僕⇒俺
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#361 [氷雨]
「葉山さ…………」
「陽君!!」
俺の足が止まる。
目の前には北原 愛美。
顔を真っ赤にしてふわふわのマフラーを首に巻いて、ちょこんと立っていた。
「え……?北原さん?どうしたの?」
:08/03/01 09:07 :D704i :☆☆☆
#362 [氷雨]
俺は北原さんがなんでいるのかわからなくて、混乱した。
「だって…陽君、メール苦手っぽいな…って思って会いに来たの」
愛美はふんわりと笑うと、陽にぴったりくっつく。
「へへ……」
可愛らしく笑ってくれるんだけど、葉山さんが目の前なのに…
俺は残酷にもそんな事を思ってしまった。
:08/03/01 09:12 :D704i :☆☆☆
#363 [氷雨]
「は……る…、…もう彼女…でき……た…んだ…」
葉山さんの途切れ途切れに聞こえた声にハッと顔をあげる。
さっきの笑顔は大粒の涙に変わっていた。
「私……ツ…ラい……よ…」
葉山さんは走り出して、学校から遠ざかる。
「葉山さん!!」
:08/03/01 09:16 :D704i :☆☆☆
#364 [氷雨]
今度は足が動く。
けど…
「ごめん!北原さん!離して……」
北原さんの腕が離れない。
「嫌っ…!陽君は私のなの!!」
女の子の手を払いのけるなんてできない。
:08/03/01 09:19 :D704i :☆☆☆
#365 [氷雨]
俺は北原さんの方を向き直すと、こういった。
「ごめんな……、大切な人なんだ。行かせて……?」
今度は北原さんの目から涙が零れた。
「私は陽君が好き!!愛してる!絶対に諦めない……」
北原さんは手を離してくれた。
「ありがとう」
:08/03/01 09:23 :D704i :☆☆☆
#366 [氷雨]
俺は極上の笑顔を北原さんに贈ると葉山さんを追った。
―――……
「ふっ……ンっ………」
美咲は声を抑える。
こんなに泣いたの久しぶりだ。
けど…陽は追ってこない。
あの子と今ごろ、楽しくやってたりして…
:08/03/01 09:26 :D704i :☆☆☆
#367 [氷雨]
そう思うとまた涙が溢れた。
「陽…………ふッ…ヒック…」
涙は泣いても泣いても止まらない。
陽には彼女ができてた。
「はは……いつの間に……」
美咲は言いながら下を向く。
:08/03/01 09:29 :D704i :☆☆☆
#368 [氷雨]
「見つけた……ハァハァ…」
陽が美咲の手を掴む。
「は…る……?どうしたの……?彼女は…?」
美咲は嬉しくて嬉しくてまた涙が溢れた。
「葉山さんと話したかったから……」
陽は彼女じゃないと否定しなかった…。
やっぱり彼女なの……?
:08/03/01 09:33 :D704i :☆☆☆
#369 [氷雨]
「陽……、私ね……」
そういうと陽は私を抱きしめた。
「なんで泣いてるの…?俺…心が痛いよ……、とにかく店、入ろ?」
陽は私の手を引いて、喫茶店へと連れていってくれた。
:08/03/01 09:36 :D704i :☆☆☆
#370 []
:08/03/02 02:51 :SH902i :☆☆☆
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