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#1 [優衣] 08/11/02 15:33
午後6時30分――。
学校は閉鎖された。
#71 [優衣]
「絵美、わがまま言わないの」
響子は絵美を静かになだめた。
それでも、絵美は泣き止まない。
ぼくらは響子と絵美を二人残して行く気になれなかった。
「響子…ごめんなさい!」
:09/01/25 11:14
:PC
:☆☆☆
#72 [優衣]
俊夫はようやく泣き止んだ絵美と響子の肩を抱いた。
「そろそろ行こう!ここにいては危険だ」
「そうだな」
頷くぼくらの隣で、絵美は座り込んだ。
「どうしたの?エミ」
「……あ、あたし、さっきはぐれた時に足を捻挫しちゃったみたいなの」
絵美の右足を確かめる。
確かに赤く膨れ上がっている。
「まさか…さっきのあの怪物かい?」
:09/01/25 11:17
:PC
:☆☆☆
#73 [優衣]
絵美は頭を振る。
「違うわ…転んだの」
「仕方ないわ、エミを担いでいきましょ」
ぐずぐずしていたら
また崩落が始まるかもしれない。
ぼくと響子でエミの肩を抱いて
学校に戻った。
:09/01/25 11:18
:PC
:☆☆☆
#74 [優衣]
学校に戻る途中で絵美は
響子に何度も「ごめんね」を
繰り返していた。
ぼくはその意味がわからず
ただ、絵美と響子を見つめる
ことしかできなかった。
:09/01/25 11:20
:PC
:☆☆☆
#75 [優衣]
「それより…エミどうする?」
結局エミを見つけることはできなかったのだ。
「とりあえず絵美を学校において、私1人で行ってくる」
響子は俊夫につげた。
「エミのことなんか…ほっとけよ」
「そんなわけにはいかないわよ。だって、あの子は…」
響子は最後まではっきりと言わなかった。
まだ誤っている絵美を学校に残して、響子は1人学校を出た。
:09/01/25 11:56
:PC
:☆☆☆
#76 [優衣]
女の子1人で行かせるわけにはいかない。
「僕も行く!待って響子…」
ぼくは響子の後を追った。
この後起こる惨劇のことも知らず…
:09/01/25 12:00
:PC
:☆☆☆
#77 [優衣]
:09/01/31 11:33
:PC
:AR.EW9YQ
#78 [優衣]
「絵美、ぼくもここにいるから、2人で待っていよう。絵美もエミも、見捨てることはできないから」
「……………」
絵美が黙って頷くのを見て、ぼくらは賞賛の眼差しを俊夫に向けた。
たまには役に立つ。
たまには。
:09/01/31 11:39
:PC
:AR.EW9YQ
#79 [優衣]
響子が再び扉を開けて、外を見た。
外のほうがやはり暗く感じる。
開いた扉をしばらく見ていた響子は、肩を竦めてぼくに言った。
「誰が扉を閉めたのかしら、ね?」
:09/01/31 11:43
:PC
:AR.EW9YQ
#80 [優衣]
――これは、警告だ。
何かが、いる。
三名、外で捜索へ
二名、中で待機
一名、行方不明。
計六名、只今闇の学校にて。
:09/01/31 11:45
:PC
:AR.EW9YQ
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