「純也」
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#6 [あぃみ]
しばらくそんなトオルに付き合っていると、周りがにぎやかな事に気がついた。
暇だったからだろう。
店の男達はあいとりんの席に集まりだした。

勝手に酒のんでワイワイやってる。これだから水男は嫌いだ。


りんちゃんはコールをかけられて、一気に酒を流し込んでいた。


しかし、面白い奴がいる。みんなそれなりの美形なのに一人だけ馬のような顔の人。名前はたかし。

たかしは落ちキャラだ。
本当に面白い。
私はトオルから逃げるようにたかしと話した。

⏰:07/10/05 17:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#7 [あぃみ]
トオルは少し不機嫌になったのか、席を立ち、
お酒を作るカウンターの所に歩いて言った。


カウンターには一人男がいた。
その後ろ姿は綺麗だった。背が高くて細身な体。


なんどか店に来ていたけど多分見た事のない男。


じっとカウンターの方を見ていた私にたかしが隣で言った。

⏰:07/10/05 22:30 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#8 [あぃみ]
「気になる?
平気だょ。トオルは怒ったりする奴じゃない。」


「え?違う、トオルじゃなくて、」


「ああ、あいつ?新入りだよ。」


「ふーん。名前は?」


「純也だょ‥」

⏰:07/10/05 22:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#9 [あぃみ]
しばらくするとトオルは戻ってきた。
異常なテンションになっていた。


「あーいー?
こっちおいで?」


しょうがないから隣に座ろうとした。
その瞬間、トオルに腕を引っ張られて膝の上に座る形になってしまった。


「あい?あいはまじで可愛いなぁ」


顔が近い。酒臭くはないけど、このテンションを保てるのに酒がいらないとかスゴイ奴だな。


そんなことを思っていたらトオルは更にエスカレート。私の胸をつんつん突きだした。

⏰:07/10/05 22:41 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#10 [あぃみ]
「あいちゃん、おっぱい柔らかぁぃ!」


いつの間にか揉みはじめて、私は恥ずかしさを隠し切れず、人前で、こんなふうにされたのは初めてで、誰も気付いてくれなくて、どうしたらいいのかわからなかった。


みんなに助けを求めても、みんな楽しそうにしていて気付いてくれない。
気付いてもにやっと笑って見ないふり。


私は18年間生きてきて、
こんななんとも悲しい気持ちを初めて体験した。

⏰:07/10/05 22:48 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#11 [あぃみ]
カウンターの方に目をやった。
新入りはもうそこには居なかった。


でも、私達の席の横にグラスを持って立っていた。


「初めまして。
純也でーす。混ざっていいっすか?」



その笑顔に一瞬、時が止まった気がした。

⏰:07/10/05 22:55 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#12 [あぃみ]
「えー!カッコイイ。
なんでそんな綺麗な顔してんの?顔見せて」


私は思ったことそのまんま口に出していた。


「あっ、失礼しますっ」


私がぐいぐい腕を引っ張り自分の隣に座らせた。

⏰:07/10/05 22:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#13 [あぃみ]
くっきり二重、上がった眉毛、高い鼻、薄い唇。


本当にカッコイイ。


見とれてしまっていた。


純也は気付いているはずなのにこちらを見る様子もなく、緊張している様子だった。


私も少しお酒がまわっていたので
純也をいじめてみたくなった。

⏰:07/10/05 23:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#14 [あぃみ]
そんな純也のおかげで気付いたらトオルも手を離してくれていた。


「ねぇ、ありがとう!
トオルから開放できた」


顔を覗きこむと
ちらっとだけこちらを見て笑ってくれた。


私の胸に衝撃が走った。
痛い。苦しい。
私は純也に積極的に話しかけた。

⏰:07/10/05 23:41 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#15 [あぃみ]
「いくつなのー?」


「あっ、17です。」


「年下?可愛いぃ!
あいみだょ!よろしく」


「…美人っすね。」


私は、綺麗だとか可愛いだとか、美人だとか、スタイルがいいとか言われる事が多い。
でもお世辞とすぐわかる。わかっていたけど、純也に言われると、
胸が強く波打った。

⏰:07/10/06 08:57 📱:911SH 🆔:☆☆☆


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