えてる」

⏰:07/02/16 17:23 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#398 [xまきケたまx]
  
「由美子を傷つけた。

浮気した奴に
そんな事言う資格は
絶対無いんだけど…」


「もう1回チャンスを
もらえないかな…?」


波は由美子を見る。

⏰:07/02/16 17:25 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#399 [xまきケたまx]
   


「……よ」


由美子は呟く。


「えっ…?」


「無理だよ……」



波の心臓が
ドクンと波打つ。

⏰:07/02/16 17:28 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


#400 [xまきケたまx]
   


やッぱり駄目か。


そうだよな…


由美子はもう
忘れたんだろうな。


キモイなあ俺…。

⏰:07/02/16 17:29 📱:W42SA 🆔:am9ZVRjU


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