…キコエナイ歌声…
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#69 [三ッ葉
]
【…ホ タ ル ノ ヒ カ リ…】
その夜は寝れなかった…
まだ体が震える
お父さんッ……
私の声が届かなくなっちゃったよ
助けて…
:07/03/12 21:47
:N902i
:☆☆☆
#70 [三ッ葉
]
━━━━━━━━……
ムクッ――…
上体を起こすとお父さんはまだ眠っている……
忙しくて疲れてるんだろうな
そっとしといてあげなきゃ――…
ガラガラッ
:07/03/12 21:53
:N902i
:☆☆☆
#71 [三ッ葉
]
私は
パジャマ姿のまま部屋の外へとでた
ガヤガヤ
朝の病院でもにぎやかだった
もしかしたら…
もう声がでるようになってるかも!!
私は、端にいた看護婦さんにあいさつしてみようと試みた
:07/03/12 21:57
:N902i
:☆☆☆
#72 [三ッ葉
]
美「……ッ………」
やっぱりでないままだった
「どうかしたの??」
看護婦さんが私に気付いて優しく声をかけてくれた
ダッ
私は、首を横に振ってその場からにげた
:07/03/12 22:02
:N902i
:☆☆☆
#73 [三ッ葉
]
自分を落ち着かせる為にも病院の外に出て
大きく息を吸い込んでみた
ズキンッ…
喉が痛む
それより心が痛かった
声がなくなっちゃったら
私どうしたらいいの…??
嫌だよ―…
:07/03/12 22:08
:N902i
:☆☆☆
#74 [三ッ葉
]
昨日雨が降ったおかげで
外に出て見える空は
青空だった
でも、じわじわとあふれる涙でにじんでいた
私は、そのまま地面にしゃがみこんだ
美「………グスッ」
スッ…
地面にうつる私の影に違う影が忍び寄るのが見えた
:07/03/13 10:45
:N902i
:☆☆☆
#75 [三ッ葉
]
美「……!!」
麻「え……のさか?
何で泣いてんの――…」
その影の正体は
神山 麻人だった
心配そうな顔をしている
風がさわっと吹きあたる
声が出なくなった
:07/03/15 11:21
:N902i
:☆☆☆
#76 [三ッ葉
]
……なんて言ったら
笑われそうで
引かれそうで
恐い。
私は黙り込んだ――…
麻「……」
ギュッ…
美「…ッ…!!?」
:07/03/15 11:24
:N902i
:☆☆☆
#77 [三ッ葉
]
突然、神山くんが
私の手を握り締めた
………な…なに??
何かに気付いたのかな??
もしかして
私の声が
なくなったこと分かったのかな…………??
まさか……ね;;
:07/03/15 11:30
:N902i
:☆☆☆
#78 [三ッ葉
]
麻「……そのまさかだよ」
美「……!?」
神山君がポソリと呟く
………そのまさか
って………??
???
:07/03/15 20:58
:N902i
:☆☆☆
#79 [三ッ葉
]
恭「……美和…」
後ろから声がして振り向くと心配そうな顔をしたお父さんがいた
スッ
私はしゃがみこんでいた体を起こして
お父さんの目をじっと見つめた――…
美「……」
:07/03/16 18:38
:N902i
:☆☆☆
#80 [三ッ葉
]
私は口をパクパクさせながら、喉の前に両手の人差し指をもってきて
バツ印をつくった……
お父さん……
どうか気付いて――…
私、声でなくなっちゃったの――……
涙ぐむ目で見つめ続けた
:07/03/16 18:40
:N902i
:☆☆☆
#81 [三ッ葉
]
恭「…美和――…?」
お父さんは分からないらしく戸惑っていた
ギュッ……
さっきから握り締められていた神山君の手に力が入った
麻「…声でなくなっちゃたの――…」
:07/03/16 18:46
:N902i
:☆☆☆
#82 [三ッ葉
]
…………ッ!?
麻「お父さん……
どうか気付いて――…」
神山君……
ついさっきまで私が考えてたことを口にしてる
何で――…??
麻「…って言ってますよ」
:07/03/18 01:12
:N902i
:☆☆☆
#83 [三ッ葉
]
恭「君は――…
それは本当か??」
お父さんは放心状態のような表情になる
麻「……はい」
神山君はスッと私の手を放した
私はお父さんに向かって
頷いた
:07/03/18 01:16
:N902i
:☆☆☆
#84 [三ッ葉
]
恭「…美和ッ……」
お父さんは
私をぎゅっと優しく抱きつつんでくれた
お父さんの温もりが心地よくて安心する
恭「お前は…一人で背負って……」
お父さんが赤くなっている私の喉に触れる
:07/03/18 01:22
:N902i
:☆☆☆
#85 [三ッ葉
]
私はお父さんにしがみついて泣き喚いた
本当は恐い……
すごくすごく――…
自分の気持ちを簡単に伝える事ができなくなるなんて――…
まだ子供の私には
恐い。
:07/03/18 01:26
:N902i
:☆☆☆
#86 [三ッ葉
]
お母さんを失わせた
私への戒め―――……
罰なのかな??
なら……
これで良かったのかもしれないのかな??
分かんないよ
:07/03/18 01:30
:N902i
:☆☆☆
#87 [三ッ葉
]
神「榎坂……
俺には、不思議な力があるんだ。
少し気付いてると思うけど、人の気持ちが読めるんだ―――……」
神山君が真剣な顔で
話をきりだす
俺「榎坂の力になれると思うんだ……
俺がずっと傍にいてやるよ……
だから、涙ばっか流すな」
:07/03/18 01:38
:N902i
:☆☆☆
#88 [三ッ葉
]
>>87訂正します
麻「榎坂……
俺には、不思議な力があるんだ。
少し気付いてると思うけど、人の気持ちが読めるんだ―――……」
神山君が真剣な顔で
話をきりだす
麻「俺、榎坂の力になれると思うんだ……
俺がずっと傍にいてやるよ……
だから、涙ばっか流すな」
:07/03/18 01:40
:N902i
:☆☆☆
#89 [三ッ葉
]
…………え??
私の力になってくれるの?
でも、悪いよ――…
私は首を横にふった
麻「もう俺が決めたんだから、決定だ!!
俺がそうしたいんだから良いんだよ」
:07/03/18 01:44
:N902i
:☆☆☆
#90 [三ッ葉
]
神山君が不器用に笑った
そして、
私に手を差し伸ばす
少し間をあけて……
私は涙をこぼしながら笑って
神山君の手を握り締めた
:07/03/18 01:48
:N902i
:☆☆☆
#91 [三ッ葉
]
この時の小さな私には
この時の小さな君の笑顔と言葉が
本当に嬉しくて……
私の小さな希望になった
私にとって小さいけど
光になった
小さい光………。
蛍の様に私を照らす――…
:07/03/18 01:52
:N902i
:☆☆☆
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