僕⇒俺
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#652 [氷雨]
「げっ!陽兄!?」
なんとも場違いな声に俺は少し苦笑いする。
「大丈夫だから…、三依、ありがとう」
男らしくなく瞳に涙を溜めて思いを口にする。
三依は安心したように、ホッとため息をついた。
「それでも、男か!!」
最後にはやっぱり生意気な台詞を吐いたけれど、俺はそれに対して優しく笑った。
:08/05/22 21:53 :D704i :☆☆☆
#653 [氷雨]
亜美さん
ありがとう!頑張ります!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次の日、俺は北原さんを放課後学校まで迎えに行った。
「ごめん!待たせた!?」
息を切らせて尋ねると北原さんはクスクス笑って…
「全然だよ!私も今、校門に来た所」
そう言って微笑んだ。
:08/05/22 21:59 :D704i :☆☆☆
#654 [氷雨]
優しくてふんわりとした雰囲気。
大人しそうに見えるのに内には強さを隠してる。
そんな女の子。
「陽君、今日はどこに行く?」
そう言いながら、さり気なく手を繋ぐ。
小さくて壊れそうな、手をソッと握り返した。
:08/05/22 22:03 :D704i :☆☆☆
#655 [氷雨]
「あのね、今日…ちょっと話があるんだ」
俺は意を決して呟くように告げた。
北原さんは驚きもせずにコクンと首を縦に振る。
「うん!公園、行こっか」
俺は手を引っ張られて北原さんに着いていく。
公園には散歩をしている人やサッカーをしている子供達がたくさんいた。
:08/05/22 22:07 :D704i :☆☆☆
#656 [氷雨]
冬だというのに意外と人はたくさんいて俺は驚いた。
「驚いてる」
北原さんはまたクスクス笑って俺をベンチまで引っ張り、ベンチへ腰掛けると隣をパシパシ叩いた。
「ここ!」
俺は北原さんの隣に腰掛ける。
:08/05/22 22:12 :D704i :☆☆☆
#657 [氷雨]
「私ね!この公園、大好きなんだ。だから陽君と来たかったの」
北原さんは優しく微笑む。
俺は今から、最低な事をしようとしていれのに…
北原さんは優しい笑顔をくれる。
けれど……
俺は口を開く。
「北原さっ………………」
:08/05/22 22:16 :D704i :☆☆☆
#658 [氷雨]
「陽君!楽しい思い出をありがとう!私は大丈夫だよ?幸せになってね」
俺の言葉を遮り、北原さんは叫んだ。
そして、また優しく笑った。
俺は思いもよらない展開に呆然と口をパクパクさせる。
それを見て、北原さんはキャハキャハと笑う。
:08/05/22 22:20 :D704i :☆☆☆
#659 [氷雨]
「そんな陽君、初めて見たー……、陽君……別れても仲良くしてね?」
今にも泣きそうな震えた声。
俺がそうさせているんだ、と思うとズキリと胸が痛む。
けれど…、俺は……
1度、瞳を閉じ…開く。
「うん、当たり前だよ?俺こそ仲良くしてね?」
:08/05/22 22:25 :D704i :☆☆☆
#660 [氷雨]
その言葉を聞いて、また北原さんは笑い出した。
ぇぇえええっ?どうして…?
俺は意味がわからなくて、首を傾げる。
北原さんは一通り笑い終えると言った。
「陽君って面白い!!」
どして……?
やっぱり意味がわからない。
意味を聞いても、北原さんは笑って誤魔化した。
:08/05/22 22:29 :D704i :☆☆☆
#661 [氷雨]
そして、俺達は最後のデートとしてゲームセンターへ行った。
「あのぬいぐるみ、可愛い!」
北原さんが叫ぶ。
「あれ?俺、捕れるかも…」
そう言って、500円を投入して、操作する。
「わぁー!陽君すごいっ!」
ぬいぐるみは1回目で取れた。
:08/05/22 22:34 :D704i :☆☆☆
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