月の裏側
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#461 [我輩は匿名である]
きっと百合は俺が来た事に驚いてるんじゃない。

数年ぶりに見る、かつての恋人、今でも忘れられない人を見て驚いてるんだ。

「百合、ベットから出てきて」

百合は今にも泣きそうな顔でベットから出てきた

⏰:08/09/23 18:03 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#462 [我輩は匿名である]
元々細い体の百合が、また細くなっていた

「ハッキリしたいんだ。俺のこと、美優のこと、ヨースケのこと」

俺が言い終えるとヨースケが言った

「百合さ、まだ俺が好きなの?」

普段の俺ならヨースケを殴り飛ばしてるかもしれないセリフ

だけど今は、これを聞かないと何も始まらないし…終わらない

⏰:08/09/23 18:04 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#463 [我輩は匿名である]
「…好きじゃない」

「俺のこと気にしなくていいから、本当のこと言って」

俺がそう言うと百合は強い目でこっちを見た

「私はミナトが好きなんだよ」

ヨースケが言った

「だってさ。はい、解決」

⏰:08/09/23 18:06 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#464 [我輩は匿名である]
ヨースケは続けた

「百合、もうお前ミナトんとこ帰れよ。俺が迷惑」

「…帰れない」

「なんで」

「ヨースケが夢に出てくるからだよ」

「っ。意味わかんねー」

⏰:08/09/23 18:06 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#465 [我輩は匿名である]
確かにヨースケの言うとおり

意味がわからない

どうして俺が好きなのに、帰って来ないんだ

どうしてヨースケの夢を見るから、帰って来れないんだ

「俺ら男だから、女のそーゆーのよくわかんねぇんだけど…元彼の夢を見るって浮気なの?」

ヨースケが聞いた

⏰:08/09/23 18:08 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#466 [我輩は匿名である]
「浮気より最低だよ」

百合の答えにまた首をかしげる男2人

「俺らさ、百合も知ってると思うけど…昔っから女にはだらしなくてさ。ミナトは百合のおかげで更正したけど俺は今でも昔のまんま。だから、そうやって忘れられない人…みたいなのがいないから、気持ちがわかんねーんだよ」

⏰:08/09/23 18:15 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#467 [我輩は匿名である]
百合は言った

「ミナトが好きなの。でも、心の底にはヨースケがいる。嫌いだけど、存在してんの。好きなのはミナトだよ。でもね、初めて本気で愛した人がヨースケ。そういう特別な人を、簡単には忘れられなかった私の弱さに原因があるんだってわかってる」

「なぁ百合」

「ん?」

「なんで言ってくんなかったの」

⏰:08/09/23 18:15 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#468 [我輩は匿名である]
俺は続けて言った。

「ヨースケがどっか心の隅っこに残ってる、ってなんで言ってくんなかった?俺には全て隠し事ないって言ってたよな。何で?俺を悲しませたくなかった?だとしたら検討違い。今、こうやって知った事のほうが悲しい」

強い口調でまた百合を責めてしまった

だけど押さえられない

⏰:08/09/23 18:16 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#469 [我輩は匿名である]
「その弱さも何もかも、何で俺に頼ってくんなかったの。百合に不満なんてなかった。だけど、今はそれが不満。こんなに想ってたのに、なんで伝わらなかったかな」

美優とママに大きな声は出さないと、百合がいなくなった朝、約束したはずなのにな…。

俺ももう壊れそう。

俯いて溜め息を零し、頭をかきむしってる俺にヨースケが背中にドンッと拳をぶつけてくれた。

そしてヨースケは言う

⏰:08/09/23 18:17 📱:PC 🆔:a.07ms/M


#470 [我輩は匿名である]
「百合、その心の中にいる俺、美化しすぎてるんだよきっと。だから早く忘れなよ、そんな最低な男。こんなに想ってくれてる男、他にいないって」

「…」

「なぁ。百合が逃げ出したのって、俺以外に理由あるっしょ?」

「…は?」

何を言い出すかと思ったら…意味のわかんねーことを。

⏰:08/09/23 18:18 📱:PC 🆔:a.07ms/M


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