月の裏側
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#281 [我輩は匿名である]
互いの欲望が満たされた後、下着だけ付けた俺らは布団の中で温もりあった。

肌にサラサラしたシーツが触れる。

体を寄り添わせればスベスベとした百合の肌に触れる。

こんなに安らげる時間、他にはない。

⏰:08/09/02 11:12 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#282 [我輩は匿名である]
ガチャ

いきなり部屋のドアが開いて、心臓が飛び上がった。

とっさに俺の右手は、百合を布団の中に隠すという行動を取った。

百合も俺と同じ行動をしようとしたらしく、素直に布団に潜ってくれた。

⏰:08/09/02 11:13 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#283 [我輩は匿名である]
安らげる時間、終了。

「ミナトてっめー!中身入ってねぇじゃ…ん…か…」

ヨースケだ。

ベットから出る俺の裸の上半身。

その隣に顔と体が布団に潜り込み、サラサラとした髪だけが見えている女。

⏰:08/09/02 11:14 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#284 [我輩は匿名である]
状況を飲み込んだヨースケの声は徐々に小さくなった。

「ノックぐらいしろよ」

「マジ悪い!」

ヨースケは慌ててドアを閉めて外に出た。

「百合ちゃんごめん。ちょっと待ってて」

「…うん」

⏰:08/09/02 11:15 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#285 [我輩は匿名である]
布団の中から小さく返事をした百合。

俺はベットから出てズボンだけ履くと、ヨースケが待つ廊下に出た。

「ふざけんじゃねーぞ、こんにゃろう」

「本当ごめん」

そう言うヨースケは半笑い。

⏰:08/09/02 11:15 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#286 [我輩は匿名である]
「さっきみたいに用があんなら電話しろよ」

「めんどくさくてさ。部屋にいるのわかってるし、それに、まだヤッてるなんて思わなかったから〜」

半笑いからマジ笑い。

反省してねーな

「ヤッてねぇ。寝てただけ。で、何だって?」

⏰:08/09/02 11:16 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#287 [我輩は匿名である]
「あぁ、お前CDケースだけ返されても困るんだけど」

「は?」

「中身、入ってねーよ」

さっき返したCDケースはカラッポだった。

「あぁ、悪い。デッキの中入ってんのかも」

⏰:08/09/02 11:16 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#288 [我輩は匿名である]
そう言ってヨースケには廊下で待っててもらい、俺は部屋の中に戻った。

「ごめんね、百合ちゃん」

「…ううん」

「CDの中身返すの忘れちゃってさぁ」

「…ねぇ」

「ん?」

「幼なじみの名前は?」

「え?ヨースケだけど?」

⏰:08/09/02 11:17 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#289 [我輩は匿名である]
デッキの中を探す俺の後ろで百合が動く音がした。

そして次の瞬間にはドアの開く音と、百合の声が俺の耳に流れ込んだ。

俺は慌てて振り返る。

そこには上下とも下着姿の百合が、廊下で待つヨースケに強い視線を送っていた。

⏰:08/09/02 11:17 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


#290 [我輩は匿名である]
俺は慌てて自分の上着を手にとって、百合の身体を隠した。

「ちょっ…百合?」

驚いたのは俺だけじゃない。

「…百合」

ヨースケもだった。

⏰:08/09/02 11:18 📱:PC 🆔:cNhQLB8w


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