月の裏側
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#472 [我輩は匿名である]
「ミナトに悩みがあんなら言ったら?ミナトもわかんねーの?百合の悩みは俺とお前だったって」
「え、何それ…俺に原因あんの?」
「客観的に見てればわかんじゃん。百合が悩んでる原因は旦那にもあるってさ。なぁ百合、そうだろ?」
:08/09/23 18:21
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:a.07ms/M
#473 [我輩は匿名である]
百合は何も言わず俯いていた。
「何が?確かに家事も育児も任せっきりだったけど…え、意味わかんねーわ」
パニック状態なくらい焦った
ずっとヨースケばかりを恨んでいたから
「百合、言えば?」
ヨースケが促す。
「百合、言ってよ」
俺も促す
:08/09/23 18:25
:PC
:a.07ms/M
#474 [我輩は匿名である]
すると百合は顔を上げて言った
「…ヤリチン」
はぁ?
何、その懐かしい単語。
訳わかんなくて頭、爆発しそうだわ。
:08/09/23 18:25
:PC
:a.07ms/M
#475 [我輩は匿名である]
「毎日不安だったんだよ。女にだらしなかったから、私と付き合ってても浮気してんじゃないかなって。ミナトは私だけって言ってくれてたけど、毎日違う女連れてるところ、ずっと見たたから」
過去の自分を責めた
「今は百合だけだ、っていつも言ってたのに…信じてくれてなかったの?」
「信じてたけど、不安は消えないよ」
:08/09/23 18:26
:PC
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#476 [我輩は匿名である]
「自業自得ってやつ…」
混乱していた俺にヨースケのお節介な言葉が耳に届いた。
「俺、ずっと百合の事不安にさせてたの…本当に?全然気付かなかった…」
「した方は気付かなくても、された方ってのはずっと覚えてるもんじゃん」
ヨースケの言うとおりだ。
加害者は忘れてる事でも、被害者はずっと忘れない
:08/09/23 18:26
:PC
:a.07ms/M
#477 [我輩は匿名である]
「百合、なんで言ってくんなかったの」
「言えるわけないじゃん!問いつめて、開き直られるのが怖かったの…」
百合の顔は涙でぐちゃぐちゃだ。
「ミナトもさ、まったく自覚なかった訳じゃないんだろ?そんな簡単に性格なんて変えれねーじゃん?女にだらしない癖、残ってるかもって思った事、あっただろ」
:08/09/23 18:27
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:a.07ms/M
#478 [我輩は匿名である]
ヨースケはいつも痛いところをついてくる。
確かに…そうだ。
本当に百合だけを想っていても、たまには昔の癖が出ていた。
それも無意識に。
体の関係だとか、不倫だとか…そういうんじゃない。
たまに心にもない事を冗談で百合に言ったり、聞いたり…。
それが、いけなかったんだ。
:08/09/23 18:27
:PC
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#479 [我輩は匿名である]
自分でもわかってたんだ。
そろそろケジメつけねーと、って。
だけど、ケジメをつけきるのが邪魔くさくて後回しにしていたんだ。
それが百合を苦しめた
今日、ケジメをつけないと。
そのタイミングが…今日。
俺は『俺』とバイバイする。
:08/09/23 18:27
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#480 [我輩は匿名である]
「ちょっ…そこまでする?」
ヨースケが小声で呟いたのは聞こえた。
ここまでって、どこまでだよ。
土下座なんかで許されるなんて思ってないよ。
「ミナト辞めてよ…土下座なんかされたくない」
:08/09/23 18:28
:PC
:a.07ms/M
#481 [我輩は匿名である]
「俺には百合しかいないんです。ヨースケが心にいてもいい。ヨースケとの恋があってこその百合だから、そんな百合を全てひっくるめて、これからも俺の奥さんで居て欲しいです」
百合のすすり泣く声が部屋に響く。
ヨースケは何も言わずに、黙って聞いていた
「ヨースケが心にいてもいいけど、俺からは離れていかないで。俺は、本当に百合しかいないし、百合以外の女を女だなんて思ってないんだ。俺には百合がいないと無理なんです」
:08/09/23 18:28
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