「純也」
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#102 [あぃみ]
まさるの元に着くと
息を切らした私に優しい笑顔で言った
「走らなくてもいーのに、ごめんな。」
私をギュッと抱き寄せてくれて頭をポンと叩く。
まさるの香り。
安心できる温もり。
私は嬉しくて涙が溢れる。心の中で何度もまさるの名前を呼んだ。
:07/11/06 11:14 :911SH :☆☆☆
#103 [あぃみ]
なんか遠くから音楽が聞こえる。
だんだん音が近くなり、
私はハッと目を覚ました。
たしかに感じたはずなのに、まさるはいない。
まさるの優しさ…
夢…だったのか?
すごく切ない気持ちになった。
私がボーっとしているのをさっきから邪魔するのはこの着信音。
着信音? …電話だ!!
:07/11/06 22:21 :911SH :☆☆☆
#104 [あぃみ]
着信元は…
「純也」
時間は…あれから、
大分たっていた。
:07/11/06 22:23 :911SH :☆☆☆
#105 [あぃみ]
私は頭がこんがらがっていて、平常心をたもってなんていられなかった
「純也!誰とどこ行ってたのよー!」
三秒後に、後悔した。
「はー?なんでそんな事俺がお前に言わなくちゃいけないわけ?うざいんですけどー!」
私はガーーっと一気に落ちた。
「……ごめん。」
:07/11/06 22:29 :911SH :☆☆☆
#106 [あぃみ]
謝る他は考えつかなかった。
「あんま調子のんなよ」
すっごい悔しいけど、
たしかに…調子に乗っていた私もいた。
純也も自分が好きだって。どこかで信じてた。
「…ごめん。」
また謝る私。
:07/11/06 23:41 :911SH :☆☆☆
#107 [あぃみ]
電話をきると、涙が一気に溢れた。
悔しいよ…
純也に優しくされたい。
まさるみたいに、あいにきて ごめんねって抱き寄せて欲しい。
女なんていないよ。
お前だけだよって…
純也を私の妄想で作りあげていたみたい。現実の純也はとても冷たい。
:07/11/06 23:45 :911SH :☆☆☆
#108 [あぃみ]
純也……
純也……
まさる、
まさる?
まさる……
まさる……
:07/11/06 23:47 :911SH :☆☆☆
#109 [あぃみ]
気付いたら朝だった。
もちろん、純也からは着信ない。
ついでに昨日のまさるの着信もない。
あるわけがないか。
いつものように支度を始めた。最近の習慣になっている純也への報告、
「行ってきます」
ってメール作ってはみたけど勇気がなくて送信できなかった。なんか気まずい…
:07/11/06 23:51 :911SH :☆☆☆
#110 [あぃみ]
お昼休みも、何度も文章作ったけど結局送れなくて、でもその日は運よく仕事が忙しく、あっというまに上がる時間になった。
私は忙しい。
2時間後には夜の顔になる。
純也の事をできるだけ考えないように、ひたすら話した。いつもよりお客とベタベタした。
私の求めているのとは違う温もり、優しさ。
こんなにもてる私。
ねぇ純也、私、こんなに優しくされるんだよ?
:07/11/07 00:57 :911SH :☆☆☆
#111 [あぃみ]
23時。
気持ちが入りきらなくて
お客からクレームを受けてしまった私は、「今日は上がっていいよ」と言われ、トボトボ歩いていた。もう、目がつねにボーっとしてしまう。
純也に電話したいけど
どう接したらいいのかわからないし、
もうすぐ家だ。
最後の角を曲がろうとしたとき、見覚えのある車が停まっていることに気がついた。
同時に携帯が鳴った。
:07/11/07 01:17 :911SH :☆☆☆
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