「純也」
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#1 [あぃみ]
私、純也に会いたい。

私、純也を見たい。

私、純也に見せたい。


ねぇ、純也……。

⏰:07/10/04 23:51 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#2 [あぃみ]
その日私は産まれて初めて「一目惚れ」を体験した。


水商売の友達と二人で、
いつものボーイズに飲みに行った時の事、
店に久しぶりに顔を出したので、いつも私が指名しているトオルはとびきりの笑顔で私を迎えてくれた。
友達のりんちゃんはりんちゃんで指名する、その店のNo.1の男がいて、
同じように迎えてられていた。名前はりょう。

⏰:07/10/04 23:58 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#3 [あぃみ]
りんちゃんはりょうの事をかなり気に入っている。
どこの店にいくよりテンションが上がるから私にはよくわかる。
そう言うとりんちゃんは否定してくるが。


私はと言えば、

実はトオルの事は好きじゃない。
いや、嫌いかもしれない。私はいつも、りんちゃんの付き合いでボーイズバーに立ち寄るのだ。

⏰:07/10/05 00:04 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#4 [あぃみ]
トオルは私を見つけてすぐ笑顔をくれて、まだ指名していないのに近づいてきた。

「あ〜い〜、まじお前に逢いたかったわー」

わざとらしい所も苦手。

ここのボーイズバーはアットホームである。

乗りがよくて、馬鹿キャラが多いから飽きない。

⏰:07/10/05 00:09 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#5 [あぃみ]
二人で席についた。
店は客がほとんどいない。私達ともう一組。
一人で店に来る人の気が知れない。


トオルはぴったり私の横に座り私の頬をツンツン指でつっついた。

「あいちゃんっ!
逢いたかったっ」


甘えキャラのトオルは私に猫撫で声。


私は何も嬉しくない。
むしろ普通にしていてほしかった。

⏰:07/10/05 16:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#6 [あぃみ]
しばらくそんなトオルに付き合っていると、周りがにぎやかな事に気がついた。
暇だったからだろう。
店の男達はあいとりんの席に集まりだした。

勝手に酒のんでワイワイやってる。これだから水男は嫌いだ。


りんちゃんはコールをかけられて、一気に酒を流し込んでいた。


しかし、面白い奴がいる。みんなそれなりの美形なのに一人だけ馬のような顔の人。名前はたかし。

たかしは落ちキャラだ。
本当に面白い。
私はトオルから逃げるようにたかしと話した。

⏰:07/10/05 17:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#7 [あぃみ]
トオルは少し不機嫌になったのか、席を立ち、
お酒を作るカウンターの所に歩いて言った。


カウンターには一人男がいた。
その後ろ姿は綺麗だった。背が高くて細身な体。


なんどか店に来ていたけど多分見た事のない男。


じっとカウンターの方を見ていた私にたかしが隣で言った。

⏰:07/10/05 22:30 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#8 [あぃみ]
「気になる?
平気だょ。トオルは怒ったりする奴じゃない。」


「え?違う、トオルじゃなくて、」


「ああ、あいつ?新入りだよ。」


「ふーん。名前は?」


「純也だょ‥」

⏰:07/10/05 22:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#9 [あぃみ]
しばらくするとトオルは戻ってきた。
異常なテンションになっていた。


「あーいー?
こっちおいで?」


しょうがないから隣に座ろうとした。
その瞬間、トオルに腕を引っ張られて膝の上に座る形になってしまった。


「あい?あいはまじで可愛いなぁ」


顔が近い。酒臭くはないけど、このテンションを保てるのに酒がいらないとかスゴイ奴だな。


そんなことを思っていたらトオルは更にエスカレート。私の胸をつんつん突きだした。

⏰:07/10/05 22:41 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#10 [あぃみ]
「あいちゃん、おっぱい柔らかぁぃ!」


いつの間にか揉みはじめて、私は恥ずかしさを隠し切れず、人前で、こんなふうにされたのは初めてで、誰も気付いてくれなくて、どうしたらいいのかわからなかった。


みんなに助けを求めても、みんな楽しそうにしていて気付いてくれない。
気付いてもにやっと笑って見ないふり。


私は18年間生きてきて、
こんななんとも悲しい気持ちを初めて体験した。

⏰:07/10/05 22:48 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#11 [あぃみ]
カウンターの方に目をやった。
新入りはもうそこには居なかった。


でも、私達の席の横にグラスを持って立っていた。


「初めまして。
純也でーす。混ざっていいっすか?」



その笑顔に一瞬、時が止まった気がした。

⏰:07/10/05 22:55 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#12 [あぃみ]
「えー!カッコイイ。
なんでそんな綺麗な顔してんの?顔見せて」


私は思ったことそのまんま口に出していた。


「あっ、失礼しますっ」


私がぐいぐい腕を引っ張り自分の隣に座らせた。

⏰:07/10/05 22:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#13 [あぃみ]
くっきり二重、上がった眉毛、高い鼻、薄い唇。


本当にカッコイイ。


見とれてしまっていた。


純也は気付いているはずなのにこちらを見る様子もなく、緊張している様子だった。


私も少しお酒がまわっていたので
純也をいじめてみたくなった。

⏰:07/10/05 23:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#14 [あぃみ]
そんな純也のおかげで気付いたらトオルも手を離してくれていた。


「ねぇ、ありがとう!
トオルから開放できた」


顔を覗きこむと
ちらっとだけこちらを見て笑ってくれた。


私の胸に衝撃が走った。
痛い。苦しい。
私は純也に積極的に話しかけた。

⏰:07/10/05 23:41 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#15 [あぃみ]
「いくつなのー?」


「あっ、17です。」


「年下?可愛いぃ!
あいみだょ!よろしく」


「…美人っすね。」


私は、綺麗だとか可愛いだとか、美人だとか、スタイルがいいとか言われる事が多い。
でもお世辞とすぐわかる。わかっていたけど、純也に言われると、
胸が強く波打った。

⏰:07/10/06 08:57 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#16 [あぃみ]
純也よりも水商売の先輩の私。すこし嬉しくてお姉さんぶって話していた。すごく気分がいい。


純也がニコニコ笑って
ただ隣にいるだけで気持ちが乗った。


私は純也の腕をしっかり掴んで座っていた。


「純也まじカッコイイ
ははは!あいの番号はねぇ、090〜〜〜」


純也はニコっと笑うだけ。同じお水だった私にはわかった。メモるほどでもない。その場限りなんだと

⏰:07/10/07 00:12 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#17 [あぃみ]
なんだか
悲しくなった。


トオルがそばに来て慰めるかのように甘えてきた。


「あい〜〜チュウしてよ?」

「いいよっ」


私は純也達みんなの前でトオルとキスをした。


純也は相変わらずニコニコしていた

⏰:07/10/07 00:16 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#18 [あぃみ]
「あいちゃん、じゃあね、気をつけてね。また会いにきてね。ありがとうございました!」


トオルを始め、店の男達が挨拶をする。
りんちゃんと私は店をでた。



帰りの車の中でりんちゃんとボーイズでの事で盛り上がった。


「でもね、あい、純也ともっと話したかった‥。」

急にテンション落ちた私にりんちゃんは言った。


「あい、大分惚れてたね。でもまじ純也はカッコイイよ!あんな奴が近くにいたとは」


純也はあい達の地元近く住んでいた事がわかった。


「店でじゃなくて偶然とかで逢いたいな‥」

⏰:07/10/07 00:26 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#19 [歩]
頑張ってねぇ応援してすからねぇ

⏰:07/10/07 00:32 📱:SH702iS 🆔:☆☆☆


#20 [あぃみ]
歩さんありがとう

⏰:07/10/07 09:43 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#21 [あぃみ]
家に着いた直後、電話がなった。
トオルからだ。


「あい、お前いつ見てもまじ可愛いな、今度さ、店じやなくて外で会わないか?」


「そうだね、今度ね。」


「まじー?やったー楽しみにしてるわ!」


正直会う気はしない。


「あいは俺の女だよ」


どうぞ。勝手にしてください。

⏰:07/10/07 09:48 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#22 [あぃみ]
私は、昼間も働いている。飲食店でウエイトレス 。夜は派遣でコンパニオン。


次の日の昼間はもう仕事をしていた。

お昼休み。携帯を開く。
着信2件、メール1件。

どうせトオルだろうと思いながら開いた。


着信は知らない番号。
メールもその番号からだった。

⏰:07/10/07 09:53 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#23 [あぃみ]
題名「純也だよ」
「何してんの?電話したの俺だから」


それだけ。
びっくりした。でも胸が締め付けられて喜びが混みあげてきた。


私は昼間も仕事していて今は休暇中と答えると、
終わったら電話してと嬉しい言葉がかえってきた。


私の胸の中は純也で埋め尽くされ、高なっていた。

⏰:07/10/07 09:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#24 [あぃみ]
あの緊張して、可愛くて、シャイで、ニコニコしている純也が頭からはなれない。


仕事が終わり、
早速電話をかけた。


「あいみだよ。
純也、よく番号わかったね


「暗記したんだよ」


純也は酔っ払った私が一回だけ言ったあの時に頭に叩き込んでくれたらしい。なんて可愛い奴…

⏰:07/10/07 10:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#25 [あぃみ]
電話だと
あの夜とは違う純也で、
男らしく、たくましい感じがして私はさらに惹かれていった。



ここから
純也とあいみの関係が始まった。

⏰:07/10/07 10:05 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#26 [あぃみ]
「植物人間って…」

当時の私には理解できなかった。
いつも一緒にいたから。

突然の出来事に泣く事しかできずに、彼のためにお金を稼ぐ事を決意した。

私には両親がいない。
祖父と祖母と暮らしていたが、その彼の家に転がり込んだ。

⏰:07/10/07 22:23 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#27 [あぃみ]
彼は片親で母と暮らす。
三人で二年間一緒に過ごしていた。

彼の家は貧乏で彼の母がかむしゃらに働いて稼いでいた。そのお金で私の面倒も見てくれていた。

彼が交通事件に合って呼ばれた時、私は入院費を出そうと決めて、高校を辞めて仕事を始めた。

見込みは20%と言われたが、頑張って生きている
私の彼氏。
もぅ二年前の事だった。

⏰:07/10/07 22:31 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#28 [あぃみ]
「あなたは自由にしてなさい。きっとまさるもそう望んでいるから。」


「でもママ、あいは信じてるんだよ。まさるは元気になるんだから!」


事故当時はこんなに一途で純粋だった私も、時がたち、男達にちらほやされるようになり、いつのまにかこの気持ちがどこかに隠れてしまって
月に一回お金を振り込むだけになってしまった。

⏰:07/10/07 22:37 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#29 [あぃみ]
純也にであった事で、彼氏と深めた愛の事を更に私から離して行った。


「あい、俺、仕事辞めたく。仕事終わったらでんわして?」


「え?…わかったよ!」


純也とは一日に何回も連絡する程になっていた。


私は忙しいから合間合間に連絡をした。

⏰:07/10/07 23:53 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#30 [あぃみ]
夜中コンパニオンをやって家に付き、純也に電話をする。


「純也なんで仕事辞めたの?どした?」


「いやぁーいろいろあってね…」

少しため息まじりで答えた純也の反応に、
言いたくない感じをとらえたのでそれ以上は聞かなかった。


「ぁ!そんなことより、俺今日車免許とれたよ」


あの笑顔が浮かんでくるくらいに純也は弾んだ声で言った。

⏰:07/10/07 23:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#31 [あぃみ]
「きっとあいが頑張ってって言ったのが効いたんだね!おめでとー!」


「いや、お前に言われなくても俺は受かったけどねっ」


純也は私の事をお前と呼ぶようになった。
それくらい近い存在になったのかと思うとそれだけで嬉しい。


「じゃぁ今度ドライブに連れてってね!」


純也とはあの日店で会った依頼、一度も会ったことがない。

⏰:07/10/08 22:18 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#32 [あぃみ]
「お前今どこいる?」


「…家。だけど…」


「俺早速ドライブしてんだ。今から行くよ!」


「は?無理だよ!」


「は?なんで?」


「だってもうパジャマだしスッピンだし…」


「いいじゃん、別に。」

⏰:07/10/08 22:22 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#33 [あぃみ]
正直、こんな強引な奴とは思っていたかったので私は同様した。

…逢いたいさ、そりゃ。
でも急にもほどがある。
やっぱりオシャレして可愛い姿で逢いたいし、可愛いって思われたいし、なにより心の準備が出来ていない。

「ごめんだよ。本当今は無理だ。また誘って?」


「あー、そうゆう事言うんだぁー、でもお前ならきっと出て来てくれると俺は信じるねっ」


なんて強引な…

だけど、やっぱりちょっと嬉しくて…

⏰:07/10/08 22:28 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#34 [あぃみ]
純也のスイッチが入ったのはこの時からだ。


「じゃあ俺、とりあえず西川駅着いたら電話するからそれまでに支度しといてよ?」


「えー。何分くらいなの?」


「20分くらいかな。」


「はい。わかりました」



私をコントロールする男。「純也」が目覚めた。

⏰:07/10/08 22:32 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#35 [あぃみ]
20分でまず髪を乾かして、軽く化粧をした。
着替えた。
私は無我夢中で支度をした。


「駅着いたよー、お前んちどこ?電話でナビしてよ?」


純也は本当に20分ジャストで来た。
とりあえず家の近くまで教え、そこまでは歩いて向かった。
夏が終わりかけた秋の夜は心地よくて、清々しい気分になれた。

⏰:07/10/08 22:37 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#36 [あぃみ]
車を発見して窓から除くと、あの綺麗な顔の美しい純也がこちらを見た。
私の胸はまた大きな音をたてて波打った。

ジェスチャーで「乗れ」と合図されたので助手席に向かい、ドアを開けた。


「純也、私の顔覚えてたの?」


乗り込みながら聞いた。


純也はこちらを見て顔全部で笑った。


「おう!忘れるわけねーじゃん」


キャラは少し変わってしまったけどこの笑顔にはやっぱりやられてしまう。

⏰:07/10/08 22:46 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#37 [あぃみ]
「忘れるわけねー」と言う言葉の意味が気になったが、やっぱり良い意味でとらえておきたいから聞くのはやめた。


車は走りだし、夜の街をこの車だけが輝いている。 そんな気持ちだった。

「純也、二人で会うの初めてだね!どこ行く?」


「てかお前、化粧ちゃんとしてきたじゃん!着替えてるし、エライ!」


純也はしっかりと前を向いて、エライ!と大きな声で言った。そして笑った。私はその笑顔から目がはなせない。


すると純也はちらっとこちらを見ていった。

⏰:07/10/08 22:55 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#38 [あぃみ]
「☆+*#〇△!!」


…?

「へっ?なんて言った?」

「ガハハハ!お前まぬけな顔〜!!おもしろ!」


純也はテンションが高い。楽しく思ってくれている事がすごい嬉しくて、楽しい。


何処へ行くでもなく、
グルグルとドライブを楽しんでいた。

⏰:07/10/08 23:51 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#39 [あぃみ]
純也のペースで、会話は盛り上がった。


しばらくして気付いた事。私はつい純也を見つめてしまう。その度に彼は意味不明の言葉を発して自分で笑う。



照れ隠し……。

⏰:07/10/08 23:54 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#40 [あぃみ]
純也のペースで、純也の世界で純也を中心にして、そのすぐ傍に私がいる。大満足だ。それでいい。むしろそれがいい。


私は純也に染まりたい。


1番傍に置いてほしい。


この日はそんな気持ちになって朝方家に帰った。

⏰:07/10/08 23:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#41 [あぃみ]
次の日からはもう、
抑えることができなかった。純也の事ばかり。
仕事も上の空。休憩が楽しみでしょうがない。
純也と電話できるから。
純也しか見えなくて。



私は男を落とすのに自信がある。純也もいつか…
私のものにする。



…もう、純也しか見えない。

⏰:07/10/09 00:05 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#42 [あぃみ]
次の日も、同じ時間に同じ場所に純也は迎えにきた。同じ笑顔をみせてくれた。


「あー、腹減ったぁー」


純也が言うので何が食べたいのか聞くとハンバーグが食べたいと言うので、夜中まで営業しているところまでハンバーグを食べに行くことになった。


「あいちゃぁん、
おいら金ないんだ。」


その顔が余りにも愛おしくて…


「任してっ!」

⏰:07/10/09 00:17 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#43 [あぃみ]
私は人にごちそうするのが好き。プレゼント送るのも好き。喜ぶ顔を見るのが大好き。


18才にして昼と夜の収入合わせて手取り40〜50万はあるのでお金に困ったことはない。


純也は仕事を辞めてしまったのでお金がない。


ガソリン代金もあげた。


ハンバーグ屋さんでは仕事を辞めた理由を聞いてみた。

⏰:07/10/09 00:23 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#44 [あぃみ]
すると純也は少し声を低くして話しだした。

「俺、殴られた。あそこの連中みんな頭おかしいんだよ。薬やってるし、店で客とSexするし、トオルがあいに手を出してたじゃん?あの時も裏で薬やってきて、戻ってからあいとやろうとしてたんだぜ?だから俺行ったじゃん?あのタイミングがまずかった。」


「え?私のせい?」


「そうじゃなくて、俺はそうゆうせこい奴ら嫌いなんだ。言い合いになって、しまいにはイキがるな、生意気だっつってボコボコよ…ありえねぇ」


「まじで?でも私は純也が正しいと思うよ。もうあんな店二度と行かない!」


「うん。そのほうがいいと思う。りんちゃんにも教えてあげなよ」


純也の優しさに触れた。

⏰:07/10/09 00:33 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#45 [あぃみ]
さらに純也は給料も払ってもらえなかった。


会計を済ませ、また車に乗った。帰りはあっと言う間で寂しい。


そして次の日も次の日も純也はいつもの場所に迎えにきた。


純也の中で私はどうゆう存在なんだろう?
最近はちょっとした悩みやその日の出来事など私に話してきてくれるようになった。

⏰:07/10/09 00:42 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#46 [あぃみ]
純也は少しずつ、私に心を開き始めている。

そうだよね?

純也の世界に私がしっかり立っている。

そうだよね?


あいの世界には純也がいつもいるよ。

⏰:07/10/09 20:54 📱:PC 🆔:☆☆☆


#47 [あぃみ]
私には彼氏がいる。


彼氏以上の男なんていないと思ってた。私は一生彼の為に生きるって決めた。彼は私のすべてだった。

その気持ちは忘れないよ。でも…

純也に出会った。
純也のことまだ知らないし、何処がいいのかなんてわからない。
でもこの気持ちは止められない。

⏰:07/10/09 21:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#48 [あぃみ]
純也がほしくてたまらない。


いつものように純也が迎えにきた。


夜中ただただ
ドライブをする。
何の意味もないけど、
一緒に居られる事が私を嬉しくさせる。


まだ免許を取り立ての純也はしっかりと前を向いて両手でハンドルを握り、真剣な顔をしている。


「純也、真剣な顔もカッコイイね!」


純也はちらっとこちらを見た。

⏰:07/10/09 21:10 📱:PC 🆔:☆☆☆


#49 [あぃみ]
私はいつも素直にストレートに伝える。
そんな時いつも純也はちらっとこちらを見るだけで、何も言わない。

なぜか不機嫌そうな顔を見せる。

だからそれ以上なにも言えない。


私はいつも俯き黙り込む。


その度に純也は笑う。

⏰:07/10/09 21:15 📱:PC 🆔:☆☆☆


#50 [あぃみ]
「ハハ!お前面白いなぁー、そんなへこむなよー」


「だって…純也よくわからないんだもん」


純也は私をからかっているようだった。


「海、行くかぁー!」


急に空気を変えるのも純也の魅力。


「行きたぁい!」


純也のペースに流される私。

⏰:07/10/09 21:20 📱:PC 🆔:☆☆☆


#51 [あぃみ]
「よし!着いたぞ!」


純也は車を先に降りて、海に向かって歩きだした。
目の前に広がる海に純也の後ろ姿がとてもよく似合っている。
見とれてしまう私。


すると純也はクルリとこちらを振り返り、こちらに小走りでむかってきた。

⏰:07/10/09 21:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#52 [あぃみ]
助手席のドアを開けると
私の腕をひっぱった。


「おい!降りるぞ」


そして可愛い笑顔を見せた。


私が車を降りると


「ドーン!」


と言って私の手を引っ張って走り出した。

⏰:07/10/09 21:37 📱:PC 🆔:☆☆☆


#53 [あぃみ]
広い海は高速道路の光に照らされてキラキラ光っていた。


そんな綺麗な海を目の前に純也が隣にいる嬉しさを噛み締めていた。


「お前さぁ…」


二人で砂浜に腰を下ろすと純也が話だした。


「お前さぁ、なんで水商売なんかやってんの?」


私はまさるの事を思いだした。


「んー、話せば長くなるからなぁー」

⏰:07/10/09 21:45 📱:PC 🆔:☆☆☆


#54 [あぃみ]
この時の純也はなんでも受け入れてくれる気がしたんだ。私に興味を持ち初め、好きになりかけてるんだって。
だから

その「話せば長い」を聞いてほしくてそう答えたんだ。


それなのに純也は


「ふ〜ん」


それだけ。

⏰:07/10/09 21:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


#55 [あぃみ]
「どーしてか気にならないの?」


純也はタバコを加えて海を見ながら答えた。


「気になってほしいの?」


少し返事に困ったけれど素直に答えた。


「…うん。」

⏰:07/10/09 22:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#56 [あぃみ]
少し沈黙が続いた。
波の音だけが響いている。すると純也は大きい声で笑いだした。


「ハハハ!」


「何がおかしいのよ」


「お前単純だな!」


そう言って私の頭をポンと叩くと車に向かって歩きだした。
私は急いで立ち上がり走ってついて行った。


「じゃあ手繋いでやるよ」


そう言って可愛い笑顔で手をだした。


「悔しいーー!」


叫んで私はそんな純也を通り越して車に乗った。

⏰:07/10/09 22:08 📱:PC 🆔:☆☆☆


#57 [あぃみ]
あの、シャイで緊張して、片言だった純也が今ではエラそうな自分勝手な男に変わっていた。


変わったんじゃなくて、

これが「純也」だった。



それでも私は

純也が好き。

⏰:07/10/09 22:14 📱:PC 🆔:☆☆☆


#58 [あぃみ]
純也はなぜ私を誘うの?

なんであの時、携帯番号を暗記したの?

なんでメールくれたの?

なんで笑わせてくれるの?

なんで冷たくしたり優しくなったりするの?

なんで会いにくるの?

⏰:07/10/10 00:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#59 [あぃみ]
ねぇ、なんで私をトオルから助けたの?


なんで…


なんで好きだって言ってくれないの…?


なんでいつもそうゆうムードになると ごまかして逃げるの?


わからないよ。

⏰:07/10/10 00:34 📱:PC 🆔:☆☆☆


#60 [あぃみ]
帰りの車はなんだか気まずい空気が流れていた。


きっと私だけがそう思ってるのだろう。


純也はノンキに鼻歌を歌っていた。


いつも私を迎えに来てくれる所についた。
お別れの時間。


純也は突然自分のシートの背もたれを倒した。


「ふぁ〜、ねみぃ」


「えっ?寝るの?」


私が驚いて純也をみると起き上がって私のシートも倒してきた。

⏰:07/10/10 00:39 📱:PC 🆔:☆☆☆


#61 [あぃみ]
「お前も寝ればいいじゃん!明日休みだろ、起きたらそのまま遊びに行こうぜ?」


ノンキにブイサインを私に向けた。


たしかに休みだ。何日か前に一回言っただけ。


「私が休みってよく覚えてたね?」


「当たり前じゃん!」


当たり前なのか?
純也はたまに意味深な答えを堂々と言う。


私も横になり、車の天井をボーっと眺めていた。

⏰:07/10/10 00:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


#62 [あぃみ]
するといきなり純也は私の胸に手のひらを乗せて、軽く握った。


「え?何?」


私は驚いて純也を見た。


純也は目をそらすとボソッと言った。


「Bカップぐらいか?」


「意味わかんないんだけど!」


純也は照れたように笑った。
キスもなく、ムードもなく、いきなり胸だけ触られた。
でも嫌な気はしない。

⏰:07/10/10 08:30 📱:PC 🆔:☆☆☆


#63 [あぃみ]
そんな純也のテンポにはまり込んで予測不可能な行動にも楽しんでいるようになった。


「あいみ!」


私は少し恥ずかしくなったので身体を起こしていた。寝転んだままの純也は後ろから私を呼んだ。


しかも、名前で。


私はドキドキして振り返った。

⏰:07/10/10 08:41 📱:PC 🆔:☆☆☆


#64 [あぃみ]
「ん?」


純也を見ると、今までにない優しい微笑みで私を見ている。


「ちょっとこいよ?」


私は恥ずかしくて意地をはった。


「なんでよ。純也私の事好きでもないくせに」


少し睨んだ。


「まぁまぁまぁまぁ」


私をなだめるように純也は優しく笑う。
そして腕を引かれて純也の腕の中に入った。

⏰:07/10/10 08:48 📱:PC 🆔:☆☆☆


#65 [あぃみ]
…普通ならここで好きだよって言ってくれるよね?私勘違いしてる?好きって言ってよ…純也…


心の中でそう願っていると、純也は私の顔に顔を近づけてキスしようとしているのがわかった。


嬉しいけど悔しくて、

私はまた意地をはる。


「嫌だよ。」

⏰:07/10/10 08:53 📱:PC 🆔:☆☆☆


#66 [あぃみ]
すると純也から優しい笑みが消えた。


「あっそぉー。トオルとは平気でするくせに俺は嫌なんだ?」


「………」


私は言葉につまる。
違うよ。気持ちが欲しいの…

でも 言えない。

⏰:07/10/10 18:23 📱:PC 🆔:☆☆☆


#67 [あぃみ]
わたしが黙っていると純也は少し空気を変えた。


「あっそ。今しなかったらもう絶対しないからな。」


ずるい純也。


私は何も言わず純也に寄り添った。


「はい!して?」


笑顔の後、口をとがらせて目をつぶる純也。


いきなり受け身になるなよ…


私はそっと近づき、
唇を重ねた。

⏰:07/10/10 18:29 📱:PC 🆔:☆☆☆


#68 [あぃみ]
キスなんて慣れているはずなのにドキドキがおさまらない。

でも純也はお構いなしに舌を入れてきた。


すごぃ透き通った気持ち。


純也が私の口の中で私の舌を探す。

私はここだよと私も絡める。


気持ちぃぃ。


そぅ思い始めた時、純也は動かしていた舌をピタリと止めた。


辞めないで……。

⏰:07/10/10 22:11 📱:PC 🆔:☆☆☆


#69 [あぃみ]
そして口から舌を出して甘い顔で私を見つめる。


私は夢中でその舌に愛撫する。想いを込めてひたすら舐めた。


何分そうしていただろう。私は顔を離して純也を見つめた。


「はぁ。気持ちいい」


純也の目はとろーんとしていてすごく可愛い。


私は熱があるときみたいに身体と顔がほてってボーっとしてしまう。

⏰:07/10/10 22:21 📱:PC 🆔:☆☆☆


#70 [あぃみ]
今の時間だけでもいい、純也は私だけを見てる。

そうだよね?

純也は私を抱き寄せた。

心臓の音…
純也もドキドキしてるの?

目を閉じて純也の温もりに浸っていた。


幸せな気がした。

⏰:07/10/11 09:52 📱:PC 🆔:☆☆☆


#71 [あぃみ]
すると何かひらめいたように純也は私の手をとった。


「どうしたの?」


純也を見ると目線を前に向けたままわたしの手を自分の下半身へ招いた。


私はただ純也が愛おしくてウットリしていただけだからエッチは方向に持って行こうとしている純也に驚いた。


「…純也?」


「俺、興奮しちゃった!お願い!あいみ、舐めて?あいみ上手そう。」


「…えっ?」


動揺している私をかまうことなく純也はカチャカチャとベルトを外して脱ぎだしてしまった。

⏰:07/10/11 10:01 📱:PC 🆔:☆☆☆


#72 [あぃみ]
純也のモノは見た事なぃ大きさですごくキレイだった。男の人のモノを見てキレイなんて思うのは初めてだ。


鼻が高い人は大きいと聞いた事があるけど、本当なんだぁ


そんな事を思って見ていたら純也からキスしてきた。


「あんまジロジロ見るな」


照れた顔が本当可愛い。

⏰:07/10/13 09:54 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#73 [あぃみ]
私は純也の下半身に手をのばした。
純也は触れられた瞬間、ビクっと身体を動かした。


「…純也、可愛いよ」


私が純也の顔を覗き込むようにして言うと純也は私から目をそらしてまた照れて言った。


「うるせー」


私は楽しくなって、たくさんじらして
上下にさすったり、先をクリクリやったり、玉をなぞったり、ウラスジをなぞったりしながら反応を楽しんでいた。

⏰:07/10/13 10:02 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#74 [あぃみ]
しばらく夢中でそうしていると、純也は大きく波うった。


「ぅっ♂≦☆〇×!」


また変な言葉。

照れている証拠。


純也の白い分身を私はごくりと飲み込んだ。


「…あい、ありがとう」


頬がピンク色になって
はにかんだ純也。

愛おしい…

⏰:07/11/03 22:29 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#75 [あぃみ]
私は、私にも触れてほしくなった。
純也に近づき、ねだるように寄り添った。

でも純也はさっさと服を戻し、何もなかったかのような顔をしている。


「よし!続きはまた今度なっ?次はここに入れてやるよ」


ドキ…


パンクしそうに胸がギュットなった。
一瞬だけ、純也が触ってくれた。

⏰:07/11/03 22:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#76 [あぃみ]
ズキン…


同時に胸が痛んだ。


めのまえに
入院してるはずの彼氏が見えた。悲しい顔して俯いた彼氏が立っていた。


その日は色々不思議な現象が起きた。


純也と分かれて家まで歩いている時、懐かしい温もりを感じた。
気がついた時、私の目からはポロポロと涙が落ちて

彼氏への想い、純也への想いに どうしたらいいのかわからない気持ちで泣く事しかできなかった。

⏰:07/11/03 22:43 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#77 [我輩は匿名である]
久しぶりやぁ
待ってましたぁ
がんばってねツ

⏰:07/11/03 22:50 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#78 [あぃみ]
77の匿名さん
ありがとぅ読んでくれていると嬉しいです

⏰:07/11/03 23:24 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#79 [あぃみ]
純也は自分勝手で都合のいいときだけ私を誘う。


くだらない事で私を呼ぶ。


タバコを買いたいとき…
お腹が空いた時。


そのたびに私は行ってしまう。純也の無邪気な喜んだ顔が見たいから。


単純に誘ってくれる事が嬉しくて。
私は純也の元へ行く。

⏰:07/11/03 23:29 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#80 [あぃみ]
何回かに一回は
普通のデートみたいに出かける事もある。

純也の運転で二人でしりとりとかしながらドライブして、ゲーセン行って
買い物行ったり、おいしい物を食べたり。


二人の距離が縮まるたび純也の行動はどんどんエスカレートしていたのに、浮かれて気付かない私は、かまわず純也に溺れていた。


純也のたまに見せる優しさがほしくて欲しくて…
求めて求めて
追い掛けても追い付かなくて…
答えてくれない純也。

⏰:07/11/03 23:36 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#81 [あぃみ]
気付かないんじゃない。
気付きたくなかったから気付かない振りをしていた。


私のお金がどんどん減っていく事。


都合のいい女になっている事。


わかっていても
我慢していたんだ。

⏰:07/11/04 00:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#82 [あぃみ]
携帯に貼った、純也と撮ったたった一枚だけのプリクラ。

私はそれを見るだけで嬉しくなる。

毎日のように見た。


コンパニオンの仕事が終わり、帰りの車でりかと話していた。

「そいえばあぃみ、純也とどうなの?」

どうって…
どうなんだろう…
付き合ってるわけじゃないしな…

「何それー?プリ?チョー見たい!」

携帯に貼ったプリをのぞきこまれた。

⏰:07/11/05 00:43 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#83 [あぃみ]
「えー あいみちゃんの彼氏ー?見たい見たい!」

仕事の仲間に回された。


内心、嬉しい私。
だって純也は誰が見てもカッコイイ。自慢したいくらいだ。


そんな中、一人が意外な反応をした。


「あれ?これ純也じゃない?」


うん。純也。
え??


「知ってるの?」

⏰:07/11/05 00:47 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#84 [あぃみ]
彼女は歳も地元も近かった。

なんだか聞きたくない気もしたけど彼女を覗き込む。


「えっ?あいみちゃんの彼氏だったの?」

目を大きくして私を見ている。


「んー。微妙。」

私はそっけなく答えた。
純也は私のなんなのか…

⏰:07/11/05 01:04 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#85 [あぃみ]
そんな事より、なんで彼女は純也を知っているのか…


「てかなんで純也知ってるの?」

少し嫉妬している自分がいた。


「たしか、元ホストだよね?この前飲み会に誘われて行ったらいたよ?私の友達の後輩らしく、女と来てたよ?」


血の気が引いていくのを感じた。封印されていた、私の嫉妬心がまた目を覚ました。

⏰:07/11/05 01:12 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#86 [あぃみ]
だけと私は彼女じゃない。でも純也の中で私は特別な気がしてる。

だってほぼ毎日誘われてるし、腕を組んでも嫌がらない。


先に歩くと振り向いてくれる。


だから…
彼女に近いよね。


本気で気持ち伝えるのは怖い。純也は私の気持ちを知ってるはずだから。

⏰:07/11/05 16:48 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#87 [さぁや]
すごくおもしろいです!頑張って

⏰:07/11/05 17:40 📱:F902iS 🆔:☆☆☆


#88 [あぃみ]
さぁやさんおもしろいですか?嬉しいですうまく完結できるか心配です頑張って書いて行きますのでよろしくです

⏰:07/11/05 22:43 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#89 [あぃみ]
彼女…
純也に女がいるなんて考えもしなかった。

そういえば聞いた事がない。怖い。


その日から私は純也の行動がいちいち気になるようになった。


そういえば…
一緒にいるときいつも電話が鳴っても出ていない。私がいいムードにしようとすると怖い顔になる。

⏰:07/11/05 22:56 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#90 [あぃみ]
彼女…いたのかな?


嫌だよ。
そんなはずない。
だって…


だって? だってなんだろう、何もない。


嫌だ。知りたくない。
でも知りたい。
でも怖くて聞けないよ。

⏰:07/11/05 22:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#91 [あぃみ]
次の日は私から連絡をした。思えば自分から誘ったりしたことはなかった。


呼び出しは3コール聞くとすぐに純也の甘い声

私は変に緊張していたせいかいきなりデカイ声。


「今日は?!逢える?」


「てか声でけぇよ、何怒ってんの?
そんなに俺に逢いたいの?」


ナンデスカそれは…


「いや、ごめん。違う。違わない…」


「ハハハ!わりぃ今日は出かけるんだ!じゃな」


ツーっ。ツーっ。

⏰:07/11/05 23:10 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#92 [あぃみ]
出かける?どこへ?
聞きたくても聞けなかった。聞く前に電話を切られた。


かけ直して「どこ行くの?」なんて聞けないし…
いつも「〇〇行ってから行くわ」とか具体的に言うのに。
出かけるって……


……女かも。

⏰:07/11/05 23:13 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#93 [あぃみ]
その日は一日が長かった。何度も適当な用事をつけて電話しようと思ったけど勇気がない。


ムカツク…ムカツク…


連絡してこいよ


あぁぁ〜


もーぅ!


イラつく〜〜!

⏰:07/11/05 23:20 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#94 [*]
めツちヤおもしろい

続き楽しみ〜(・∀・)

主さん頑張ツてネ

⏰:07/11/06 10:03 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#95 [あぃみ]
このやり場のない気持ちを手紙に書いた。

純也。
私は一目惚れなんて信じていなかった。
どんな純也も好き。
最初はそばにいられるだけでいいって思ってたよ。でも、今は純也が欲しい。もっとたくさん優しさに触れたい。特別でいたい。ねぇ、私を見て?
………


すると、携帯が光った。
すぐ気付けるように音量は6にしたはずなのに
ただ光った。

⏰:07/11/06 10:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#96 [あぃみ]
94さんありがとう
頑張りますこれからも応援してくれると嬉しいデス

⏰:07/11/06 10:36 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#97 [あぃみ]
私は急いで通話ボタンを押し平然をよそおい、冷めた声で出ようとした。


「…………!」


…声が出ない。
なんで?純也?

そういえば電話誰からか確認しなかった。
純也?


…声が出ないよ。


…どうしよう。

⏰:07/11/06 10:41 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#98 [あぃみ]
「あ、俺だけど。」


…えっと、
この声は、純也じゃない。えっと、懐かしい感じ。

……!

最後に聞いたのは……



………!!!



まさる!?

⏰:07/11/06 10:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#99 [あぃみ]
懐かしい声に耳をかたむけた。


「なぁ、出かけるなんて、わかりづらい事言ったの気にしてんだろ?なんもないよ。心配かけてごめんな。」


…純也?まさる?
でもまさるの声。


「いまから逢いたい。
行くから、そこにいてよ」


電話が切れた。
まさるが来るはずがない。だってまさるは入院してるし、話せないし、動けないし、、
頭がパニックになる。

⏰:07/11/06 11:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#100 [あぃみ]
するとまた携帯が光った。ワンコール。
まさるがいつも「ついたよ」で送るサイン。


私は半信半疑で外に出てみた。


いつもの愛車のバイクにまたがる姿。


懐かしい制服を着たまさるがそこにいた。


まさるーー!


叫ぼうとしても声が出ない。
走ってまさるに近づいた。

⏰:07/11/06 11:05 📱:911SH 🆔:☆☆☆


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