月の裏側
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#470 [我輩は匿名である]
「百合、その心の中にいる俺、美化しすぎてるんだよきっと。だから早く忘れなよ、そんな最低な男。こんなに想ってくれてる男、他にいないって」
「…」
「なぁ。百合が逃げ出したのって、俺以外に理由あるっしょ?」
「…は?」
何を言い出すかと思ったら…意味のわかんねーことを。
:08/09/23 18:18
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:a.07ms/M
#471 [我輩は匿名である]
「俺、久しぶりに百合見て思ったんだわ。つーか俺じゃなくてもわかんだろ。悩みの種は俺と…ミナトだろ?」
ヨースケは百合の目を見て言った
なんで?
俺が悪かったのか?
俺に悪いところがあったなら、治してるよ。
なんで、百合じゃなくてヨースケに指摘されなきゃなんねーんだよ
:08/09/23 18:21
:PC
:a.07ms/M
#472 [我輩は匿名である]
「ミナトに悩みがあんなら言ったら?ミナトもわかんねーの?百合の悩みは俺とお前だったって」
「え、何それ…俺に原因あんの?」
「客観的に見てればわかんじゃん。百合が悩んでる原因は旦那にもあるってさ。なぁ百合、そうだろ?」
:08/09/23 18:21
:PC
:a.07ms/M
#473 [我輩は匿名である]
百合は何も言わず俯いていた。
「何が?確かに家事も育児も任せっきりだったけど…え、意味わかんねーわ」
パニック状態なくらい焦った
ずっとヨースケばかりを恨んでいたから
「百合、言えば?」
ヨースケが促す。
「百合、言ってよ」
俺も促す
:08/09/23 18:25
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#474 [我輩は匿名である]
すると百合は顔を上げて言った
「…ヤリチン」
はぁ?
何、その懐かしい単語。
訳わかんなくて頭、爆発しそうだわ。
:08/09/23 18:25
:PC
:a.07ms/M
#475 [我輩は匿名である]
「毎日不安だったんだよ。女にだらしなかったから、私と付き合ってても浮気してんじゃないかなって。ミナトは私だけって言ってくれてたけど、毎日違う女連れてるところ、ずっと見たたから」
過去の自分を責めた
「今は百合だけだ、っていつも言ってたのに…信じてくれてなかったの?」
「信じてたけど、不安は消えないよ」
:08/09/23 18:26
:PC
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#476 [我輩は匿名である]
「自業自得ってやつ…」
混乱していた俺にヨースケのお節介な言葉が耳に届いた。
「俺、ずっと百合の事不安にさせてたの…本当に?全然気付かなかった…」
「した方は気付かなくても、された方ってのはずっと覚えてるもんじゃん」
ヨースケの言うとおりだ。
加害者は忘れてる事でも、被害者はずっと忘れない
:08/09/23 18:26
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#477 [我輩は匿名である]
「百合、なんで言ってくんなかったの」
「言えるわけないじゃん!問いつめて、開き直られるのが怖かったの…」
百合の顔は涙でぐちゃぐちゃだ。
「ミナトもさ、まったく自覚なかった訳じゃないんだろ?そんな簡単に性格なんて変えれねーじゃん?女にだらしない癖、残ってるかもって思った事、あっただろ」
:08/09/23 18:27
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#478 [我輩は匿名である]
ヨースケはいつも痛いところをついてくる。
確かに…そうだ。
本当に百合だけを想っていても、たまには昔の癖が出ていた。
それも無意識に。
体の関係だとか、不倫だとか…そういうんじゃない。
たまに心にもない事を冗談で百合に言ったり、聞いたり…。
それが、いけなかったんだ。
:08/09/23 18:27
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#479 [我輩は匿名である]
自分でもわかってたんだ。
そろそろケジメつけねーと、って。
だけど、ケジメをつけきるのが邪魔くさくて後回しにしていたんだ。
それが百合を苦しめた
今日、ケジメをつけないと。
そのタイミングが…今日。
俺は『俺』とバイバイする。
:08/09/23 18:27
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