僕⇒俺
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#501 [氷雨]
枕の隣には開かれたままの雑誌が転がっている。
この状況からすると、雑誌を見ながら寝たんだな。
そう頭で納得して、いつもより早めに学校の支度を始める。
なんだか今日は嫌な予感がする。
頭によぎり、胸にモヤモヤが残る。
:08/04/15 19:39 :D704i :☆☆☆
#502 [氷雨]
家族みんなが起きてくる。
俺はいつもよりずっと早くに家を出た。
なんだろう?
勝手に足が動くような、今すぐ学校に行かなければならないような。
そんな胸騒ぎがした。
:08/04/15 19:41 :D704i :☆☆☆
#503 [氷雨]
学校に着いても胸騒ぎは収まらない。
誰もまだいない雰囲気の中、校舎へと足を進める。
幸い、先生は来ているみたいで鍵は開いていた。
こんなに早く来るの初めて。
そう思いながら時間を見ようと携帯を取り出した。
――メール 3件――
:08/04/15 19:48 :D704i :☆☆☆
#504 [氷雨]
「あっ!!」
昨日、メールをいっさい見てない事に気付いた。
北原さんからメール来てるだろなぁ。
心の中で謝って、受信箱を開いた。
……………………ぇっ?
20:26 北原 愛美
21:48 北原 愛美
23:13 葉山 美咲
:08/04/15 20:59 :D704i :☆☆☆
#505 [氷雨]
葉山さん………?
なんで?
葉山さんのメールを開いた。
それと同時に…
「陽……?」
もう間近に迫った教室から葉山さんが顔を出す。
え………?
俺はその場に固まってしまった。
:08/04/15 21:02 :D704i :☆☆☆
#506 [氷雨]
葉山さんは教室から出てくるとえへへ、と笑った。
俺は何が起こっているのかわからない。
「ごめんね。陽…、こんなに早くに呼び出して……」
呼び出し?
……………っ!!
急いで携帯をのぞく。
葉山さんからのメールには…
:08/04/15 21:04 :D704i :☆☆☆
#507 [氷雨]
―――From 葉山 美咲―――
遅くにごめんね
明日
早く来れないかな
話したいんだ
待ってる
――――――――――――――
そう書かれていた。
胸騒ぎはこれ?
俺の胸のモヤモヤは少しだけ晴れた。
:08/04/15 21:09 :D704i :☆☆☆
#508 [氷雨]
「おはよう…、どうしたんですか?」
偶然にでも早く起きて良かった。そう思った。
けれど、俺は少し怖かった。
葉山さんに何の話をされるのか不安だったから。
俺は目を逸らしながら尋ねた。
葉山さんの表情が見えない。
:08/04/15 21:13 :D704i :☆☆☆
#509 [氷雨]
当たり前なんだけど…
葉山さんが口を開く。
「陽…?あのね?ずっとはぐらかしたり、言えなかったんだけど…私ね……」
葉山さんは真っ赤になって下を向いた。
なんだか見た事ある。
頭で嬉しい事と悲しい事が混ざり合う。
:08/04/15 21:16 :D704i :☆☆☆
#510 [氷雨]
言わないで…!!
そんな事を思った。
けれど…
「私、陽が好き」
そう言った。
………………………。
嬉しいはずなのに…………、
:08/04/15 21:18 :D704i :☆☆☆
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