Fantasy Story
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#8 [英]
教室に届けても先生や兄貴の友達は“知らない”の一言。
――それは来てない、と言う意味では無く“石川水人なんて知らない”であった…
:08/09/05 16:46
:W53T
:t0ISOB7o
#9 [英]
不思議に思っている間にも学校は終わり、夕方、晩飯の時間へとなるが兄貴は一向に帰って来なかった。
「何処行ったんだよ馬鹿兄貴ぃー」
授業なんてお構いなしに屋上で寝転がり空を眺める。
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:08/09/05 18:58
:W53T
:t0ISOB7o
#10 [英]
゙
――兄貴が行方不明になってもう一週間。
いつもこき使われてムカつくけど、流石にこんな長い期間帰ってこなきゃ僕も心配になる。
それで母さんと父さんにも聞いてみれば、二人共学校の人達みたいに兄貴なんて知らない…と言われた。
実の息子の事普通忘れるか?
まだ四十代だし、ボケが始まったとは到底思えない。
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:08/09/06 15:08
:W53T
:0J8yRLx.
#11 [英]
゙
「…一体何が起こってんだ?」
兄貴は確かに存在していた。だって家に帰れば兄貴の部屋がそのままあるし、アルバムだって見れば家族で写ってる写真もあるんだから。
それなのに何で皆知らないって言うんだよ…!
.
:08/09/06 15:16
:W53T
:0J8yRLx.
#12 [英]
゙
わけわかんねぇ!そう溜め息と一緒に吐き目を閉じると、顔に陰がかかった。
空は青空。
雲ひとつ無く、とても良い天気だ。それに自分の周りに陰が出来るような物は何ひとつ無い。
……そう思いながら恐る恐る瞼を上げると、見知らぬ女の子のドアップが――
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:08/09/08 01:06
:W53T
:UFXEwrvI
#13 [英]
゙
「……うわぁっ?!!」
驚きの声をあげるのと同時に勢い良く身体を起こした。すると女の子の顔と自分の額が大きな音を立てぶつかった。
額はズキズキと痛み、それはもう涙が滲むぐらい痛い。
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:08/09/09 15:28
:W53T
:veevqq1o
#14 [英]
゙
「ご、ごめ――」
「ごめんなさい、驚かせてしまいましたね」
謝ろうと口を開くとそれは直ぐに遮られてしまった。
鼻を擦りながら女の子は申し訳なさそうにし、頭を下げて来た。
確かに驚いたけど、僕が起き上がったりしなかったらぶつかる事も無かったし…
「僕の方こそごめんね…鼻、大丈夫?」
.
:08/09/13 02:15
:W53T
:s2jL32tk
#15 [英]
゙
小首を傾げながら聞くと、女の子は赤くなった鼻を擦るのを止め、ふわりと笑った。
「私は大丈夫ですよ。心配してくれて有難う」
幼く可愛らしい外見には似合わぬ大人びた話し方。
まじまじと目の前に居る子を見て見れば…ピンク色の長い髪に、薄紫の瞳と何とも不思議色をもった姿だった。
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:08/09/13 02:42
:W53T
:s2jL32tk
#16 [英]
:08/09/13 02:44
:W53T
:s2jL32tk
#17 [英]
>>15続きです。
染めてるのかな…でもこんな綺麗に染まるもんなのか…
目はやっぱカラコン?
それにこの服って…
髪や顔から下へ目を向けると、彼女は学校の制服ではなく…ファンタジーの映画や漫画に出てきそうな白のローブを羽織っているのに気付いた。
黄金色の刺繍がいくつも入っていて、それはとても綺麗だった。
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:08/09/13 10:57
:W53T
:s2jL32tk
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