月の裏側
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#428 [我輩は匿名である]
「…」
「美優、ずっとママは?ママは?って聞いてくんだよ。美優のこと不安にさせちゃダメじゃん」
「…ごめ…なさい」
百合は泣いていた。
叱りたくなかったけど、百合がここまで弱かったのなら、もう叱るしか方法がなかった。
:08/09/23 16:25
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#429 [我輩は匿名である]
「わかったなら、帰っておいで」
「…ごめん」
「わかったから。もう帰ろう。これ以上、お義母さんたちに迷惑‥」
「これ以上ミナトに迷惑かけられない」
「え」
:08/09/23 16:25
:PC
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#430 [我輩は匿名である]
百合が顔を上げ、俺を見た。
目元がベチャベチャに濡れていた。
「こんな女、もういらないでしょ?」
「何言ってんの」
「もうミナトと美優に迷惑かけたくない」
「だから帰ろうって言ってんじゃん」
:08/09/23 16:26
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#431 [我輩は匿名である]
百合の目からとめどなく涙が流れている。
「帰れないよ」
「迷惑かけたくないなら、帰ってこいよ!帰って来ない方が迷惑だってわかるだろ?」
堂々巡りの会話。
どんどん…辛くなってきた。
百合と話すのが。
:08/09/23 16:26
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#432 [我輩は匿名である]
「もうミナトの奥さんも、美優のママも…自信ない」
百合は全てを放棄した。
「何、何で?たかがヨースケが夢に出てきたぐらいで俺と美優を捨てんの?」
つい、声をあらげてしまった。
:08/09/23 16:27
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#433 [我輩は匿名である]
「そんなに百合にとってヨースケは大きいの?」
誰にでも忘れられない人がいる。
俺は忘れるもなにも、目の前にいる百合が1番大切な人。
だけど百合は、きっと、ヨースケを忘れられない人として心に残してたんだ
:08/09/23 16:28
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#434 [我輩は匿名である]
「ヨースケに未練はないの。でもね、生まれて初めて大恋愛だったの。結局遊ばれただけだったし、相手にもされてなかったけど…ミナトの言う通り、私にとって大きな人だったのかもしれない」
「ヨースケとは何もないって…」
:08/09/23 16:29
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#435 [我輩は匿名である]
「本当に、何もないよ。ミナトと付き合ってから会ったのはあの日だけ。殴って、気持ちがスッキリしたってのも本当。でもね‥」
「もういい!わかった…」
これ以上、聞きたくない。
:08/09/23 16:29
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#436 [我輩は匿名である]
俺を好きだけど、ヨースケも好きって事なんだろ?
だから俺と美優に会わせる顔がない、って。
もう、いいや。
これ以上百合を泣かせるのもいやだし、これ以上…百合に幻滅したくない。
:08/09/23 16:31
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#437 [我輩は匿名である]
「自分の気持ちに整理ついたら改めて話そう。今の百合とじゃ話ててもキリないや」
「…」
「頭冷やしな」
「…美優は?」
:08/09/23 16:32
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