僕⇒俺
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#610 [氷雨]
「なぁ。…今日、陽ん家いってもい?」
雅さんは何かを我慢したように言う。
俺は直ぐ様返事をする。
「はいっ、大丈夫です」
そう言ってにっこり笑った。
「俺も行くから」
後ろから当然のように声が聞こえる。
「はいっ!」
孝裕さんにも笑顔を送った。
:08/05/06 19:48 :D704i :☆☆☆
#611 [氷雨]
「ただいまーー!」
俺は元気よく自宅の玄関を開けた。
リビングからいつものようにバタバタと足音が近づく。
「はーーるーーーーっ!」
「んぐっ…!」
いつものように我が父親は俺に抱き付き満面の笑みを向けた。
「おかえりっ!!」
:08/05/06 19:56 :D704i :☆☆☆
#612 [氷雨]
少し苦笑いをし、
「ただいま……」
と、我が父を自分から引き剥がした。
「あれ………?」
お父さんは俺の後ろに気づき、疑問を口にした。
「孝裕と雅じゃん!!」
俺の後ろの2人にも満面の笑みで笑った。
:08/05/06 20:05 :D704i :☆☆☆
#613 [氷雨]
後ろを振り向き、2人を見ると口をぱくぱくしていた。
「彩……史……さん……」
震える声で雅さんは呟いた。
あの俺様の孝裕さんでさえ、なんだか震えている。
「おう!元気そうだな!陽が世話になってるらしいな、ありがと」
お父さんは茶目っ気に言ってウインクした。
:08/05/06 20:40 :D704i :☆☆☆
#614 [氷雨]
「彩…史さん……、どこにいたん…ですか……?」
孝裕さんが独り言かと思うくらい小さな声で呟いた。
お父さんは孝裕さんの言葉を聞くと、少し考えていた。
そして、少しの沈黙の後、お父さんは言った。
「モデルは楽しかった。けど、俺、もう1つの夢を叶えなかったんだよな」
目を輝かせて。
:08/05/07 22:51 :D704i :☆☆☆
#615 [氷雨]
「だから、夢、叶えるためにモデル辞めたの」
少年のように言うお父さんに雅さんと孝裕さんは険しい顔をした。
「突然……、突然、何も言わずに俺らを置いて……?」
雅さんの声はやっぱり震えている。
「言ってくれたら……!!」
納得していない、という風に悔しそうに言葉を止める。
:08/05/07 22:56 :D704i :☆☆☆
#616 [心]
更新楽しみに
してますx
頑張って下さいy
:08/05/10 11:06 :W54T :☆☆☆
#617 [氷雨]
心さん
ありがとう!!今日、少し更新します!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「俺がお前らにどうして黙って行ったのか…わかる?」
お父さんは急に真剣な顔になり、雅さん、孝裕さんに問い掛けた。
「「………っ!」」
その言葉に2人は口を閉ざす。
《どうしてなのか》をわかっているから。
:08/05/11 19:48 :D704i :☆☆☆
#618 [氷雨]
「確かに……、辞めると言われたら断固反対してました…!」
孝裕さんは今にも泣きそうな切ない顔してお父さんに訴える。
「けど、突然…目標のなくなった俺らは、ただただ虚しかった」
少し言葉を開けて、思いを伝える。
お父さんはそれを瞳を閉じて、聞いていた。
雅さん、孝裕さんにとってお父さんは《目標》であったのだと、俺は蚊帳の外で聞き、ただ立ち尽くしていた。
:08/05/11 19:54 :D704i :☆☆☆
#619 [氷雨]
おはよございます!
そして、すみません(/_;)
たぶん…、1週間程ここにはこれなくなってしまいます。
更新が遅い上にこれなくなりますが…、見捨てないでやってくれたら嬉しいです。
またまたたぶん…ですが、土曜くらいに1度来れると思います!
それまでの留守、本当にすみません…°・(ノД`)・°・
:08/05/12 06:28 :D704i :☆☆☆
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