「純也」

「ちょっとあい、ｶﾞｯｶﾘするとこ？
それで優しい態度に変わったなんてかなりの脈ありだよ？」

…あっそっか。
え？純也が私を？

「そうかなぁ。なんか微妙だけどなぁ」

「ばか！あい、絶対そうだって！あいつなんだかんだであいのこと気になってしょうがないんだよ」

そうかな。
そうだといいな。

りんちゃんとは笑って電話を切った。

純也が振り向いてくれたらどれだけ嬉しいか。
冷たい純也もなれたけど、優しくなったらどれほど嬉しいか。

…純也の彼女。

ゆっくりと目を閉じて、いつもより暖かい気持ちをだしきめて眠りについた。

「おい！起きろって」

すぐ近くで声がした。

重たい目を頑張って開くとまさるが優しい笑顔で私を覗き込んでいる。

「……！」

…声が出ない。

いつものだ。

これはまた夢だってすぐにわかった。
まさるを見つめるとまさるはｸｽっと笑って話し出した。

「あいみ、もうすぐ誕生日だな。何が欲しい？
俺バイト代貯めておいたから好きなもん買ってやるよ！」

腰に手を当てて得意げなまさる。

私は…

指輪が欲しかった。
まさるが元気な頃はよくそう言っていた。

まさるは決まって
「指輪は結婚の時なっ」
って言っていたね。

まさるが元気だったら
今頃は結婚していたのかな？私はこんな人生歩まなかったのかな。

欲しいもの？

今私は…

『愛』が欲しいよ。

安心出来る場所が…

もう０1回あげ(･∀･)

しまじろちゃん

極さん

遅くなりました

すいません

純也には一度誕生日の事を話したことがある。
純也はいつも私の休みなど把握している。だからきっと覚えていると思う。「覚えてないだろ」なんて保険をかけながらひそかに期待している私がいた。

誕生日前日。

純也に電話をかける。