僕⇒俺
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#166 [氷雨]
「ふぇ………?」

葉山さんは俺みたいな間の抜けた声をだし、カァァァと赤くなった。

「くしゃみ!!寒い証拠じゃないですか!俺の前で我慢しないでくださいね?ごめん…俺が遅れたから……」


スタスタ葉山さんの手を握って暖かい暖房がかかっているだろうお店へ入った。

「あっ…!ちょっと…陽?あのね…私、はりきって早く来ちゃっただけだから陽は悪くないよ?」

⏰:08/01/19 10:32 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#167 [氷雨]
鼻を真っ赤にして、それでも俺を庇ってくれる。

お店に入り、後ろを振り向く。
ドクンッと心臓が波打った。


真っ赤な鼻、少し潤んだ瞳、そして何よりも優しい心。


何かが俺を襲った。


「陽………?」

名前を呼ばれハッと我に返った。

⏰:08/01/19 10:38 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#168 [氷雨]
「あ…すみません…なんだかぼうっとしてた…」


俺は何を考えてた?


「陽…?今日ね!陽と映画見たいなぁって思ってたんだ!映画…好き?」


なんだかいつもの葉山さんじゃないような…

「はい!大好きです!!暖まったら移動しましょう。ちょっと待ってて下さい」

⏰:08/01/19 10:44 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#169 [氷雨]
繋いでた手を離す。

「あ………」

と、悲しそうな声が聞こえた。

「え………?」

思わず振り返る。

「ごめん!なんでもないよ!いってらっしゃい」

そう言ってニッコリ笑う。

「うん……いってきます」

俺もニッコリ笑いかえした。

⏰:08/01/19 10:47 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#170 [氷雨]
自販機〜…自販機〜…心の中で呟きながら自販機を探す。

俺達が入ったのは大きなお店で自販機を探すのも一苦労。


「あの…何か探してるんですか?」

見知らぬ女の子が顔を真っ赤にして、俺に声をかける。

「へ……?ああ〜自販機?暖かいもの飲みたくて…」

そんなに探してるの目立ってた!?恥ずかしい…!と、思いへへっと照れる。

⏰:08/01/19 10:55 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#171 [氷雨]
カァァァァと女の子がより真っ赤になる。

「…………?ねぇ…?真っ赤だけど…大丈夫?」

風邪かな……?手を伸ばし女の子のおでこを触る。

「ひゃっ………!」

女の子が言った。

「え…………?」

ヤバッ!もしかして…セクハラになる!!?

「ごめんね!!本当にごめん!」

⏰:08/01/19 11:00 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#172 [氷雨]
その時、俺は違和感を覚えた。
俺……葉山さんには敬語まじりなのに…?あれ……?


言葉が……?


「あの!違います!突然でドキドキして…!」

考えてると女の子が叫ぶ。


「そっか…なら良かった〜…俺、セクハラしたかな?って思っちゃった…」

ははっと笑う。

⏰:08/01/19 11:06 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#173 [氷雨]
「え〜〜〜おでこタッチくらいでセクハラなんていいませんよ〜…むしろ触ってほしいっていうか…」

女の子は最後はボソッと言ったので聞きとれなかった。

「え…?ごめん!最後なんて…?」

「へ……?なんでもないです〜!!あっ!あれですよ!自販機…!」

目の前には夢にまで見た自販機…(大袈裟)

「ありがとう〜!本当に広いね。ここ〜…」

⏰:08/01/19 11:12 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#174 [氷雨]
上も吹き抜けでお店がいっぱい。

「私も思います……それで、あの……」

ガタンッと午後ティーのホットが落ちたと同時に女の子が言う。

「アドレス教えてくれませんか…?」

顔を今まで以上に真っ赤にして下を向いている。

「へ………?俺の……?」

俺は何が起きてるのかわからなくて、こんな事初めてで…

⏰:08/01/19 11:18 📱:D704i 🆔:☆☆☆


#175 [氷雨]
「えっと〜…いいけど……」


「本当ですか!?やったぁ!じゃぁ〜赤外線で〜」


………………………――

「よし!受信完了!今日!送りますね!!」

そう言って走っていってしまった。と、思ったらまた戻って来た。


「あの…今日…お1人なんですか?」

また真っ赤で、けど今度は上目遣い。

⏰:08/01/19 11:46 📱:D704i 🆔:☆☆☆


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