――CHANDAN。
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#380 [xまきケたまx]
「…ごめん。
本当最低だよな俺」
愛は首を振る。
「貴方は良い男だよ」
愛の目から
涙が溢れる。
「もう少し早く…
産まれたかったな…」
愛は足早に
先を歩く。
:07/02/16 16:27 :W42SA :am9ZVRjU
#381 [xまきケたまx]
「愛ッ!!!!!」
波は愛を追う。
「愛も良い女だよ。
ありがとな?」
その笑顔…
本当反則だよっ……
波は夢中で走った。
それを見送り
愛は泣き崩れた。
子供みたいに大声で
周りの人の視線すら
気にかからない。
:07/02/16 16:31 :W42SA :am9ZVRjU
#382 [xまきケたまx]
波は夢中で走って
改札を抜ける。
電車は本当に久しぶり
3駅までの距離なのに
とても長く感じた。
:07/02/16 16:33 :W42SA :am9ZVRjU
#383 [xまきケたまx]
こんな駅
1度も降りた事は無い
右も左も分からない
「すいません。
東女ってどう行くん
すか?」
道端の人に聞き
夢中で走った。
逢いたい。
会って伝えたい。
振られたって構わない
好きなんだよ。
:07/02/16 16:36 :W42SA :am9ZVRjU
#384 [xまきケたまx]
立ち止まった場所には
立派な門がまえで
<<東女子大学>>
と書いてあった。
息がゼーゼー言って
少し苦しい。
丁度下校の時間。
波はこっそり
校門の前に立った。
:07/02/16 16:39 :W42SA :am9ZVRjU
#385 [xまきケたまx]
***---
「由美子〜?帰ろっ?」
由美子は振り返り
両手を合わせる。
「レポート今日までなの
もう少し待ってー?」
ふっと鼻で笑い
「由美子トロい〜!
ぢゃあ帰るよ?」
「えぇー!!!」
由美子は切なそうに
見つめる。
:07/02/16 16:43 :W42SA :am9ZVRjU
#386 [xまきケたまx]
「そんな顔しても無理
彼氏にしなさいよっ
新しく見つけなさい?
ぢゃあ明日ねーっ」
手を振り去って行く。
「あの人以上なんか…
どこにいるのよ。」
由美子は呟き
ノートに目を映した
:07/02/16 16:45 :W42SA :am9ZVRjU
#387 [xまきケたまx]
「えッと〜…
物体の重力は…--」
「由美子!!由美子!!」
うざったそうに
由美子は振り返る。
「あっ1人で帰るの
心細くなったんだ?」
由美子は悪戯っぽく
微笑んだ。
「んな訳無いでしょ!
あんたの彼氏…
そこに来てるよ…?」
:07/02/16 16:50 :W42SA :am9ZVRjU
#388 [xまきケたまx]
由美子は睨む。
「くだらない…。
笑えないよその冗談」
由美子はノートに
書き始める。
「本当だって!!!
制服着て…坊主で…」
由美子は立ち上がった
「嫌だッ!辞めてよ…
忘れたいんだから…」
由美子は涙目で睨む
:07/02/16 16:54 :W42SA :am9ZVRjU
#389 [xまきケたまx]
「信じてよ!!てか…
自分の目で確かめて」
由美子の手を引いて
校門まで走る。
由美子の胸が
ざわめく。
あの日…
波の鎖骨には
キスマークが付いてた
:07/02/16 16:56 :W42SA :am9ZVRjU
#390 [xまきケたまx]
心をナイフで
刺されたみたいに
ズキンと痛んだ。
波は私を
嫌いにならないッて
あの笑顔で言ってくれていた。
全て嘘だッたんだ。
初めて出会った日に
私は波に体を委ねた
きっと都合良く
利用されてたんだ。
そう思った。
:07/02/16 16:59 :W42SA :am9ZVRjU
#391 [xまきケたまx]
高校生なんて
そんなものなの?
きっと経験の無い私
の反応が新鮮で…
遊んでたんだ。
本気になって
私馬鹿みたい…。
なッちゃんを忘れる為に
男の子と遊んでみた
:07/02/16 17:02 :W42SA :am9ZVRjU
#392 [xまきケたまx]
すぐに体を求められて
本当に怖かった。
覆い被さられるのは
好きぢゃないの。
そう言ったら
呆れられちゃった。
ひたすら目をつむって
波の顔が浮かんだ。
泣いてても
辞めてくれなかった
なっちゃんだッたら
辞めてくれたよね?
:07/02/16 17:06 :W42SA :am9ZVRjU
#393 [xまきケたまx]
あまり声も出せない。
気持ち良くも
してあげられない。
それでもなッちゃんは
優しくしてくれた。
気づかってくれた。
利用されてるなんて
何で思ったんだろう
愛を1番感じたのに
:07/02/16 17:09 :W42SA :am9ZVRjU
#394 [xまきケたまx]
「別れよう…」
捨てたのは私の方。
だけど
捨てられた気分だッた
もし本当に校門に
なっちゃんがいるなら
逢いたいよ…
あの笑顔が見たい。
:07/02/16 17:12 :W42SA :am9ZVRjU
#395 [xまきケたまx]
---*****
「ほらッ!!!」
女の声に波は振り向く
「…由美子ッ……」
由美子は
両手を口元に当て
波を溢している。
「2人で話しな?」
由美子は背中を押され
波の前に立った。
:07/02/16 17:15 :W42SA :am9ZVRjU
#396 [xまきケたまx]
「すいませんッ…」
波は会釈する。
「何で…来た…の…」
由美子は途切れ途切れ
問いかける。
「逢いたくて…」
波は由美子の頬を
ゆっくりさする
:07/02/16 17:18 :W42SA :am9ZVRjU
#397 [xまきケたまx]
懐かしい由美子の頬
由美子の目…
泣き顔…
本当かわいい奴。
「今更何だけどね?
俺…無理なんだ。」
波は続ける。
「由美以外の人は
無理なんだよ。
頭の中は由美ばッか
キモイぐらい考えてる」
:07/02/16 17:23 :W42SA :am9ZVRjU
#398 [xまきケたまx]
「由美子を傷つけた。
浮気した奴に
そんな事言う資格は
絶対無いんだけど…」
「もう1回チャンスを
もらえないかな…?」
波は由美子を見る。
:07/02/16 17:25 :W42SA :am9ZVRjU
#399 [xまきケたまx]
「……よ」
由美子は呟く。
「えっ…?」
「無理だよ……」
波の心臓が
ドクンと波打つ。
:07/02/16 17:28 :W42SA :am9ZVRjU
#400 [xまきケたまx]
やッぱり駄目か。
そうだよな…
由美子はもう
忘れたんだろうな。
キモイなあ俺…。
:07/02/16 17:29 :W42SA :am9ZVRjU
#401 [xまきケたまx]
俺だけぢゃん
未練タラタラなの
馬鹿みてぇだなっ…
「私も…無理なの」
「なッちゃん以外は…」
:07/02/16 17:32 :W42SA :am9ZVRjU
#402 [xまきケたまx]
「えッ!!!????」
波は驚いている。
「波が好きなのッ…
私だッて思い出す…
気持ち悪いぐらい…」
「なッちゃん笑ッて?
ずーッと…私の横で」
波は由美子を
抱きしめた。
自然と涙が溢れ
愛しさが溢れた。
:07/02/16 17:35 :W42SA :am9ZVRjU
#403 [xまきケたまx]
無我夢中でキスをして
由美子の暖かさに
心が熱くなる。
「好きィー……」
由美子は泣いてるし
俺も泣いてるけど。
:07/02/16 17:37 :W42SA :am9ZVRjU
#404 [xまきケたまx]
婆ちゃんの言葉が
頭にコダマする。
「お前の笑顔は
人を幸せにする。」
それが本当かは
まだ分かんない。
地球上全員は
絶対無理だけど…汗
隣にいる人
大切な人
失ないたくない人を
幸せにする事ぐらいは
できる男になりたい。
:07/02/16 17:40 :W42SA :am9ZVRjU
#405 [xまきケたまx]
大好き。
,
:07/02/16 17:41 :W42SA :am9ZVRjU
#406 [xまきケたまx]
数ヶ月後。
夏が過ぎて10月
俺等は付き合って
半年が経った。
「いじめッ…?」
:07/02/16 17:43 :W42SA :am9ZVRjU
#407 [xまきケたまx]
「そうそう…
要のクラスなんだけど
女子がねすげぇの!」
ひどい…
由美子は呟き
髪の毛をとかしている
左の薬指には
銀色に光る指輪。
もちろん俺も。
浮気防止。ッて事で
ワンサイズ小さめ
だから跡がくッきり…
いつか抜けなく
なりそうで
正直怖いっす……。
:07/02/16 17:50 :W42SA :am9ZVRjU
#408 [xまきケたまx]
「要の好きな人がさ
ターゲットになる
予感すんだよ〜…」
「今のターゲットは
もう学校行かないッて
今日泣いてたし…あ!」
由美子がこちらを
睨んでいる。
「後追ったんだ…
女の子の…!!!!」
皮肉ッたらしく
由美子は言う。
「胸を貸してあげて
優しいねッ。鶴田君」
:07/02/16 17:54 :W42SA :am9ZVRjU
#409 [xまきケたまx]
ふんッと
由美子は立ち上がる
「いやッ・何つぅか…
励ましてたら〜…
みたいなっ!!!!」
波はわざとおどける
「…ごめんなさい」
「…でも
ほったらかした方が
もっと最悪だよ。」
「いじめなんて
馬鹿みたいだね!!」
由美子は頬を
ふくらました。
:07/02/16 17:58 :W42SA :am9ZVRjU
#410 [xまきケたまx]
可愛いなあ…
本当俺ッて幸せもんだ
,
:07/02/16 18:01 :W42SA :am9ZVRjU
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