ぎんいろのおおかみ〈}イラスト付きBL}〉
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#32 [☆Cocomo☆MILK☆]
「……ありがとうございます」
「…そうか…」
他の者たちも、昨晩からの輝夜の行動を見てここで逃げ出すだろうとは思わずにいた
これは只の儀式
こうしてまた来年も、誰かが犠牲になるのだろう
村人たちを見送った後、輝夜はそっと洞窟の中に足を踏み入れた
:07/08/08 20:45 :W51S :☆☆☆
#33 [T]
おもしろ〜いイ
絵とか超うまいしフフ
がんばって下さいト!
:07/08/08 21:44 :W51S :6SequbnM
#34 [☆Cocomo☆MILK☆]
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
Tさん|
ありがとうございます|
何よりの言葉ですl|まだまだ力不足ですが頑張らせていただきますっd|
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
:07/08/08 21:52 :W51S :☆☆☆
#35 [☆Cocomo☆MILK☆]
洞窟の中は、外とは違い空気がひんやりとしていた
足を進めるごとに明かりがない洞窟内は薄暗さを増し、届く光は微かなものだった
ゴツゴツとした岩肌の形を手探りながら、足をとられそうになるのを支える
細長い道
ここを何人の人がどんな思いを抱き足を踏み出したのか
:07/08/08 21:55 :W51S :☆☆☆
#36 [☆Cocomo☆MILK☆]
―――母さん
輝夜はドクドクと鳴る胸を押さえ、きゅっと唇を噛み締めた
しばらく進んだ頃
洞窟の奥地にたどり着いた
一本道であった洞窟は迷うはずないのだが、この先は行き止まりのようだ
:07/08/08 21:57 :W51S :☆☆☆
#37 [☆Cocomo☆MILK☆]
目の前の突き当たりには、人が座れそうな大きな平らな岩が一つあるのみ
視線をさ迷わせ姿を探しても誰もいなかった
「……?」
首をかしげてもう一度後ろを振り向いたとき
「…わ、…」
足元に淡い小さな光がゆらりと現れた
:07/08/08 22:00 :W51S :☆☆☆
#38 [☆Cocomo☆MILK☆]
「なに…コレ」
ゆらゆらゆらめく淡い光はいくつも輝夜の周りをふわふわと飛んでいる
戸惑いながら再び洞窟の奥へと身体を向けた
「……―え…」
大きな岩の近く、そこに一つだけ浮かんだ白い大きな光
:07/08/08 22:03 :W51S :☆☆☆
#39 [☆Cocomo☆MILK☆]
それはみるみる形を変え、最初に見えたのは銀色
周りに浮かぶ小さな光に照らされ長い髪が目に写る
その光はゆっくりと人の姿に形を変えて――
「…何の用だ」
低く、響く声
今まで聞いたことのないくらいに、美しく凛と輝夜の耳に届いた
:07/08/08 22:05 :W51S :☆☆☆
#40 [☆Cocomo☆MILK☆]
思わず目を見張る
目の前には長い銀の髪をたたえ、明かりに照らされて光る瞳は見事な翡翠色
じっとこちらを見据える雰囲気で、その人が〈人間〉でないことがわかる
すらりとした長身に、着崩した白い着物がよく似合っていた
「なるほど」
輝夜の着物を見て、彼は目を細めた
● [jpg/24KB]
:07/08/08 22:11 :W51S :☆☆☆
#41 [☆Cocomo☆MILK☆]
笑うためではなく、嘲るような視線で口角を上げた
「今年もそんな季節か…」
輝夜は想像していた「妖魔」と、目の前に現れたその者を見てひどく戸惑った
人食いだの化け物だのと呼ばれていたから、もっと荒々しい妖魔を想像していた
:07/08/08 22:15 :W51S :☆☆☆
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