「純也」
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#416 [あぃみ]
そこまでで止まっていた。
流れる涙をりんがそっと拭いてくれた。
「純也、あいみの気持ち伝わったよね?あいみは人を見る目があるの。幼なじみの私が言うんだから間違えないよ。
そんなあいみがあんたを好きになった。あんたの優しい所。思いやりを持てる所。あいみはわかっていたんだと思うよ。」
自分の涙を拭き、りんは続けた。
「あんた男でしょ?いつまでも後悔したことにうじうじしてないで前をみなさいよ!」
:09/05/14 10:48 :911SH :☆☆☆
#417 [あぃみ]
最後にりんは俺の頭をポンと撫で、「一緒に頑張ろう!あいみはそばにいるから」とブイサインを向けた。
切ない笑顔を見せて玄関を出て行った。
その日
久しぶりに睡魔が遅ってきた。
俺は 夢を見た。
.
:09/05/14 10:53 :911SH :☆☆☆
#418 [あぃみ]
霧のかかる
不思議な空間にいた。
少し遠くにあいみがいる。
白い、長いウエディングドレス。
優しい微笑みをむけている。
俺は、そばまで行きたいのに 思い何かが邪魔をして身体が全く動かない。
:09/05/14 19:11 :911SH :☆☆☆
#419 [あぃみ]
次の瞬間、
後ろから白い影が現れ、
あいみを優しく包みこんだ。
やがてその影は人の形になった
あいみはその人影の腕をそっと取り、連れていかれる。
一度振り返り、
穏やかな微笑を浮かべて俺に手を振った。
最後に見せたあの穏やかな表情と同じ顔だ。
:09/05/14 21:33 :911SH :☆☆☆
#420 [あぃみ]
そして
ゆっくり ゆっくりと
二人は消えてなくなっていった。
そして俺の身体が軽くなり、目が覚めた。
:09/05/14 21:37 :911SH :☆☆☆
#421 [あぃみ]
冷たい汗をかいていた。
ふと時計を見ると、1時間くらい戻っていた。
りんがいた時間だ。
外は暗い。
まる一日たっていた。
何か違和感を感じ、
台所に足を運んだ。するとカレーライスと現金が置いてあった。
メモが一枚。
:09/05/14 21:51 :911SH :☆☆☆
#422 [あぃみ]
『純ちゃん、捜したんだよ。りょうくんから何度も連絡きたよ。
お金、置いておくから』
何でも金で解決させようとする俺の母親。
金でしか現せない愛。
それも愛。
優しさ。
不器用だけど
心配してくれる。
:09/05/15 19:22 :911SH :☆☆☆
#423 [あぃみ]
りょうさんも
りんも
こんな時だからか?
人の優しさが痛いほど伝わる。今更、ありがたみを実感する。
俺は…
.
:09/05/15 19:25 :911SH :☆☆☆
#424 [あぃみ]
.
俺は何をやっているんだ?
あいみ、
あいみ、ありがとう。
.
:09/05/15 20:10 :911SH :☆☆☆
#425 [あぃみ]
優しさを教えてくれた。
愛しい気持ちも
寂しい気持ちも
嬉しい気持ちも
あいみに教えてもらった
:09/05/15 20:14 :911SH :☆☆☆
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