『俺と100円』
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#1 [げにげに] 07/06/11 22:33
小説かきます
たぶん恋愛ものです
更新は行き当たりばったりが予想されます。
でも最後まで頑張るので読んでくれると嬉しいです
#991 [わをん◇◇]
私には母が全てだった。
母の温もりだけを頼りに生きていた。
「こんな運命に生んでごめんね…」
それが口癖のようだった。
謝らなくていいのに。
あなたが望んでくれるから生きていられたの。
:22/11/03 18:29 :Android :DPKzmpdw
#992 [わをん◇◇]
ある日、母が父と喧嘩をした。
私を解放してほしい、と訴えたらしい。
そんなことをしたらどうなるか分からない―‥。
きっと酷い目にあわされる。
私は父の部屋に走った。
母を助けるために。
:22/11/03 18:29 :Android :DPKzmpdw
#993 [わをん◇◇]
『母さん!!』
ドアを開けた私の目に飛込んできたのは、変わり果てた母の姿。
沢山殴られて腫れた顔。
涙と血でぐしゃぐしゃだ。
『母さん…?』
私を母に近付けないようにする父の取り巻き達。
それを押し退けて母にすがりついた。
:22/11/03 18:29 :Android :DPKzmpdw
#994 [わをん◇◇]
いつも暖かかった母。
どうして冷たいの。
どうして動かないの。
どうして…
「馬鹿な女だ」
ゆっくり父を見上げる。
「黙って言われたことだけしていればいいものを」
嘲笑しながら見下している。
ゆっくり刀に手をかける。
―優しくて強くて暖かくて、
可哀想な母。
:22/11/03 18:29 :Android :DPKzmpdw
#995 [わをん◇◇]
あなたの愛だけが、
温もりだけが
私の生きる糧でした。
父に斬りかかる私を周りにいる沢山の男たちが押さえようとする。
今までの訓練で、この屋敷の誰よりも強くなった私は、男たちを簡単に斬り捨てていく。
何も考えられない。
ただ本能のままに動く。
:22/11/03 18:30 :Android :DPKzmpdw
#996 [わをん◇◇]
―殺してやる…!!
それだけが頭にあった。
父が何か言ってるけれど
聞こえない。
ドンッ
背中からの強い衝撃が胸を貫いた
ちょうど心臓の位置を。
全身から力が抜ける。
もうちょっと‥だったのに…
:22/11/03 18:30 :Android :DPKzmpdw
#997 [わをん◇◇]
怒りで我を忘れて、
後ろからの攻撃を避けられなかった。
目の前が真っ暗になって床に倒れる。
…母さん…ごめん……
それを最後に思考が途切れた。愛した人が死ぬことがこんなに悲しいことだとは思わなかった。愛した人を殺した奴をこんなに憎く思うなんて知らなかったの。私が斬った、名前も知らない人たち。
:22/11/03 18:30 :Android :DPKzmpdw
#998 [わをん◇◇]
その人達にも、こんな風に思う人がいたの?これはきっと罰。人の心を傷付けてきたから。でもそんなの誰も教えてくれなかった。そんな感情知らなかったんだよ…どんな命令にも背かなかった。それは、父さんのためだと思ったから。
:22/11/03 18:31 :Android :DPKzmpdw
#999 [わをん◇◇]
たとえ愛されてなくても父さんのためだから辛い訓練も頑張った。知らない人も殺してきた。
でも、でもね
こんなの酷い。
私にはどんなに酷い仕打をしても母さんだけは助けてほしかった。
:22/11/03 18:31 :Android :DPKzmpdw
#1000 [わをん◇◇]
『何で父さんと結婚したの?』
「昔は優しくて素敵な人だった…今はその時のことを忘れてしまってるだけ。だからお父さんを恨まないで」
私の問いに、母さんはそう言って寂しそうに笑っていたことがある。
母さんは父さんを信じていたんだよ。
本当に愛していたんだよ。
:22/11/03 18:31 :Android :DPKzmpdw
#1001 [我輩は匿名である]
このスレッドは 1000 を超えました。
もう書けないので新しいスレッドを建ててください。
:22/11/03 18:31 : :Thread}
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