月の裏側
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#202 [我輩は匿名である]
最近のガキはマセてんなー。
デレデレになってる野郎達と、このチビ女の友達が楽しそうに会話してるのを見ながら、俺は腰を降ろしてタバコを吸った
チビ女も俺の隣にチョコンと座る
「俺もあんたぐらいの時は女なんてヤルだけの生き物だと思ってたよー」
「…」
女は黙って俺に耳を傾ける
:08/08/18 14:40
:PC
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#203 [我輩は匿名である]
「付き合うって何?って感じで…毎日違う女と寝た」
俺は続けた
「高校入って3年なるまで女にダラしなかったけど、半年前に美人なクラスメイトと付き合ったの」
「今の彼女?」
「そ。最近はヤリモクだったけど…あ、ヤリ目的って事ね?」
「わかってるよ」
女は笑った
まだまだ幼い笑顔だ
:08/08/18 14:41
:PC
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#204 [我輩は匿名である]
「うん、ヤリモクだったのよ。でもねー彼女が当時好きだった男と破局して、衝撃受けたの」
「どんな?」
「興味ある?」
「ある」
なんだ。
口では偉そうなこと言っといて、本当は迷い子なんじゃん。
こんな真剣に食いつくなんてさ、こいつも過去に色々あったんだろうな。
:08/08/18 14:41
:PC
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#205 [我輩は匿名である]
「失恋で落ち込んでたから慰めたかったけど、恋愛したことない俺に心配されたくない!とか図星つかれてさ。まぁ軽くショックだよな」
「で?」
「恋愛って人をこんなに変わらせるんだなーって衝撃受けちゃって。普段すっげー強気の彼女が泣いてるからさ」
「へー」
:08/08/18 14:42
:PC
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#206 [我輩は匿名である]
「その時から他の女には感じないもん感じ始めて、何日か後にキスしちゃったんだよ。元カレでうじうじしてる彼女見てるとヤリモクなんかじゃなくて、救ってやりてーなって…」
短くなったタバコを地面で消した。
:08/08/18 14:43
:PC
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#207 [我輩は匿名である]
「彼女は、これ以上優しくするな、とか言うし…でも優しくせずにいられないっつーか。恋なんてした事ないから、どうすればいいかわかんなくてテンパってさぁ」
「結局どうなったの?」
「ヤリチンだったから信用されないかもだけど、俺は彼女が好きだって事頑張って伝えたの。あれ?んー…今考えると、ちゃんと伝わってたのかな?あれ」
:08/08/18 14:45
:PC
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#208 [我輩は匿名である]
「彼女になったんだから伝わったんじゃない?」
「だよな」
「あんたの話聞いたけど、やっぱよくわかんない。恋人必要?」
「必要。恋愛してよかったって思うもん」
「どうすれば恋愛できる?」
「んー、自分に素直になることじゃねぇの?俺もよくわかんねーわ。恋愛なんて、よし!するぞ!って思ってするようなもんじゃないから。自然と好きになるもんだよ」
:08/08/18 14:46
:PC
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#209 [我輩は匿名である]
「自然とねぇ…。好きってどんな感じ?胸苦しい?」
「苦しいよー。雷に打たれたみたいにビリビリドキドキ〜みたいな」
俺が笑うと女も笑った
「雷かぁ」
あぁ、こいつ好きな奴いるのかも。って思った
「好きなら強がってないで素直になれよ。こんな風に逆ナンとかしてねーで、更正しろ」
:08/08/18 14:47
:PC
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#210 [我輩は匿名である]
「そう…だね」
「恋愛や恋人なんてウザくてダルい方が楽しめる。山あり谷ありでないと人生もつまんねーだろ」
「…うん」
:08/08/18 14:47
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#211 [我輩は匿名である]
「好きな人がいるから逆ナンとかしない!っつって離れていくような友達なら、必要ないよ」
俺は女の友達たちをアゴでさした
女はコクッと頷いた。
:08/08/18 14:47
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