大好きな春へ ...≪BL≫
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#301 [コロ]
僕の.....親?
海斗さんはゆっくり
話し始めた。
海「桜 孝雄(タカオ)
って言うのか?!」
春「!?......う..ん」
海「大手セキュリティー
会社の?!」
春「さぁ...
父さんの仕事って
よく解らなかったから」
:07/08/30 20:55 :SH700i :jHmK.nQI
#302 [コロ]
海斗さんは目を丸くして
僕を見続けた。
父の会社?
はっきり言って覚えてない
女を連れ込む金は
あったんだろうけど...
今だ少し興奮している
海斗さんに続いて、勇気さんも部屋に入ってきた。
:07/09/01 01:19 :SH700i :ATQoaJyY
#303 [コロ]
勇「海斗!」
なんだか勇気さんも興奮してるみたい...
海斗さんの事、呼び捨てにしちゃってる。
勇「桜社長ですが...ッ
今ネットで調べたら
息子が二人、内一人は
誘拐され行方不明
だそうですッ...」
海「!....ッ」
:07/09/01 10:50 :SH700i :ATQoaJyY
#304 [コロ]
海「な、なんで前
春日の事調べた時に
解らなかったんだ!?」
勇「すいませんッ
誠二に聞いても
春日さんの家族は
知らないと...」
海「マジかよ...
桜社長の息子って」
そんなに困る事?
海斗さん...
僕、どうなるの?
:07/09/01 10:55 :SH700i :ATQoaJyY
#305 [コロ]
今さら家に帰りたくない
やっと愛してくれる人が
出来たのに...
僕が不安な顔でに海斗さんを見ても、何も言ってくれない...
帰りたくないッ
僕の手は自然と海斗さんの袖を掴んでいた。
:07/09/01 11:02 :SH700i :ATQoaJyY
#306 [コロ]
春「追い出す...?!
僕を追い出す?」
海「...?!」
春「あの家には
帰りたくないッ!
父さんもお兄ちゃんも
変なんだッ...グスッ」
僕は泣いて海斗さんに
しがみついていた。
春「父さんもお兄ちゃん
も変だからッ...」
:07/09/01 11:09 :SH700i :ATQoaJyY
#307 [コロ]
海「何が変なんだッ?」
僕の様子がおかしくなり
海斗さんが我に帰った。
春「お兄ちゃんは
いつも僕を傷つけるの
...アザが出来るまで
殴られるしッ
父さんは...父さんは」
僕は言葉を濁した。
:07/09/01 11:14 :SH700i :ATQoaJyY
#308 [コロ]
すると海斗さんと勇気さんが、いつもの優しい顔で
こっちを見ていた。
その暖かい空気に
僕の口はゆっくり開く
春「父さんは...
お兄ちゃんが居ない時
僕の体いっぱい触って
くるから...嫌だ。」
海「...ぇ...」
:07/09/01 11:21 :SH700i :ATQoaJyY
#309 [コロ]
春「変...じゃない..?
二人きりになったら
服の中に手とか入れて
きたりするの...
父さんが僕の体に
覆いかぶさるのって
おかしいよね...?」
勇「春日さん...ッ」
海「まさか....
されたのか?」
:07/09/01 11:35 :SH700i :ATQoaJyY
#310 [コロ]
春「ッ!?」
僕は首を横に振った。
父さんは変な行動をとったけど、それ以上は何も
されてない。
海斗さんは少し安心した
みたいで、僕をぎゅっと
抱きしめた。
海「よかった...」
勇「...ほんとに。」
:07/09/01 11:40 :SH700i :ATQoaJyY
#311 [コロ]
勇気さんもホッと息を
ついていた。
春「海斗さん...ッ」
こんなに心配してる。
僕は海斗さんを不安にさせてるんだ...
勇気さんも巻き込んで。
もっとしっかりしなくちゃいけない...
僕を想ってくれてる人を
大切にしないと...
:07/09/01 11:49 :SH700i :ATQoaJyY
#312 [コロ]
海「でも...
黙ってるわけには
桜社長とは今後も顔を
合わせる。」
勇「そうですね」
僕は再び海斗さんを見た。
すると海斗さんは少し
眉を寄せてから勇気さんに言った。
海「春日の家族を
もう一度調べ直して
くれ...」
:07/09/01 11:55 :SH700i :ATQoaJyY
#313 [コロ]
勇気さんは、すぐに部屋を出ていった。
海斗さんも別の所から
調べてくるといって
部屋を出ようとした
春「まッ、待って!」
ぎゅっ
海「春日?...」
春「調べたら
どうするの?」
:07/09/01 20:50 :SH700i :ATQoaJyY
#314 [コロ]
海「まだ解らないよ
だけど春日のことは
絶対離さないから」
春「.....うんッ!」
僕はそれを聞いて
ホッと肩をおろした。
何かあってからじゃ
遅いって知ってる。
家に帰ったら...
次こそ父さんに何か
されるかもしれない。
:07/09/01 20:55 :SH700i :ATQoaJyY
#315 [コロ]
でも....
少し気になる事がある。
春「母さん...」
母は入院していた。
いつも優しくて...
僕を唯一可愛がってくれた
母さんがまだ家に居た時はお兄ちゃんも優しかったし父さんも普通だった。
:07/09/01 21:00 :SH700i :ATQoaJyY
#316 [コロ]
僕は海斗さんに頼んだ。
春「海斗さんも調べる
のなら、母さんの事
調べて...ッ
入院してたの。」
海「入院...わかった!
俺が春日の母さん
調べるから安心しろ」
海斗さんは僕の頭を撫でてそう言った。
:07/09/01 21:10 :SH700i :ATQoaJyY
#317 [コロ]
海斗さんと勇気さんが
僕の家族の事を調べ始めて数日...
僕は海斗さんに書斎に来るように言われた。
―書斎―
春「僕の家族は...?」
心臓がドクドク鳴ってる
怖いよ...ッ
:07/09/02 06:06 :SH700i :Z46D1fsU
#318 [コロ]
まずは勇気さんが
話し始めた。
勇「...春日さんが誘拐
されてから桜社長は
捜索願いを出しました」
調べた結果、捜査は打ち切りになり僕を見付ける事が出来なかった。
勇「お兄さんの方ですが」
:07/09/02 06:12 :SH700i :Z46D1fsU
#319 [コロ]
お兄ちゃんは、現在
家を出て妻と二人の息子がいるようだ。
春「結婚したんだ...」
勇「幸せに暮らしている
そうです。」
それを聞いて安心してる。
兄も優しい母が大好きだったから、女を連れ込む
父を見て傷ついてたに違いない。
:07/09/02 06:27 :SH700i :Z46D1fsU
#320 [コロ]
お兄ちゃんの暴力は怖かったけど、その原因は父さんだって解ってたから
お兄ちゃんを嫌ったりは
出来なかった...
幸せにしてるんだ。
海「......春日。」
春「?...」
海「いいか?
お前の母親だけど」
:07/09/02 06:34 :SH700i :Z46D1fsU
#321 [コロ]
僕が一番知りたかった
母さんの事...
海斗さんは僕の手を取って話し始めた。
海「あのな...
入院してたろ?」
春「...うん」
どうして悲しそうな顔してるの...?
春「......海斗さん?」
ハァと息をついてから
僕の目をみた...
:07/09/02 06:52 :SH700i :Z46D1fsU
#322 [コロ]
海「入院先の病院で
亡くなったんだよ...
春日が誘拐されてから
1年後の3月29日に」
春「―――・・・。」
言葉にもならず硬直してしまった。
大好きな母さんが...
死んだ?
:07/09/02 07:01 :SH700i :Z46D1fsU
#323 [コロ]
誠二さんを愛してると勘違いして、母さんの事を忘れるぐらい夢中になってた時...死んでいたの?
春「ッ....ハァッ...ゥ..」
ガクンッ
体の力が抜ける...
海「春日!」
海斗さんが僕の手を掴んでいたおかげで
倒れずにすんだ...
:07/09/02 07:16 :SH700i :Z46D1fsU
#324 [コロ]
海「春日ッ...大丈夫だ。
落ち着けよ...」
春「嫌ッ ぅわぁぁんッ
母さん死なないッ
やだぁぁッ...うぅッ」
海「ッ....」
勇「春日さん...」
僕のわめき声だけが
辺りに響いた。
:07/09/02 07:25 :SH700i :Z46D1fsU
#325 [コロ]
泣き続け、気付いたら
部屋のベッドに寝かされていた...。
春「.....ヒック...
海斗さん....ふぇッ」
海「シーッ...黙って。
もう泣くな...」
春「ッ...ふ...ヒック」
ポンポンと海斗さんの手が僕の頭を触った。
:07/09/02 07:33 :SH700i :Z46D1fsU
#326 [コロ]
優しくされると、余計に
波だが出てくる...
春「ぅッ...うぁぁんッ」
海「よしよし...
今度一緒にお墓参り
行こうな...な?」
春「ッ...うん」
その日の夜...
海斗さんは今までで
一番優しく僕を抱いた。
:07/09/02 07:39 :SH700i :Z46D1fsU
#327 [コロ]
ギシッ...
海「ン...春日...」
春「ヒッ..ン..あッアン..」
ズプッ クチュ
海「春日...チュッ...
ほら、言って?」
春「ぁッ...ン..
きもちぃよ...ぁんッ」
ジュプッ
春「ぅ..ンッ....///」
海「クスッ...」
:07/09/02 07:55 :SH700i :Z46D1fsU
#328 [コロ]
海斗さんは僕に顔を近づけて言った...
海「春日の、その
気持ち良さそうな顔と
声好き...chu 」
春「///...ハァッ..んッ..」
海「ははっ...可愛い」
春「....クスッ
海斗さん...chu」
大好き...
:07/09/02 08:03 :SH700i :Z46D1fsU
#329 [コロ]
母さんに僕の海斗さんを
紹介したい。
直接伝えたかったけど
もぅ無理なんだね...
また少し涙で視界がぼやけたけど僕は必死で堪えた。
だって...
もう僕の中で世界は
ゆがんでないから。
海斗さんが居るから...
:07/09/02 08:17 :SH700i :Z46D1fsU
#330 [コロ]
―翌日―
僕は再び書斎に連れて行かれた。
海「春日。今日は春日に
とって『大切』な
お客さんが来てるんだ」
春「ぇ?...誰?」
海斗さんは少し微笑みなから書斎の扉を開けると...
:07/09/02 08:27 :SH700i :Z46D1fsU
#331 [コロ]
キィィ―・・・
春「....?」
勇「おはようございます」
にっこり笑う勇気さんと
その隣に少し見覚えの
ある人...
〇「.....春日」
聞き覚えのある声...
海「春日のお兄さんの
葉月(ハヅキ)さんだよ」
:07/09/02 08:33 :SH700i :Z46D1fsU
#332 [コロ]
海斗さんに言われて
ハッとした。
春「ッ....ぇ..ウソ...」
僕の目は涙が溢れていた
葉「春日ッ...こんなに
大きくなったのか」
優しい声だった。
暴力を振るう時の声じゃ
なく、優しい兄の声...
:07/09/02 08:38 :SH700i :Z46D1fsU
#333 [コロ]
葉「...ごめんなッ」
バッ!
お兄ちゃんはいきなり
頭を下げた。
葉「お前を酷い目に
あわせてッ...
あの時、父さんに対
する不満を全部暴力に
かえて春日に...ッ」
僕はただお兄ちゃんを
見るしか出来なかった。
:07/09/02 08:45 :SH700i :Z46D1fsU
#334 [コロ]
葉「父さんが女を連れ
て家に帰ってくるたび
腹が立ってッ...
春日にあたってた。」
春「ッ.....」
葉「あと...ッ
父さんがお前の服に
手を入れて乗っかって
るところを見た...」
春「ぇ....」
:07/09/02 08:51 :SH700i :Z46D1fsU
#335 [コロ]
葉「あの時...俺は
お前を助けるどころか
その場を逃げたんだ」
海「.....。」
葉「それ以来...余計
お前に酷い扱いを...
春日が父さんに
犯されたと思ってッ
春日の顔見るたびに
父さんの汚い姿を
思い出さされた...」
:07/09/02 09:01 :SH700i :Z46D1fsU
#336 [コロ]
お兄ちゃんは何度も
頭を下げた...
春「お兄ちゃんッ
もぅいいよ....
僕、父さんに何も
されてないから」
葉「ッ...ごめんな」
僕は母さんの事が気になっていた...
どんなふうに亡くなったのか...
:07/09/02 09:26 :SH700i :Z46D1fsU
#337 [コロ]
春「母さん...
死んだんだよね」
葉「あぁ..ッ
風邪をこじらせてな
なかなか熱が下がらな
かったんだ...」
春「そのまま...?」
お兄ちゃんは頷いた。
葉「綺麗に死んだよ。
最後まで綺麗だった」
:07/09/02 09:33 :SH700i :Z46D1fsU
#338 [コロ]
春「ッ...母さん..
美人だったから」
僕はとうとう堪えきれず
泣いてしまった
奮える肩を海斗さんが
抱き寄せる。
葉「....なぁ
三波さん...」
お兄ちゃんは海斗に
話しかけた。
:07/09/02 09:44 :SH700i :Z46D1fsU
#339 [コロ]
葉「春日をずっと
大切にしてやってくれ」
海「言われなくても...」
海斗さんは即答で
そういった。
葉「ありがとう。
親父には俺から言って
みるよ...」
勇「大丈夫なんですか?」
:07/09/02 09:51 :SH700i :Z46D1fsU
#340 [コロ]
葉「はい、あの人は
俺の事怖がってるんで
大丈夫ですよ」
春「?...」
お兄ちゃんは少し
意味あり気に言った...
葉「だから大丈夫(笑)」
海「; ....?」
葉「三波さん...」
:07/09/02 10:17 :SH700i :Z46D1fsU
#341 [コロ]
そして急に真剣な顔で
話し始めた。
葉「春日を幸せにして
やって下さい
俺や親父が春日に
酷い事した分...ッ
よろしくお願いします」
深々と頭を下げられ
海斗さんは返事をした
:07/09/02 10:30 :SH700i :Z46D1fsU
#342 [コロ]
海「春日を愛してます
幸せをするのは
俺の役目です...」
お兄ちゃんは海斗さんの
言葉を聞いて少し微笑むと"お幸せに"と言った。
あんなに怖かったお兄ちゃんが...今はちっとも
怖くない。
葉「じゃあ、そろそろ
妻子持ちは帰るよ」
:07/09/02 10:43 :SH700i :Z46D1fsU
#343 [コロ]
帰ると聞いて急に寂しくなった...
春「お兄ちゃん..ッ
また会える...?」
葉「....可愛いな(笑)」
そう言ってグリグリと頭を撫でられ"当たり前だろ"
と言ってくれた...
:07/09/02 10:53 :SH700i :Z46D1fsU
#344 [コロ]
最後にお兄ちゃんは僕に
父さんの事を話して帰った
葉「春日をこの先
父さんに合わせる事は
できない。
もし俺が居ない時に
二人きりになったら
あの人の事だから...
手を出すだろう。」
春「...うん」
:07/09/02 11:01 :SH700i :Z46D1fsU
#345 [コロ]
葉「聞いたよ...
誘拐犯に..ッ..レイプ
されてたんだってな。
ッ.....ごめんな」
春「...僕は..大丈夫
幸せ...だったよ。
優しい人だったから」
葉「ッ....そうか。
じゃあ...またな」
春「うん...ニコッ」
:07/09/02 11:10 :SH700i :Z46D1fsU
#346 [コロ]
兄の背中を見送り、僕は
海斗さんと勇気さんに
お礼を言った。
会えてよかった...
これからはお互い
離れていた時間の距離を
埋めていこう。
:07/09/02 11:15 :SH700i :Z46D1fsU
#347 [コロ]
外までお兄ちゃんを
見送った僕達は家の方へ
体を向け直した。
ついでに勇気さんが
ポストから郵便物を取り出し、数枚の封筒をチェックしていると...
勇「....春日さん」
勇気さんが一枚の手紙を
差し出した。
勇「あなたに...」
:07/09/02 11:24 :SH700i :Z46D1fsU
#348 [コロ]
僕に手紙...?
そんなバカな...
差出人の名前はないけど
『桜 春日様』と書かれた文字に見覚えがあった。
春「!?....ッ」
海「春日...誰からだ?」
僕はその瞬間...
封筒をビリビリと開け
怖々と中の紙を取り出した
:07/09/02 11:29 :SH700i :Z46D1fsU
#349 [コロ]
中の紙にはやっぱり見覚えのある文字で、僕に宛てた内容が書かれていた。
僕の手は奮えている
手紙の内容を読むにつれ
その奮えは体全体に
伝わっていく...
その時
海「春日ッ!
お前は幸せだな...
こんなに想われて」
:07/09/02 11:36 :SH700i :Z46D1fsU
#350 [コロ]
海斗さんが僕をギュッと
抱きしめてくれた。
ほんと...幸せだね
幸せすぎて...ッ
もぅ、どうしていいのか
解らないよ。
涙が頬を伝った。
春「海斗さん..勇気さん
ヒック...ふぇッ...
ありがとうッ...」
二人のおかげだよ
:07/09/02 11:44 :SH700i :Z46D1fsU
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