『異常』━『先輩』
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#159 [☆MIKU☆]
:06/07/08 04:51
:N901iC
:uy98.x3c
#160 [正常]
:06/07/09 00:32
:SH901iS
:v28p3ttw
#161 [正常]
突然の出来事に驚いた少女は、先輩の首筋から口を離した。少女の口元から、先輩の血液が僅かに垂れ流れた。
少女はとても苦しそうな顔をしながら、先輩の背中を叩いて必死に抵抗をした。
しかし先輩は少女を強く抱きしめ、口を首筋から離そうとしない。
:06/07/09 00:32
:SH901iS
:v28p3ttw
#162 [正常]
次第に少女は弱り始め、遂には抵抗さえしなくなった。だらりと少女の腕が崩れるように垂れ下がった。
その姿を見ていると、先輩が少女の血を吸い続けていることがはっきりと分かった。
先輩の後ろ姿が、人間では無いように見えてきて恐怖した。
:06/07/09 00:35
:SH901iS
:v28p3ttw
#163 [正常]
おどおどと震えている僕は、ふと、少女の眼と合ってしまった。
少女の眼は虚ろで、今にも死にそうな感じだった。
その眼が僕に、『助けて』と訴えかけてきたのだ。
少女の危険を察した僕は、「先輩っ!!」と、大きめな声で呼び掛けた。
それを合図に、先輩が我に返ったように少女の首筋から口を離し、抱きしめている腕も緩めた。
開放された少女は、先輩に噛まれた箇所に手を当て、フラフラになりながらも僕達に背を向け、逃げるように歩いて行った。
:06/07/09 00:42
:SH901iS
:v28p3ttw
#164 [正常]
うなだれている先輩は、すっと立ち上がった。
僕は心配して、先輩の顔を覗いてみた。
先輩は少し憂鬱そうな顔をしていて、独り言のようにつぶやいた。
「しまった。飲み過ぎた。」
その言葉に僕は引いた。
他人の血液を飲むこと自体恐ろしいが、飲み過ぎたことを残念がる先輩がそれ以上に恐ろしかった。
:06/07/10 00:10
:SH901iS
:i2D2mHUQ
#165 [正常]
「あなた達は吸血鬼ですか?」
怯えた声で僕は先輩に訊いた。冗談無しに訊いた。
そしたら先輩がこちらを振り向き、憂鬱だった顔が笑いだした。
「吸血鬼って、2本の牙があるらしいね。」
そう言うと、先輩は首筋にある、少女に噛まれた傷痕を僕に見せた。
「でも牙が刺さった痕なんて、ひとつも無いよ。」
確かにそんな痕は無かった。
:06/07/10 00:15
:SH901iS
:i2D2mHUQ
#166 [正常]
けど、皮膚が無惨に引き千切られていて、未だに血液が流れている。牙が刺さるより、こっちのほうが凄まじく痛そうだった。
「もちろん、俺にも牙なんて無いよ。口開けようか?血で口の中は紅いけど。」
「いいえ、開けなくて良いです。開けないで下さい。」
僕は直ぐさま断った。
:06/07/10 00:17
:SH901iS
:i2D2mHUQ
#167 [正常]
「それにしても、何故あの少女は血を欲しがるんですか?」
先輩なら何か知ってそうな気がして尋ねてみた。
「何故って、あの子は血が好きだからじゃないの?」
先輩は当然かのように答えた。
「血を好んで飲む人間なんて有り得ません!」
「有り得てたよね?さっき。」
少し強めに言った僕を、先輩がなだめるように言い返した。
:06/07/10 00:20
:SH901iS
:i2D2mHUQ
#168 [正常]
「あの子、俺の血を貧るように飲んでいたよね?好きじゃなければ、あそこまではしないと思う。」
そう言われると、反論が出来ない。
「それに…血の味も結構病み付きになるよ。」
先輩がその時見せた冷たい笑い。
絶対零度の、身体が凍えるのではないかと思ってしまうほど、冷酷な笑い。
その笑いを見て、僕はもちろん固まった。
「なんてね。さて、そろそろ帰ろうか。」
先輩の冷たい笑いは柔らかい微笑みえと変わった。そして、脱いだ上着をまた着て、公園から出ようとした。
解凍した僕は、直ぐに先輩の後を付いて行った。
:06/07/10 00:24
:SH901iS
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