その妖かし淫らにつき
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#1 [ひえぃ]
北のオロチ山は奥へ奥へ進むたびに霧が深くなり美しいオナゴが一人歩けば二度と戻れなくなる。
噂では
世にも醜い妖怪三匹が
自分らの巣に持ち帰り
生きたまま喰らってしまうらしい。
おぉ怖や怖や。
:08/01/08 00:13
:SH903i
:CHC2gsls
#2 [ひえぃ]
「桜(サクラ)!桜!
聞いとるのかえ!?
北の山にはけして近付いてはならぬぞ!!」
「わかってるって
もぅ382回めよ、おばぁちゃんたら心配症だなぁ」
でも
おばぁちゃんの心配が
過敏になるのは分かる
最近ますます北の山の霧は深くなり何人かの男女が
行商に山を通ったが行方が暮れてしまった。
:08/01/08 00:22
:SH903i
:CHC2gsls
#3 [ひえぃ]
「昔は男がおれば
なんとか助かったが
今では男でさえも行方知らずになる…」
「私はもぅ16だし
大丈夫よ。あの山には近付かない安心して」
おばぁちゃんの背中を
摩り私は外の冷たい空気にあたるため庭におりた。
「…オロチ山…消えた人々はどこにいるの?…本当に妖かしが?」
星と月に照らされて
北の山は不気味に光って見える。
:08/01/08 00:31
:SH903i
:CHC2gsls
#4 [ひえぃ]
日に日に
村は劣化していくのが分かる。街へでなければ餓死だってまぬがれない。
今日の日は
明日の畑耕しの為に早く寝て精をつける事にしよう
「…おばぁちゃん
おやすみなさい」
「おやすみ」
:08/01/08 00:40
:SH903i
:CHC2gsls
#5 [ひえぃ]
「…ん………んぅ…」
まだ薄暗い漏れた光で
私は目を覚ました。
「…くー…今日も頑張りますか!!」
まだ冷や寒い朝の中で
外にある物置小屋の桑を
手にとり桜は畑を耕し始めた。
「…こんなんじゃ
冬も越せない…もー!
ただ街へ行くのも時間かかるつーのに何で人が消えるのよ!!」
:08/01/08 00:45
:SH903i
:CHC2gsls
#6 [ひえぃ]
「あのぅ…桜殿…?」
「!え!?
あっ村長さん!どうも」
後ろから弱々しく
話しかけられ振り向くと
村長さんがビクビクしながら立っていた。
「精がでますね」
「えぇ…どうかなさったのですか?なにかお困りなようで…」
「いやー…」
:08/01/08 00:49
:SH903i
:CHC2gsls
#7 [ひえぃ]
村長さんは
弱々しく笑いながら
辺りをキョロキョロ見渡す。
「桜殿ももぅ16ですか…
あなたは多分知らないでしょうが花嫁候補として
名高いのですよ?」
「え!そうなの?
…その割りには声が掛からない気が…」
「…顔は可愛いらしいが
素行が乱暴だから…」
:08/01/08 00:53
:SH903i
:CHC2gsls
#8 [ひえぃ]
ボソッと何か小さく言われ桜の頭上に?が浮かぶ。
「いっいえ!
…ところで、おばぁさまはまだ起きていらっしゃらないようで」
「はぁ祖母は
あと数刻したら起床なさいます…それが?」
「それはそれは…
良き都合で…」
村長さんの顔が
一度歪むと急に後ろから
何かを嗅がされ私は意識がふと途切れ真っ暗になった。
:08/01/08 00:59
:SH903i
:CHC2gsls
#9 [ひえぃ]
途切れていく意識の中で
ボソボソと何人かの会話が耳に入る。
「……しょ…ない…
村の……だ」
「ばぁさんには……
仕方が……これでオロチ様………いいが」
「はたして…いけにえ………怒りが……」
…オロチ様?
…いけにえ?
もぅ………駄目………
:08/01/08 01:02
:SH903i
:CHC2gsls
#10 [ひえぃ]
チュンチュン
チュンチュン
…鳥の泣き声?
…緑の深い匂いがする…
まだ意識がはっきりしない…数刻の間眠ってしまったようだわ…
「………えっ…と……
私………どうして?」
村長さんと話してたら
後ろから誰かに薬を嗅がされて「いけにえ」が何とか「オロチ様」が何とか………………………
:08/01/08 01:07
:SH903i
:CHC2gsls
#11 [ひえぃ]
「いけにえぇ!!?」
正確に目を覚まし
大声をだすと回りにいた
鳥達が一気に飛びだしていった。
めのまえには
深い森だけが広がる。
「…私…私…騙された…??……」
腕にはしっかり縄がくくりつけられ木に縛りつけられている。
「…あのクソジジイ…弱々しいふりして中々やるじゃない…それに村の連中も……」
:08/01/08 01:11
:SH903i
:CHC2gsls
#12 [ひえぃ]
なにが花嫁候補よ!!
いい気にして隙を作ろうって作戦だったのね!
悔しい〜!!
「………はぁ
おばぁちゃん心配してるよね…村長さんたちの事殺してないでしょうね…」
少し落ち着かないと。
今私は多分あのオロチ山のど真ん中にいるはず、
噂だけれども人がいなくなってるのは確かだから
慎重にしないと。
:08/01/08 01:15
:SH903i
:CHC2gsls
#13 [ひえぃ]
…………………
って言ってもボロ服着て
縄に繋がりながら警戒しても捕まえて下さいって言ってるようなもんか…
「………なんか霧もさっきより濃くなった気がする……嫌だな…」
辺りは次第に暗闇に
包まれ夕刻が訪れる。
体力は次第に衰え
喋ったり考える気散らし法も宛にできない。
:08/01/08 01:19
:SH903i
:CHC2gsls
#14 [ひえぃ]
顔を下に落とし
黙っていると何やら近くで草が揺れる音に気付き
桜は目をむける。
「…人?」
カサッカササッ
「誰か来てくれた…?」
次の瞬間
そんな嬉しさや希望を
裏切るあるものが姿を見せた。
:08/01/08 01:24
:SH903i
:CHC2gsls
#15 [ひえぃ]
「……っ!…大…蛇…」
めのまえには
この世の蛇とは思えない程の大きさをした蛇が長い舌をだしてこちらに近付いてくる。
「……はぁ……神隠しの主は…あなただったの?」
怖い…
怖くて
涙がでる…
もぅ終わり…なの?
:08/01/08 01:28
:SH903i
:CHC2gsls
#16 [ひえぃ]
ゆっくりと渦巻いた
大蛇はこちらをジーッと見つめて大きな口を開きバッと向かってきた。
「っ!!!」
もぅ駄目だ…
「…やめろ白影(ハクエイ)…」
突然人の声が聞こえ
蛇はピタッととまり
ザッザッとそちの方向へ向かっていく。
:08/01/08 01:31
:SH903i
:CHC2gsls
#17 [ひえぃ]
驚きながら
目をゆっくり開けると
数尺先に背の高い男が見えた。
さきほどの大蛇を
優しく撫でている。
「(………………)」
女の私よりも綺麗な顔だち…華奢だけど背は高くて
………人間ではない。
「……まだ赤子だ
無礼は遊び冗談」
男は涼しげな顔で口を開く。
:08/01/08 01:38
:SH903i
:CHC2gsls
#18 [我輩は匿名である]
:08/01/08 01:39
:F704i
:2CvaAcnk
#19 [ひえぃ]
「…近付かないで」
「…なぜ?」
「蛇を手なずけてるって事はあなたが妖かしね…
まさか北の主がこんな人間の姿をしてるとは思わなかった…」
真っ白な肌に
薄い茶色の瞳…
「…威勢がいい
女はそうではなくてな」
:08/01/08 01:44
:SH903i
:CHC2gsls
#20 [ひえぃ]
男は一歩一歩
冷たく笑いながら近付いてくる。
「…っ!
いっ今まで隠してきた
人々は!?」
「…喰ろうた」
「!……噂は本当だったの……?」
生きたまま人を喰らう…
目の前まで男はくると
桜の顎をつかみぐっと
上にあげる。
:08/01/08 01:50
:SH903i
:CHC2gsls
#21 [ひえぃ]
「…威勢がある女は好きだがお喋りな女は嫌いだ」
「くっ…あんたに好かれたいなんて米一粒も思わないから安心しなさいよ!」
「…………」
男は急に黙って
顎から手をひくと
桜が繋がれていた縄をたち無理矢理腕を掴む。
「いたっ!…
なっなにするのよ!」
:08/01/08 01:57
:SH903i
:CHC2gsls
#22 [あかね]
続き気になります☆
頑張ってください
:08/01/08 02:04
:SH703i
:c5MwyHzE
#23 [ひえぃ]
ありがとうございます
(´ω`)未熟ですが
どうか見てやってください!!
:08/01/08 03:26
:SH903i
:CHC2gsls
#24 [ひえぃ]
「気が変わった
連れていく」
嫌がる私を半ば無理矢理
担ぎ重さを感じないかのようにスタスタ森を割り歩いて行く。
「ちょっ
やだぁ!降ろしてよ!」
「……………」
気が変わったって
食べないって事…?
おばぁちゃんの話だと
妖怪は三人いるって…
:08/01/08 03:31
:SH903i
:CHC2gsls
#25 [ひえぃ]
霧は深くなり辺りは
全く見えない。
寒さも異常に増す。
「…さっ寒い…」
肩が震え
先程まで抱かれてるのを抵抗したが今ではこの男で暖をとるしかない為黙っていた。
「…寒いのか?」
男が眉間にシワよせながら問う。
「あっ当たり前じゃなひ…なんであんたそんな薄着で平気そうなほよ?」
「…ちっ人間はだから
面倒くさい」
:08/01/08 03:37
:SH903i
:CHC2gsls
#26 [ひえぃ]
腰に巻き付けていた
毛皮を荒々しく私に巻き付ける。
「…あっ…暖かい…」
「…チッ」
…死なれたら困るから
毛布くれたのなら…少し警戒を溶いてもいいかな…
と思った瞬間、男は立ち止まり私を地に降ろした。
「着いた」
「…?ここは…」
:08/01/08 03:42
:SH903i
:CHC2gsls
#27 [ひえぃ]
目に飛びこんで来たのは
森の中に似合わず木でできた中々大きい家が一軒と
近くに井戸や庭まである
「…これがあんたの住家なの?」
「正確には
あんたたち、のだ」
あんたたち!?
やな予感…
「…んー?おやおやぁ
オロチが又珍しい事をしてくれましたね」
:08/01/08 03:46
:SH903i
:CHC2gsls
#28 [ひえぃ]
家の渡り廊下から
目が細くヒョロッとした体型の男がクスクス笑いながらこちらに近付いてくる。
「話は後だ
先にこいつを風呂に入れろキツネ」
キツネ?
オロチ?
こいつらの名前なの?
「ってお風呂ぉ!?
なっなんで私が風呂に入らなきゃ…っていうか入れられなきゃいけないのよ!」
:08/01/08 03:55
:SH903i
:CHC2gsls
#29 [ひえぃ]
「おまえの肌に染み込む人間の匂いが鼻につく」
「人間の…匂い?」
フンフンと嗅ぐが
普通に私の匂いだし変わった所はない。
「オロチは匂いに敏感だからねぇ。おいで可愛い人
風呂場に案内します」
「!一人で大丈夫だから
案内だけね!」
「分かっていますよ
命令が解けないかぎり
あなたには絶対に手をださない」
:08/01/08 04:00
:SH903i
:CHC2gsls
#30 [ひえぃ]
命令?
いったい誰が…
多分この人も妖かしなんだろうけどさっきの奴よりは優しそうっていうか常識はありそう。
「…キツネって言うの?…名前?」
「はい。僕がキツネで
さっきの彼がオロチ。もぅ一人はまだ寝てますがヒョウって子がいます」
「…あの」
「はい?」
「出てください」
風呂場につき
キツネを追い出す桜。
:08/01/08 04:06
:SH903i
:CHC2gsls
#31 [ひえぃ]
意外に風呂場は汚くなく
妖怪なのに中々綺麗にかたついてる。
桜は
寒いせいもあり服をぬぎすてさっさと湯につかる。
「はぁっ……
やっぱりお風呂入ると
癒される〜まさかあの噂でもちきりだった妖怪の家で湯につかるなんてね〜」
まだまだ油断はできないけど今だけは楽しんじゃぉっと〜
:08/01/08 04:10
:SH903i
:CHC2gsls
#32 [みか]
メッチャ面白いですひえぃサンのぺぇーすで書いて下さい楽しみにまってまぁすテ
:08/01/08 09:24
:W54T
:062BPEho
#33 [いちご]
早く見たい
わら
:08/01/08 19:35
:SH703i
:tZa3h816
#34 [あい]
ヤバ!すっごいおもしろい!更新楽しみにしてます!頑張って下さい。
:08/01/08 19:46
:SH902iS
:8M1CI9uc
#35 [ひえぃ]
どーもです(^ω^)

夜型なんで夜に更新するのでよろしくお願いします

がんがります


:08/01/09 03:27
:SH903i
:HLp167PA
#36 [ひえぃ]
風呂場の窓張りからは
外が見え月が綺麗に光っていた。
「…おばぁちゃん」
私生きてるからね…
まだ分からないけど
絶対無事に帰るから…
桜は月に祈るように
目を閉じ思ったが…
「…くっ」
聞き覚えのある嫌な笑い声が後ろから聞こえ一瞬固まってしまった。
:08/01/09 03:33
:SH903i
:HLp167PA
#37 [ひえぃ]
「…くくくっ
月に祈りなぞまるで乙女みたいだな」
「なぁっ!!?」
思わず
バッと振り向き私は
体を湯舟に深く落とした
「なっなんでくんのよ!
普通女の子が入浴してたら入ってこないでしょ!」
「俺の勝手だ」
オロチは背を壁につけ
服はあの薄着のまま(当然!)こちらを見て笑っている。
:08/01/09 03:38
:SH903i
:HLp167PA
#38 [ひえぃ]
なにか…
なにか着るもの…
「ちっ近寄らないでよ!?浴槽に入ったら……入ったら……………」
「?」
「…かっ噛み付く!!」
「…阿呆が」
オロチは首を手でおさえ
軽く横に倒した。
「おまえを抱いて
俺まで人間臭くなった
身を清める」
:08/01/09 03:42
:SH903i
:HLp167PA
#39 [ひえぃ]
「だっ抱い!?
持ち上げたの間違いでしょ!!誤解される言い方しないでよ!!」
とメンチをきりまくるが
オロチは何もいわず
こちらに近付き服はそのまま湯舟に入ってきた。
パシャパシャ黙って
お湯を体にかけていく。
「…噛み付ないみたいだな」
またまた意地悪そうに
笑いこちらを見る。
:08/01/09 03:50
:SH903i
:HLp167PA
#40 [ひえぃ]
「こっちに近付いたら!
本当に怒るわよ!!」
ザバッと
距離をとるようにオロチから離れる。
「もぅ怒っている」
「キツネさん呼ぶ!!」
「あいつは俺の言う事しか聞かん」
オロチは
ゆっくりゆっくり
近付いてくる。
「やっやだって…
お願い…」
:08/01/09 03:53
:SH903i
:HLp167PA
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