月の裏側
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#1 [我輩は匿名である]
昔から結構めんどくさがりなんだ、俺。
勉強も掃除も食事も女も。
運動と煙草とSEXは好き。
あんな高校生、大人からすればだらしないって思うんだろうけど…同年代からは、なぜか人気があったんだ。
自意識過剰なのかな。
でも男も女もニコニコしながら俺に寄ってくるんだもん。
過剰にもなるっつーの。
そんな若かりし頃の俺と、今日でさよならすんだ。
さっきそう決めた。
こいつの涙見て、そう決めた。
:08/07/28 12:37
:PC
:s5a5USoM
#2 [我輩は匿名である]
自分でもわかってたんだ。
そろそろケジメつけねーと、って。
そのタイミングが…今日。
別に大安でも誕生日でもねーし、11月11日みたいなゾロ目な日でもねぇ。
すっげー普通の日。
そんな普通の日に、俺は『俺』とバイバイする。
:08/07/28 12:37
:PC
:s5a5USoM
#3 [我輩は匿名である]
今から12年前。
俺は高校3年生を楽しんでいた。
毎日学校行って、4時間爆睡して、昼飯食って、また2時間寝て…そんな感じ。
たまにサボったりもしたっけ。
親には随分迷惑かけた。
ま、当時の俺はそんな罪悪感これっぽっちも思ってなかったけどな
:08/07/28 12:39
:PC
:s5a5USoM
#4 [我輩は匿名である]
「みっちゃぁ〜ん」
来た。
放課後の暇つぶしロボット。
「さきえ!久しぶりだなー」
「みっちゃんが全然遊んでくれないんだもぉん」
「悪い悪い。今日遊ぶ?」
「うんっ!」
:08/07/28 12:39
:PC
:s5a5USoM
#5 [我輩は匿名である]
口角をつり上げて、目尻を少し下げれば、俺の偽スマイルのできあがり。
でもマクドナルドみたいに、俺の偽スマイルはタダじゃねーよ?
スマイル1つSEX1回。
高いか安いかは、女の価値観の違いじゃね?
まぁ俺の周りにいるやつは、みんな安いと思ってるらしく、よく注文してくるけどな。
:08/07/28 12:40
:PC
:s5a5USoM
#6 [我輩は匿名である]
「さきえん家行っていい?」
「みっちゃん家がいい〜」
「だめ。遠いもん。さきえん家しか近いじゃん」
「えー、掃除してないしなぁ」
放課後の教室の入り口近くでの俺とさきえの会話。
風景的には放課後らしい絵。
内容的には不健全な会話。
そんな俺の体に、あいつが鞄をぶつけてきた
:08/07/28 12:40
:PC
:s5a5USoM
#7 [我輩は匿名である]
「いてっ!」
「ミナト、サボってないで掃除しろ」
この口調の悪い女は同じクラスの百合ちゃん。
すっげーいい女だから1回ヤラせてって頼んだけど、顔面パンチされたから諦めた。
唯一のまともな女友達…かな?
でもいつか絶対食ってやんだ。
それが今の俺の目標
:08/07/28 12:41
:PC
:s5a5USoM
#8 [我輩は匿名である]
「やだー、めんどい」
「なんでこんな最低なヤリチンがモテんだろ…世の中おかしいんじゃない?」
百合ちゃんは嫌味ったらしく、俺とさきえに言葉を投げた。
:08/07/28 12:41
:PC
:s5a5USoM
#9 [我輩は匿名である]
さきえは“私のみっちゃんにひどいこと言わないで”みたいな顔で、百合ちゃんを睨んでいる。
「相変わらずひでーな、百合ちゃんは」
「あんたみたいなグータラがモテて、なんで井上みたいな奴がモテないのか不思議だよ、バカ!」
そう吐き捨てて百合ちゃんはホウキを軽く振り回しながら教室掃除を再開した
:08/07/28 12:42
:PC
:s5a5USoM
#10 [我輩は匿名である]
「なんなのー。松本さんって性格悪すぎ〜」
「百合ちゃんの悪口言うな。行くぞ」
頭を撫でてやると、さきえの笑顔は返り咲き
教室掃除を頑張っている
no study no life
なマジメでガリ勉の井上が窓ふきしてるのを横目で確認して、
俺は教室を出た。
“待ってよぉ〜”と言わんばかりにさきえが追いかけてくる
あーぁ、俺って罪な男だな。
:08/07/28 12:43
:PC
:s5a5USoM
#11 [我輩は匿名である]
「アッ…ンンゥ…みっちゃ…あっ」
なんで女ってこんな簡単に甘ったるい声が出せんだろ。
人間って不思議だな〜、なんて小学生みたいな事を考えながら、さきえの中に俺は何度も欲を打ち付けた。
:08/07/28 12:43
:PC
:s5a5USoM
#12 [我輩は匿名である]
気持ちいい。
ただ、それだけ。
幸せとか迷いとか全然ない。
彼女はいらないけど、SEXはしたい。
だからタダでヤラせてくれる女をたくさん作った。
いつかバチが当たるんじゃないかって思ってるけど…この快楽に勝るような何かが見つからないウチは、SEXが俺の趣味
:08/07/28 12:44
:PC
:s5a5USoM
#13 [我輩は匿名である]
さきえを3回もイカせた俺はというと
1回しかイケなかった。
損した気分。
さきえの家を出て、俺は違う女に電話した。
会いたいと言えば、会おっか、と言われる。
断られる事は滅多にない。
俺ってそんなにいい男か?
女が何考えてるかわかんねーし、俺も何考えてるのか自分でもよくわかんねーよ。
最近さ、俺の将来どうなんだろ、って思うんだよな。
親の金で一生楽して暮らせる俺だけど…心の奥底には、それじゃダメだっていう事がわかってるんだ
:08/07/28 12:44
:PC
:s5a5USoM
#14 [我輩は匿名である]
次の女は俺を満足させてくれた。
合格。
こいつとは会う回数を増やしてあげねーと。
そんな毎日。
情けなくてダラしない男は、のらりくらりと毎日を生きてるんだ
:08/07/28 12:45
:PC
:s5a5USoM
#15 [MI]
面白いです!!
更新頑張って下さい(^ω^)
:08/07/28 14:47
:SH906i
:xeBBDSaM
#16 [夜蝶]
頑張って

:08/07/28 15:18
:911T
:bsMV0YBI
#17 [我輩は匿名である]
ありがとうございます
少し更新
:08/07/28 17:12
:PC
:s5a5USoM
#18 [我輩は匿名である]
・・・・
あの日は確か雨が降ってた。
女に会いに行くから、傘をさしながら歩いてたんだ。
そしたらさ、
近所のお年寄りが休憩するような小屋があるんだけど、そこに百合がいたんだ。
この日から益々、百合を食いたくなったんだ。
たまらなく百合をむちゃくちゃにしたいって思い始めた
性欲と好奇心と…それから…。
:08/07/28 17:13
:PC
:s5a5USoM
#19 [我輩は匿名である]
「ゆーりちゃんっ」
百合にならスマイル0円。
偽スマイルを浮かべ、座ってる百合の隣に腰をおろした。
百合はいつもみたいに嫌そうな表情なんだと思ってた。
だけど違った。
百合は、泣いていた。
:08/07/28 17:14
:PC
:s5a5USoM
#20 [我輩は匿名である]
俺を一瞬だけ見て、視線を落とした百合。
「え、どしたの?何かあった?」
女の涙はめんどうだ。
みっちゃんは私のこと遊びだったんだね、とか
いつになったら彼氏になってくれるの?とか
私だけ愛してよ!とか…。
泣きながら頼まれても仕方ないじゃんね。
俺は女が嫌いなんだよ。
めんどくさい。
でも百合の涙は無視できない
矛盾な野郎だろ?俺って…
:08/07/28 17:14
:PC
:s5a5USoM
#21 [我輩は匿名である]
慰め方を知らない俺。
「何?傘忘れたの?」
んな訳ねーじゃんね。
何言ってんだ俺。
「腹でも痛ぇのか?あ、生理痛!」
デリカシーのない男。
そのうちまた顔面パンチが飛んできそうだわ
「イジメにあってるとか?」
だったら俺がイジメてるやつぶっ殺す。
:08/07/28 17:15
:PC
:s5a5USoM
#22 [我輩は匿名である]
いくら聞いても何も言わない百合。
俺もテンパってしまい、意味のわからない事を言い続けた。
「なぁ、雨強くなってきたし帰ったら?」
百合はずっと俯いてるから、泣いてるのか泣きやんでるのかわかんねぇ。
:08/07/28 17:15
:PC
:s5a5USoM
#23 [我輩は匿名である]
「家まで送っててやろっか?」
その質問に、百合は初めて声を出した。
「ミナト…」
「え?」
「ウザイ」
あ、俺ウザかったんだ。
一気に悲しくなった俺は、ごめんと謝り腰を上げた
:08/07/28 17:16
:PC
:s5a5USoM
#24 [我輩は匿名である]
「俺、邪魔?」
「…今頃気付いたの?」
「すみません」
傘を広げて、休憩所から出た。
「じゃあ、ごめんね。また明日学校で」
そう言って立ち去ろうとしたとき百合は言った。
:08/07/28 17:17
:PC
:s5a5USoM
#25 [我輩は匿名である]
「ミナトは恋愛したことある?」
「…えっ」
そんな質問されるなんて思っても見なかった
ましてや俺を嫌ってる百合から言われるなんて
その答え、俺が答えなくても百合はわかってたんだ。
:08/07/28 17:17
:PC
:s5a5USoM
#26 [我輩は匿名である]
百合は言った
「私はあるよ。ミナトと違って本気で人を好きになったの」
その言葉は、正直ショックだった
プチ失恋というような感じだろうか
そもそも失恋なんかしたことないから、よくわかんねーけど。
くだらない幼稚園児の時の初恋だったアイちゃんは元気だろうか?
そんなこと、どーでもいいか。
:08/07/28 17:18
:PC
:s5a5USoM
#27 [我輩は匿名である]
「好きだから、どうしていいかわかんない事ってあんの。ミナトにはわかんないよ…恋愛もしたことない奴に心配されたくない」
「ははっ…相変わらずキッツイねー、百合ちゃん」
俺の顔は偽スマイルどころか、それを作るのもいっぱいいっぱい。
つまり苦笑いっつー、情けない表情だった
:08/07/28 17:19
:PC
:s5a5USoM
#28 [我輩は匿名である]
「百合ちゃん彼氏いるの?」
「いるけど、いない。どうだろ…今はわかんないよ」
「ふーん。彼氏って必要?」
「必要。誰だって恋人は必要だよ。ヤリチンのミナトにはまだわかんないよね」
そう言って赤い目を俺に向けた
「ヤリチンって…」
「また明日ね」
そう言って百合は立ち上がり、傘もささずに休憩所を飛び出した
気むずかしい奴。
昨日よりも食いたくなったぞ、松本百合
:08/07/28 17:19
:PC
:s5a5USoM
#29 [我輩は匿名である]
翌日。
また明日、ってクールに帰ってった百合の姿が教室にない
「真子ちゃーん」
「何?」
真子は百合と仲のいい奴
同じクラスな
:08/07/29 16:04
:PC
:3qp6zZPg
#30 [我輩は匿名である]
一回食っちゃったけど、真子は百合に叱られたらしく、そういう関係はもう嫌だって言われちった。
一時の気の迷いだとよ。
別にいいけどね
こいつも、まぁ普通の女友達。
「百合ちゃんはー?」
「風邪で休みだってさ」
「マジ?あぁ〜傘かせばよかった」
:08/07/29 16:04
:PC
:3qp6zZPg
#31 [我輩は匿名である]
「あと失恋リミックス」
「は?」
「彼氏と別れたらしいよ」
「え、別れちゃったんだ。昨日会った時はまだわかんない〜みたいなこと言ってたのに」
「会ったの?」
「たまたまね」
:08/07/29 16:05
:PC
:3qp6zZPg
#32 [我輩は匿名である]
泣いてた事は一応秘密。
なんか可哀想だし?
それに、俺と百合との二人だけの秘密って感じでいいじゃん
百合にとってはショックな事なんだろうけど、俺は軽くしか考えてなかった
「深夜に別れの電話。きっついよねー。百合は何も悪い事してないのに」
「何で別れたの?」
「知りたいなら百合に直接聞きな」
そう言って真子は俺から離れていった
:08/07/29 16:06
:PC
:3qp6zZPg
#33 [我輩は匿名である]
んな事言われても、連絡先しんねーし。
・・・
百合の失恋から1週間後ぐらいだっただろうか。
風邪とズル休みから復活したらしく、めんどくさそうな顔をしながら登校してきた。
いつもなら爆睡する授業中だって、今日はほとんど起きて、百合にちょっかい出した
前より笑ってくれる。
あれ?
心開いてくれたのかな…
:08/07/29 16:07
:PC
:3qp6zZPg
#34 [我輩は匿名である]
「百合ちゃん、放課後ひま?」
「は?失恋した私への嫌味?」
「そーじゃねーよ。ひま?」
「ひまだよ!聞かなくてもわかるっしょ!」
「バイトは?」
「やめた。元彼と同じバイト先なんて耐えられない」
彼氏とバイトを失った百合ちゃん
今ならチャンスかも!?
心と一緒に、マタも開いてくんねーかな。
:08/07/29 16:07
:PC
:3qp6zZPg
#35 [我輩は匿名である]
「じゃあデートしようよ〜」
偽スマイル
タダなのは今のうちだからな
「は?ミナトとデートすんだったら井上とキスしたほうがマシ」
「百合ちゃん井上好きなの?」
「ミナトよりわね」
完璧にネタにされてる井上は眼鏡を光らせ、今日もマジメに勉強中
マジで百合が井上なんかとキスしたら、俺…この先2度と勃たなくなりそう。
:08/07/29 16:08
:PC
:3qp6zZPg
#36 [我輩は匿名である]
「俺のどこが嫌いなわけ?」
「ヤリチン」
「ヤリチン治したら好きになってくれる?」
「治るわけないじゃん」
「まぁね。俺にすればSEXなんて呼吸みたいなもんだし」
「そのうち病気とか移って痛い目にあうんじゃなーい」
今日も相変わらずクール。
そしてビューティー。
そんな百合にボロクソに言われても俺は苦じゃない
俺って…マゾだったかな?
:08/07/29 16:08
:PC
:3qp6zZPg
#37 [我輩は匿名である]
「なんでヤリチン嫌いなの〜?」
「あんたに言ってもわかりっこないよ」
「んもー、冷たいな」
「黙って寝てろ、バカ」
百合に毛嫌いされるは、寝不足だわ…。
今日はいいことねぇな
:08/07/29 16:12
:PC
:3qp6zZPg
#38 [我輩は匿名である]
こんな日は年上に癒してもらうに限るよな。
俺は大学生の女にSEXの誘いを入れた
もちろんOKだって。
バイトがちょうど休みなのぉだって。
俺って奇跡のタイミングの持ち主なんじゃね?
:08/07/29 16:13
:PC
:3qp6zZPg
#39 [我輩は匿名である]
「ンンッ…ミナトく…ん…ヤァ」
俺の上に乗って、顔をゆがめながら動いてくれる大学生の早苗ちゃん。
こんな可愛いのにヤルこと大胆だよな。
風俗でバイトしてるから、すっげー気持ちいいの
:08/07/29 16:13
:PC
:3qp6zZPg
#40 [我輩は匿名である]
「早苗ちゃん…俺…ヤベーかも…」
「ンッ…イ…く?」
テクニックがさ、他の子とは違うんだよ。
「うん…」
「アッ…いいよ…ハアン…イッて?」
そんな可愛い事言われて、イカない男なんているんですか?
俺は最高の快楽を手に入れて、そのまま早苗ちゃんの胸の中で眠った
:08/07/29 16:14
:PC
:3qp6zZPg
#41 [いくみ]
主さんの前回の小説も
すごく良かったですが
この小説もかなり

おもしろいです

!
更新

頑張って下さい

:08/07/31 13:34
:F905i
:☆☆☆
#42 [我輩は匿名である]
ありがとうございます!
少しだけ更新します
:08/07/31 20:42
:PC
:9z67ue5.
#43 [我輩は匿名である]
翌朝はやけに清々しい気分で満たされていた。
太陽が街中を照らし初めて、まだ数分ほどしかたっていない早朝。
早苗ちゃんを起こさないように俺はコッソリ家を出た。
あー、体が痛い。
寝違えたかな?
太陽を浴びながら俺は自分の家に帰る。
今日はサボろう。
めんどくせーもん。
:08/07/31 20:43
:PC
:9z67ue5.
#44 [我輩は匿名である]
家に帰り、シャワー浴びて、再びベットで爆睡。
何度か携帯が鳴っているように思ったけど…睡魔には勝てない。
自然に目が覚めたのはちょうど昼飯時だった。
睡魔の次は、腹の虫が俺を襲ってくる。
そういえば昨日の昼から何も食ってない。
俺は立ち上がり、携帯を手に持って、リビングに向かった。
:08/07/31 20:44
:PC
:9z67ue5.
#45 [我輩は匿名である]
もちろん家にはもう誰もいない。
父も母も兄弟も…みんな仕事に出掛けた。
一人っきりの時間。
午前が午後にバトンタッチする時間。
腹が減る時間。
冷蔵庫には食材が詰め込まれている
でも俺は料理ができない。
あぁーコンビニ行くの面倒だしな…
俺は携帯を開き、着信履歴やメールボックスを見ずに、まず電話をかけた
:08/07/31 20:45
:PC
:9z67ue5.
#46 [我輩は匿名である]
「んぁ〜?」
めんどくさそうに電話が繋がった。
「ヨースケ?何してんだ?」
俺は明るく繋げた。
「学校行く途中」
「今から?サボってウチ来ねぇ?」
「あー、そだな」
「じゃあ昼飯なんか適当に買ってきて」
「気が向いたらな」
ヨースケはそう言って一方的に電話を切った
ま、もし買ってこなくてもあいつは料理ができる。
何か作ってもらうっていう手もあるしな
:08/07/31 20:46
:PC
:9z67ue5.
#47 [我輩は匿名である]
待ってる間、履歴やメールをチェックした
女からのメールは可愛い心配メール
男からのメールはくだらないおふざけメール
一応、男には返信をした。
残念ながら女には返信ない。
だってめんどくさいじゃんね。
俺は携帯を閉じて、テレビを見て昼飯が来るのを待った。
:08/07/31 20:47
:PC
:9z67ue5.
#48 [AIRI☆彡]
前回の小説もとってもょヵったです☆彡
お母さんとヵ超ヵッコィィこと言ってましたし!w
だけど今回の話も続きが気になります!
応援してるんで頑張って(●´ω`)ゞ
長々と失礼しましたぁww
:08/08/01 21:30
:PC
:Y3zTOmDY
#49 [我輩は匿名である]
ありがとうございます!
お母さん案外人気ですね…笑
今から更新します
:08/08/03 11:21
:PC
:9.0SePuI
#50 [我輩は匿名である]
インターホンが鳴ったのは数分後の事だ
ロックを外すと手ぶらのヨースケが入ってきた
「飯は?」
「気が向かなかった」
「はぁ?だったら何か作ってくんない?」
「だりぃ」
「昨日の昼から食ってねーんだよ」
「女に食わせてもらえばいーじゃん」
:08/08/03 11:21
:PC
:9.0SePuI
#51 [我輩は匿名である]
部屋に上がった二人はさっそく煙草をふかす
まるで“こんにちわ”の挨拶のようだ。
「食わせてくんなかったんだよ。ダイエット中とか言って夜は食わないとか言うし」
「誰よ」
「早苗ちゃん」
「あぁ大学生の」
「そ。朝飯だけでも食わせてもらえばよかったかなー」
:08/08/03 11:22
:PC
:9.0SePuI
#52 [我輩は匿名である]
ヨースケは気心知れた小学生の時からの友達
家もまぁまぁ近くて、昔から1番仲がいいんだ。こいつとわ
俺の女癖も最初は、めんどうだぞとかって止めてくれていたけど…そのうち言わなくなった
だって、こいつも俺みたいになったんだもん
:08/08/03 11:22
:PC
:9.0SePuI
#53 [我輩は匿名である]
食っては捨て、食っては捨て
でもヨースケのほうが俺よりは女にマジメみたいだけどな
一応“彼女”にしてからSEX堪能して、飽きたら捨てる。
…あれ?
ヨースケのほうが最低じゃねーの?
嘘の愛で女ダマしてんだから。
:08/08/03 11:23
:PC
:9.0SePuI
#54 [我輩は匿名である]
「朝帰りかよ」
「早苗ちゃん、やっぱ最高だわ。なんであんな積極的なんだろーねっ」
「しらねーよ、クズ男」
煙草を消してヨースケはキッチンに向かった
いやだと言って、最後はやってくれるんだ。
ヨースケってそういう奴
優しいだろ?
だから女もコロッとダマされちゃうんだろうな
:08/08/03 11:23
:PC
:9.0SePuI
#55 [我輩は匿名である]
「めんどくせーからチャーハンでいいか?」
「センキュー!ヨーちゃんlove」
俺の愛の言葉を無視してヨースケはチャーハン作りに取り掛かってくれた。
俺は大人しく待つ
手際よく仕上がったチャーハンを頬張った時は、腹の虫も涙を流して喜んだ
:08/08/03 11:23
:PC
:9.0SePuI
#56 [我輩は匿名である]
食後はやっぱり世間話でしょ
つっても男の世間話なんて対したことねーけど
「彼女は?」
「いるー」
「可愛い?」
「童顔なのに巨乳。最高だべ」
「マジかよー。食わせて」
「そのうちな」
:08/08/03 11:24
:PC
:9.0SePuI
#57 [我輩は匿名である]
どうせ下ネタか煙草かバイクか…そんな話しかしない
井上ならどんな会話してんだろ、とかフと思った
勉強とか大学とかかなー。
つか、百合、ちゃんと学校行ってんのかな
:08/08/03 11:24
:PC
:9.0SePuI
#58 [我輩は匿名である]
「ミナトは相変わらずなんだろ?」
「まぁね。今狙ってる美人ちゃんがいるんだけど、なかなか落ちなくてさー。逆に燃えるね」
「ふーん。ま、頑張って」
煙草を吸うヨースケの首元には愛のしるしがついていた
キスマークねぇ…そんなのつけられた事ねーや。
つけたことはあるけど
:08/08/03 11:25
:PC
:9.0SePuI
#59 [我輩は匿名である]
誰だったかな…確か、かすみちゃんかな?
彼氏いるのに、俺とヤリたいなんて言って来た子
ヤリたいっつーんだから断る理由なんかないし。
かすみちゃんがあまりにも色っぽくて、俺ついつい付けちゃって…かなり叱られた。
彼氏にバレたらどうすんの?って
そんなに彼氏にバレたくないんだったら誘って来なきゃいいのに。
今でも仲良く付き合ってるみたいだよ
女ってよくわかんねーな
:08/08/03 11:25
:PC
:9.0SePuI
#60 [我輩は匿名である]
しばらくして、ヨースケは学校に行くと言ったので、俺は玄関で見送った
俺より少し頭のいい学校に通っている
完全な遅刻なのに行くのがスゴイよなー。
エロいしエラい。
頭よくて男前でスポーツできて料理もできる
パーフェクト人間なのに、女にはだらしない
そのうちバチがあたるぞヨースケくん
人のこと言えないけどな。
:08/08/03 11:26
:PC
:9.0SePuI
#61 [我輩は匿名である]
学校をサボったのはいいものの…ひまだった。
女はウチに連れ込まない主義だから、ヤルんだったら出掛けないと行けない
めんどう。
年上に迎えに来て貰うか?
いや、やめとこう
今日はなんだかSEXする気分じゃない
俺は部屋に戻って、雑誌やDVDを見て過ごすことにした
たまにはこんなグータラも悪くないな
:08/08/03 11:27
:PC
:9.0SePuI
#62 [ともみ]
あげます(;_;)
:08/08/06 13:08
:W47T
:x3V8GsBs
#63 [我輩は匿名である]
あーげ(・ε・`b)b
:08/08/07 09:28
:N905i
:M7S0qENU
#64 [我輩は匿名である]
あげてくれて、ありがとうございます。
なかなか更新できなくてすみません
:08/08/07 14:42
:PC
:q6sdS6E6
#65 [我輩は匿名である]
・・・
「みっちゃん、今日ウチ来る〜?」
「行くぅー!」
「じゃあ放課後にね」
「うん」
偽スマイルの俺に手を振って走り去っていく唯。
今日の相手。
朝からSEXのお誘いなんて…唯も溜まってんのかな?
楽しみ〜
「おい、変態」
せっかくのウキウキ気分も背後からの美しい声でクールダウン
:08/08/07 14:43
:PC
:q6sdS6E6
#66 [我輩は匿名である]
「なんでしょうか、松本様」
「朝っぱらからウザイ会話してんじゃねーよ」
「百合ちゃん、口悪いよ〜。もうちょっと可愛い喋り方しなよ」
「ミナトには関係ない」
「そんなんだから彼氏に振られんじゃん?」
俺は冗談で言ったつもりだった。
なのに百合は
「…そうだよね」
泣きそうな顔でそう言ったんだ
:08/08/07 14:43
:PC
:q6sdS6E6
#67 [我輩は匿名である]
寂しそうな顔で俺から離れていった百合。
いつもなら怒ってくんしゃん
殴ってくんじゃん
どしたの?
なんか…寂しいじゃん
:08/08/07 14:44
:PC
:q6sdS6E6
#68 [我輩は匿名である]
俺は百合を追いかけた
「百合ちゃん、ごめん」
「いいよ…ミナトの言うとおりだし」
「まだ彼氏のこと忘れてないの?」
「ううん、忘れた。もうあんな最低な人…忘れたよ」
忘れてないくせに
悲しんでる百合を、とてつもなく抱きしめたくなった
顔面パンチされるかな…
やめとこ。
これ以上、百合に嫌われたくない
:08/08/07 14:44
:PC
:q6sdS6E6
#69 [我輩は匿名である]
結局1日中、まともに話してくれなかった
悲しい顔をしたまま放課後を迎える
「ミナト」
「ん?」
やっと百合が話しかけてきた
:08/08/07 14:45
:PC
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#70 [我輩は匿名である]
「今日は掃除サボんないでね」
「えー、約束あるし」
「今日、うちらの班、私とミナトと井上だけなんだよ。他の奴ら休んでるから…ミナト来ないと私と井上2人っきりになるじゃん」
「2人っきりのほうがいいんじゃねーの?」
「…ウザイ」
百合が笑った
よかった
この笑顔が好きなんだよ、俺は
このときは俺も素直に笑えていたと思う
:08/08/07 14:46
:PC
:q6sdS6E6
#71 [我輩は匿名である]
音楽室の掃除。
めんどくさい
移動しなきゃじゃん
そう思い教室を出た途端、唯が走ってきた
「みっちゃーん」
「おぉ、唯。ごめん、俺掃除だからちょっと遅れるわ」
「そのことなんだけどー、唯もごめん」
「え?」
:08/08/07 14:46
:PC
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#72 [我輩は匿名である]
「生理なっちゃったぁ〜。だからまた今度ね」
「あ…そう。それはそれは…」
「ごめんね」
「あー、うん」
一気にテンションが下がった
放課後の楽しみがないのに、何で掃除なんかしねーといけないわけ?
:08/08/07 14:46
:PC
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#73 [我輩は匿名である]
唯が走り去ったあと、百合が言った
「残念〜。今日はAVでも見てな」
「一緒にレンタルショップ着いてきてくれる?」
「井上と行けば?」
百合に腕を引っ張られ、俺らは音楽室に向かった
階段昇って廊下歩いて…だりぃ
音楽室に入るとすでに井上はホウキで床をはいていた
「ごめーん、井上」
百合が言った
「あ、いえ…」
井上はどこか挙動不審
変な奴
:08/08/07 14:47
:PC
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#74 [我輩は匿名である]
俺と百合はぞうきんを持って窓ふきをした。
10分くらい無言。
何喋っていいかわかんねーし
「松本さん」
「え?」
「床、終わったんでボク帰っていいですか?」
「あ、うん。いいよ、あとやっとくし」
「それじゃあ」
井上は頭を下げて出て行った
:08/08/07 14:48
:PC
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#75 [我輩は匿名である]
「なんで百合ちゃんだけ呼ばれて、俺は呼ばれないの?」
「ミナトの名前しらないんじゃない?」
「ありえねー。てか仲いいのな」
「掃除のときに話すぐらい。床やってーとか、窓ふいてーとか」
「ふーん」
俺は黙々と窓を拭いた
百合も黙って細い腕を動かしながら窓を拭く
あーぁ。
掃除姿もキレイな人
:08/08/07 14:49
:PC
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#76 [我輩は匿名である]
「百合ちゃん、将来いい奥さんなりそう」
「は?いきなり何?」
静かな音楽室に俺と百合だけの声
「百合ちゃんなら俺、結婚してもいいよ」
「私はやだよ。あんたなんかと結婚するぐらいなら…」
「井上と結婚する?」
ちょっとからかってみた
百合の手を握って、顔を近づけた
「…一生未婚でいる」
「ふーん。もったいない」
:08/08/07 14:50
:PC
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#77 [我輩は匿名である]
近距離の俺に全くなびかない
「百合ちゃんさぁ」
「何」
「緊張しないの?」
「しない。掃除したいんだけど」
「キスは?」
「はぁ?」
:08/08/07 14:51
:PC
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#78 [我輩は匿名である]
「キスしたくない?」
「ミナトと?」
「うん」
「やだ」
「じゃあさ…」
また少し近づいてやった
「元彼とならしたい?」
「…」
百合の視線がそれた
:08/08/07 14:51
:PC
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#79 [我輩は匿名である]
あ、したいんだ。
可愛い奴
「俺の事、元彼だと思って」
「え?」
「5秒でいいから」
「やだ」
「じゃあ3秒」
「無理」
「んじゃ1秒ね」
俺は百合の了解も得ずに、思い切り唇を押し当てた
:08/08/07 14:52
:PC
:q6sdS6E6
#80 [我輩は匿名である]
1秒のキスなんて、嘘に決まってんじゃん
百合は嫌がったけど、頭を押さえて無理矢理押し当て続けた
:08/08/07 14:52
:PC
:q6sdS6E6
#81 [我輩は匿名である]
長いキスから解放され、離れた唇。
「あんたの1秒は私の100秒だよ」
「もっかいしよ?」
「やだ!離して」
このとき、もう百合は俺の腕の中にいた
あんなに手強かった百合が、元彼ネタを出すと、こんな簡単に落ちちゃった
マジ可愛いや。
:08/08/07 14:52
:PC
:q6sdS6E6
#82 [AIRI☆彡]
最新されてた!
急いで読みました(★`∀`★)ノ
次の最新も楽しみにしてます!
頑張ってくださいね☆彡
:08/08/07 21:12
:PC
:/YxI/Eeo
#83 [我輩は匿名である]
ありがとうございます!
今から少しだけ…
:08/08/07 22:08
:PC
:q6sdS6E6
#84 [我輩は匿名である]
離すもんか
俺はまたキスをした
百合は首を振る
「…っはぁ!やめて!もう…無理…泣くよ?」
そう言った百合の目は潤んでた
泣くほどいやだったのかな?
:08/08/07 22:08
:PC
:q6sdS6E6
#85 [我輩は匿名である]
「そんなに元彼のこと忘れらんないの?」
「…」
「早く忘れなよ」
「…うるさい」
零れた涙は右手で拭いてやった
「素直になれよー、百合ちゃん可愛いから大丈夫だよ」
「もう、やだぁ…」
:08/08/07 22:09
:PC
:q6sdS6E6
#86 [我輩は匿名である]
百合の我慢の糸が切れた
俺の胸で声を上げて泣き始めた
俺はただ抱きしめてやることしかできない
恋する女ってのは、めんどうだけど…可愛いんだな
:08/08/07 22:09
:PC
:q6sdS6E6
#87 [我輩は匿名である]
「今日だけだからね」
「何が?」
「もう優しくしないで」
「何で?」
「これ以上優しくされたら…私」
「俺に惚れちゃうとか?」
また冗談のつもりだったのに…
:08/08/07 22:10
:PC
:q6sdS6E6
#88 [我輩は匿名である]
「ヤリチンに惚れちゃったら、今より泣いてばっかの毎日になりそうだもん」
え。
それって…俺のこと恋愛対象に見てくれてるってこと!?
まじ?
やばい…
普通に嬉しい
なんだこの気持ち。
心臓くすぐってーんだけど!
:08/08/07 22:10
:PC
:q6sdS6E6
#89 [我輩は匿名である]
ヤリたいっつーより、触れたい
手を繋ぎたい
肩を抱きたい
キスしたい
やべっ!
これってまさか…恋ですか?
いやいや、俺に限ってありえねーから
:08/08/07 22:10
:PC
:q6sdS6E6
#90 [我輩は匿名である]
「百合ちゃんのためだったら俺、全部の女と切るよ」
何言ってんの、俺!
「そんなの嘘に決まってんじゃん」
「嘘じゃねーし」
嘘だよ!嘘。
自分の口、勝手に動くな
:08/08/07 22:11
:PC
:q6sdS6E6
#91 [我輩は匿名である]
「ホント?」
「うん、ホント」
あーぁ、もう後戻りできないのか?
てゆーか百合って俺のこと好きなの?
もしかしたら俺からかわれてるのかも。
なんか、どうでもよくなってきた。
女とかSEXとか…
:08/08/07 22:11
:PC
:q6sdS6E6
#92 [我輩は匿名である]
「俺にすれば?」
また百合の返事も聞かずにキスをした
百合は抵抗してこない
舌を入れても反応してくれる
:08/08/07 22:11
:PC
:q6sdS6E6
#93 [我輩は匿名である]
やべーよ
マジ受け入れてもらえたのか?
嬉しい
もう…いいや
百合がいるなら、リセットする。
俺の右手はすでに暴走中だし
柔らかい胸。
柔らかい唇。
柔らかい髪。
女ならではの特権ものを触っては、俺の心が安らいでいる
:08/08/07 22:12
:PC
:q6sdS6E6
#94 [我輩は匿名である]
「あんたじゃ無理」
口ではそう言ってる百合
でも体は素直なんじゃねーの?
「俺は百合ちゃんじゃなきゃ無理」
:08/08/07 22:13
:PC
:q6sdS6E6
#95 [我輩は匿名である]
百合だけを想おう
百合だけを抱きしめよう
百合だけを…愛そう
そうやって自分で自分と会話した
今すぐ全てをリセットできる自信はない
でもさ、百合の笑顔が特効薬。
俺、まともになるわ。
マジで
:08/08/07 22:13
:PC
:q6sdS6E6
#96 [我輩は匿名である]
「信じらんない」
「信じてもらえるまで何回でも言うよ?」
カッターシャツのボタンを外し、クールな顔にピッタリな黒い下着が見えた
すげぇセクシーだな、おい
「これじゃ真子に叱ったのに…私、説得力無さ過ぎだよ」
「いいじゃん。本気なんだもん。真子は遊びだった…百合ちゃんは本気だよ?」
下着の上から胸にキスをして、上目で百合を見る
百合は不安そうな目で俺を見下ろしていた
:08/08/07 22:14
:PC
:q6sdS6E6
#97 [我輩は匿名である]
綺麗な肌。
白くて柔らかくてサラサラしてて…
止まらなくなりそ。
「ミナトにとって彼女は必要?」
「…」
つい、手や舌の動きがとまってしまった。
聞いた事のある質問
:08/08/07 22:15
:PC
:q6sdS6E6
#98 [我輩は匿名である]
「なんで?」
「私は彼氏が必要。本気の恋愛だったから、本気の恋愛をして、前の恋を忘れたい」
あー、そうだ
百合が休憩所で泣いてる時だ、そんな事聞かれたのわ。
:08/08/07 22:15
:PC
:q6sdS6E6
#99 [我輩は匿名である]
「ミナトには…まだ理解できないよね」
「理解って」
「恋人が必要かどうか」
「…必要だと思う」
「思う?やっぱまだわかんないか…」
百合の寂しそうな顔
「でも百合ちゃん好きだよ」
「ミナトにとって私は必要なの?」
「うん」
「SEXのため?」
「…ううん」
やっぱ信用ないよな
百合が疑うのもわかる
:08/08/07 22:15
:PC
:q6sdS6E6
#100 [我輩は匿名である]
「ハッキリ言う。私はミナトが必要だよ」
また、心がくすぐったくなった
「あんたのこと嫌いだけど、私には必要なんだ。ミナトが必要」
「…ありがと」
「でも恋人とかにはなれないね。今のミナトとは付き合いたくない」
百合はシャツのボタンをしめた
俺は何もできず、その光景を見ていただけ
:08/08/07 22:16
:PC
:q6sdS6E6
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