白ネコとピアノ弾きＢＬ

#1 [ｶﾐｶｾﾞ] 07/06/20 13:13

ＢＬ（エロあり）
全くの初心者
てゆーか物語書くの中学生以来
…なわけですが、最後まで責任持って頑張らせていただきます
理解ある心優しいお方ﾋﾞｼﾊﾞｼご指導お願いします

#82 [ｶﾐｶｾﾞ]

当たり前のことながら。

一瞬不安になってルイスを見ると、ただ呆れたように真っ白な溜め息を吐いた。

「…お前、ほんっとに音楽とか、なーんも知らないのな」

「悪かったな…と、じゃぁ、最後に弾いた曲は？」

ふと思い出したラストの曲。

弾いているときの雰囲気が他の曲と違った気がした。

:07/07/01 21:08 :W51S :☆☆☆

#83 [ｶﾐｶｾﾞ]

切なそうで、どこか悲しげで。
けれど暖かくて懐かしい気持ちになるような…。

説明しにくいけど、なんだか特別のような。

問いかけると、ピタリとルイスの足が止まる。

「………忘れた」

「え？」

それだけ投げやりに言うと、歩幅を早くしてしまう。

俺は小走りに彼を追いかけた。

:07/07/01 21:11 :W51S :☆☆☆

#84 [ｶﾐｶｾﾞ]

「忘れたって…年なんじゃないの」

「うーるさい」

今度はこっちがあきれてやった。

けれど。
悠々と歩いていた矢先、通りの曲がり角で彼の背を見失い、俺は慌てて追いかけた。

「ちょっ、待っ―…わっ！び、びっくりした…」

思わず息を呑む。

角を曲がった先の電灯に、ルイスは背を預けて立っていた。

:07/07/01 21:16 :W51S :☆☆☆

#85 [ｶﾐｶｾﾞ]

「……祖国を追われた男の歌だよ」

ルイスはぽつりとそれだけを呟き、視線を空にやった。

雲一つない、キラキラと星が輝く夜空にはどんよりとした赤い月。

「ふうん…」

俺はゆっくりと、立ち止まったままの彼に歩み寄った。

彼が時々見せる、遠くを見つめる瞳を俺はよく知っている。

:07/07/01 21:19 :W51S :☆☆☆

#86 [ｶﾐｶｾﾞ]

――――そう、
あいつだ。

訳もなく胸がざわつくのも、きっとそのせいだろう。

…なんだか、馬鹿馬鹿しい――――――…

ふうと息を吐くと、空からチラチラと雪が降ってきた。

「雪…降ってきた。
ね、帰ろ？」

「…ああ、寒いな」

「うん」

その裏通りからアパートまでの一直線。
俺達は並んで歩いた。

:07/07/01 21:26 :W51S :☆☆☆

#87 [ｶﾐｶｾﾞ]

「ピアノを弾くために生まれてきた男だって、俺は言われるようになーる！」

前を向いたまま、おどけたように笑ったルイス。

けれどそれが彼の夢なんだと、ピアノの前に立つ彼を思い出せば容易に分かることだった。

俺はルイスの横顔を見上げながら、かじかむ指先を吐いた息で暖めた。

:07/07/01 21:30 :W51S :☆☆☆

#88 [我輩は匿名である]

すいません
>>01-50
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:07/09/10 19:18 :W44K :swyz3Qc2

#89 [らん]

更新しないんですか？
主さんの小説
楽しみに待ってます