月の裏側
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#67 [我輩は匿名である]
寂しそうな顔で俺から離れていった百合。
いつもなら怒ってくんしゃん
殴ってくんじゃん
どしたの?
なんか…寂しいじゃん
:08/08/07 14:44
:PC
:q6sdS6E6
#68 [我輩は匿名である]
俺は百合を追いかけた
「百合ちゃん、ごめん」
「いいよ…ミナトの言うとおりだし」
「まだ彼氏のこと忘れてないの?」
「ううん、忘れた。もうあんな最低な人…忘れたよ」
忘れてないくせに
悲しんでる百合を、とてつもなく抱きしめたくなった
顔面パンチされるかな…
やめとこ。
これ以上、百合に嫌われたくない
:08/08/07 14:44
:PC
:q6sdS6E6
#69 [我輩は匿名である]
結局1日中、まともに話してくれなかった
悲しい顔をしたまま放課後を迎える
「ミナト」
「ん?」
やっと百合が話しかけてきた
:08/08/07 14:45
:PC
:q6sdS6E6
#70 [我輩は匿名である]
「今日は掃除サボんないでね」
「えー、約束あるし」
「今日、うちらの班、私とミナトと井上だけなんだよ。他の奴ら休んでるから…ミナト来ないと私と井上2人っきりになるじゃん」
「2人っきりのほうがいいんじゃねーの?」
「…ウザイ」
百合が笑った
よかった
この笑顔が好きなんだよ、俺は
このときは俺も素直に笑えていたと思う
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#71 [我輩は匿名である]
音楽室の掃除。
めんどくさい
移動しなきゃじゃん
そう思い教室を出た途端、唯が走ってきた
「みっちゃーん」
「おぉ、唯。ごめん、俺掃除だからちょっと遅れるわ」
「そのことなんだけどー、唯もごめん」
「え?」
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#72 [我輩は匿名である]
「生理なっちゃったぁ〜。だからまた今度ね」
「あ…そう。それはそれは…」
「ごめんね」
「あー、うん」
一気にテンションが下がった
放課後の楽しみがないのに、何で掃除なんかしねーといけないわけ?
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#73 [我輩は匿名である]
唯が走り去ったあと、百合が言った
「残念〜。今日はAVでも見てな」
「一緒にレンタルショップ着いてきてくれる?」
「井上と行けば?」
百合に腕を引っ張られ、俺らは音楽室に向かった
階段昇って廊下歩いて…だりぃ
音楽室に入るとすでに井上はホウキで床をはいていた
「ごめーん、井上」
百合が言った
「あ、いえ…」
井上はどこか挙動不審
変な奴
:08/08/07 14:47
:PC
:q6sdS6E6
#74 [我輩は匿名である]
俺と百合はぞうきんを持って窓ふきをした。
10分くらい無言。
何喋っていいかわかんねーし
「松本さん」
「え?」
「床、終わったんでボク帰っていいですか?」
「あ、うん。いいよ、あとやっとくし」
「それじゃあ」
井上は頭を下げて出て行った
:08/08/07 14:48
:PC
:q6sdS6E6
#75 [我輩は匿名である]
「なんで百合ちゃんだけ呼ばれて、俺は呼ばれないの?」
「ミナトの名前しらないんじゃない?」
「ありえねー。てか仲いいのな」
「掃除のときに話すぐらい。床やってーとか、窓ふいてーとか」
「ふーん」
俺は黙々と窓を拭いた
百合も黙って細い腕を動かしながら窓を拭く
あーぁ。
掃除姿もキレイな人
:08/08/07 14:49
:PC
:q6sdS6E6
#76 [我輩は匿名である]
「百合ちゃん、将来いい奥さんなりそう」
「は?いきなり何?」
静かな音楽室に俺と百合だけの声
「百合ちゃんなら俺、結婚してもいいよ」
「私はやだよ。あんたなんかと結婚するぐらいなら…」
「井上と結婚する?」
ちょっとからかってみた
百合の手を握って、顔を近づけた
「…一生未婚でいる」
「ふーん。もったいない」
:08/08/07 14:50
:PC
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