危ナイ兄弟愛ノカタチ:)BL
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#822 [東脂ヤ転
:09/02/04 12:50
:auSN3G
:☆☆☆
#823 [東脂ヤ転
「静…兄…ッ…ハァッ」
乱れる息を整えながら、俺は静兄に向けて両手を広げる。
少し驚いた表情を見せたものの、静兄はそれに応えるように俺の身体をしっかりと抱き締めてくれる。
「クスッ…次は甘えん坊か?」
「そ…ッそんなんじゃないよ…ッ!」
照れたようにそう言うと、静兄はまた小さく笑った。
静兄の身体は俺より広くてシッカリしている。俺は静兄の体温に抱かれるというより、その大きな優しさに包まれているような感覚を覚えた。
「…鳴」
抱きあったまま静兄が耳元で俺の名を呼ぶ。
:09/02/05 00:13
:auSN3G
:☆☆☆
#824 [東脂ヤ転
「何か俺に隠し事してないか?」
その時だった。耳元に響く声がさっきまでの甘い声とは一変、鋭く探るような声で静兄は俺に訊ねた。
「え…なんで?」
俺はなるべく悟られぬよう、平然を装って訊き返す。いたって冷静に言ったつもりだったのに、静兄の目にはそう写っていなかったのを俺は気付いていなかった。
「いや、無いなら別に良いんだけど」
そう言って静兄は俺の耳に軽く口付ける。同時に、落ち着いていた筈の身体が再び熱くなる。
「何かあるなら…必ず俺に言えよ?」
「…ッ…ハァ…ッ」
静兄の手が器用に俺の下腹部をまさぐる。心の動きが静兄にバレないよう、俺は目を瞑って熱っぽい声を上げる。
:09/02/07 12:24
:auSN3G
:☆☆☆
#825 [東脂ヤ転
「何があっても俺は、鳴の見方だから」
けして大きくない静兄の声がやけに胸に響いて、俺はまた泣きそうになる。何で静兄はこんなに真っ直ぐで居られるんだろう。静兄を好きだと彩華にさえ正直に伝えられなかった俺に、何でこんな優しいんだろう。
[静兄…ごめん…]
また零れそうな涙を堪えながら、俺は小さく呟く。心の中で。
「静兄…ありがとう」
でもその代わり静兄の腕の中で俺は小さくそう言った。
静兄が俺の中へ入ってゆくのを感じながら。
:09/02/07 12:43
:auSN3G
:☆☆☆
#826 [東脂ヤ転
×見方
○味方
すみませんm(__)m
:09/02/07 12:56
:auSN3G
:☆☆☆
#827 [東脂ヤ転
―――――――――――――
― ピピピ…ッ ピピピ…ッ
「…ん…?」
枕元で鳴り響く機械音に気付いた俺は、無意識に携帯へと手を伸ばす。適当なボタンを何度か押すと耳障りな音が止んだ。
徐々にハッキリしてくる意識の中で何となく、俺は時計に目をやると一気に現実へと引き戻される。時計は既に8時を過ぎていた。
「…っ!ヤバい…遅刻…!!」
:09/02/07 17:19
:auSN3G
:☆☆☆
#828 [東脂ヤ転
「─…ッい!?」
慌てて勢い良くベッドから飛び降りた瞬間、腰に激痛が走り不自然な声を出してしまった。
情けないことに目に涙まで少し浮かべながら腰に手をやる。
[そっか…昨日静兄に…]
そこまで考えると急に顔が火照るのを感じた。昨日は嫌な不安を消し去りたくて、夢中で静兄に抱かれたんだった。でもまさかその代償がこんなカタチで来るとは…。
俺は腰に負担が掛からぬようゆっくりと立ち上がった。
ふ、と隣に寝ていた静兄を見ると穏やかな表情で熟睡しているようだった。
:09/02/07 21:04
:auSN3G
:☆☆☆
#829 [東脂ヤ転
黒く長いまつ毛とその端正な顔に思わず見とれてしまった俺は、ハッと気が付くと静かに静兄の部屋を出た。本当はいつまでもあの寝顔の隣で一緒に寝ていたかったけど、そんな余裕が今の俺には無いことを時計が示していた。
俺は大きく溜め息をつくと急いで自分の部屋へと戻った。とりあえず新しいシャツに着替えようとクローゼットに手をかけたその時、机の上に置き直した携帯がチカチカと光っていることに気付く。
どうやらメールを受信していたようで、俺は乱暴に携帯を手に取った。
:09/02/08 21:20
:auSN3G
:☆☆☆
#830 [東脂ヤ転
しかし次の瞬間、思考回路が一瞬停止するのを感じた。
そこに表示されていた受信メールの送り主は、
「…北…原」
出来れば今最も会いたくない相手だ。その名前を見た途端昨日遭った様々なことが蘇り、再びとてつもない不安を身体が覚える。俺は微かに震える指先でボタンを押し、恐る恐る受信メールを開いた。
― 鳴、おはよう。 まだ家?
メールの内容はたったこれだけだった。しかしその1行のメールの返事に俺は戸惑う。そして少し考えた後、当たり障りの無い返事を返した。
:09/02/09 21:11
:auSN3G
:☆☆☆
#831 [東脂ヤ転
― おはよう。俺今日寝坊したから先行っといて!
送信完了の表示を見て、何故か安堵の溜め息をついた俺は新しく出したシャツに腕を通す。
この家からそう遠くない所に住んでいる北原とは、ここに越して来てから時間が合えば一緒に登校していた。
[でも…さすがに今日は…]
昨日の今日では気持ちの整理がつく筈もなく、今日は出来るなら学校も休みたい程気分は憂鬱だった。
まぁ小学生じゃあるまいし、そんなワガママが通るわけないことを分かっていた俺はなるべく急いで教科書をカバンに詰め込む。
:09/02/10 12:31
:auSN3G
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